コードギアス 反逆のルルーシュR2 O.S.T.2

その行く先に感じるものが破滅でも、何となく、ラストにはルルーシュの思惑も黒の騎士団の人たちにも明かされて……な展開を予想していたのですが、今回の流れを見ると、ルルーシュは最後まで悪逆の皇帝だったということで終わりそうな予感が……。うーむ……大多数の人がそのままでも、扇とカレン・ジノくらいは真相を知る立場になって欲しいなぁとか思うのですが(最後まで知らないまま今の戦いが終わったら、全てが終わった後に知って後悔しろー、みたいな感じで。……いや、何というか、他の人は誤解したままでもいいけど、この三人は知らないまま終わっちゃいけないような気がしてしまうので)。今回のラストで再会したことから、ナナリーは何らかの形で知ることになるか、全てを知って次代の皇帝を引き受けるとかって流れになりそうな気がしないでもないですが……。

 

 ところで、CMを見ていたら、「O.S.T.2」が欲しくなってきてしまいました。今週の展開で、あれらの映像と収録曲を流しながらのあのCMは反則のような気がします……(笑)。

 

◇ニーナ

ニーナはここにきて、全キャラの中でも破格のキャラになったなぁと思います。中盤までの時点では、何とか立ち直って欲しいと思いつつも、救いがないまま終わっても仕方が無いとも思えてしまうようなキャラだったのに……。最底辺まで堕ちたからこそ、最高到達点まで来られたような感じでしょうか。

前回までで、彼女がゼロへの恨みでなく、自身の贖罪あるいは為すべきことのために動く、たぶんスザクと同じと考えてもいい位置まで昇ってきたことは、視聴者には察せられたわけですが、今回ではきちんと彼女自身の言葉でそれを語るシーンまで入ってくるという厚遇ぶり。ゼロであったルルーシュを見据えながらしっかりとそれを伝えた彼女の姿は、それだけの待遇を受けるだけのキャラに成長した証のようにも見えました。人質解放組の中には入っていなかった彼女ですが、このまま無事戦場を後にして、ミレイやリヴァルと合流して欲しいなと思います。

 

◇二人だからできること

 今回一番燃えるシーンはどこだったかと聞かれたら、迷うことなくフレイヤを無効化したシーンを挙げます。ラストのナナリー開眼も熱くなるところではありますが、あちらは次回に続いているので、今回はやはりこちらでしょう。何せ、今まで散々言われてきた、「ルルーシュとスザク、二人が力を合わせてできないことはない」を最高の形で見せられたわけですから。フレイヤの実物を見てからしか最終調整ができない&そのための時間も少ししかないこと、効果を現すのはその調整が終わってからわずかな間しかないこと。その細い細い綱渡りを成功させたのは、まさにルルーシュとスザクだったから。しかも、ルルーシュがわずかな時間でプログラムを完成させたのも、スザクがそれをしっかり受け取ってフレイヤを無効化させたのも、今までの二人を見ていれば十分納得できるものですし。更に、よく見ればスザク、ギアスが発動中なわけで。ルルーシュがC.C.をギアスのことも含めて肯定したように、強制意志のギアスすら己の力としてしまっているスザクと、何だか二重に熱いシーンだったような気がしてきました(笑)。……いや、ルルーシュとニーナとの語りでユフィの存在が示唆されていたことを考えると、二重どころか三重に、四重に熱いシーンだったのかもしれません。

一ヶ月前の、二人が手を組んだときのことは未だ語られずじまいなので、嬉しくはあっても微妙に消化不良感もあるわけですが、今回のこれは今まさに見せられたものですから、画面の前で「よっしゃ、来たー!」と(心の中で)叫んでも無理のないものですよ(笑)。

 

◇ルルーシュとC.C.

 前回から、C.C.を見ているのが嬉しいです。特にルルーシュといるとき。ルルーシュが皇帝として即位したときからの憂い顔が消えて笑顔を見せるようになったから……というのもありますが、それよりもたぶん、カレン相手に言っていたように、「経験の積み重ね」をやめたから。前回では自分を「神ではない」と言い、今回のルルーシュとの何気ないやりとりも、以前の魔王魔女とは少し違っているのを見ると(やりとりの軽快さはそのままな感じですが)、彼女の言葉どおり、彼女が神の座から降りて、一人の人間の少女となったからかなぁと思います。魔女C.C.ではなく、私たちはまだ名前を知らない少女に。より正確に言うのなら、魔女として生きてきた自分も内包して、C.C.ではないただの少女に。今回ルルーシュは、ギアスを与えた魔女ごとC.C.という存在を同定したと思うので、そして、一時とはいえ記憶を失くしたC.C.と過ごしたことで、奴隷だった少女もそこには含まれていると思うので。

こうなると、ここまで来たらこれをやらなきゃいかんでしょうと思ってしまう、一期の頃から引っ張り続けているC.C.の本当の名前を呼ぶイベント、是非とも最終回でやってもらわないと、ですね。それが実現したら、世界からは悪と見なされたままだったとしても、“ルルーシュとC.C.は”ハッピーエンドを迎えられそうな気がしてきました。

