翠の匣

アニメや読んだ本(漫画・ラノベ)の感想を、徒然と書き綴っているブログです。

ナイトウィザード The ANIMATION

ナイトウィザード The ANIMATION(終)「THE LAST Episode ハッピー・バースデイ」感想5

ナイトウィザード The 2nd Edition (ログインテーブルトークRPGシリーズ)

<今回のあらすじ>

 「シャイマールによって瓦礫へと姿を変えた輝明学園に灯が戻ってくる。その中に柊の

姿を見つけた灯が声を掛けると、柊はくれはを託して走り去る。自分はこれからエリスを

助けに行くと。

 

 シャイマールとキリヒトのところへ駆けつけた柊はエリスに呼びかけるが、キリヒトは自

分以外の声は届かないとその行為を嘲笑う。そして、柊のとどめをエリス自身に刺させ

ると、シャイマールに攻撃を指示する。それを受けてシャイマールの全てを貫く力が柊に

迫るが、状況を見守っていたアンゼロットはここに来てようやく決意し、柊を守るために

結果を展開させる。そして、被害を拡大させないためにシャイマールのいる場所ごと自

分の宮殿の近くに転移させると、全ウィザードへゲイザーへの攻撃命令を出す。それを

見たベルはリオンに後を任せると、利害の一致から手を組むことを柊に提案し、キリヒト

の相手を引き受ける。柊はアンゼロットの命で現れたナイトメアの導きで再びエリスの夢

の世界へと赴く。

以前夢の世界に来たときのキリヒトの行動から、彼がさり気なく阻んだ方向にエリス

を助ける鍵があると踏んだ二人は、その先を進んで行く。そこには一つの扉がぽつんと

立っており、それこそがエリスの心の闇だった。中に入った柊は、化け物の幻影を退け、

茨に捕らわれたエリスのもとへ辿り着く。柊が呼びかけるとエリスは反応するが、仲間の

死に絶望した彼女は、自分にはもう帰る場所はないと拒絶の意思を見せるばかりだった。

 

 灯帰還の報を聞いたアンゼロットは、彼女がくれはの亡骸を抱えていた旨を聞き、急

いで駆けつける。自分の判断ミスが招いてしまった悲劇に、アンゼロットは世界の守護

者たるために今まで守ってきた禁を破り、その力を使ってくれはの蘇生を行うことを決

意する。しかし、世界の守護者の力を持ってしても死者の蘇生は困難であり、そう簡単

には成功しない。そこへ、アンゼロット宮殿に留まっていたリオンが現れる。そして彼女

は、くれはの死がシャイマール覚醒の要因なら、その要因そのものを失くせばいいと、

アンゼロットに協力する。世界の守護者と魔王の力によりくれはは蘇生し、意識を取り

戻した。

 

 エリスを捕らえる茨を切り払って助け出した柊は、救いの手を拒み続ける彼女に必死

に言い募る。自分たちと共に過ごしたエリスは今でも仲間だと。その言葉にエリスの心

は揺れ動くが、くれはの死がエリスを縛り付ける。そこへ、聞き覚えのある声が届く。戦

線復帰したくれはが、灯と共に駆けつけたのである。彼女の無事を知ったエリスは、よう

やく囚われていたものから解き放たれ、帰ろうと告げる柊の手を取った。

 

 エリスが自我を取り戻したことでシャイマールは抑えられ、後はキリヒト――ゲイザー

だけが残る。それまでもベルが彼の相手をしていたが、彼の持つ“神の盾”に阻まれて

決定打を繰り出せず、魔王であるベルでさえも貫けないものを、人間のウィザードであ

る柊たちには尚のことどうにかできるはずもない。解放されたエリスと共にゲイザーと

対峙した柊はそれを打ち破る方法に悩むが、ゲイザーがその解決方法を思いつくのを

待つはずもなく、彼の魔法が柊たちに迫る。

しかし、それはエリスの展開したアイン・ソフ・オウルによって阻まれる。自らも共に

戦うことを告げたエリスは、まずは盾として展開したそれを、矢の形へと組み替え、ゲ

イザーを攻撃する。その様子を見ていた柊は思い出す。かつて飛んだ過去の世界で、

不完全ながらも召喚されたシャイマールの攻撃でキリヒトが傷ついていたこと、エリス

抹殺命令時の逃亡の際、柊を疑ったキリヒトをエリスが殴ったとき唇が切れて血を流

していたことを。それは、シャイマールの全てを貫く力ならば彼の“神の盾”を貫けると

いうことを意味していた。その考えのとおり、アイン・ソフ・オウルは“神の盾”を突き破

ってゲイザーに傷をつけ、遂には盾そのものを打ち消してしまう。最大の盾を失った彼

に柊は魔剣の力を解放して一撃を放ち、ゲイザーもまた同時に生み出した刃を柊に

向ける。その攻撃はほぼ同時で、結果は相討ちかと思われたが、柊の魔剣のほうが

わずかに早かった。胸を貫かれたゲイザーは、最後に柊への恨み言とエリスへの別れ

を告げると、虚空へと消えていった。

 

 事件は解決し、世界はその傷跡を少しずつ癒し始める。そんな中、季節は春を迎え、

輝明学園では卒業式が執り行われる。その中には、卒業式の日まで遅刻しながらも、

卒業証書を手に快哉を上げる柊の姿もあった。

 卒業式が終わり、一足早く待ち合わせ場所に来ていた柊に続き、くれはや灯も合流

する。二人に少し遅れて、真新しい輝明学園の制服を身に着けたエリスも現れる。すっ

かりお馴染みになった仲間たちでいつものやりとりをする四人だったが、不意に聞き覚

えのある声が響いてくる。いつものように「ハイかYES」で選択を迫るアンゼロットは、い

つものように柊の意志など無視して彼を拉致すると、次の任務へと彼を連れていくのだ

った。

 そして、そんな柊を見上げながら、エリスはようやく手に入れた幸せな生活に笑顔を

浮かべていた」

 

DVD1巻の発売日が最終回前だったこともあり、この感想を書く前にそっちの記事を書きたいなぁ、というのがあったのですが、その思惑は結局叶いませんでした。未だに届いてないからなぁ……DVD。orz 発売日の約一ヶ月前の同じ日に予約注文した「CLANNAD」のほうは普通に届いたのになぁ……。しかも配送予定日とっくに過ぎているのに何の連絡もないんですけど、amazonさん……。発売延期とかでもない限りそういう連絡ってないものなんですかね。どうも生産数自体が少なかったっぽいような話も見かけましたが、商品確保が困難なら困難で何か一言連絡があるとこっちも対応しやすいというか、多少なりとも溜飲が下がるというか。こっちはそれを楽しみにクリスマスもずっと働いていたわけですし。1000円近く安く買えるのとネット注文でもしなきゃ入手困難な場所に住んでいるのとでamazonに注文していたわけですが、今日はようやくの休みで名古屋に出掛ける予定なので、アニメショップを回って見つけたらもう店頭で買ってくることにします。信じて待ち続けて結局手に入りませんでした、じゃ、もうどこに怒りをぶつけていいのか分からなくなりますからね……。

(追記)

 えー……アニメイトを皮切りに最後は普通のCDショップまで回ってきたのですが……通常版すら置いてないのですが……orz。生産数が絶対的に少なかったのと無茶苦茶売れたのとどっちかといえば、どっちもなんですかねぇ。やっぱり地元では手に入らないキャラソンも同時に探していたものの、それすらほとんど見かけない始末。エリスとリオンは見たけど……試しに買ってみるならあかりんかくれはが良かったのでまだ様子見で。その代わり、DVDが手に入らないならせめてサントラをと、最後にもう一度アニメイトに戻って(※他では売ってなかった)購入してきました。何故か店内を半周するほどの長蛇の列で買うまでにえらく時間が掛かりましたけど(汗)。ちなみに、二度目に覗いたアニメイトではようやくDVDを見かけました……通常版でしたけどね。そんなわけなので、仕方ないのでもう少し待ってみることにします。ここまでくると、とにかく初回版が手に入れば良いと思ってしまいますから(そういう意味では、他の通販サイトにも保険をかけたほうがいいのか悩むのですけど)。……でも、遅くとも二巻の発売までには手元に来てくれないと初回特典の冊子が読めなくて困ってしまうのですが。

 ……感想サイトを巡回してると既に届いた人の記事を目にするのですが、読んでると涙が出そうになってくるなぁ……。

 

とまあ、愚痴はこの辺にして。

とうとう最終回を迎えた「ナイトウィザード THE ANIMATION」。よくもまあこのクオリティで最後まで走り切ったものと思います。こちらでは前日に同じく最終回を迎えた「スケッチブック〜full color’s〜」といい、今期のハルフィルムメーカー作のアニメは良作(傑作?)揃いで(「ナイトウィザード」と「スケッチブック」は、「CLANNAD」と並んで私が見ていた今期アニメの中では3トップを飾っていましたし)、「スケッチブック」の後番となる「ARIA」第三期も十分に期待できるというものです。

 

 本編の内容は、エリス救出とゲイザーとの対決とエピローグという、予想通りの流れではありましたが、その中でも柊はやっぱり熱い主人公していたし、それ以外も、共闘する魔王や迷いを断ち切って立ち上がる世界の守護者など、最終回ならではの見所が満載だったかと。王道展開を繰り広げていたこの物語としてはそれこそお約束な展開とはいえ、やはりこういうのは見ていて熱いですからね。ベルは前回の次回予告でキリヒトと対峙することが分かっていましたが、リオンまでもがあんなふうに協力するとは。

くれはが本当に死亡していたのには驚きましたが(虫の息で生きているんだろうなぁ、と思っていたもので……)、復活して最高のタイミングでの登場には、それまでの雰囲気を一気にぶち壊してくれたこともあり、ほっとしました。くれはって、実は一番のムードメーカーだったんだなぁ。キリヒトは柊たちが育てた仲間意識がエリスの最後の引き金を引いたと言っていたけど、そんなエリスを連れ戻すのもまたその仲間たちというのは良いですねぇ。今まで十分に四人の絆を描いてきたからこそ、見ていて頬が緩むところです。

 

 最初のvsキリヒトで、柊のニックネームがどうのと言い出したときは、実際に柊が持っているニックネームが出てくるのかと思いましたが、キリヒトが言ったのは「下がる男」。そっちかい!と思い切り心の中でつっこみを入れてしまいました(笑)。いや、アニメの柊には確かにそっちのほうが相応しいのでしょうけども。

 最終回にて最後の見せ場があったナイトメア。相変わらず渋くかっこいいです。夢の世界での見事な推理や、自分にはエリスを助けに行く資格がないと一歩引くところなど、「どりぃ〜む」とさえ言わなければ普通にかっこいい大人なんじゃ……と思ってしまうところ。……いや待て、何か普通にあの格好をスルーしてるぞ、私(笑)。でもまあ、そのかっこいい大人な部分と変な人と思える部分が絶妙のバランスで融合しているからこそ、あの素晴らしいキャラになっていると言えるのかもしれませんが。

 

