リトルバスターズ! ~Refrain~1 (初回生産限定版) (BDゲーム「西園美魚密室殺人事件?」付き) [Blu-ray]リトルバスターズ! ~Refrain~1 (初回生産限定版) (BDゲーム「西園美魚密室殺人事件?」付き) [Blu-ray]

ワーナー・ホーム・ビデオ 2014-01-29
売り上げランキング : 82

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

一回観ただけだと感無量の一言で終わっても良さそうなくらいで、できれば何度か観て一度だけではたぶん見落としているだろう部分も補完してから感想を書きたいなぁ……という気持ちもあるのですが、ぶっちゃけそんな時間はないので(苦笑)、改めて見直すのはもっと時間に余裕ができてからにすることにして、まずは最終回を一度観終えたここで感想としたいと思います。

……今日は日曜日で普段ならばお休みの日なのですが、普通に仕事ですからね……(汗)。しかも八連勤の七日目ということで、これまでなら土曜日の夜に観ていたこの作品ですが、大事を取って土曜日中の視聴は諦めて早めに就寝し、早朝に早起きして観ている状態でございますよ……。そして今年は休み申請が却下されたために冬コミにも行けない……(涙)。


 まあ、それはさておき。前回の後半で鈴がようやく前を向いて進み始めたということで、今回は理樹に残された最後の問題からスタートです。

悲しいこと、辛いことから逃げるための手段となっていた、ナルコレプシー。だけど、ここでいつものようにそれに身を任せて眠ってしまってはみんなを助けることはできない。だから、理樹はそのルーツを辿り、自分の最初の悲しみと逃避に向き合い、そして……その悲しみから逃げるようにして閉じこもっているだけでは出会えないみんなのことを思い出す。

「それでもみんなに会いたいんだ!」と叫ぶ理樹の思いは、彼がようやく最後の問題を乗り越えようとしていることに対しての感慨もあるけれど、それ以上に、そんなふうに思えるくらいの仲間と出会えたこと自体が非常に羨ましいものでもありました。一時的に意識を取り戻した恭介に対して、「生きることは失うことだ」と言い続けていた理樹が、ようやく「生きることは楽しいことだ」と言えるようになったところも。

そう言えるくらいに理樹が思えるようになったことが嬉しくて……でも同時に、理樹とは違ってそんなふうにはとても言い切れない自分がちょっと悲しくなったところでもあったかもしれません(苦笑)。いつか、私もそんなふうに言える人たちと出会えればいいのですけど……。

閑話休題。話が少し逸れたので戻して。

さて、そんなふうに自らの悲しみのルーツと向き合い、みんなを助けるためにはそれじゃ駄目だ、と目覚めた理樹を受け止める(呼び覚ます?)のが鈴というのは、ベタだけど良かったですね。共に逃げ続けていた自分と向き合って、そんな自分たちの弱さに甘えるよりも、みんなを助けたい、これからもみんなと生きていきたいという気持ちのほうが勝ったからこそ、現実に戻ってきた二人。そんな二人が手を取り合い、みんなを助けるために動き出す。


……ここでようやく、数回前の、地面を這いながら必死に何処かへと向かっていた恭介の伏線も回収されて、彼のあの行為が、少しでもバスの爆発を防ぐために、漏れ出す燃料をせき止めるためのものだったことが判明。それに気づいた理樹が、本当は誰よりも真っ先に助けたいだろう恭介を後回しにしてみんなを先に助け出すのは、地味だけど理樹が成長したことが分かりやすく窺えたところでしょうか。それは、自らの身体を使ってでも事態の進行を食い止めようとした恭介と同等の判断ができたということですから。

そして、そんな場面を見ると、エピローグで語られる“奇跡”という言葉が、現場にいた人間にとってみれば奇跡でも何でもないことが分かるところでもあって。それは神様が気紛れに与えてくれたものなんかじゃなくて、その場にいた人間がその場でできる最善をした順当な結果なのだと。もしも、本当に神様が何か助けてくれたことがあるとしたら、それは、そんな彼らの賢明な姿に応えるように、爆発のその瞬間を、何とか死亡者だけは出ない瞬間まで持たせてくれたことくらいなんじゃないかな、と。


