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数話ぶりにメインヒロイン復帰(笑)な第五話。

冒頭のやりとりを観ていると、久しぶりなのは視聴者だけで、キリトとアスナの二人はエピソード外でとっくに再会している感じでしたけどね。もっとも、今話を見ただけでは、キリト側はかつての出会いを覚えていることが分かったものの、アスナのほうはどうだったのかは窺えませんでしたが。

 

今回のエピソードは、本来は安全な街の中――圏内で起こったプレイヤーの怪死事件を、偶然それを目撃したキリトとアスナが追う、というもの。

……ふとここまでのエピソードを振り返ってみると、二話の第一層ボス攻略以降、キリトが攻略組として最前線にいるシーンがほとんど無いため、見様によってはキリトが寄り道ばっかりしているようにも見えてしまうような気がしてしまったところですが(笑)、それはさておき。

今回はその件に絡んで、圏内での戦闘行為が可能なデュエルの存在と、それを悪用した圏内での殺人――睡眠PKが存在することが説明されました。二人揃って昼寝していた後にそんな説明がされると、先に寝ていたキリトは無防備過ぎないか?とか思ってしまいそうですが、まあ普通に考えるなら、キリトにはその対策がちゃんとあったということでしょうね。彼がソロプレイヤーであることを考えれば、索敵系のスキルが当然高いだろうことは想像がつくし、その応用か派生スキルか、あるいはあの世界で過ごすことで身に付いたスキル外スキル(例えば、モンスターとの戦闘経験を経て、寝ていても気づくほどに他者の気配に敏感になった、とか?)かは分かりませんが、悪意を持って近付いてくる人がいたら……少なくとも勝手に自分の腕を操作されるようなことがあれば、即座に気づける自信があるからこそかな、と。

 

まあ、そんなことより。今回重要なのは、いかにして圏内殺人が行われたか、ですが。

キリト曰く、SAOのシステム自体はプレイヤーにとってフェアなものとのことで、だからそのバランスを崩すようなスキルやアイテムの可能性は低い(ということは、幽霊の可能性も低い?)。しかし、ラストのヨルコの死で、少なくともデュエルによるものではないこともまた明らかに。ついでに言えば、二階の窓辺にいた彼女を外から投擲によって殺害しているわけで、そこにも何かあるのかが気になるところ。普通に既存のスキルによるものだとしたら、それはそれで、投擲スキル(あるいは射撃スキル?)が高いプレイヤーだとか、カインズのときは槍(ぶっちゃけ剣にしか見えませんでしたけど(汗))でヨルコのときは短剣っぽく見えたから、その辺の武器の扱いに長けたプレイヤーなのか?とか、手掛かりになりそうではありますが。

 

同時に、視聴者視点としては、この事件――エピソードがどんな意味を持つのかが気になるところでしょうか。てっきり今回の一話で終わると思っていたらまさかの続きで、単に原作が一話では到底収まりきらない長さだったからというのでなければ、このエピソードに話数を割いているのにはちゃんと意味があるはずで。それがこの事件そのものなのか、それともキリトとアスナにとって重要なものなのかは分かりませんが。

 

個人的には、アスナの動向に注目したいところではありますけどね。

今回冒頭でのキリトとアスナの諍い。普通に考えるなら、プレイヤーの生存を優先し、攻略の効率を重視するアスナの考え方のほうが、囚われたSAOプレイヤーとしては真っ当なものに思えるところですが、前回の感想で書いた問題――SAO世界もまた一つの現実として生きているか否かという点に着目するなら、NPCもまたSAO世界で生きる一人の人間として考えるキリトと、NPCPCという違いはあれど所詮はプログラムと考えるアスナは、前回のキリト・シリカ――ロザリア及びオレンジギルドの構造と同じになるわけで。つまり、もしも前回書いたとおりにこの作品のテーマがそこにあるとしたら、今のアスナは非サイド側のキャラということになるわけで、そんな彼女が今回の件を通してどうなるのかはけっこう重要な気がするわけです。

まあ、こんなふうに思うのは、今回の該当エピソードこそ未読であるものの、今回描かれた中に、原作一巻にも出てくるアスナにとっての超重要シーンが含まれていたから、というのもありますけどね。

 

それはそれとして。アスナとの再会が済んでいたり、かつての進言どおり有力なギルドの一員となっていたり(キリトとしては彼曰く“攻略の鬼”レベルにまでなっていたのは想定外だったようですが)といったことが描かれると同時に、今現在の二人の交友(人間)関係が垣間見られたのが楽しかったところでしょうか。

前回もビーターなんて呼ばれていたように、一部のプレイヤーの間ではやっぱりそういう扱いなんだな、というキリトでしたが、今回の最前線の作戦会議には普通に参加して普通に発言権を得ていたように、そこではそんなふうにあげつらう人は、少なくとも表立ってはいないんだな、というのが見られただけでもちょっと安心するところでしたし、言い争っていたアスナも、信条的な部分では反目しながらも、あくまでそれだけで。

アスナの場合はむしろ、何だかんだでキリトのペースに巻き込まれていたり、でもキリトもうっかり失言してはしっかり反撃を食らっていたりと、そんな二人の関係が見ていて微笑ましいというか、楽しいのが大きかった気はしますけどね。名前呼びを求めるアスナとか、彼女の心情を勝手に妄想してにやりとしてしまうところでしたし(笑)。

 

他にも、鑑定スキルの話から、キリトが作戦会議後にちょっと話をしていた以上に、エギルとの関係が続いているのが窺えたのが嬉しいところ。やっぱりエギルはキリトが悪役を買って出たことに気づいていたんだな、ということだけでも嬉しいところなのに、仲悪かったはずの美少女有名人を店に連れてきたことで、技掛けながら詰問しちゃうくらい親しい様子が見て取れたのは、これまでのキリトを思えば、彼にもちゃんとそんなふうにじゃれ合える人がいるんだなというのがやっぱり嬉しいしホッとしたところで。

アスナのほうも、キリトには“攻略の鬼”なんて言われつつも、ちゃんと友人は作っていたことが窺えて、原作読んでそれが誰かを知っているから余計に画面の前でにやりとしてしまったところでもありますが(笑)。今回でその友人のエピソードをやる条件は満たしたかなぁと思いますし、次々回辺りに来るかなぁと思うと楽しみになるところでしょうか。……まあ、まずはその前に、上記のとおり、今回の事件の解決ですけどね。

 

◇次回「幻の復讐者」