 エリスが復活してからの対ゲイザー戦は、相変わらずの伏線の見事さに唸らされました。ゲイザーを倒すための解が示されたところでは、その方法を模索して悩むプレイヤーと、もうヒントは提示されているよとほくそ笑むGMの姿が浮かんでしまいました(笑)。しかしまあ、柊たちがキリヒトの助力を得るしかない状況で過去に飛ばされたのも、エリスがキリヒトをひっぱたいたのも(笑)、物語を進める以外の意味もあったとは……。第一話からもう一度見直したら、今だから分かる伏線がてんこ盛りなんじゃないだろうか、このアニメ……。そして、クライマックス戦闘でED曲が流れて熱く盛り上がるアニメというのも新鮮でそれも妙に面白かったです。特にこのアニメのED曲は、どちらかというとゆったりとした静かな曲、という印象がありましたので余計に感嘆してしまいました。

 そしてこのときの、初めて完全に自分の意志でアイン・ソフ・オウルを操って戦うエリスは、最後の最後に熱いシーンを持ってきてくれたものです。今までエリス自身として戦っているときは後衛のキャラだっただけに、これは見ていて本当に熱かったです。宝玉の力を使うときに左目が碧に変わるのも、地球の青とシンクロさせる演出は、これをやるために碧にしたのだとしたら、ホント見事としか言いようがないですしね。vs柊戦が戦闘においての最後の見せ場だったのか、あかりんが戦闘に参加しなかったのは残念でしたが、その分をエリスが補ってくれた感じです。

 そして、最後の最後の決着は、主人公らしくピンチのミスリードと共に柊が決めてくれました。技名は叫びませんでしたが、今まで何度も繰り返された動作で分かるのは良いですね。最後のキリヒトとのやりとりも、この二人らしさが出ていて良かったと思います。互いが最大の敵と会った瞬間から認識していがみ合っていたとか、こうして最後に明かされるのも面白いですし。キリヒトがエリスにかけた言葉は、道具として利用しながらも、心のどこかでエリスに対する親愛の情も生まれていたのかなぁと思ってみたいところ。多少の愚痴はこぼしつつも潔く消えていった彼だからこそ、そんな思いがあったとしたらこの物語に相応しいかなぁ、なんて思っただけですけどね。

 

最近は最終回が丸々エピローグなんてアニメもあるので、ラスト数分なのは少し淋しかったですが、それでもちゃんとハッピーエンドで終わってくれたのは嬉しいところです(柊がやろうと言っていたエリスの誕生パーティーがなかったのはちょっと残念ですが)。

散々提示されてきた以上これはやらないと、ということで、まずは卒業式(その前の『アンゼロット工務店』は敢えてスルーで(笑))。やはり柊がどうなったのかが気になってドキドキしながら見ていましたが、ちゃんとアニメでも卒業できたようで良かったです。卒業式まで遅刻というのは、今までの柊を振り返るとそれすらもらしいと思えてしまいそうですが……やっぱり、直前も任務だったのでしょうか? 卒業できたのはアンゼロットのコネかと問うくれはの言葉は、ノベライズ版では神様の力のおかげでと解釈できることもあり、あながち間違っていないのではないかと思えてしまうものが(笑)。柊の出席日数と成績を考えると、何かの介入はあったのでは、という可能性は高そうですし。

 

 卒業式後に再び集まるアニメ版パーティーのメンバー。ようやく輝明学園の制服姿を披露のエリスは、こちらもよく似合っていたかと。エリスが特に何事もなく無事に存在しているのはちょっと拍子抜けでしたが、では消えて欲しかったかといえばそんなことはないので、終わり良ければと言ったところでしょうか。柊とくれはが卒業し(柊が新学期になってあかりんたちのクラスに転入してくる可能性は大いにありそうですけど(笑))、あかりんも基本的には事件の際に一時的に協力することもあるという関係であることを考えると、この四人でパーティーを組むことはもうないかもしれませんが、今回の事件を通して培われた絆はずっと続いていくと思いたいですね。エリスはウィザードとしての力は失くしたようですが、あかりんと命の関係が続いているのを考えると、これからもみんなとの親交は続いていきそうです(……って、そういや命に関するフォローはなかったけど、ここは回復したと思っておいて良いのかな?)。 そういえば、柊とくれはのやりとりをどこか複雑そうに見つめていたり、最後に柊にこれからも一緒にいていいですかと心の中で尋ねていたりなど、エリスもしっかり柊へのフラグが立っていたようで。とはいえ、エリスの表情からすると、柊とくれはの間には入れないなぁと既に失恋確定を覚悟しているように見えましたけど。

 それはさておき。原作ファンなら四人が揃う前後から今か今かと期待していたであろうアンゼロットの登場。私もそんな一人ですが、見事にやってくれました(笑)。柊が出てくるなら、やっぱり彼のエンディングはこうじゃないとな〜。オープニングで拉致されて強制的に任務に就かされ、何とか事件を解決したと思ったらエンディングで再び拉致されていくのはもう黄金パターンですから(笑)。最後の最後まで「ナイトウィザード」という作品に対する期待を裏切らないラストで大満足でした。

 

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ナイトウィザード The ANIMATION「Episode.12 さよなら」感想5


ナイトウィザード THE ANIMATION- VOL.1 【初回限定版】

<今回のあらすじ>

 「――それは、あるクリスマスの思い出。

 クリスマスを経験したことがないと笑顔で、だけど淋しそうに語る幼馴染の少女に、少

年はあることを思いつく。少女をその場に残し走り去った少年は、雪の降り積もる中待ち

続けた少女に一つの箱を差し出す。中に入っていたのは、クリスマスらしいサンタクロー

スの人形の飾られたケーキ。少女は驚きながらも嬉しそうにケーキを頬張り、少年はそ

んな少女を嬉しそうに眺めていた。――

 

 時を経て、幼馴染の少年と少女―柊とくれはは対峙する。ただひたすらエリスを守ろ

うとする柊と、そんな彼を止めるために立ち塞がるくれは。大切な者同士の戦いにエリ

スが制止の声を上げるが、二人は己の武器を構え合う。一触即発にまで高まる緊張感

……それを先に破ったのは、己の魔剣を手放した柊だった。世界のために何一つ捨て

る気のない柊にとって、此処でくれはと殺し合うことはあり得ない選択だった。そんな柊

を見て、くれはは柊があくまで柊であることを確認し、武器を下ろした。

 

 アンゼロット宮殿を急襲した二人の魔王。お茶を振る舞いながら、アンゼロットはその

真意を質す。そんな彼女に、ベルは笑いながら今回の事件について糾弾する。世界の

守護者その人の手によって復活の一歩手前まで追い込まれたシャイマール。アンゼロ

ットにそのつもりがなかったのなら、ではそれを企んでいたのは誰なのか。全てを把握

し、それで尚アンゼロットにそれを仕向けた人物は? そこから導き出される結論は一

つ――世界の守護者であり観察者であるゲイザーでしかないが、アンゼロットは信じる

ことができない。そもそも、守護者たる自分たちは世界に直接干渉することを許されて

おらず、又、エリス抹殺を命令したのはゲイザー自身だと。そんな彼女に、リオンが問

いかける。全世界を敵に回しても未だ生きているシャイマール。それを守護する者は、

柊蓮司だけなのか―?と。

 

魔王たちの推測が真実と示すように、柊たちの動向を見つめる瞳があった。

柊の覚悟を認めて力になることを告げたくれは。そんな彼女へ歩み寄ったキリヒト

は、その手に生み出した刃でくれはを貫いた。崩れ落ちるくれはに呆然となる柊とエリ

ス。目の前で起きたことが信じられないエリスに、キリヒトは追い討ちをかけるように、

自分こそがエリスの“おじさま”であったことを明かす。“おじさま”の正体と、その“おじ

さま“がくれはを刺したという事実にエリスの心は軋む。

 そのとき、ようやく我を取り戻した柊が、魔剣を手に取りキリヒトに切りかかる。だが、

その刃がキリヒトに届くことはなく、逆に柊は彼の魔法によって倒れてしまう。そして、

柊までも倒れたという現実は、更にエリスを追い詰める。そんな彼女へ、キリヒトは

言い聞かせるように囁きかける。彼らがこうなったのはエリスと関わったせい、エリス

がシャイマールであるせいだ、と。

それが、最後の引き金となった。絶望に我を失ったエリスは、とうとうシャイマール

として覚醒し、空に浮かび上がってブレスレットに包まれると、まずは手始めに、柊た

ち諸共、輝明学園を焼き払った。

 

 シャイマール出現の報に、アンゼロットはゲイザーのもとへ駆けると彼に必死に呼

びかける。否定の言葉を望むアンゼロットだったが、ゲイザーから返ってきたのは、

全ての黒幕はゲイザーであるというベルの推理が真実であったことを告げる言葉だ

った。世界を見守り続けてきた守護者は、いつしか世界に絶望し、破壊による再生を

選んだのである。

 

 吹き飛ばされた衝撃から意識を取り戻した柊は、空を見上げて愕然とする。そこに

は、覚醒を遂げたシャイマールの姿があった。その姿を見上げながら柊はエリスの

名を呼ぶが、その声はエリスに届くことはない。そして、シャイマールの中に囚われ

たエリスは、一人絶望の涙を流すのだった」

 

まさにラスト一話前のシリアス全開なストーリーとなっておりました。前回はなかったタイトルコールが復活していたものの、あの挿入のされ方はむしろ本編の内容を見るのが怖くなったほどでしたし。先週までもとことん落とされ続けてきましたが、此処に来て一気にどん底まで落とされた物語とエリス。ひたすら苦しい展開が続きます。

そんなこんなで予想通りシャイマール復活まで進んだものの、希望の光は見えないまま次回へ続くとなりました。こうなると、果たしてエリスが助かるのかどうか不安ではありますが、そこは「ナイトウィザード」の最終回。ハッピーエンドになると信じたいところです。

 

冒頭から、幼少時の柊とくれはのエピソードから始まったように、前半はまさに柊とくれはを中心とした展開となっておりました。最初クリスマスの映像が流れたときは何事かと思いましたが、まさかここでこれを持ってくるとは。……というか、まさかこのエピソードが映像で拝める日が来るとは思ってもいませんでしたよ!╲(>▽<)╱ 原作を知っているとキャラクターの行動や言動から過去のエピソードを読み取ることができるというものはあったものの、実際にそうした映像が出てきたことはなかったので、アニメから入った視聴者のためにそういうものは入れないものと思っていたら、こんなところで入れてくるとは。確かに、これなら過去の戦いなどとは関係ない柊とくれはのちょっとした幼い頃のエピソードに過ぎないので、入れやすいし入れても問題ないし、むしろ今回の冒頭にこれを持ってくるのは視聴者を感情移入させるにはぴったりかもしれないわけで。

とはいえ、そんな心躍る展開のすぐ後には、現在の柊とくれはが敵対して対峙しているという過酷な展開が繰り広げられるわけですが。尺の残りを考えると、ここで前回の柊vsあかりんのような戦闘が繰り広げられるようなことはないだろうと踏んでいましたが、ではどうやって解決するのかはさっぱりだったので、二人が互いに武器を向け合ってからはもうはらはらしながら見ておりました。しかし、そこはさすが柊で、自分の信念を貫くことで見事解決してくれました。誰かの犠牲の上の世界救済を望まない柊にとっては、エリスを守るためにくれはを殺してしまっては本末転倒になってしまうわけで、そんな柊を見て、柊は柊だと再確認したくれははようやく味方に。この展開は、これまでのやりとりに加え、冒頭の過去エピソードで補強されたことにより、柊とくれはの信頼関係がより飲み込みやすいものになっているように思えるので、この辺の構成は脱帽してしまいます。

