リトルバスターズ! ~Refrain~1(初回生産限定版) [Blu-ray]リトルバスターズ! ~Refrain~1(初回生産限定版) [Blu-ray]

ワーナー・ホーム・ビデオ 2014-01-29
売り上げランキング : 394

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

今回は謙吾回ということで、途中から謙吾側の心情描写もされ始めたこともあり、そのまま謙吾の事情で盛り上がったりうるっときたりする感じになるのかな……と思っていたら、野球勝負での鈴の参入に、むしろそっちに↑みたいな状態になって、あれ?謙吾回に見せかけて実は鈴回なのか?なんてことも思いかけましたが、最後はやっぱり謙吾でしたねぇ。

涙を流しながら本当の気持ちを吐露する謙吾には、前回の真人以上にうるっときて、このまま行くと、順当にいくなら次回の恭介はどうなるんだって感じになってきました。残り三回か四回ですが、右肩辺りに涙の量が増加していきそうだ……(個人的には、まだあの世界を去ったと思しき描写が無いにも関わらず、リフレインに入ってから出番の全くなかったあの人のシーンが一番やばい気がするのですけど……)

というか、今回のサブタイトルの“涙”、内容的にも普通に謙吾の涙を指すものと思っていましたが、実は恭介の涙にも掛かっていたというのがラストで判明して、何かもう最後の映像はいろいろと衝撃的でした。

最初見た瞬間は、部屋に閉じこもっていただけの恭介が、何故かそれこそ前回真人と殴り合っていた理樹のような状態になっていたのに「…!? ……?」となったところでしたが、直前に映っていたのが水溜り(これも最初に見た瞬間は、むしろその水面に光る星のほうに注目していたところなのですが)というのを考えると、「あれ? この恭介ってまさか……!?(※ネタバレになるので詳しくは省略)」というのに気づいて、何度か巻き戻して確認してしまったところ。まあ、それでもこの恭介がいるのが何処なのかは、おそらくは意図的にはっきりとは分からないようにしているものと思われるので、原作知識からたぶんそうじゃないかと推測するだけですが……。しかし、そうなると、何かもういろんな意味で「うわぁぁぁぁっ」となってしまうのですがっ。謙吾と恭介の相乗効果で余計にいろいろとこみ上げてきてしまいますよ。

それはそれとして、今回は謙吾の語りで、(アニメ初見組も既に大よそ察しは付いていたのではないかと思われますが)彼らのいるこの世界が“閉じた世界”であり、幾度も“ループ”していることが明言されました。理樹と鈴が、何処までその記憶の意味を理解しているかはともかく、かつて共にグラウンドに立っていた仲間たちのことを思い出したのも、それを補強するところでしょうか。

そんな感じで種明かしも少しずつ行われているわけですが(以前の野球勝負で恭介が何らかのズルをしたことも明言された感じかな?)、しかし個人的には、鈴がそれを思い出したのが一番衝撃的だったかも?

いや、それまでの時点でも、今回はもうすっかり瞳に光が戻っているとか、真人と普通につるめているとか(真人は真人で、謙吾が今回は必要以上に二人に対して過保護な姿勢を見せていた分、心配はしても信頼している様子が伝わってくる彼の姿がじんわりと嬉しかったところですが)、そんなふうにいつの間にか元通り……いや、元通りに見えて、何か見えないところで一歩先に進んでいる感じがしなくもない鈴の姿にどこか安心できるような気持ちもあったのですが、そんな鈴が自分から理樹の代わりを買って出たところでは、ここで鈴の成長も描いてくるのか!と驚きつつも嬉しくなったところ。

この辺、原作ではどうだったかいまいち覚えていないので余計にそう感じてしまったところですが、理樹が強くなるのに引き摺られるような形でも鈴が覚醒していく姿には、鈴自身の成長を嬉しく思う気持ちも、リトルバスターズ再結成に向けてめげずに立ち向かった理樹の頑張りも無駄じゃなかったと思えるのを嬉しく思う気持ちもあって、そこから更に、かつてのバッテリーへとピースが嵌っていくわけですから、それだけでも十分に盛り上がるところで。

というか、それでもう十分過ぎるくらいだったのに、そんな鈴の脳裏に蘇るのが小毬さんの声というのが、もう完全にノックアウトされそうになったところ(笑)。更にはそこに、これまでは幼馴染たちとしか馴染めなかった鈴が、ようやく絆を結べた新たな(女)友達たちの声が続くのですから、この時点では「あれ? 実は今回って鈴回?」とか思っちゃっても仕方ないよね!というくらいで。

とはいえ、冒頭でも書いたとおり、最後はきっちり謙吾が持っていってくれましたが。

二人を弱いものとして、だから自分が守ってやればいい、そんなふうに決めつけて、そんなふうに(理樹たちからしてみれば)身勝手に思っていた謙吾が、しかし急速に成長していく二人に追い詰められていく。そして完全に負かされた――必要以上の謙吾の庇護なんか既に必要ないことを見せ付けられたとき、そうやって覆い隠してきた彼の本音が零れ出す。

……これも、前回の真人の台詞同様、「世界の秘密」を知っているかどうかで受け取り方が違ってくる台詞と思いますが、だからこそ余計に、それを知っているとその叫びが胸に刺さるんですよね……。そして同時に、謙吾の回想で明かされた、理樹たちが疑問に思っていた「何故、恭介は謙吾ではなく、謙吾の父親に勝負を挑んだのか?」の真相を知って、謙吾の中での恭介の存在の重さにハッとさせられたところでもあったかも。

何だかんだで、これまで観てきた部分では、男三人はとにかく理樹が好きだなぁというのがまずあって(あと、いろいろと反発している部分も観てきましたし)、そういう意味では、彼らの中ではお互いよりも理樹の存在が一段重いところにあるようにも見えていたのですよね。

でも、今回の謙吾の回想を観ると、一番初めにそれまでの彼らを縛っていた世界から外へ連れ出してくれて、楽しい景色を見せてくれた恭介の存在というのは、それとは全く違う重さを持ったもので。結局のところ、謙吾にとっても、真人にとっても、恭介の存在というのは、理樹にとっての恭介と同じなんだな、って。それが分かると、これまでのシーンがまた違ってものに見せてきそうです……。

そんな感じで謙吾が再び仲間となり、残りは恭介一人。となると、サブタイトル的にも次回は恭介回でしょうが、ラストの映像を見ると、「あれ? 恭介ももう救われてしまっている?」とも思えてしまいそうで、その辺がどうなるのか気になるところかも? 今回謙吾が言っていたとおり、恭介が“ああ”なったのが、前回のループにおける失敗のせいだとするのなら、今の力強く成長した理樹と鈴を見せるだけでOKなんじゃないか?なんてことも考えられそうですが……果たして事はそう単純なものなのか。

その辺も含めて、次回も楽しみに待ちたいと思います。

◇次回「そして俺は繰り返す」