Fate/Zero(5)闇の胎動 (星海社文庫) Fate/Zero(5)闇の胎動 (星海社文庫)
虚淵 玄 武内 崇

講談社 2011-05-11
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サブタイトルの「暗殺者」。どう考えても切嗣のことなわけですが、今回の話を観ていると、彼がその顔に戻った瞬間というのは、大切な人を失うことが改めて確定した瞬間であり、失った瞬間であるように思えてしまうのは、何とも悲しいものがあります。

 

そんなわけで、舞弥が退場となり、アイリが攫われて終わった第二十話。

綺礼が時臣を暗殺したのが致命的な情報の差として響いた感じでしょうか。協定結んだ気がするけど暗殺する気満々だった切嗣もどうなんだとか思うところなのかもしれませんが、何にしても初めて情報戦で遅れを取ったような印象があります。それを作り出したのが綺礼であることを考えると、改めて二人の相性の悪さ……というか、切嗣にとって綺礼が天敵であることを見せ付けられたような気もするところですが。

 

しかし、アイリにしろ舞弥にしろ、死亡フラグとしか言いようのないほど、遺言としか思えないことを喋っていた後だったので、ここで舞弥退場となったのは自然な流れのような気もしますが……ここまでの退場者の中では、キャスター組に続いて幸せな最期だったのかな、と。少なくとも、彼女にとって全てであった人に、最期に一目会えて、最後の言葉を伝えられて、そして看取られながら逝くことができたのですから。

……この物語、ホントに真っ当でないキャラほど報われた死に方していくなぁとか思ってしまうところですが……そうなると、ライダーとか悲惨な退場の仕方になりそうなのが怖いのですけど(汗)。

 

ライダーといえば、アイリを攫ったのはライダーとのことですが……キャラの知らない情報まで持っている視聴者的には相当胡散臭い気が。わざわざウェイバーとのシーンが挿入されていたこともあり、ここでライダーがそう動く理由が薄い気がするのですよね。そもそも、日中は魔力回復に努め、動くにしても夜だと話していたわけですし。ライダーがウェイバーに気を遣って、魔力を自前で何とかしたりそれを黙っていたりしたのが明らかになりましたけど、ここでそんな会話があったからこそ余計に、そこで独断専行に走るかが疑問だし、そもそもそのやり方はこれまで見てきたライダーらしくないな、と(まあ、逆にああいう状況であり、会話があったからこそ動いた可能性もありますけど)。セイバーとサシで勝負したいみたいなことも言っていたけど、そのための人質としてアイリを攫うのも、彼のキャラクターとしても、彼がセイバーに伝えようとしていることにしても、不自然に思えてしまうし。

……というか、セイバーにその間違いを指摘できるキャラが四次にも実はいたけど、それが敵陣営であり、このままだとそれも不可能になってしまうというのがここで見えてくるのも、何とも皮肉な話というか……まあ、ここでそれが成し遂げられちゃったら、続く物語がなくなっちゃいますけど。

 

……話が逸れたので戻して。で、この局面でアイリを攫う理由を考えたとき、怪しいのってどう考えても御三家の残り二家なのですよね……。特に今回の描写を見ると、間桐が怪しいかな、と。

これまでにも十分肉体的にボロボロだった雁夜おじさんですけど、今回のことで精神的にも致命傷を負っていてもおかしくなさそうですし、そうなると臓硯の都合の良い操り人形に、仮に本人はそのつもりはなくても、なってしまっていてもおかしくなさそうで……(汗)。次回予告とかも、最後の葵さんの台詞とか、雁夜おじさんがいよいよ致命的なことになっていそうな不穏な気配がありましたし。というか、次回タイトルが、消去法で考えるとここまで正体不明のまま来たバーサーカーを指しそうで、そうなると次回はバーサーカー組がメインとなるのかな、と。

 

……まあ、バーサーカー組に関しては、始めから破滅の気配のほうが濃いので、バーサーカーの正体がとうとう明らかになるのかなという点に関しては楽しみにしつつも、悲劇になる可能性が高そうなのを覚悟しておくところですが、気になるのはここでライダーの姿を騙ったことでしょうか。

単純にそれをどうやったのか(魔術で変装したのか、サーヴァントの能力なのか)も気になるところですが、選んだ相手が何故ライダーだったのか、そのことによってライダーたちが変な形で退場にならないかが心配というか。少なくとも誤解が解けないままでは、セイバーたちとの関係が決定的に決裂するのはほぼ確定な気がしますし。

……なんて長々と書いてみたけれど、実はホントに正真正銘ライダーだったらどうしよう(笑)。それはそれで、彼が何故こんな行動に出たのか気になるところですけど。

 

◇次回「双輪の騎士」