……しかし、この「あっさり」とも思えてしまいそうな展開には、安堵するよりも不安のほうが勝ってしまいました。それを証明するかのように、一人だけ顔に影を落としたキリヒトがもう不吉過ぎて……(汗)。しかも思い返してみれば、二人が武器を下ろすまで、どう考えてもキリヒトは二人の戦いを煽っていましたからね……。

 

 柊とくれはが対峙する裏では、アンゼロット宮殿での異色のお茶会兼推理大会(?)が開催されておりました。このじわじわとアンゼロットを追い詰めながらのベルの推理披露は見ていて面白かったです。ベルがアンゼロットを言い負かす形になっていたのが面白かったのもありますが、その台詞に対応するようなベルの動きがまた面白くて。発想を逆転するところでくるりとクッキーを裏返してみたり、ゲイザーの目的を明かすところでクッキーを割ってみたりカップに落として波紋を作ってみたり。物語がひたすらシリアスに進んでいるので、話の内容こそ同じくシリアスではあるものの、ベル・リオン・アンゼロットの三人のやりとりは、今回の話で唯一和んで見られたところかもしれません。

 

前回の次回予告のタイトルコールの声、私は誰か分からなかったのですが(佐藤利奈さんごめんなさい……)他の人の感想でくれはであることを知り、更にそのことからくれはがそのタイトルどおりの展開になるのではとの予想を見て、実際それはありそうと思ってしまいましたので、キリヒトが取った行動はある意味予想の範囲内ではあるのですが……それでもやはり実際にやられてしまうと「うわぁ……(汗)」と思ってしまうものが。ED映像を見ているときに、柊がくれはを抱える絵を見ながら、初めてあれを見たときくれは役の佐藤さんが「死んでる!?」と驚いたらしい話をラジオで聞いたことがありましたが、それが不意に思い起こされてしまいました。実はあながち外れていなかったんだなぁ……あの映像。

それはさておき。そんなわけで、今回はとうとうキリヒトの化けの皮が剥がれました。明かされた瞬間、「やっぱりキリヒト=ゲイザーなんかい!」と心の中でつっこみを入れてしまったのは、ノベライズ版で先に明かされていたとはえい、アニメ版ではひょっとしたら違うのかなぁ……というか、違うほうが面白いなぁ、と思っていたせいでしょうか。アニメとノベライズでは二人の行動が違うものになっていたので別人である可能性も考えていましたが、その目的を達するという点では二人の役割が逆になっていようと問題はないわけで、むしろエリスの心の隙を突くという点では、味方面して近づいたアニメのほうがより効果的だったとも言えるのかもしれません。……しかし、くれはって、どっちにしても最後の引き金役になるわけか……。くれはのことはともかく、キリヒトがエリスのおじさまは自分であることを明かしたときは、視聴者的には既に真っ黒でも、エリスは未だ信じているから十分ダメージを与えることができることを失念していたのに気づいたのは悔しかったところです。
 二人が倒れたことで、とうとう最後の拠り所を失ったエリスがシャイマールとして覚醒。……ふと思ったのですが、柊は逆上してキリヒトに特攻かけるのではなく、くれはに駆け寄ってその生死を確認すべきだったのでは。生死が分からないまま二人とも倒れるよりは、せめて生きていることが分かっていたほうが多少は受けるダメージが少なかったのではないかな、と(※このアニメのこれまでの物語と、くれはがもともとPCであることを考えると、本当に死んでいる可能性はまずないかと)。まあ、下手にそんなことをすれば、キリヒトに今度こそとどめを刺された可能性もあるので、結果的に見れば正解だったのかもしれませんが。

 

黒幕の正体がゲイザーであったことが明かされると同時に、その目的も明かされました。アニメ版では分かり辛い世界設定などは省いて物語が組まれているらしいので、ノベライズ版とは異なるであろうその理由を一体どう落としてくるのか気になっていましたが、そこに住む者たちに絶望したから、という、この手の存在がよく陥る思考パターンへと至っておりました。おかげでゲイザーが物凄い勢いで小物化したような気がしないでもないですが、今まで王道的展開を繰り広げてきたこのアニメとしては、ある意味相応しいラスボスとも言えそうです。それに、世界を破壊することによって世界を救う、という点は同じと思いますし。

 

 世界もエリスも救うための鍵は示されず終わってしまいましたが、やはりここは最後も王道的に仲間パワーで解決かなぁ、と予想してみます。エリスが絶望しきって閉じこもってしまった以上、ここはシャイマールの攻撃を交わしつつ接近した柊たちの必死の呼びかけによってエリスがもう一度立ち上がる、という展開がぴたりと嵌りそうですし。ただまあ、そうなった場合、ゲイザーがどう出てくるかが問題ですが。シャイマールをどうにかすれば諦めてくれるのか、それとも彼がラスボスとなって彼を倒して終わるのか。どっちにしても、エリスを何とかするのが先ですが。

そして、無事事件が解決したとして、エリスはどうなるのか(あと、柊が卒業できるのか。そもそも卒業式は描かれるのか(笑))。ノベライズ版ではとある人物が関与していたことでハッピーエンドを迎えることができましたが、アニメではその人物は登場しないわけで、結末に至るまでの物語も気になりますが、最後にこの物語がどう締め括られるのかも気になるところです。柊の卒業はともかく(というか、これはいつものオチでもいいと思う(笑))、エリスが消えずに残ってくれることは期待したいです。

 

◇次回「ハッピー・バースデイ」

 

 結局最後まで予告ナレーションはキリヒトが担当のままで終わりとなりました。彼の正体が明らかになった今、その役割はある意味相応しいものではありましたが、結局一度もエリスに戻ることがなかったのはちょっと淋しい気もします。逆に、最後の締めの一言を毎回言っていた柊は、今までのギャグっぽい台詞を払拭して、最後にかっこいい一言を叫んでくれましたが。

 

 次回でとうとう最終回。そのラスト一歩手前はシャイマール覚醒までと予想通りの展開となりましたが、となると残りはいかにしてエリスも世界も救ってハッピーエンドで終わらせるか。その方法は最終回に持ち越しとなりましたが、未だ諦めていない柊と、真実が明るみになったことで仲間に復帰しそうな気配の予告映像のあかりんが救いでしょうか。あと、キリヒトと対峙しているっぽいベルの後ろ姿には、キリヒトvsベルが見られるのかと期待です(笑)。

 最終回のタイトルから、炎の灯ったロウソクの立てられたケーキを前に座るエリスと、そんなエリスを囲む仲間たちという図が浮かんでしまいましたが、そんな感じの幸せな結末が訪れてくれることを願いたいところです。

ナイトウィザード The ANIMATION「Episode.11 記憶の欠片〜幻想に、舞う〜」感想4


ナイトウィザード The ANIMATION 柊蓮司と宝玉の少女<下> (ファミ通文庫 N 3-3-2 SPECIAL STORY)

<今回のあらすじ>

 「追手をキリヒトに任せてその場を離れた柊とエリスは、一度は箒を使って逃走手段を

誤魔化すと、電車を使ってエリスのいた孤児院を目指した。

 

 やがて孤児院に辿り着いた二人は、院長先生に温かく迎えられ、“おじさま”について

の話を聞くが、孤児院でも連絡先は分からないという。ひとまずその晩は孤児院に泊ま

らせてもらうことに決め、その後、エリスは子供たちにせがまれ、マドレーヌを焼いたり、

アルバムを見たりと、暫し楽しい時間を過ごす。

しかし、お昼寝の時間が来て子供たちと別れた後、異変は訪れる。柊たちに気づか

れぬ間に孤児院に侵入していた謎の人影がその手に持ったステッキを振り下ろすと、

見えない波紋がその場に広がって行く。そして、それが全てに行き渡ったとき、虚構に

覆われていた真実が曝け出された。アルバムの写真、木に彫った名前、そして、院長

先生と子供たちの記憶……それら全てから、“志宝エリス”が消え――代わりに明らか

になったのは、本物の“志宝エリス”は五歳のときに死亡しているという事実だった。

 

 自分自身の記憶すら揺らぎ始め、エリスは自身の不確かさに絶望する。黙って付き

添っていた柊に、エリスは柊の中の自分も消えているのではと不安をぶつけるが、柊

はそれを否定し――そこで、世界が反転した。突然張られた結界に柊はエミュレイタ

ーの出現を疑うが、すぐに紅い月の不在に気づく。そして、灯の名を呼ぶエリスによっ

て、誰の仕業かもまたすぐに気づかされた。

 

 二人の前に現れた灯は、淡々と自身の受けた任務を語る。エリスの確保、あるいは

抹殺。エリスを庇おうとする柊に、灯は更に畳み掛ける。エリスがシャイマールの転生

体として生み出された虚構の存在であり、そのことが白日の下に晒された以上、自我

の崩壊によるシャイマールの覚醒は時間の問題だと。それは既に柊も承知していた

ことだが、それでも柊は一歩も引かずに灯と対峙する。やがて、穏便な解決は無理だ

と悟った二人は、互いに武器を取り出した。

 ガンナーズブルームを構える灯に遠距離戦は不利と柊は間合いを詰めるが、接近戦

でも灯は器用に立ち回り、二人は互角の戦いを繰り広げる。その最中、エリスを引き

渡すつもりがないのなら本気を出せと告げた灯に、柊は頷くと、魔剣を掲げる。そして、

至近距離でのガンナーズブルームと魔剣の力比べを提案する。それを呑み、灯は銃

口の目の前に掲げられた刀身目掛けて引き金を引く。二つの力がぶつかり合い、凄ま

じい爆風が起こる中、柊の0-Phoneが転がり落ちる。それに付けられた―自身も未だ

持っている―スケート靴のストラップに灯は気を取られ、その隙を突いて切り込んだ柊

は、ガンナーズブルームの砲身を切り飛ばした。

 

 武器の破損と援軍―キリヒト―の出現に、灯は戦闘継続を諦め、結果をロンギヌス

に報告する。――ただし、柊たちは逃走し自分はそれを見失ったとして。報告を終えた

灯に柊は自分たちと共に来るよう誘うが、灯は命が待っているからと三人の前から去

る。黙って灯の背中を見つめていたエリスは、灯には守りたい人がいて、だけど自分に

は何もなくなってしまったことを呟く。そんなエリスに、柊は学校に帰ることを提案する。

確かにエリスの過去は消えてしまったが、それでも、輝明学園で柊やくれはや灯と過ご

した時間は本物だからと。

 

 アンゼロットがロンギヌスから灯の報告を聞き終えたとき、突如、宮殿に爆発が起こ

る。敵襲かと慌てて武器を構えたロンギヌスを易々と吹っ飛ばして現れたのは、二人

の魔王、リオン=グンタとベール=ゼファーだった。今回の事件の黒幕を引きずり出

すために動き始めていた二人は、アンゼロットに話し合いに来たのだと告げる。

 