そんなこんなで、怪我人こそ出たものの、全員生存で迎えることになったエピローグ。

救出場面でもリトルバスターズのメンバーが映されていたのが、理樹たちがちゃんとみんなを助けられたのが窺えて良かったところではありますが、それ以上に、恭介によって現実世界では虚構世界のような(新女子メンバーを加えた)リトルバスターズというグループは存在しなかったことが明かされていたからこそ、元の世界に戻って来ても、夢の世界の続きを当たり前のように過ごすみんなの姿が嬉しくなったところでした。作り物だったとしても、あの世界で育んだ絆は本物で、理樹たちだけじゃなく、失われるはずだったみんなもその時間を続けたいと願っていたからこそ、あの世界と変わらない時間を過ごす彼らの姿がある。現実世界でも野球部という部室を確保(笑)していた彼らの姿は、その分かりやすい象徴だったかもしれません。

そして、そんなふうにみんなで過ごす日常を、本や日傘の代わりにすっかりカメラを手にしていることがデフォルトになっていた(笑)西園さんが切り取って形に残しているというのが地味に熱いところだなぁ、と。孤独で孤高であろうとし、誰の記憶にも残らないまま消えようとしていた彼女だからこそ、みんなとの時間を楽しく思い、それを残しておきたいと思えるようになったんだろうことが嬉しく思えるし、そんな彼女の姿も真人が代わりに撮るところも良かったですね。その記録という思い出の中には、ちゃんと西園さんもいる。


そんなふうに楽しく過ごす彼らですが、実は恭介というピースがずっと欠けていて、そこまででも十分楽しそうに見えたけれど、彼が戻って来てこそ本当の意味でリトルバスターズなんだ、という感じで笑い合う彼らで締められたのも、この上ない大団円で。締めに流れるのが一期OP(でも歌詞は最終回仕様?)なのも、お約束とはいえ……いや、お約束だからこそ素直に盛り上がったところ。

きっと彼らの過ごす日々は、こんなふうにこれからも続いていく。こんなふうにみんなで笑い合える、楽しい日常が。そんなふうに思えるラストで、ここまで観てきて、そんな彼らの姿をずっと見守ってこられて、本当に良かったと思える最終回だったでしょうか。実際には、二期ED映像にあったように、半年後には恭介の卒業という一つの別れが待ってはいるのだけれど、あの映像のみんながそれでも笑っていたように、きっとこれからの彼らはそれでどうにかなるなんてことはなく、この先、理樹たち二年生組の卒業のときが訪れたとしても、そして別々の道に進むことになったとしても、彼らの絆は変わらず続いていく。そんなふうに思えたところでもありました。



そんな感じで、大団円で終わった「リトルバスターズ」。

以前、「シュタインズゲート」がアニメ化したとき、ゲーム原作アニメでこれを超える作品は当分出てこないだろうと思ったものでしたが……それをあっさりと飛び越えてくれましたね(笑)。そもそも私が原作をプレイ済みの作品じゃないと比較対象にならないので候補が狭い話ではありますけど、それでも本当にこれを観られて良かったと思います。


ぶっちゃけ、ヒロイン個別ルートを恋愛ではなく友情メインでリファインし、だからこそ鈴の成長の側面も楽しく分かりやすく見られた本作は、個人的には原作よりも好きかもしれません。

ゲームからアニメになるに当たってイベントの取捨選択は当然行われているけれど(だから省かれたイベントを惜しむ気持ちもないわけじゃないけれど)、それをうまいことアニメの文脈に再構成していたのも本作の特徴で、個人的にはこういうメディアの違いを理解して、そのメディアに沿った形でシナリオを組んでくれる(再構成してくれる)作品は高く評価していることもあって、余計に楽しく観られたところでしょうか。中には、原作にあったエピソードを、原作とは違う形で、だけどそれは改悪などではなく、むしろアニメのシナリオ構成においてはグッジョブと言いたくなるような形で置き換えられているのもあって、それら諸々含めて、アニメはアニメとして、一つの「リトルバスターズ」という作品になっていて、だからこそ、素晴らしい作品として、最後まで楽しめたと思います。

……まだまだ書き足りないような気もしますが、そろそろ出勤時間も差し迫ってきたので、この辺で筆を置きたいと思います。