 

◇その他の人々

 前回見せ場があり、今回もスザクに向かっていくという無茶を見せた玉城。……生きているといいんだけどなぁ……と思うのですが、藤堂やC.C.ほど明確な脱出描写があったかどうか……(あったようにも思うけど、ちょっと自信がない)。クーデターから黒の騎士団メンバーの(自分の中の)評価が軒並み下がっていく中、一人だけむしろ上がりそうだったのが玉城ですので(今までの彼のキャラからすると騙されても仕方ないと思えるのと、それでもゼロを親友として涙する男でしたから……)、生き延びて欲しいところなのですが。

 

 特に死亡描写がなかったので半々の確率で生きているかなぁ、と思っていたコーネリア。やはり銃殺した(と思った)瞬間に興味を失くしていたのか、ちゃんと治療されて生存していた模様。あの場に後から誰かが駆けつけた、というのでもない限りは、カノンかな? 今回も、ナナリーを見捨てることに抵抗を見せていましたし。…………えー……何の前触れもなくギルフォードが出てきたことにはつっこみたいところですが、もう終盤ですし、コーネリアにもそれくらいの救いが残されていてもいいだろうと思うので、ここは二人でお幸せにと思っておきます。ギルフォードはナナリーのように助かるからくりは何も思いつかないけど。というか、思いっきり巻き込まれていたとしか思えないけど。

 

 カレンがアヴァロンに乗り込んでくるのは前回の予告で分かっていましたが、そこからまさかのカレンvsC.C.になったのには驚きました。ついでに、ああいう局面でルルーシュとC.C.のラブラブっぷり(笑)をカレンが見せ付けられることになるのも。でも逆にいえば、それが二人の今の立場の違いだよ、というのを示しているようにも見えなくもなかったり……。ルルーシュの複数の顔に惑わされず、確固としてルルーシュという存在を同定できていれば、カレンもまた同じ側にいたかもしれないのになぁ、とか。

 ナイトメア戦では、機体の性能は同じか紅蓮のほうが上かと思われるので、パイロットの腕もあり、やはりカレンの勝利。見ようによっては女の戦いに見えなくもなかったわけですが(紅蓮がアヴァロンに乗り込んだところも、見ようによってはルルーシュとC.C.がこれ以上良い仲になるのを阻止しに来たようにも見えなくも無い(笑))、仮にその側面があったとしたらそちらではカレンは負けているわけで、そうすると結局のところ二人の勝敗は一勝一敗でとんとんかなぁという気もしますが。カレン自身は、勝ち負けは関係ないようなことを言っていましたが、画面の前で見ているこちらとしては、やはりそこには何らかの勝敗があって、カレンはパイロットとしては勝ったけど、本質的なところでは勝てていないように見えてしまったので。……というより、まだ彼女自身の戦いは始まってすらいないのかも。だから、そんなふうに見えてしまっただけで。となると、そこがどうなるかは、次回の対スザク戦に期待でしょうか?

 

 因縁のある者同士としては、藤堂・ジノがスザクと対戦。ギアスで操られた傀儡でないスザクに敵うはずもなく、藤堂は敗北(スザクを誤解したままの藤堂を見ていると、話し合いって大事だなぁ、そういうすれ違いから戦争は起こるんだなぁというのが妙に納得できてしまいましたが)。とはいえ、ちゃんと脱出していたので、彼にはまだ何かあるのかもですが。

ジノも及ばずでしたが(余談ですが、離脱時にしっかりジノの攻撃に当たっているルルーシュには笑ってしまいました。さすがルルーシュ(笑))、彼の場合はカレンにバトンタッチで。トリスタンは戦闘不能っぽいのでこの後の共闘はなさそうなのが少し残念でしょうか?(それともまだ何かある?) スザク対カレン&ジノで語り合いつつナイトメア戦をやって、互いの想いを吐露した果てにすれ違ってしまったものを埋める展開になったら熱いなぁとか思ったのですけど。ほとんどのナイトメア戦には今回で決着がついてしまったと思われるので、次回のナイトメア戦におけるメインはここでしょうし。とはいえ、因縁の対決という意味では一番因縁のあるスザク対カレン(カレン、ルルーシュの騎士役取られちゃったしね……(笑))は楽しみです。想いの面ではスザクが一段上にいるように思えますが、果たして……?

