蒼穹のファフナー Blu-ray BOX【初回限定生産版】蒼穹のファフナー Blu-ray BOX【初回限定生産版】
平井久司

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既に二話まで放送済みということで、二話一挙視聴となりましたが、ようやく「蒼穹のファフナー」が観られました。


これまでに書いたアニメの感想記事のいくつかで仄めかしていたと思うのですが、「ファフナー」は自分にとって特別な位置付けにある作品です。単純に面白いアニメとして観ていたのも勿論ありますが、それ以上に、「“此処”にいること」「存在していること」それらを強く訴えかけてくれたというか、肯定してくれたというか……これまでにも何度となく、自分の存在意義とか生きることとか、そういったことに悩んだことはあるけれど(そしてある意味現在もまた進行形で悩んでいるというか……いや、「魔弾の王〜」の記事で書いたように、←のおかげで最悪の状態は脱することが出来たので、今はその次――この先も在り続けていくためにはどうするかを悩んでいる段階ですが)、たぶん最初に、強くこちら側に引き留めてくれることになったのが、この作品で。


それだけに、放送開始時は仕事がまだまだ年末進行が続いている状態であったため、ある程度落ち着いてから視聴したい、ということで遅れてしまいましたが……そうしてようやく視聴出来たこの作品は、やはり自分にとって不動の位置にある、それこそ核と言っても過言ではないものなのだと、改めて再確認したところです。

……そういう意味では、その余裕さえあれば、例えその後テレビで放送すると分かっていても、先行上映していた劇場で観たかったかも……。Blu-rayのCM観ると、テレビ版はある程度カットされて編集されているっぽいので、余計に思ってしまいますね。


ともあれ、前置きはこのくらいにして、久々にテレビシリーズとしてスタートした「EXODUS」。

初っ端から、この先の未来へ生きる者たちへ残したものと思われる総司のメッセージというナレーションでスタートと、旧来のキャラに当然愛着のある身としては不吉極まりない始まり方をしてくれたわけですが、それに限らず、かつてのテレビシリーズ時代のキャラは、真矢以外は現役パイロットを既に引退、劇場版で次の世代のパイロットとして加わった者たちも、既にこの時点で次代への引継ぎを考え始めなければならない段階に来ていると、着実に世代交代がなされていることが更に不安を煽ってくれます(汗)。……そういう意味では、ほとんどメンツの変わらない司令部の大人世代にちょっとほっこりしてしまうところかも? 状況はとてもそんなのんびりしたものではないですけど。


……しかし、パイロットを引退したということは、死亡退場の可能性がぐっと減ったということのはずなのに、ちっとも安心出来ないのがこの作品の怖いところでもあります。

マークザイン、マークニヒトの二機が、封印されてはいるもののまだちゃんと存在していて、しかも本人(?)たちは出撃の意志があること、そして何より、OP映像からするとどう考えても一騎はいずれ再びファフナーに乗って戦場に戻るのだろうというのが窺えるのが、ひょっとしたら一騎&総司はこのシリーズで作品そのものから引退かもしれない……というのが怖いところだし、仮に乗らなかったとしても、何が起こるのか分からないのがこの作品でもあって。戦闘機で前線に出ているからファフナーパイロットでなくても当然リスクは上がっているとはいえ、溝口さんがフェストゥムに捕まったときは、正直かなりドキドキしましたからね。殺すときはメインキャラでも容赦なく殺す作品だからなぁ……。


実際、そんな感じで世代交代だけでなくキャラの入れ替わりの激しい作品なので、正直なところ一話目を観たときは、キャラの把握が大変でしたからね(苦笑)。外見の変化がほとんどない大人世代、外見の変化はあっても一度誰か分かればもう見間違えない旧テレビシリーズ時代のメインパイロットたちはともかく、劇場版から加わった、あるいはパイロット組に昇格したキャラたちは、前者に比べると名前を思い出すのと顔を一致させるのにちょっと時間が掛かりました。この上、新キャラも憶えないといけないからなぁ……。まあ、当面はエメリーを押さえておけばメインストーリーとしては大丈夫かなぁと思わなくもないですが……いや、新パイロットでも一人メインに食い込んできそうなのはいたので、名前はともかくビジュアルは覚えたので、彼も注目しておくところかもしれませんが。


そのストーリーとしては、新たな希望がキーワードな感じでしょうか。もっとも、三話目の予告で既に、それが本当に希望だけを含まないことが示唆されているのがやはり不吉なのですけど(汗)。

ただ、そういう不安はありつつも、久々に触れる「ファフナー」の世界は、上でも書いたとおり、特別なものとして自分の中で響いてくれるのは嬉しいところでもあって。一話目で一騎が「此処にいる」と言ったとき、流れとしては何気ない台詞でもあったけれど、自分の中ではその台詞がごく自然にストンと胸に落ちて、何だか安堵してしまったところ。これも上で少し書いたように、今はちょっと現実のほうがいろいろと不確かというか不安定な状態になっているので、余計にその言葉にちょっと救われたような気になってしまったところかも?みたいな感じで。何より、そんな状態だからこそ、今再びこの作品がテレビシリーズとしてスタートしたのには、運命なんて言ったら言い過ぎな気もするけれど、何らかの巡り合わせではあるような気がして、何だか観ながら、そんな場面では全然ないのに涙ぐんでしまったりもしましたが(笑)、そういった諸々を含めて、この先を楽しみにしたいと思います。


……そういえば、帰還した溝口さんを叱っていた(そしてその後からかわれていた(笑))女性、将陵(この字で合ってたかな……)って一騎たちの一世代前、テレビシリーズ終了後に放送された特別版の主人公と同じ名字だったと思うのですが……何か関係がある&今後本編に何かしら絡んでくるのでしょうかね?


◇次回「対話の代償」