えむえむっ! オリジナルサウンドトラック えむえむっ! オリジナルサウンドトラック
橋本由香利

ランティス 2010-12-22
売り上げランキング : 39201

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

記憶喪失展開だけでもベタだというのに、その原因も自分でこけて頭を強打したからというしょうもないものから始まった今回。

前半部分の、記憶のないのを良いことに捏造記憶を持ち出してくる太郎の母娘や、つい願望から恋人同士を肯定してしまった嵐子に、最悪のタイミングで過去の太郎の変態メモリーを暴露する由美&みちる先生には、その全てを信じてしまって、本来とは別の意味で自分が変態だと認識してしまう太郎も含めてかなり笑えるものでしたが、振り返ってみると中身としては薄い話だったかなー……という気も(汗)。記憶が戻るきっかけも、おそらくほとんどの視聴者が予想していたとおりだったのではないかと思われる、嵐子→美緒のコンボによるものでしたし。

 

そういう意味では、太郎の記憶が失われている間のドタバタを楽しむ話だったのかなーと思うところですが……興味深い点が二つほど。

 

一つは、個人的に一番気になっていた、記憶喪失でもドMは発動するのか否かということ。

答えとしては、やっぱり女性に罵られたり暴行を受けたりすると快楽を感じていたということで、記憶の有無に関係なく太郎はドMであることが分かったわけですが……。ただ、身体の奥でそれを感じてはいても、いつものように暴走することはなかったことから、あそこまでの変態性を発揮するためには記憶……というか、自分がドMであるという認識もあってのものなのかな、と。自覚が関係しているっぽいという点では改善の余地があるのかと思えるものもあり、記憶がなくても快楽を感じていたという点では最早手遅れというようにも思えてしまいますが……。

 

もう一つは、記憶喪失中の太郎の、嵐子と美緒への感情。

記憶喪失中の太郎の目には、嵐子はかなり可愛い女の子に映っていたようで、いろいろと世話を焼いてくれる献身ぶりや、記憶を取り戻そうと必死になっている姿には、心を動かされるものがあった様子。嵐子が勢いでうっかり太郎の前で自分の気持ちをぶちまけてしまったこともあり、もしも記憶喪失中の記憶が残っていたなら、そのままくっついてもおかしくないようにも思えました。

 

しかし、それだけのことがあっても、太郎は嵐子といたときには何も思い出しませんでした。逆に、無意識のうちに足を運んでしまったのは第二ボランティア部の部室であり、そこにいた美緒を見たときに初めて、切実に記憶を取り戻したい――美緒のことを思い出したいと思っていました。

これまでの太郎を思えば、嵐子より美緒のほうをより異性として意識している、とも思えず、これは何を意味しているんだろうな、と。……ある意味一番しっくりきそうなのは、ドM体質が無意識に美緒(ドS)を求めたってことなのですが(笑)、さすがにそのオチはどうかと思いますし。いやまあ、決定打は美緒のホームランではありましたけど。

……まあ、単純に考えるなら、異性としてとかは別にして、太郎の中で美緒は特別な存在である、ということなんですかね。何だかんだで、自分のドM体質を知っても拒絶せず(ドン引きするし罵倒もするけど)、方向性はおかしくとも治療に付き合ってくれている相手ですし。

 

まあ、それはそれとして。今回は久々に、何のわだかまりもなく美緒が可愛いと思えたエピソードでもありました。

積極的に太郎の記憶を戻そうとする嵐子と違い、終盤まで手を出しあぐねていた美緒は、たぶん太郎や嵐子が初めてできた友達だったからこそ、どうしていいのか分からなかったんだろうなぁ……と。同時に、それだけ太郎に忘れられたのがショックだったんだろうな、とも。だからこそ、最後の美緒がまた可愛かったわけですが(笑)。

 

ただ、一つ気になるのは、今回嵐子が美緒に「太郎のことをどう思っているのか」をとうとう突きつけて、美緒に太郎への恋愛感情を意識させるような展開が来たにも関わらず、ラストで美緒にきっぱりとその可能性を否定させるような台詞を言わせたことでしょうか。

それを見たとき、少なくとも今回のアニメ化でやる部分においては、美緒はその舞台には上がらないことを宣言したものだったのかな、と思ったのですが、次回予告を見ると、またも二人が急接近しかねないようなエピソードが来そうで、結局美緒はどういう立ち位置なんだ?と。

今回であそこまできっぱりと言わせておいて、やっぱり異性として太郎が気になる……みたいな展開を持ってこられると微妙に感じてしまいそうなのですが……。それとも、ドM治療の一貫ではあるようですし、いつものように適当にドタバタして終わるようなエピソードになるのですかね。それならそれで楽しめそうかなーと思いますが。

 

◇次回「クリスマスの願いごと」