ラジオCD「リトルバスターズ! R Vol.4」ラジオCD「リトルバスターズ! R Vol.4」
たみやすともえ 緑川光 若林直美

インディーズレーベル 2014-01-29
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何で前回はわざわざぼかしたんだろう?というくらい、あっさりと日付が5月15日と巻き戻って(?)いたことが明かされたことだけが若干気になりつつも、ともあれ今回は、再結成したリトルバスターズの(再)仲間集め、その最初の一人、真人回です。


ひどく大雑把に流れを見るならば、理樹がかつての恭介の立ち位置に収まることで何とかしようとするのは前回と同じ。ただし、前回は聞く耳も持たなかった真人が理樹の差し伸べた手を取る結果に至ったのは、一つ先へと進めた証でしょうか。

……まあ、個人的には、真人も指摘していたとおり、“ああなってしまっていた”鈴を、制服を着させて、理樹にひっついた状態とはいえ食堂に来させることができたことが、一番二人が先に進んでいることを示すものに思えたところでもありますが(笑)。


というのも、前回とは違う結果を得られたとはいえ、今回の理樹がやったことは、全景を見られる視聴者側の視点からすると、恭介のやったことの焼き直しに過ぎないとも言えてしまうから。


といっても、鈴から方向性は合っていることを教えてもらったとはいえ、鈴の次に仲間にするのは真人である、という点以外は“理樹自身が”考えて辿り着いたものなので、小さくとも大きな違いである、とも言えるかもしれませんが。

理樹はおそらく「恭介ならどうするだろう」と考えて、その先で同じ結論に達したわけではありますが、(理樹がループ時の記憶を心のどこかで覚えているとするなら)実際に一度見た光景をなぞるのではなく、これまでに見続けてきた恭介の背中の思い出から掻き集めたもので辿り着いたのでは、やはり意味が違うでしょうから。


この結果を、結局まだ恭介の辿った跡を歩いているだけじゃん、と観るか、ここまで来てようやく恭介と同じステージに立つことができた、と観るかで感想が変わってきそうな気がするところですが、ここは後者と考えておきたいところ。

何故なら、今回の真人、そして(ラストに前振りのように映されたことから)おそらく次回の謙吾はそれでもいいでしょうが、そうやってこれまでみんなに手を差し伸べてきた張本人である恭介だけは、それだけでは――恭介と同じことをするだけでは、救うことなんてできないから。順当に理樹が成長していっているとするのなら、むしろ今回の流れは妥当だし、だからこそ、恭介に再び手を差し伸べて、恭介が今度こそその手を取ってくれる、そのときこそが最大の山場となるはずで、むしろ今からそのときが楽しみになるところでしょうか。


そういう意味では、相変わらず理樹たちと一緒にいるレノンが何とも意味深に見えてしまったところかも? この辺、映像ならではだなぁと感心してしまったところでもありますが。

例の手紙の運搬役を担い、一度目の種明かしの際に理樹を恭介のところまで導いたとも言えるレノンは、ある意味恭介の分身とも言えると思うわけで。そんなレノンが、リトルバスターズを再興させるために悩む理樹と、それに付き合う鈴をじっと見ているというのは、恭介自身が彼らの動向を見守っているとも受け取れますからね。

そうなると、前回で部屋に引きこもってしまったことが描かれた恭介ですが、それが真実そうなのか、実はそれを装っているだけなのかというのが気になるところでもありますが……その辺は、案外今回の真人と同じ感じなのかもなぁ、と。理樹に負かされたところで、わざと理樹たちを突き放していたことが明かされた真人ですが、(どういう原理かはともかく)そんな彼自身も不可思議な幻覚を見ていたこともまた明かされましたからね。彼らもまた、そうした境界線上で綱渡りしているような状態なのかも?……みたいな。


何にしても、この展開で、再び途切れてしまった真人へ手が届いたところで流れる「Song for friends」は相変わらず反則だなぁと思いました(笑)。ここでその曲流されてうるっと来ないわけないだろというタイミングで、ばっちりそのときそのときにぴったりの曲を流してきますからね……音楽面に関しても隙がない(笑)。

とはいえ、それ以上に今回一番胸に来たのは、理樹の手を取ることを決めたときの真人のモノローグでしたけど。いや、モノローグだけじゃなくて、そのときの理樹とのやりとりも。単純にそこまでの展開から続くものとしても感動できるものではあると思うけど、でもそれ以上に、真人がどんな気持ちでそれを言ったかと思うと、もうね……。


ともあれ、そんな感じで再び真人を仲間にすることができたわけですが、基本的に協力的だった真人とは違い、おそらく次回は、前回はっきりと拒絶を示した謙吾。難易度は上がりそうですが、しかし今度は真人が仲間にいるという、そういう意味ではプラマイゼロな気がしなくもないですが……何にしても、次はいかにして謙吾を攻略(笑)するのか、楽しみにしたいと思います。


◇次回「親友(とも)の涙」