 再び学校に戻ってきた柊たちは、最初の宝玉が現れた場所―伝説の木に辿り着く。

しかしそこで、再び柊たちは何者かの攻撃を受ける。誰何の声を上げた柊に応える

ように姿を現したのは、厳しい顔をしたくれはだった」

 

シリアスパートが続く中、孤児院でのエリスと先生や子供たちとのやりとりに和みかけましたが、前回の展開でアンゼロットの台詞が反転したように、今回もまた温かさを持たせた分突き落としてくれました。

エリスの過去と記憶がどこまで本当なのかについて怪しく思っていたことは以前の感想でも書いたと思いますが、それでも、木に彫った名前や、院長先生が普通にエリスを認識したこと、そして写真というはっきりとした証拠(?)が出てきたことで、ひょっとしたら自分の考え過ぎだったかなぁと思いかけました。しかし、アルバムを見ながら「みんながいたから淋しいと思ったことなどない」と告げたエリスに、以前エリスの夢の世界に入ったときの彼女の様子(人形相手に「淋しくない」と言いながら遊んでいたやつです)などが脳裏を過ぎり、エリスがそう強がってみせただけなのか、それとも彼女は本気でそう思っていて、故にやはりその記憶は作られたものなのかと考えていたら、案の定な結果となりました。写真からエリスが消えただけなら、虚構の覆いを外したのではなく、実在であったものを消去したとも考えられましたが、本物のエリスは既に死んでいるとの院長の台詞で、前者であることが確定に。やはりエリスは、今回の事件のためだけに、事件の直前に作り出された存在だったと。謎の人影が現れた時点でこうなることは予測できましたが、それでも、院長と再会したときの再現でエリスが存在を否定される様は、見ていて辛いものがありました。落とすときはとことんまで落とされるのが今までのリプレイで分かってはいたものの……やはり声と映像付きでやられるとその効果は跳ね上がるということでしょうか。

 

後半では予想どおり、あかりんとの戦闘パートに。「幻想舞踏」がそのまま出てきたことにちょっとびっくりしつつも(思えば柊も「魔器解放」とそのまま言ってましたけど)、自分に不利な間合いに持ち込まれてもスキルを使ってうまく立ち回るあかりんに、剣を支えに砲身を蹴り飛ばして軌道を変えさせる柊など、意外と細かく描写される戦闘は楽しかったです。あかりんが柊に自分が接近戦が苦手と考えるのは思い込みだというようなことを言っていましたが、それを抜きにしても、柊は自身の武器の間合いに捕らえるためにも接近戦に持ち込まざるを得ないとかも。一応、柊は武器の射程を延ばす魔法も持っていたはずですが、わざわざあかりんの間合いに合わせる必要はありませんし、接近戦が苦手でなくてもガンナーズブルームの本来の射程で戦うよりはマシかと。それに、最初のプラーナ解放や、前述の細かな戦闘の様子、そして至近距離での一発勝負など、実際のセッションでも大いに盛り上がっているところだろうなぁというのが透けて見える気がして、それが妙に楽しかったです。戦闘描写自体も、最低限これくらいは動いてくれないとなぁというラインは十分クリアされていたと思いますしね(アニメによっては、この手のことに疎い私ですらもっさりしていると感じてしまうものとかありますので)。

いつかどこかで使うぞとばかりに強調されてきたストラップの伏線は、柊vsあかりんの戦闘の勝敗に絡むものとしての登場となりました。……これ、何だかんだあっても、たぶん今でも全員付けているんだろうなぁ。これらの伏線もあって、今まで王道的展開を続けてきた物語としては、ここであかりん造反が来るかなぁと思っていたのですが、どうやらあかりんは最終的には命を選んだようです(そういう意味では、命はこのためだけに登場したということにもなるのでしょうか?)。エリスともかなり良好な関係を築いていたものの、その選択も妥当なものなので、こればっかりはしょうがないというところですかね。ただ、どこか辛そうな顔をしていたり、柊のエリスが悪いわけじゃないことは分かっているだろうというような問いに答えなかったりと、あかりんとしても本位ではないことは確かなようなので、真の黒幕が明かされたときには――具体的には最終決戦には、再び戻ってきてくれるのではないかと期待したいところです。

 

エリスの過去が消え去った後も変わらず存在していた“おじさま”の手紙。エリスはそのことに安堵していたようですが、正直なところ、これは逆に怪しいですよね。エリスが孤児院にいたという過去がないのに、“おじさま”がエリスを孤児院から引き取ったという現実は結びつきませんから。むしろ浮かび上がってくるのは、“おじさま”が何者で、何を目的にエリスとの関係性を作り上げたのか。少なくとも、エリスというシャイマールの転生体の器を用意した黒幕とイコールで結ばれるであろうことはほぼ確定と思われるわけですが。

そして、孤児院に現れた謎の人影。エリスの自我崩壊の引き金を引いた以上、シャイマール復活を目論む人物であることは確かなはず。そして、物語がここまで進んだ以上、顔こそ出てこなかったものの、既出の人物であるのもまた確かでしょう。消去法でいくと、もう二つの名前しか出てこないですが。ゲイザー、あるいはキリヒト。ベルが黒幕となるのは一人しかいないと確信していたところを見ると、彼女の想定しているのはおそらくゲイザーで(アンゼロットとベルの両方を手玉に取れるとなると、アンゼロットの上位存在であるらしい彼くらいしかいないわけですし)、キリヒトは今のところ味方っぽくはありますが、ちょうどあの人影が仕掛けたとき彼は不在だったわけで、柊が灯を追い詰めたところでのタイミングの良過ぎる登場も、彼が今まで見せた実力を見ても、実はとっくの昔に追いついていた可能性はかなり高いような気がします。うーん……前回の話では、ひょっとしてキリヒトが本当に味方の可能性もあるのかも、と思ったのですが、今回の話でまた怪しくなってきました。白に近くなったグレイがまた黒くなってきた感じです。

 

 あかりんと違い、前回はその動向が摑めなかったくれは。命令に反対して軟禁の可能性が高いだろうと思い、又、他の人の感想を見ていても同じ意見の人を見かけたわけですが、アニメではそれを思い切り裏切る方向で来ました。まさかのくれは敵対。しかも彼女の瞳や固く握り締めた拳を見る限りでは誰かに操られているというわけでもなさそうで……。

ただ、くれはがどういう経緯でそう決断するに至ったかが分からないので、vsくれはがどうなるかを予想するのは難しいところです。もしもこの展開があと一話早く起こっていたのなら、今回のあかりんとの戦闘のようになり、柊がエリス側にいる以上くれはも仲間になるのかな、と思うところですが、残り話数を考えると、Aパートでそれを終わらせでもしない限りそういう展開にはならないような気がします。そしてこれは、次回はおそらくアンゼロットとベルの会談があることを考えると、時間的に厳しいかと。全十三話だったと思うので、次回のラストまでにシャイマール復活(ここまで来た以上たぶんこの展開は来ると予想。次回タイトルもナレーションもそれを暗示していますし)とエリス救済の方法の提示までやらないことには、尺が足りなくなってしまうと思います。

 

 今回からはとうとう魔王側も動き始めました。初心に返って(?)ベルとリオンの二人での出撃です。個人的には、出かけるときのこの二人のやりとりはかなり良い感じでした。そして、リオンが魔法を使うのを見られたのも嬉しいところ。解説役に復活したリオンによりエリスのことも語られましたし、ベルは黒幕に心当たりがあり、それを持ってアンゼロット相手に何かやらかすつもりのようですし。アンゼロットとベルの会談は、一体どんな内容が繰り広げられるのか今からかなり楽しみです。

 

◇次回「さよなら」

 

 やっぱり予告ナレーションはキリヒトが担当。それはそれとして、今回はタイトルコールがなく文字が映るところもいつもの背景でなく物語進行と同時となり、そろそろ終盤が近づいてきたことを感じさせられたわけですが、更には次回タイトルも「〜」で付け加えられていたものがなくなり、ますますそれが感じられます。タイトルそのものもそれっぽいですし。それに、次回予告を見ていて気づきましたが、思えば今回は恒例のアイキャッチもなくなっておりました。次は誰が来るかを密かに楽しみにしていたので、これは少し淋しいものがあります。

 

 予告ナレーションにしろ予告映像にしろ、とことん不吉な感じです。アンゼロットや柊が目を見開く展開とか、かなり怖い気がしますよ……。本編感想でも書いたとおり、シャイマール復活の可能性はかなり高そうで、アンゼロットの反応を見ると、ゲイザーというか黒幕関連のことが明かされそうな感じ。……まあ、最終回一話前なのでそろそろ明かしてもらわないと困るわけですが。となると、次回は残る伏線の全て(エリスも世界も救う方法は最終回に持ち越される可能性もありそうですが)が明かされ、シャイマール復活まで、といったところですかね。

ナイトウィザード The ANIMATION「Episode.10 破壊神〜カルネアデスの板〜」感想4


ナイトウィザード リプレイ 合わせ鏡の神子 (ファミ通文庫 N3 1-3)

<今回のあらすじ>

 「最後の宝玉を巡る戦いは、両陣営に破壊の爪痕を残して終わりを迎えた。魔王た

ちは一旦裏界に退き、アンゼロットたちもウィザードを回収した後、地球へ向けて帰還

する。そこには最後の宝玉を手に入れた喜びは微塵もなく、ただ苦いものだけが残っ

ていた。

 

 宝玉回収の果てに起こった事態に苦悩するアンゼロットのもとへ、柊たちが事態を

説明しろと乗り込んでくる。そんな彼らに、アンゼロットはエリスがシャイマールの転生

体であること、現在は全世界のウィザードたちに情報収集をさせていることを伝える。

それを聞いて尚、帰還するなり隔離されたエリスに会わせろと柊たちは要求するが、

何がきっかけでシャイマールが目覚めるか分からないとアンゼロットは許さない。宝

玉を切り離せばという灯の提案も、既に失敗したと答えるのみだった。

 

 柊たちに下がるように言った後、アンゼロットは指示を仰ぐため、ゲイザーのもとへと

向かう。彼の真意が摑めないまま話していたアンゼロットだが、ゲイザーから世界の守

護者として為すべきことをしろと告げられ、決意を固める。

 

 隔離された部屋で一人休むエリスのところへ、ナイトメア・マユリと共に数人のウィザ

ードが現れる。シャイマール復活を防ぐためのエリスの抹殺―それが、アンゼロットの

下した決断だった。ナイトメアがエリスを眠らせ、ロンギヌスが槍の矛先を向ける。そう

してエリスを殺そうとするが、その直前、エリスの右目が紅く輝き、一瞬にして全員が

吹き飛ばされてしまう。直後に正気に戻るエリスだが、自分のしたことを目の前にして

慄き、慌てて逃げようとする。だが、その様を見た他のロンギヌスにより、エリスはあっ

という間に追われる身となってしまった。エリスはアンゼロット宮殿の中を逃げ惑うが、

やがて行き止まりに辿り着いてしまう。追い詰められたエリスに、彼女を葬るための

攻撃が迫る。しかし、そんな彼女の前へ、キリヒトが現れた。

 

