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戦闘においても恋愛においても見所十分だった第二十二話。というか、もう今回はその二つにスタッフのありったけのもの(技術も思いも)を注ぎ込んだんじゃないかというくらい、画面から目を離せない三十分だった気がします。



まずは、サブタイトルのグランド・クエスト。

少し前のユージーンとの一騎打ちも凄かったですが、個人的にフェアリィ・ダンス編の戦闘で一番印象に残っているのはこのグランド・クエストにおけるガーディアンとの戦闘ということで、OPでも少しその様子が描かれていたこともあり、又、一騎打ち以外に力入れる戦闘シーンといったらここだろうというのもあったので楽しみにしていたわけですが、期待を裏切らないどころか、期待以上のものを見せてもらった感じでしょうか。戦闘そのもの以前に、あの空間と無数のガーディアンたちが浮かぶ情景自体に感心してしまうものもあったのですが、そんな中で繰り広げられる一対多数の戦闘はとにかく圧巻でした。

空中戦だからこその、地上戦以上の縦横無尽さがあるのは勿論、剣一本で次々と敵を切り伏せていくキリトがとにかく凄い。剣で切り伏せるとは言っても、言葉どおりにただ剣でひたすら切っていくだけではなく、突き刺したり抉ったりいなしたりと様々だし、状況に応じては身体全部を使って目の前に立ち塞がる敵を排除していく……というか、こんな言葉ではとても全部を表現できないくらいにもう見応え十分で。



……でも、それだけ凄い戦闘だったからこそ、このグランド・クエストが未だに攻略されていないのも納得というか、難易度設定間違っていると思ってしまうようなのも分かるというか。

キリトはソロで挑んでいるのでその時点で無謀ではあるわけですが、しかしある程度の数までならば何とか切り抜けることはできた。けれど、最終的に立ち塞がったのは、ソロでは到底攻略不可能で、パーティーを組んですら攻略可能なのか怪しい数のガーディアンで。ユージーンとの一騎打ちの件を考えれば、単体戦闘能力においては、キリトは今のALOでも一、二を争うくらいの実力を持っているはずで、その彼でようやくあの状態なら、キリトに遥かに劣る力量のプレイヤーが徒党を組んだからどうにかなるかというと……とも思ってしまいますからね。まあ、この世界には魔法という要素があるので、それが加わるとまた違うのかも?というのもあるかもですが……。

まあ、それはともかく。とにかくそれくらいの難易度を誇るクエストということで、途中までは善戦できていただけに、余計にその圧倒的な数に打ちのめされるキリトの絶望や無力感が伝わってきたところで。



前述のとおり戦闘も凄かったですが、それ以上に今回は、この辺の心情描写が凄かったな、と。前回ラストで居ても立ってもいられずに飛び立ったところからしてそうでしたが、今回も冒頭から、アスナのもとへ向かおうと必死になるキリトの姿がとにかく描かれていて。しかも、SAO時代の映像付きという、アニメ媒体であることを最大限に活かしたもの。彼がどれだけアスナのことを求めているのか痛いほど伝わってくるもので、その上で前述のシーンに繋がるわけだから、余計にキリトの敗北が重く圧し掛かってくるわけで……。

そして、だからこそ、一筋の光のように飛び込んできてくれたリーファの存在が力強く、同時に、彼女もまたキリトに負けないくらい強い思いを抱いていることが伝わってくるからこそ、その思いがひたすら切なくて……。



そして、そんな互いの思いが最大限に高まったところで投下されるのが、互いの正体バレですからね……。画面の前で観ているだけのこっちですら痛いのだから、当事者である二人はどれほどのものだったのか。

これまでその気持ちの行方を追ってきていた直葉/リーファの混乱と悲嘆はそれこそ痛いほど伝わってきて、だから堪え切れずに和人に全部ぶちまけてしまった彼女の気持ちも、ぶちまけてしまったことで余計に傷ついただろうことも分かってしまって、うっかりすると直葉に肩入れして観てしまいそうにもなるけど、でも、アスナのことしか見ていなくて、義妹としてしか見ていなかった相手からいきなり告白されて戸惑い途方に暮れてしまう和人の気持ちも分かってしまうから、もうこのやり場のない気持ちをどうすればいいんだとこっちまで思ってしまうわけで。そういう意味では、敗北したときのキリトの独白も含めて、いろいろ分かっていそうに見えて、その実まだまだ視野の狭かった和人という、年相応というか、二年間のデスゲームを経ての成長はあってもまだまだ足りないところもあるのが窺えて、その辺は面白いところでもありますが……今はやっぱり、やるせない気持ちのほうが強いですね……。



アスナ救出まであと一歩というところまで来たものの、どん底なところで終わった今回でしたが、次回サブタイトルを素直に受け取るなら、どん底だからこそあとは這い上がるだけだという希望を持っていいのかな、と思いたくなるところ。どんな形になるにせよ、和人と直葉が今の状況をどう乗り越えていくのか、楽しみにしたいと思います。



◇次回「絆」