 

 人質救出に来た星刻の前には、咲世子さんたちによって救出された人々が。ルルーシュが彼らに最後に指示したのは、脅された協力者として星刻たちに保護されること、ということですかね。その信用を得るために人質救出の役目を与えて。自分が彼らの未来を保証できないから……。

 個人的にまだ期待したいのは、ロイドさんたちの言い分を完全には信用していないっぽく見えた神楽耶だったり。単に、ここに来て「実は脅されていました」なんて言ってきたことを疑っているだけなのかもしれませんが、できれば彼女にはルルーシュの真実に辿り着いて欲しいなぁ、と……。

 

 ジェレミア卿vsモルドレッド(アーニャ)は、ナナリーのほうで自力のギアス破りイベントが発生した以上、こちらはキャンセラーの出番かなぁという期待が高まるところ。「“今の”ルルーシュは嫌い」と言ったアーニャが、シャルルギアスで失われた記憶を取り戻したときに何を想うのか。その取り戻す記憶の中に、マリアンヌ憑依時のものも含まれたら、それこそ多くのルルーシュについての情報を手に入れることになりそうですが。何にしても、この対戦カードも期待。

 

 vsシュナイゼルは、最後の最後にルルーシュが読み勝って、まさかのシュナイゼルにギアスの展開に。どう決着をつけるのかはあまり考えていませんでしたが、これを見てしまうと、これが一番しっくりくる勝利だったかな、と思えてしまうもの。拘束→幽閉とか殺して終わりだと、シュナイゼルがよっぽど失意の底でそれらを受けない限り、ルルーシュの勝利とは思えなかったような気がしたので。今回までのシュナイゼルを見ていて感じるのは仮面の下に広がる巨大な空洞で、「みんながそう望んでいる」とその虚無を他人の望みを叶えるための装置で満たしてきた彼が、最後にはギアスによって奴隷と成り果てる。彼の最期としても、ルルーシュの勝利の形としても、これ以上のものはなかったような気がします。

 そして、シュナイゼルの最期以上に意外だったのが、ディートハルト。真実シュナイゼルの味方だろうと、実はルルーシュのスパイだろうと、どちらにしても、彼は何となく生き残るのではないか、と思っていたので。「報道担当」という彼の役割も含めてそう思っていたのですが……「ガンダム00」のことも思い出すと、最近ではそれすらも生存フラグにはなり得ないのかも。黒の騎士団主要メンバーで真っ先に退場したのが彼だったのは本当に意外でしたが、案外彼がこうして真っ先に退場したことで、他のメンバーは生き残るのではないかというような気がしてきました。何だかんだで今回までで、死んでもおかしくない状況で生き残っている人多いですし。

 

◇ナナリー

 やはりラスボスはナナリーか、ってな感じで迎えたラスト。もしもこのナナリーが前回までの……というより、今回の途中までのナナリーなら役不足になってしまったかもしれませんが、ラストのナナリー開眼=自力でのギアス破りによって、ラストを飾る相手としては相応しくなったかな?といったところ。

ギアス破りをするに至ったのは、前回と今回の話から考えて、スイッチ一つで大勢の命が失われていくのを、そのスイッチを押しているのが自分自身だというのを、そして、それを引き起こしたのがルルーシュ(とナナリーは思っているはず)だというのを、自分の目でしっかりと見据えなければいけない、と思ったからでしょうか。ナナリー開眼の前、閉じたままの目でフレイヤの発射スイッチを探しているとき、彼女が何かに気づいたような、そのときの自分の感覚では誰かの来訪に気づいたような(ルルーシュがダモクレスに乗り込んだ後なので、彼が辿り着くのを期待していたせいかもしれませんが)描写があったことが気になるのもありますが……。あれは本当に誰かが来たのか(未だ姿を見せないままのノネットさん?)、それともそのときナナリーは自分の目が開くことに気づいたのか。前者なら、あの場にはまだ他に誰かがいることになるのでその動向が気になってしまいますが……。でも、見直してみたら、後者かなという気もしてきました。強い想いを持って探していたら、目が開いている自分に気づいた、みたいな。ナナリー、まっすぐにスイッチに手を伸ばしていますし。

 

 何にしても、ここでルルーシュとナナリーが顔を合わせる展開となったのは楽しみなところです。「R2」になってからはゼロの仮面なしで対面するのは初めてのはずですし、何より、互いに仮面なしでこの兄妹が対峙するというのは見所がいろいろありそうですし。何だかんだでこの二人、アニメにおいては、互いを「優しい兄」「優しい妹」という顔でしか、直接的には知らない気がしますので。ここで、兄と妹ではなく、ルルーシュとナナリーとして話すことは、ひょっとしたら必要なことだったのかも、とか。そして、「ルルーシュ」と「ナナリー」で話すことで分かり合えることを信じたいです。

 

◇次回「Re;」

 予告映像はこれまでのもの……というより、この「コードギアス」という物語の起点を表すもの、でしょうか。何にしても、次回は最終回ですし、内容を予測させない作りは良いかと思います。今回の展開だと、下手なネタバレ映像を目にすると楽しみが半減してしまうかもしれませんし。

 次回タイトルは、繰り返しややり直しを連想してしまうものですが、これはルルーシュたちの目的が叶って新しい明日が始まることを意味するのか、それともこれまですれ違い続けてきた人間関係が修復されることを意味するのか。さすがに物語そのものがリセットされるなんて展開はないと思いますが……。

 スザク対カレン、ルルーシュ対ナナリー、その他いろいろ気になるところを残しつつ、次回いよいよ最終回。楽しみにしたいと思います。