 部屋で待機していた柊たちは、アンゼロットからエリスの抹殺が決まったことを聞か

される。瞬時に反発を示した柊は、そのままエリスを守るために彼女のもとへ向かう。

エリスを助けたいという思いと、しかし彼女はシャイマールであるという思いの間で逡

巡するくれはたちはすぐに動くことはできず、そんな彼女たちに、アンゼロットは命令

を下した。

 

 キリヒトに連れられて逃げていたエリスは、途中で柊と合流する。キリヒトが柊を疑

うが、エリスに反論され、三人は共に行動することになる。エリスを追うウィザードたち

の追撃をかわしつつ転送室まで辿り着いた三人は、そこにあった箒を使い(定員オー

バーのため柊だけは別手段で)、秋葉原へと戻る。たまたまエリスの家の近くに出たこ

とから一旦そこへ移動した三人は、エリスの忘れ物「足長おじさん」の本から、エリスの

“おじさま”が事態を打開するきっかけになるかもしれないという希望を見出す。そこで

三人は、当面の目的として、エリスの育った孤児院を目指すことを決めた」

 

 前回でエリス=シャイマールが明らかになり、今回アンゼロットから「エリスはシャイマールの転生体である」と語られたわけですが、それを受けて、「世界のためにエリス抹殺を指示するアンゼロット」と「世界もエリスも守るために奔走する柊」という、ここまでは予定調和の展開となりました。この二人の答えは、原作を知っている人ならこう来るだろうと確信していたことでもありますし、やはりこの先気になるのは、前回の感想でも書いたとおり、残るパーティーメンバーの二人、くれはとあかりんですね。

柊が打てば響くようにエリスを守るほうにスイッチが入るのは分かっていたことですが(分かっていても、何の迷いもなくエリスを守ることを選び、自分を差し出そうとするエリスに活を入れるシーンは、まさに主人公でかっこ良く見えましたが)、くれはが逡巡を見せたのはちょっと意外でした。エリスと一番仲が良かったのはくれはだったと思うので、くれはもすぐにエリス側につくと思っていたのですが、シャイマールへの恐怖と、何より柊への心配が勝ってしまった感じです。とはいえ、おそらく一番の懸念材料である柊が完全にエリスの味方に回った以上、くれはも程なく味方になるのではないかな、とは思いますが。エリス追撃部隊にくれはの姿がなかったことで、余計にそれを期待したいところです。でもそうすると、柊たちと合流させないためにアンゼロット宮殿に軟禁状態になっている可能性が高そうなのが気に掛かるところですが。

そして、今回の時点ではアンゼロットの命令に従ってエリス抹殺に動いていたあかりん。とはいえ、戦闘後の食事中に「美味しくない」と呟いてみたりと、相変わらず仲間フラグは少しずつ進行しております。エリスとの交流がほとんどない場合は、やはりより優先されるものを守る方向に動くことがノベライズ版では示されたので、アニメ版ではせっかく構築された絆を守る方向で動いて欲しいところではありますが……これは来週の展開次第ですね。そういう意味では来週後半はあかりんの当番回になるのではないかと予想していますが、直接対峙したときの彼女が最終的には何を選ぶのか、楽しみなところです。

……そういえば、先週の感想でちらりと書いた、「エリスから宝玉を引き離せばどうにかならないのか」という案が実際にあかりんの口から出ましたが、どうやら既に駄目だったようで。……というか、アンゼロット。腕ごと切り落とそうとしてもって、さり気なく凄いこと言ってるよなぁ……(汗)。

 

予告どおり、柊と共にただ二人のエリスの味方となっていたキリヒト。何というか、こいつにしても、ゲイザーにしても、ノベライズ版下巻で、その正体とか真の目的とかが分かってしまっているので、彼らの台詞を聞いているとそれが過ぎって、妙に笑いがこみ上げてくるというか、その真意を疑ってしまうというか。……とはいえ、この二人の行動が、どう見てもノベライズ版とは真逆に思えるのが気になるところではあります。はっきりとは言いませんでしたが、アンゼロットとの会話から類推する限りでは、ゲイザーはエリス抹殺を示唆したようですし、キリヒトはアンゼロットとは意見を異にするようなことを言っていますし……根幹設定は同じらしいのですが、ひょっとしてノベライズ版とは違うのかなぁという期待を抱いてしまいます。どうせなら、違う行動を見せてくれたほうが面白いですし。ま、取り敢えず、今回の話でゲイザーは今のところ黒幕決定ですが(笑)。

アンゼロット宮殿からの脱出は、ある意味今回の唯一のギャグパートだったかと。定員オーバーだからという理由で第一話以来の大気圏突入となる柊に、たとえ展開がどんなにシリアスになろうが、必ず柊を何らかの理由で落とそうとするスタッフのこだわりは一体何なんだろうなぁ、と(笑)。何だか毎回必ず何処からか落っこちている気がしますが、実際のところはどうだったですかね。少なくとも、「落ちる」か「下がる」かのどちらかは必ず組み込まれていたと思いますけど。

 

 上でも少し書きましたが、さすがに今回は内容が内容なだけに、全編ほとんどシリアスなまま進んでいきました。ブレスレットの宝玉は前回のまま暗赤色に染まったままですし、ギャグシーンの代名詞の一つでもあったアンゼロットのアノ台詞ですら、その持つ響きを反転させての登場となっていましたし。というか、このためにアンゼロットにあの台詞を用意して連発させていたのだとしたら見事にしてやられた感じです。

アンゼロットの命令ですぐさまエリス抹殺に動くことになったナイトメアとマユリも、ほんの数時間前までの友好さはどこにもなく、エリスの力を直接体験した後はその視線に恐怖が混じり始めるほどで。……というかですね、このシーンは、アンゼロットの台詞に思い切り矛盾を感じてしまいました。といっても、物語としておかしいという意味ではなく、エリスを不用意に刺激することを恐れて隔離したにも関わらず、結局はその引き金をアンゼロット自身が引いているということに。柊たちとの接触はエリスの自我に関わることなので、引き金が引かれるかどうかは不確定と思うのですが、命の危機となるとそれは本能に関わってくることで、仲間との接触よりも遥かに危険だと思うのですよね。しかもエリスの意識を奪ってとなると、エリスの自我が介在しない以上、よりシャイマールの思うとおりに動かせてしまえるわけで。アンゼロットも揺れ動いた結果というか、最も安易で直接的で確実な方法ではあるものの、その目的を達するためには、アンゼロット痛恨の失策だったようにも思えます。時間に猶予がなかったとしても、シャイマールという今までとは一回りも二回りも格の違う相手を仕留める以上、シャイマールの出てくる余地を与えるべきではなかったと。……まあ、奇襲の結果がどうなったかが分かっている今だからこそ言えることではありますけどね。

 

 前回のアイキャッチがベル&リオンだったので、この後は魔王たちが続くのかと思いきや、今回の絵柄はエリスのブレスレット。声は……あれって、ナレーションの人ですかね。相変わらず、予想の斜め上をいってくれます。こうなると、来週は名もなきロンギヌスとか、ゲイザーなんかが来たりする可能性もあるのかも。

 

◇次回「記憶の欠片〜幻想に、舞う〜」

 

 前回に引き続き、今回も予告ナレーションはキリヒトが担当。これ、キリヒトが何者なのかが明かされたりしない限りは、最終回までずっとこのままなのかも。

 

 次回は、今回方針が示されたとおり、エリスがいた孤児院を訪ねての情報収集のようです。ナレーションの口ぶりからすると、何らかの情報が手に入るようですが、この辺は蓋を開けてみるのを待つということで。

 そして、おそらく前半がこの情報収集パートとするなら、後半はあかりんとの戦闘パートになりそうです。サブタイトルがまんまあかりんを連想させますし(どう考えても「幻想舞踏」から取っているよなぁ……と)。あかりんが仲間になるかどうかの正念場といったところですかね。予告映像に例の携帯ストラップを持つあかりんがいたのも意味深なところですし。又、魔王側も動き始めそうなのも気になるところ。今回はエリス抹殺に動いたのはウィザード側だけでしたが、そろそろ魔王も加わるのかも。

ナイトウィザード The ANIMATION「Episode.09 パンドラの匣〜ベル対アンゼロット〜」感想4


ナイトウィザード ファンブック リーチ・フォー・ザ・スターズ (ログインテーブルトークRPGシリーズ )

<今回のあらすじ>

 「最後に残った“希望の宝玉”を巡り、ウィザード・魔王両陣営が動き出す。

いつものように登校途中にアンゼロットから呼び出された柊たちは、最後の宝玉が

土星の何処かにあること、その宝玉をエリスが手に入れた時点で裏界への門を開き

総攻撃を掛けることを聞かされる。そして、その作戦のために、以前の宝玉回収任務

で出会った二人のウィザード、マユリとナイトメアも合流する。

説明の間に宮殿ごと土星まで移動していたことにより、作戦を把握次第動き出そう

とする柊たちだが、そこへ警報が鳴り響く。最後の宝玉を手に入れるのはベルである

というリオンの言により、魔王たちもまた利害の一致する同士が手を組み、土星へと

向かっていたのだ。瞬時に作戦を切り替えたアンゼロットは、柊とくれはのみをエリス

の護衛に残し、残るメンツは全て防衛線に振り分ける。そうして、エリスたちを送り出

すと同時に戦闘に入るが、魔王アゼル=イヴリス、パール=クール、カミーユ=サイ

モンらその名を知られた強力な魔王によって、次々と劣勢に追い込まれていく。そして

遂には、自ら宝玉奪取に動いたベルに最終防衛ラインを突破されてしまった。

 

 エリスの感覚だけを頼りに宝玉を捜していた柊たちは、何とかその位置を見つけ出

す。だが、柊たちが辿り着く前に宝玉のある氷塊は砕け散り、防衛線を突破してきた

ベルにより“希望の宝玉”は奪われてしまう。柊たちは宝玉を取り戻すべくベルに挑む

が、現状裏界で一番の実力を持つ彼女には敵わない。遠方から灯が援護射撃を行う

がそれも躱されてしまう。しかし、外れた弾丸は浮遊する岩塊の一つに直撃し、その

砕けた破片がベルの手から宝玉を弾き飛ばす。そして、とっさに宝玉を摑んで投げた

柊により、最後の宝玉はエリスの手に渡った。

 

 リオンの言が外れたことにベルは彼女を詰問するが、この事態に一番驚き青ざめて

いたのはリオンだった。ベルたちが事態を把握できないでいる間にエリスは最後の宝

玉を今までと同じようにブレスレットに嵌め込み、全ての宝玉の回収に成功したことに

ウィザード陣営は喜ぶ。

 しかし、事態は誰もが予想し得なかった方向へと動き出す。

 ブレスレットに嵌った宝玉七つ全てが禍々しい紅に染まると、エリスの中は破壊衝

動で満たされ、その膨大な魔力は敵味方関係なく全てを消し飛ばしていく。呼びかけ

る声も届かず破壊の限りを尽くすエリスは既に常の彼女ではなかった。事此処に至っ

て、アンゼロットは自分たちが開けてはならない箱を開けてしまったことを悟る。圧倒

的な魔力で全てを薙ぎ払うエリス――彼女は、シャイマールそのものであったのだと。

 

