ソードアート・オンライン 4(完全生産限定版) [Blu-ray]ソードアート・オンライン 4(完全生産限定版) [Blu-ray]

アニプレックス 2013-01-23
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2クール続いたこの作品もとうとう最終回。分かっていたとはいえ、これまで出てきたキャラ集合と、VRMMO世界の再出発にもなっていたラストエピソードは、最後を飾るには相応しいものだったかと思います。


いつもより長いアバンでは、現実世界での須郷との決着。

右腕に怪我した和人が右手で易々とナイフを使っているように見えたり、受付のシーンをすっ飛ばしたから和人が病院に無断侵入したように見えたり(通行証を首から掛けていたのに気づけばちゃんと受付を済ませてきていることは分かりますが)と、やはり尺が足りない部分はあるのかやや駆け足気味ではありましたが、その範囲内ではうまくまとまっていたかと思います。須郷のシーンなんか特に、長々とやっても微妙ですしね(笑)。むしろ、映像作品であることを逆手に取って、和人が須郷にナイフを突きつけているときにこれまでの映像を使って彼の葛藤を表していたのは上手かったかと思いますし。


ようやく現実で出会えた二人のシーンも、短いながらも良かったところ。窓の外の去って行くSAO世界の二人――黒の剣士と血盟騎士団副団長の幻影は、これも映像作品ならではの演出で良かったですし。明日奈の声が掠れ気味であまり大きな声を出せないでいたのも、目覚めたばかりといった感じがよく出ていて、これもなかなか上手いと思ったところ。明日奈が身綺麗だとかあっさり起き上がって大丈夫なのかというのは、明日奈の家がお金持ちであるだろうことを考えると、大事な娘のためにお金かけて昏睡状態でもリハビリとかしていたんじゃないかなぁという想像がつく気がするので、それほど気にならないところでしたしね。


二人の再会の後は、後日談。制服姿の二人というのがまず新鮮で、それだけでも楽しかったところですが、キリトの口から語られる、VRMMOのその後、茅場のその後なども興味深いところで。まあ、原作だとこういう事情はもっと詳しく長く語られていただろうというのはあるけれど、十分及第点の説明はされていたかな、と思います。明日奈の作ってきたお弁当も、はっきりとは覚えていなくとも、大よその内容を覚えているなら、それを見せたときのシチュエーションも含めて、それが二人の思い出の品であることは容易に想像がつくかと思いますし(この辺も、映像ならでは、かな?)。

そして、いちゃつく(笑)二人をジト目で眺めるリズと、それをたしなめるシリカが登場したところから、SAO時代のキャラたちが再登場ということで、懐かしいのもあるし、エギルの店に集まったメンバー=キリトたちがアインクラッドの世界で、デスゲームだったとしても確かに築いた絆の証でもあるしということで(さすがに顔だけじゃ分からない人もいるくらいでしたからね……ヨルコさんは分かったかな?)、分かっていても嬉しかったところです。


その中でもやっぱり一番再登場が嬉しかったのはクラインですかね。単純に良い兄貴キャラとして好きなのもありますけど、キリトとクラインの関係って、アスナとのそれ以上に、仮想世界で出会ったからこその最たるものだと思うので。何せ、キリトは当時中学生、クラインは既に社会人と、現実世界で出会っていたら、まず親友になることなんてない組み合わせですから。

……そういう意味では、そんなキリトたちと関係ないところで密かにテーマ的には主役級の関係を築いていたんじゃないかと思えるのが、一話目から登場していたネカマとその相棒のコンビだったりもしますが(笑)。彼らがアインクラッドの世界を経て築いた物語も、それはそれでちょっと見てみたい気もします。


そして、懐かしのキャラ大集合なオフ会で明かされたのは、前回茅場に託されたものの正体。それは、茅場・須郷と立て続けに起こった事件のせいで衰退(消滅?)を余儀なくされようとしていたVRMMOを救う一筋の光となるものでした。

……まあ、その一番の原因は茅場とも言えるので、その本人がそういうアイテムを出してくるのはどうなんだ?とも思ってしまいそうな気もしますが、むしろだからこそでもあるのかもしれませんね。茅場にとってはそれこそ命を懸けても叶えたい夢だったから、いろんな犠牲が出ることが分かっていても強行した。でも、それが自分のエゴでしかないことも確かだから、VRMMOという世界に関しては補填手段を残し、託せる相手がいたこともありそれを渡した。……いや、というより、「ザ・シード」から生まれる世界こそが、茅場の望むものだったのかも。自分が夢見たように、自分の中にある異世界を作る手段を、機会を与えるものだとも取れるというか。原作読んだときはあんまりそういうふうには思わなかったけど、今回アニメでキリトのナレーションを聞いていたら、そんなふうに思えてきて、何だか嬉しくなってしまったところだったので。


というわけで、消え去るはずだったアルヴヘイムの世界も運営を変えて生き残ることが決まり、キリトたちは二次会で再び妖精たちの世界へ。アスナやクラインたちの妖精姿が見られただけでも嬉しいところではありましたが、やはりこのエピソードでのヒロインでありもう一人の主人公はリーファというのを感じさせるシーンでもありました。

みんなが楽しげに歓談するダイシー・カフェでのオフ会で、一人その輪から外れていた直葉。まあ、考えてみればそれも当たり前で、一人だけアインクラッドの世界を知らない彼女がその輪に加われるはずもなく、だからこそ、彼女のホームグラウンドに場所を変えての二次会も遠慮しようとした気持ちも分かる気がするところ。せっかく大好きな兄の世界に触れて、近付くことができたけれど、SAO時代からの友人たちに比べたら、自分なんてまだまだで。これ以上淋しくなる前に距離を置こうと考えてもおかしくないかな、と。


でも、そんなリーファの気持ちをどこまで気づいていたのかは分からないけれど、的確なフォローを入れるキリトはさすが(笑)。

アルヴヘイムの世界に再び姿を現した、浮遊城・アインクラッド。SAO時代から観てきた視聴者の一人としては、その姿を再び見られただけでも感慨深いものがありますが、その世界に再び一から一緒に挑もうというキリトの言葉は(しかもキリトはSAO時代に鍛えたスキルやステータスはリセットしてしまったとのこと)、リーファが超えられない壁として感じていたものを、正にこれから一緒に経験していこうというものだったわけですからね。

そんな二人に手を差し伸べるアスナと、無事アルヴヘイムの世界で再会できたユイと。そうして、お馴染みのメンバーで、キリトを先頭に飛び出して行く姿は、一つの区切りはついても、彼らの冒険はまだまだ続くことを感じさせてくれて。ここまでの物語に満足すると同時に、この先の物語も観たいと思わせてくれるものだったと思います。


そんなわけで、何だかんだで2クール楽しませてもらいました。二つの仮想世界はその景色を観ているだけでも圧巻で、それだけでも観た価値がありそうな気がしてしまうところですが(笑)、そんな世界で繰り広げられる物語も面白かったです。特に2クール目は、リーファという存在が加わったことで、より物語が分かりやすく面白くなった気もしますし。

あとは、最後にこの先の物語への期待も感じさせてもらったということで、是非とも二期決定の報が聞ける日を楽しみにしたいところですかね。物語自体もそうだけど、個人的にアニメで動くシノンが観てみたいというのもありますし(笑)。