学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 6 学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 6
原作:佐藤 大輔

富士見書房 2010-07-09
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前回の次回予告を見た時点で、今回はサービス回かなぁと思っていましたが、本当にサービス満点のエピソードでしたねぇ(笑)。もっとも、マンションの外ではそんなことはとても言っていられない厳しい現実が着々と進行していたわけですが。

 

女の子たちはお風呂シーン、男の子たちは家宅捜査で見つかった武器(銃器)の確保(勝手に持って行っちゃったら、後に持ち主がもしもあの部屋の銃火器を頼りに来たら困るのでは?というツッコミどころがなくもないですが)と見張りということで、警戒を完全に解いてはいないものの、小休止的なエピソードで見ているこちらとしても少し気を緩めることが出来た今回。

 

特に銃器を前に生き生きとした平野と、そんな彼をちょっと呆れながら見ている孝のシーンはかなり和んだところです(笑)。鞠川先生にキスされてのぼせ上がりつつも、外の異変にはきっちり気づいていたところなども含めて、本当に平野は良いキャラだなぁ……と改めて思ってしまったところでもあります。今のところは彼が見ていて一番楽しいキャラですねぇ。

そんな平野や、(言及はされなかったけど酒が入っていたと思われる)鞠川先生や裸エプロンの毒島先輩に翻弄されて、孝のデフォルメ顔なんかも見られたのも楽しかったところです。これまで彼のそういう顔は見られなかったので余計にですね。同じく酒が入っていたと思われる麗も、お風呂シーンでのはっちゃけぶりも含めて、ゆるっとしたところが見られましたし。

 

そんな彼らのシーンと平行して描かれていたのが、御別橋での攻防と、その中継。全体的にはマンション組のサービス回ではあったものの、これらのエピソードが合間に挟まることで、うまく緩急がついていたなぁと。

これまで緊張が続いていたので完全にお色気&ギャグ回とかでも悪くないとは思いますが、たぶんCパートで現実に引き戻されるような展開が来るんだろうなぁと思っていたのもありますし、こういう回を使って彼ら以外の世界の現状(の一端)を説明してくれるのはありがたいところでもあるかと。どちらも緊迫した状況よりも、小休止の合間に入れてくれたほうが、見るほうも集中できるかなぁと思ったので。

 

サービス回とは言ったものの、ああいう状況下の人間ドラマとしての面白さは随所に見られたかと思います。

お風呂ではしゃいでいた女性陣は、ようやく緊張を緩めることができて必要以上にハイになっていたのかなぁと思うところですし、お酒を飲んだ(と思われる)のも、立て続けにあんなことが続いた後ともなると飲まなきゃやってられないとなるのも何となく分かるもの。

 

又、そんなこんなで溜まっていた心の内を孝にぶつける麗も、気が抜けたことで孝に甘えてしまったんだろうなぁと思うし、またも永のことを持ち出した麗にキレた孝も、そのこと自体にうんざりしたのもあるだろうけど、思えば孝は友人だった永を殺しているわけで、表面上は冷静だったけど、そのことがストレスになっていないはずないよなぁということに改めて気づかされてみたり。……まあ、その後何だか良い雰囲気になっていた辺りは、相変わらずこの二人の関係は読めないなぁと思ってしまったところでもありますが。

 

ちょっと違う部分では、すっかり寝入ってしまった沙耶と鞠川先生からは、起きている仲間への信頼が見えたりしてくるところでもあったかと(笑)。

 

外の世界では、やはり変貌してしまった世界で生き残るのは、早く現状を受け入れて対応できた者なのだろうなぁということを改めて感じたところ。

“殺人病”に生物兵器という理屈を持ち出したところは、とにかく何か理由を付けて安心したいという人間の心理が見えるところだったかと。もっとも、生物兵器云々に関しては、孝ほど即座に否定できるものではない気もしますが。

 

“奴ら”に殺された子供を割り切れなかった母親に、橋の封鎖に対する抗議団体は、どちらも現状を認識できなかったために退場となった感じで。

前者はともかく、後者は視聴者としては愚かだなぁとしか思えないところで、ああいうことを扇動する人のせいで、もしかしたら助かるかもしれなかった人まで犠牲になったかも……と思うと複雑な気持ちになるところ。橋を渡って自分たちも助かりたい、という気持ちは当然のものなので、それは分かるのですが……何ていうか、そのための手段を激しく間違った行動をする人っていうのはどういうときにも出てくるものだよなぁ、と思ってしまうわけで。というか、あの団体のリーダー辺りは、抗議行動をしていること自体に酔っている感じもして、いかに彼らが変貌する前の世界の常識から抜け出せないままでいるかもまた分かるところだったかと。

 

そんな彼らを力ずくでも排除することにした警官の一人は、変貌前の世界なら許されないことかもしれませんが、あの状況だと、少しでも多くの人を助けるためにはそれが正解と思えるもの。生きている人ですら殺される、というのは確かにパニックを拡大させてしまうことでもありましたが、あの状況でそれができる人は、これからを生き残るには必要な人材かと。……馬鹿なことは何もしていないのに切り捨てられる側にしてみたら、とても承服できないのも事実ですが。

……ただ、多くの人を救うためには小を切り捨てねばならないことに耐え切れなかったのか、あの後彼が自分の頭を撃ち抜いてしまったところを見ると、あの世界を生き抜くためには的確な判断を下せるだけでなく、それを為しても自分を保っていられる強い精神力が必要なのだと改めて見せられた気もします。勿論、それに加えて何が何でも生き残る、という強い意志もまた必要なわけですが。

 

今回冒頭から出てきた犬。“奴ら”と動物の関係は気になっているところなので注目して見ていたのですが、直後に流れたOP映像をよく見ていると平野と一緒に映っているのを見つけて、思った以上に重要キャラなのかもというのが……。

 

実際、ラストのシーンはいろいろと興味深いところで。そのまま捉えるなら、犬の吠え声に反応して“奴ら”がマンションに集まってきてしまった……となるところなのですが、“奴ら”はみんな犬をスルーしているんですよね。あれだけ盛んに吠えているにも関わらず。この辺、バイクで移動していた孝たちが意外と無事だったことを考えても、“奴ら”が反応する音と反応しない音がある、という説は意外と正しいのか……?と思ってしまいますが……。

あと、あの犬が吠えていたのは、“奴ら”に対する威嚇だったのか、マンションにいる誰かに“奴ら”の接近を知らせようとしていたのか……という辺りも気になるところです。

 

……今回はサービス回だから感想はいつもより短く簡単に書けるかなぁと思っていたら、むしろいつもより長くなってしまいました(汗)。あれ……?

 

◇次回「DEAD night and the DEAD ruck

OP&ED映像にみんなと一緒に映っていることからずっと気になっていた幼女が、とうとう次回登場するようで、どんな子でどんな役回りになるのか楽しみです。