そのまま暴走を続けるかと思われたエリスだったが、不意に彼女は正気を取り戻

す。我に返った彼女が見たのは、膨大な破壊の爪跡と、自分を抱き締めながら血を

流す柊の姿だった。何が起こったのか分からず問いかけるエリスだが、目の前に広

がる光景が、何より雄弁に彼女に現実を突きつける。それでも、エリスはそれを否定

するように、柊に説明を求め続けた。

 

 誰もが戦慄するしかないその光景を、キリヒトはただ一人離れたところから眺めて

いた。そして、彼は聞こえるはずのないエリスに呟く。君のその光は真の希望なのだ、

と」

 

 いよいよ来ました、このときが。そんな言葉がぴったり来る第九話。遂に、七徳の宝玉が全て揃い、それにより、エリスの正体が明らかになりました。ノベライズ版を読んだ人は既に承知で、アニメのみの人も今まで張られた伏線からおおよそ察しのついていたであろうとおり、エリス=シャイマールが明かされました。とは言っても、今回はアンゼロットの呟いた一言のみなので、この辺の詳しいことは次回で語られると思われますが。この辺の根幹設定はノベライズ版と同じらしいので、そうすると正確には「エリスはシャイマールの○○○」ということになるわけですし。……まあ、結局エリス=シャイマールに変わりはないのですけどね。そして今回明かされたこのことから、やはり先週の魔王エイミーの召喚魔法は成功していたこともまた明らかになった、と。

 前回のシャイマールの一部召喚でも気になりましたが、今回もエリスの目は何か意味があるのではと思わせる光り方でした。宝玉に反応しているときに左目が碧く染まるのはお約束なのですが、やはり右目にも何かありそうな気配です。何というか、左目が宝玉に反応するなら、右目はシャイマールに反応しているような感じで。その色も、左目の碧に対して、今回宝玉の色が染まったように、シャイマールを象徴するのかと思わせる暗い紅なわけですし。正気に戻ったときも、先に左目が元に戻り、続いて右目が戻ったのも、何か意味がありそうに思えてくるわけで。……シャイマールの力を最大限に使うには、宝玉を媒介にする必要がある、とかでしょうか? だとしたら、宝玉をエリスから引き離せば多少は何とかなるのではとも思えますが……現状でエリスと宝玉を引き離すのは自殺行為でしかないのが問題です。それにそんな一時凌ぎでは、ジョー=ガやエイミーのようなシャイマール復活を目論む者たちに利用されるだけでしょうし。

 

今回はウィザード陣営vs魔王陣営となったことから、今までの雑魚魔王とは違い、今までのリプレイにも顔を出していたような魔王がとうとうお出ましとなりました。アゼルやパールの姿が映った瞬間は心の中で喝采したものですが、特にアゼルは(プラーナ吸収能力を解放するためとはいえ)サービスカット有り+台詞付きという厚遇っぷりににやにやしてしまいました。できればパールも台詞有りだと嬉しかったですけど(ドラマCDには出ていましたし)。ま、パールやカミーユは大きく映る出番があっただけマシかもですがね。名前だけ、あるいは姿だけの魔王もいたわけですから。逆に、リオンの書物に書かれた事象が外れたことにはかなり驚いたものですが、それだけシャイマールが彼女たちですら手が届かないほどの存在というのなら納得してしまいそうかも。

ウィザード側は、ナイトメアとマユリが再登場。ナイトメアは予告で分かっていたものの、マユリの再登場は嬉しい限りです。戦闘中だけとはいえ、あかりんとマユリの絡みも見られましたし(希望を言えばもっと日常的な会話を期待したいのもありますが)。しかし、ここまでで出てきたウィザードが完全に柊とあかりんの関係者になっているのを見ると、今後戦いが激化しても、他のウィザードの出番の余地があるのかどうかは心配なところ。既に話を回すのに必要な人数は揃っているような気はしますが、せっかくのアニメ化なので、今までリプレイに出てきたウィザードたちは見たいですからねぇ。「白御子」組はほぼ絶望的ですが(かろうじてマユリ繋がりならあり得なくもないですけど)、せめてあとグィードくらいは出て欲しいなぁ、と。「紅巫女」組は全員出てきたのだから、「星を継ぐ者」組も出てきても良いのではないかと。……ま、言うだけはタダですしね。

戦闘では、あかりんのロングレンジバレルが見られたのは嬉しいところでした。やっぱ射撃&砲撃は良いですな。「ガンダム00」でもデュナメスのシーンはやたらとわくわくしている私がいますし(笑)、この手の武器は大好きです。又、ベルの攻撃魔法とくれはの防御魔法のぶつかり合いも見ていて楽しかったところです。

 

エリス=シャイマールが確定したことで、これまで張られてきたアンゼロットや柊の伏線も顕在化してきそうです。即ち、世界のためにエリスを切り捨てるアンゼロットと、それでもエリスを守るために奮闘する柊、という構図が。これまでのリプレイとアニメ本編で張られてきた伏線を考えればこれはほぼ確定と思われるので、むしろ次週以降で注目なのはくれはとあかりんの動向かも。

くれはに関しては、エリスと一番に仲良くなったことと柊との関係を考えれば、心情的には味方であるのはほぼ確実かと。問題は、そうだとしても、果たして彼女がどこまでそのために行動できるか、ですが。この解答の一つは、今週発売のノベライズ版下巻で明らかになると思うので、取り敢えずはそれを楽しみにしたいところです。

そして、あかりん。むしろアニメではこっちのほうが注目です。何せ、早い段階からパーティーを組んで行動していた上に、今回は以前のスケート教室で買ったお揃いのストラップを眺めるなんて直接的な描写が入っていたように、アニメではあかりんの仲間フラグがばっちり立っていますからね。ここは是非とも、あかりんもエリスを守るほうにスイッチが入って欲しいところです。淡々と任務をこなしているような彼女が友達を守るために裏切るとなると、柊以上に熱いものがありますし(笑)。それに、あかりんがエリス側についたら、マユリとナイトメアも味方してくれる可能性が上がるのでは、という期待もちょっとあったりします。かつて似たような局面で仲間を守る道を選んだ二人だからこそ、あかりんが動けば協力してくれるのではないかなぁ、と。もっとも、そのためには、(例えどれだけ困難なものだとしても)エリスを殺すこと以外にも世界を救う方法はある、と示す必要があるかもしれませんが。

 

 今回は最後にのみ登場のキリヒト。最後の最後になかなか意味深な発言をしてくれます。彼の言葉をそのまま受け取るなら、エリスがシャイマールとして覚醒することにより、更にその先の道が開ける、というように思えてしまうわけですが。最後の宝玉が“希望”であったのも、そう考えると意味深に思えてしまいますし。やはりエリスも今までのリプレイのキーパーソンたちのように、世界の滅亡と救済、表裏一体の存在ということですかね。取り敢えずこの辺は、次週以降で明らかになるのを待つのみでしょうか。

 

 久々のアンゼロットの決め台詞+登校の邪魔に始まり、今回はやたら小ネタが多かった気がします。アンゼロット&ロンギヌスの肖像画に、アンゼロットの像、宇宙空間を移動する宮殿にベルの台詞とアンゼロットの「ガッデム!」、更にはあかりんの死に台詞……そして極めつけは、護衛艦“かわたな”。直前まで、ベルの衣装が輝明学園の制服&ポンチョの組み合わせでないことに気が向いていたので一瞬スルーしかけましたが、気づいた瞬間吹き出してしまいました(笑)。見落としたor忘れただけで、ひょっとしたらまだあるかもですし。毎回何かしらネタを仕込んではいるわけですが、物語が過酷なほうへ動き出す回でこれだけ仕込んでくるとは、実に侮れない番組です(笑)。

 

 前回はいきなり一回限りの脇キャラがアイキャッチを担当となっていましたが、今回はある意味予想通りの魔王側となりました。……もっとも、ベルとリオンのコンビな上に、本編のシリアスさを無視した女の子同士の軽いノリで来るのは予想外でしたけど(笑)。

 

◇次回「破壊神〜カルネアデスの板〜」

 

 エリスが精神的に参ってしまっているからか、いきなりキリヒトが予告を乗っ取っておりました(笑)。

それはさておき、彼のナレーションを聞くならば、予想どおり、最初から“エリスの”味方であるキリヒトを除けば、エリスの味方をするのは柊だけのようで。次回は前半でアンゼロットによる事態の説明、後半は柊とエリスの逃亡といったところですかね。場合によってはその逃避行にキリヒトも加わる、と。……前半で逃亡まで行って、後半はウィザードたちと戦っているかもしれませんが(汗)。いや、シャイマール復活はベルたち上位の魔王にとっても都合が悪いでしょうから、下手したら魔王側にも追われるか……。くれはとあかりんは自分がどちらにつくかの悩みパートに入るのかなぁ……というか、すぐさま味方に回らない以上それがあったほうが面白そうな気がするかなぁ、と。

……とまあ、予測と願望を書いてみましたが、さて実際はどうなるか。面白い方向に裏切ってくれるなら大歓迎ですし、次回がどうなるのか、楽しみに待ちますかね。

ナイトウィザード The ANIMATION「Episode.08 時代を翔ける〜少女の塔〜」感想4

 
セブン=フォートレス リプレイ フレイスの炎砦V3 <上> (ファミ通文庫 440)
セブン=フォートレス リプレイ フレイスの炎砦V3 <下> (ファミ通文庫 441)
セブン=フォートレス リプレイ 黒き星の皇子 (ファミ通文庫 417)
アルシャードff リプレイ オーディンの槍 (ファミ通文庫 A7 1-1)

<今回のあらすじ>

 「くれはの卒業が近づいてきたため、天文部の部室の片づけをする柊たち。ところが、

ゴミ捨てのため、くれはと灯が席を外したとき、柊とエリスは忽然と部室から姿を消して

しまう。

捩れた空間を通り抜け二人が飛ばされたのは、古い異国の地。二人は、“正義の宝

玉”を使って召喚魔法を試みた魔王により、バベルの塔が建設されているまさにその時

代と場所に連れて来られたのだった。

 

0-Phoneでアンゼロットからそのことを知らされた柊は、エリスの居場所と召喚した魔

王を倒せば元の時代に戻れることを聞き、エリスと合流するため塔に向かう。

塔の最下層に辿り着いた途端、複数のクリーチャーに襲われ苦戦する柊だが、そこ

へキリヒトが加勢に現れる。手を貸すことには気が進まない様子ながらも、エリス救出

のため、キリヒトは協力を申し出る。自分が召喚装置となっている塔を壊している間に、

エリスを助け出せと。

 

