薬事法違反により4月17日から25日間の業務停止処分が解除され、5月12日から業務を再開した田辺三菱製薬は同日、今年3月期(昨年度)決算を発表した。決算説明会で土屋裕弘社長は今年度の業績予想について、不透明な要素もあるとしながらも、現時点では売上高3800億円(前期比6.1%減)、営業利益550億円(10.5%減)、経常利益550億円(10.8%減)、純利益270億円(10.8%減)と、「大幅な減収・減益を予想している」と述べた。

【国内医療用医薬品売上高詳細】


 土屋社長は決算説明会の冒頭、「ご迷惑とご心配をお掛けしたことを深く反省いたしまして、改めて心からおわびを申し上げます」と陳謝した上で、一連の問題について社会的責任を明確にするために、株主総会での承認を前提に代表取締役の異動や社長直轄のメドウェイ問題対策室の新設など経営体制を刷新することと、自身を含め役員報酬の一部を自主返上することを明らかにした。土屋社長は業務再開に当たり、「今後は再発防止に向け当社グループ全員が真摯に取り組み、患者の皆様、医療関係者の皆様、社会の皆様からの信頼回復に最大限努めてまいる所存」と強調した。

■最主力品や後発品の伸長などで国内医療用医薬品5.7%増

 昨年度の決算については、最主力品の関節リウマチ薬レミケードが472億円(26.2%増)と大幅に伸長。また、新発売の新型インフルエンザワクチン「A型インフルエンザHAワクチン(H1N1株)」が88億円、2008年に設立した子会社の田辺製薬販売の後発医薬品も85億円(114.9%増)と大幅に伸びたため、国内医療用医薬品は3546億円(5.7%増)となった。

 全体では、08年度まで連結子会社だったエーピーアイコーポレーションが昨年度から持分法適用関連会社に移行したことなどから、売上高4047億円(2.4%減)、営業利益615億円(14.3%減)、経常利益616億円(15.1%減)だったが、特別損益の大幅な改善で純利益は303億円(14.0%増)だった。

 今年度の業績予想では、行政処分の影響から不確定要素が大きいため、売上高、各利益以外の事業別売上高や主要製品売上高、上期業績などの予想の開示は控えるとした上で、速やかに情報収集し、業績への影響を精査した上で、第1四半期決算発表時に改めて開示を検討するとした。


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