 一方その頃、塔の最上階では、魔王エイミーが再び召喚を試みようとしていた。その

間、エイミーに捕らわれ、閉じ込められていたエリスは、宝玉の力を使って自力で脱出

し、召喚を行っている部屋まで辿り着く。そこで“正義の宝玉”を目にしたエリスは回収

しようとするがエイミーに見つかり、既に回収済みの宝玉の力も利用して召喚魔法を発

動されてしまう。そして、エイミーの呼びかけに応えるように、魔王シャイマールの一部

がその姿を現した。召喚を完全なものにするため、エイミーはそのままエリスをシャイ

マールに捧げようとするが、キリヒトが塔に攻撃を加えたことで召喚魔法の制御が揺ら

ぐ。慌てたエイミーは強引にエリスをシャイマールの元へと連れて行こうとするが、今

度は間一髪割って入った柊によってエリスは救出され、その後も攻撃を続けていたキ

リヒトにより召喚装置は壊れ、シャイマールは元いた場所へと押し返されてしまった。

 召喚失敗を嘆くエイミーが腹いせに柊たちだけでもと攻撃を仕掛けるが、“正義の宝

玉“の力を取り込んだエリスにより倒され、二人は再び元の時代へと戻っていった。

 

 残すところあと一つとなった宝玉。しかし、揃った宝玉を見るエリスの顔は暗い。強く

なりたいというエリスの想いを知っていた柊はそれを問いかけるが、エリスは言葉を濁

す。そして、宝玉の存在そのものへの疑念と、七つ揃ったときの不安を胸中で呟くのだ

った。

 ……………………

 そして、そんなエリスの不安を嘲笑うように、ベルとリオンはこの先に起こる出来事に

胸を躍らせる。最後に残った宝玉、それは、ベルの手に入る運命にあるのだから、と」

 

 0-Phoneが千年以上の時を超えて繋がることよりも、バッテリー切れになることに驚いた第八話(笑)。前回休んだ分を取り返すように、再開された宝玉探しは柊とエリス二人きりというハードなものとなっておりました。さすがにハード過ぎるからか、今回ばかりはキリヒトが手助けしてくれましたけど。

 柊とアンゼロットの通話は、アンゼロットの白々しさに笑いつつ、最早過去に飛ばされたくらいでは驚きもしない柊に、そりゃそうだよなぁと彼の遍歴を思い出して納得しておりました。何せ二回も異世界行ってますからね、柊は……というか、異世界も二度目の時点で既に驚いてなかったし。いや、よく考えてみれば未来には行ったことがあったから、時間移動も驚く理由はないか。まあ、、それ以前の問題として、学年が下がるはレベルが下がるは年齢が下がるはで、もう何が起きても驚かないくらいに鍛えられて(?)いるのかもしれませんけど。

 

例によって例の如くやたらと声優の豪華な今回の魔王は、四話のジョー=ガと同じくシャイマールの部下だったようで。“正義の宝玉”と人々から集めたプラーナを使ってシャイマール召喚を目論んでおりました。……ところで、あっさりと「プラーナ」という単語が出てきましたが、これって今までアニメでは説明されたことってありましたかね?(というか、少なくとも記憶にはないのですが) 端的に説明するなら「灼眼のシャナ」で言うところの「存在の力」で、それが全てなくなればその人は消滅して最初から存在しなかったことになり、逆にその力の豊富な人(ウィザード)はプラーナを解放することで戦闘時などに使用することも可能となるものですが。四話での魔王戦でトドメを刺すときの柊、私は“剛毅の宝玉”の力を使ったのかと思っていましたが、プラーナを解放したのではという意見も見かけまして、そうだとするならあれがその使い方の一例となるわけですが。

……話を戻しまして。シャイマールを召喚しようとしたところへ現れたのはエリスだった、ということについて、エイミーは宝玉同士が呼び合ったものと結論付けていましたが、今までの話でエリスとシャイマールが関係ありそうなことを見せられてきた視聴者としては、それだけと思うことはちょっと難しいところで。むしろこのことは、二つの関係性を更に強固なものにしただけというか。もしも二つがイコールで結ばれるのだとしたら、ある意味彼女の召喚は成功していたことになるわけですし。

シャイマールといえば、あの召喚されたモノは本当にシャイマールだったのだろうかという疑問が過ぎってしまったのは、今まで魔王といえば美少女ばかりだったところへ、いかにもな化け物が出てきたからでしょうか。エイミーやキリヒトの反応を見る限りでは、どうやら本物のようですけど。しかしそうなると、シャイマールの反応はいろいろと気になるところです。明らかにエリスを見ていたわけで、更にはそのときアップで映し出されていたのがエリスの「右目」だったのも引っ掛かります。今までクローズアップされていたのは主にエリスの「左目」だったのに、何故此処で「右目」なのか。たまたま、という可能性もありますが、わざわざああして映されたのを見ると、何かあるものと疑いたくなってしまいます。

 

ここ数週は皆勤賞のキリヒト。エリスが本気でピンチのときは手助けしてくれるところを見ると、「エリスの味方」であることだけは確かなようですが、上記の召喚のことからエリス=シャイマールと仮定すると、彼がどの陣営に属する存在なのかが分からなくなります。今回召喚されたシャイマールの一部がキリヒトの存在を認めた途端に攻撃を加えたことを考えると、シャイマールとキリヒトは敵対している可能性が高そうに思えてしまうわけで。……今まで張られた伏線からすると、エリス=シャイマール(もしくはエリスがシャイマールに乗っ取られる)となる可能性が高そうに思えてしまうのですが、仮にそうなったとしても、更にもう一回ひっくり返る何かがあるのかもしれません。……例えば、今までの「ナイトウィザード」リプレイで世界を滅ぼす者と救う者が表裏一体だったことを考えると、エリスもまた二つを内包した存在であり、キリヒトはエリスを救う者の側へ引っ張ることを目的としている、とか。……ただ、「不完全な召喚装置などいらない」というようなことを言って塔を壊していたのを見ると、では「完全な召喚」だったら?という疑問が過ぎってしまい、そうなると更に彼が何者なのかが分からなくなってしまうのですが。

あと、どこの陣営かというのとは別として。今回の手助けに対し、介入はルール違反のようなことを言っていたのを考えると、ひょっとしたら立場的にはアンゼロットに近いのかもしれません。少なくともその力は、柊たちのようなウィザードよりは上位と思われるほどの強さを持っているようですし。

 

 みんなのお荷物であることをずっと気にしていたエリス。最初は盾としての機能しか持たなかったブレスレットも宝玉の数が増えることで攻撃の機能も持ち、又、最初は瞳が碧くなってエリス本人の意識がない状態で行使していたように見えたものが、今回は半ばまでは自分の意志で使えていたように、望む力を手に入れつつあるはずでしたが、此処にきてそれに疑問を持ち始めたようです。これは、上記したように、エリスが強力な力を発揮するときは大概が瞳の色が変わって別人のようになったエリスが使っているように見えることから、エリス自身が完全に制御しているという感覚がないからかな、と思いました。自分でない自分が使う力……それも、宝玉が増えるごとにどんどん強大になっていく、となれば、自分がそれに呑まれそうな感覚に陥ったりするのかなぁ、と。アニメではエリスが宝玉の力を使うときにどんな状態になっているのかが語られないので、この辺は小説から補完しての考えになってしまいますが、そう考えると柊とのやりとりも納得できる気がしますし。

 

 ……そういえば、前回の感想で書いた、次からのアイキャッチは誰になるのだろうかという話。ウィザード陣営に戻るでなく、魔王側に移るでもなく、今回限りの脇キャラが来たのには吹き出してしまいました(笑)。

 

◇次回「パンドラの匣〜ベル対アンゼロット〜」

 

 次回はナイトメアが再登場のようで……これは、他の人たちも期待していいのでしょうか。既に一度出てきたマユリとか。

 

 それはさておき、宝玉も残り一つで、戦いも激しくなりそうです。最後の宝玉がベルの手に渡るなら激突は必至で、サブタイトルもまさにベルとアンゼロットがぶつかり合うようですし。ただ、それよりもやはり気になるのは「パンドラの匣」。いかにも七つの宝玉が全て揃ってエリスがどうにかなってしまいそうなタイトルです。いやぁ、不吉だ(笑)。とはいえ、こんなタイトルを付けられると、最後に残った宝玉が“希望”であることにも実は何か意味があるのかと勘繰ってしまいます。何はともあれ、これはそろそろ、ラストまで一気に駆け抜ける展開へと行きそうなところでしょうか。

ナイトウィザード The ANIMATION「Episode.07 小さな絆〜エリスの贈り物〜」感想4


ナイトウィザード リプレイ 紅き月の巫女 (ファミ通文庫 373)

<今回のあらすじ>

 「定期メンテナンスを終えた灯は、ペットのどんぺりと共に荷物を抱えてとある病室を訪

れる。そこで眠る少年・真行寺命を見舞い、彼に再び世界を救うことを誓うと、灯は病室を

後にする。向かう先は志宝エリスの部屋。宝玉も五つ集まったことで、その日からは灯も

柊と同様、エリスの護衛任務のため一緒に住むことになっていた。

 

 灯の歓迎会で、エリスはいつものように手料理を振舞う。一人(と一匹)が増えたことで

より賑やかになったその部屋で、歓迎会は楽しいまま終わり、エリスはその様子を“おじ

さま“への手紙に綴る。その様子を見たくれはに、物語と同じように”おじさま“と結ばれた

りして、などとからかわれるが、それは己の卒業について悩む柊の叫びによって中断さ

れる。そんな柊をいつもの調子でやり込めるくれはを笑いながら見ていたエリスだが、く

れはの何気ない一言にふと表情を曇らせる。それを見計らったかのように、二人がその

場を去ったとき、不意に彼女の前にキリヒトが現れる。自らもエリスを守る者の一人であ

り、エリスのことは何でも知っているというキリヒト。しかし、その意について質す前にくれ

はが戻り、それと同時にキリヒトは再び姿を消していた。

 

 翌日、授業の一環でスケート教室にやって来たくれはを除く三人は、柊の遅刻騒動が

ありつつも、エミュレイターとの戦いもない平和なひとときを楽しく過ごす。スケートが初

めてのエリスは、最初は柊に手を引いてもらうものの、戦闘でも同じように守られてば

かりであることを気にしていた彼女は、最後には転んでも自分一人で立ち上がり、大丈

夫だと示してみせた。

 昼休みのときにアンゼロットが現れるハプニングはあったものの、それ以外は何事も

なく、その一日は過ぎていった。

 

 せめてもの日常を壊さないため、何も告げずに去ったアンゼロット。しかし、平穏な

ひとときとは裏腹に、世界は急速に危機を迎え始めていた。既に五つ揃った宝玉に、

遂にベル以外の魔王も気づき、その動きを見せ始めていたのだ――」

 

 前々回のマユリ、前回のナイトメアに続き、とうとう今回は真行寺命も登場。これで「紅巫女」メンバーは全員登場ということに。マユリらと違って命は台詞なしでしたが、まあこれは彼の置かれた状況からすれば仕方ないわけで(というか、下手に喋らせたら柊と声が被るからじゃないかと邪推(笑))、むしろ彼に関してはラジオドラマの設定がそのまま引き継がれていたことにちょっと驚きました。それを言ったら前回の“節制の宝玉”もシナリオ集の設定を引き継いでいるようですが、それでいてリプレイやコミックの設定は引き継がれていないっぽいのがよく分からないところです。……いや、リプレイはまだ分かりませんけどね。残りの宝玉のうちの一つ……知っているキャラが敢えて知らないフリをしているだけで、実は“彼女”が持っているのかもしれませんし。

 ……そういえば、EDロールのキャストを見ていたら、小島さんがちゃっかり(というか、ようやく?)出演されていました。てっきり出てくるなら持ちキャラの翠で来るかと思っていたので、ロンギヌスだったのはちょっと意外でしたけど。まあ、翠が出てきたら出てきたで、柊の女性関係が更にカオスになるだけですが(笑)。そして、女性関係といえば、お約束の風呂でばったりをやってくれた柊。毎度毎度エリスの手作り弁当を食べられることといい、クラス内でも男子に殺気を放たれていないか心配なところです(笑)。あのあかりんのお弁当でさえ、その後の惨状を見ても僻む男子生徒とかいそうですし。

 

今回は、戦闘はお休みの日常回であると同時に、あかりんの当番回でもあったようで、冒頭から今まで出てこなかったあかりん関係の設定がわんさかと出てきました。あの定期メンテナンスの様子なんかは、あかりんが強化人間であることを見せるには一番分かりやすいシーンでしたし。……って、今までアニメであかりんが強化人間であるとの説明が出てきたかどうかは覚えていませんけど。

しかし、強化人間のことはともかく、命に関してはアニメが初見の人にはさっぱりだったかと。見舞いに来ていたあかりんの様子から、どうやら彼女にとっては大事な人で、かつて世界を救った人らしい、ということくらいは分かると思いますが。端的に説明するなら、「元ウィザードで今は一般人の、かつてはあかりんらと共に世界を救った、あかりんの恋人」になるのでしょうが、あかりんとの関係については、実際のところどうなのかは不明、という印象のほうが私には強いかも。「紅巫女」のラストでは恋人っぽいけど、その後の「合わせ神子」では友達以上恋人未満っぽいからなぁ。キャラクター同士がどうなのかはともかく、プレイヤーのほうがネタなのか何なのか、その辺はぼかしてくるので。恋人かどうかはともかく、大切な人であることは間違いないのでしょうけど。

どんぺりと料理ネタは、待ってましたとわくわくしながら見ておりました。特に料理は、エリスが幾度となく手料理を振舞っているので、それに便乗してあかりんの料理も出てきそうだと期待しつつ、今回の前半の歓迎会でもスルーされるという散々焦らされた挙句の登場に。説明はされなかったけど、色合い的にしっかり弁当箱が純銀製っぽかった上に、弁当箱からは明らかに色のおかしい液体(しかも不吉な音付き)が滴り落ちるという演出付き。でも蓋を開けることなく柊が片付けてしまったのは残念だったかも。あれを食べ切った柊も勇者だけど、せっかくなので襲い掛かってくる弁当を倒すくらいのことはしてくれても面白かったような(笑)。食べ終えた直後にぶっ倒れつつもすぐに復活した柊の回復力は大したものですが、思い返してみればかつてあかりん手製のおむすびを食べたマユリは倒れず耐え切ったわけで、そこは微妙に負けてるぞ、柊(笑)。……そういや、あかりんのお弁当を食べられなかったことでエリスがむくれていましたが、彼女は結局ソレがどういったシロモノだったのか理解したかは描かれなかったと思うので、ひょっとしてエリスは未だあかりんは完璧超人と信じ込んだままだったりするのでしょうかね。というか、くれはにあかりんのことを話していた様子を見る限りでは、誤解したままっぽいですが。

 

 前回に続いて今回またも登場したキリヒト。謎めいた台詞だけ残して去っていきましたが、ああいう言い方をされると、エリスの“おじさま”=キリヒトという図がますます浮かんでしまうような。単純にエリスをずっと監視していたからエリスのことは知っているとも考えられますが、それよりもエリス本人からの手紙を読んでいるから詳細を知っているというほうが、わざわざ監視しているよりも楽に情報が手に入るわけですし。

……しかし、この“おじさま”=キリヒトが正解だとすると、くれはが今回からかっていたように、足長おじさんと結婚という可能性も、外見的な年齢で見ればあり得ない話じゃなくなります。問題は、そんな図がカケラも浮かばないことですけど(笑)。エリスの正体はどう考えても普通の人間とは思えませんが、キリヒトもそれは同様ですからね。ぶっちゃけてしまえば、この宝玉関連の事件が終わった後もこの二人がこの世界に存在しているという図が、そもそも浮かびませんし。私は、キリヒトは強いて言うならウィザード陣営の、だけど完全にウィザードの味方ではない第三勢力的な存在かと考えていましたが、他の人の感想で、エリスの力の一部ではないか、などという意見も見て、確かにそれもあり得そうだと思ったわけですが、そうなるとますますラブロマンスなんか期待できないことに。

 

 物語が折り返し地点へ来たところで挟まった日常回。いかにも、これが最後の平穏なひとときと感じられたわけですが、ラストではそれを裏付ける情報が視聴者にはもたらされました。柊たちの知らないところで世界は既に変化し始めているわけで、とうとうベルとリオン以外の魔王も動き出したとのこと。しかも今までの、ベルの指示で動いていたような雑魚魔王とは違い、サプリメントに名前が載っているような大物の名が幾つも挙がっておりました。予告を見る限り、次回でいきなりぶつかることはなさそうですが、近いうちに大きな戦いになるのかも。さすがに複数の魔王相手に今の四人パーティーでぶつかるのは無謀過ぎるので、そこら辺から再びマユリら既出のウィザードや、まだ登場していないウィザードたちも登場でしょうか。

 

◇次回「時代を翔ける〜少女の塔〜」

 

 次回からは再び宝玉探しの任務に戻るようです。しかもエリスと柊は過去の世界に飛ばされるとのことで、二人だけで協力することになるのか、その場合くれはとあかりんはどうするのか、いろいろと楽しみです。今回のアイキャッチがエリスで一巡したので、次回以降再び柊に戻るのか、新しいキャラで続くのかも気になるところですが。……そういえば、ベルやリオンの魔王側はまだなので、そっちになるのでしょうか。それはそれで面白そうですが。

ナイトウィザード The ANIMATION「Episode.06 悪夢〜エリス 目覚めず〜」感想4


ナイトウィザード リプレイ 紅き月の巫女 (ファミ通文庫 373)

<今回のあらすじ>

 「例によって例のごとくアンゼロット宮殿にてティータイム中の柊たち四人。しかし、今回

はいつもの宝玉探しの任務ではなく、既に入手済みの“節制の宝玉“を渡すことがアンゼ

ロットの目的だった。

だが、差し出された宝玉に触れた瞬間、エリスが突如意識を失い、そのまま眠り込んで

しまう。尋常でない事態に柊たちは焦るが、アンゼロットと、たまたま(・・・・)居合わせていた歴戦

のウィザードの一人・ナイトメアはエリスが夢の世界に囚われたことを悟り、夢使いである

ナイトメアの力を借りてそこへ行き、エリスを連れ戻すことを提案する。明らかに仕組まれ

たその状況に柊が問いただそうとするが、ナイトメアの力によって四人は強制的にエリス

の夢の世界へと送り込まれてしまった。

 

 『足長おじさん』の本で埋め尽くされた世界に驚く柊たちの前に、幼い姿となったエリス

が現れる。柊たちは早速彼女を連れ戻そうとするが、彼女は“おじさま”の呼び声に連

れられて走り去ってしまう。慌てて後を追う四人だが、様々なお菓子に阻まれ、エリスの

姿を見失ってしまう。途中で何故か以前月面で出会った少年・キリヒトと再会したりしつ

つも、何とか再びエリスの姿を見つけ出すが、そこで見たのは一人の淋しさに耐える幼

い頃のエリスと、エリスのまだ見ぬ“おじさま”への想いの深さだった。

 

 再びエリスに声をかける柊たちだが、それはまたも“おじさま”に阻まれる。“おじさま”

の甘い言葉にエリスは夢の世界に留まることを望んだのだ。そしてエリスが逃げ込んだ

先には、彼女の望む“おじさま”が優しげに彼女の側にいた。しかし、柊たちが「エリスは

まだ“おじさま”に会ったことがない」ことを指摘し、“おじさま”が夢の世界の構成員では

なく自分たちと同じ侵入者と気づいたナイトメアにより、エリスはその“おじさま”が偽物

だと気づく。そのことにショックを受けたエリスは、そのまま本当の“おじさま”を探して駆

け出してしまう。その場は三人に任せて、柊は慌ててエリスの後を追った。

 一人狭い場所に閉じこもって泣き続けるエリス。柊はアンゼロットから渡された「下がる

お茶」を使って自分も子供の姿になると、エリスの閉じこもった場所に自分も入り込んで

彼女に声をかける。現実に戻れば自分やくれはたちが側にいるし、エリスに何かあった

ら自分が守るから、と。

 

 “おじさま”相手に苦戦していた灯たちのところへ、柊がエリスを連れて駆けつける。そ

の様子を見て、魔王フェウス=モールがとうとう正体を現す。彼女は、ベルの指示によ

り、エリスの心を利用して宝玉ごと夢の世界に閉じ込めようとしていたのである。

 柊の加勢により形勢は多少変化したものの、子供の体でうまく魔剣を扱いきれない柊

は決定打を繰り出せず吹き飛ばされる。その様子に、エリスが両者の間に割って入ると、

エリスが意識を失うと同時に消えていた“節制の宝玉”を呼び戻し、その力を使ってフェウ

ス=モールの魔力を抑制する。そして、フェウス=モールがくず折れたところを狙い、柊

がとどめを刺した。

 

 全てが終わると、エリスがお礼を言いながら、現実へと戻る扉を作ってくれる。そうして、

柊たちは現実世界に戻り、エリスもまた目を覚ました。しかし、眠っていた間の記憶を失く

していた彼女は、状況が分からずきょとんとするばかりだった。

 

 “節制の宝玉”を本当の意味で手に入れ、帰還したエリスたち。しかし、フェウス=モー

ルはまだ滅びておらず、エリスの夢の世界に留まり、報復のときを狙っていた。だが、夢

の世界を彷徨った果てに一つの扉を見つけたフェウス=モールは、その中であるはずの

ないものを見つけてしまう。悲鳴を共に逃げ出したフェウス=モールだったが、同じく未だ

夢の世界に留まっていたキリヒトにより、今度こそその存在を消されたのだった」

 

 たまにストーリー展開に些細ながらも違和感(あるいは据わりの悪さ)を覚えることがあり、それが今回であり以前の月での話のときなのですが、どちらもEDロールを見ていると脚本を書かれている方が藤咲あゆなさん意外というのがちょっと気になります。藤咲さん脚本のほうが多くて慣れているからそう感じるのか、それとも作品への理解度が違うからなのか、単に私の好みの問題なのかは分かりませんが……。

 

前回のマユリに続き、今回はナイトメアことドリームマンが登場。マユリのときと違ってある程度予想済みだったのでその登場自体に驚きは少なかったものの、あの「どりぃ〜む」を音声付きでやられるとどれほどの破壊力になるのかには驚かせてもらいました(笑)。いや、破壊力を見せ付けられたのは台詞だけじゃなくてあの格好で動いているのもですけど。今回のお笑い担当になっていたも同然で、柊の下がるネタすら霞む勢いだったからなぁ……。連発された「どりぃ〜む」がどこまで脚本どおりだったのかもちょっと気になるところですし。今回の話を見て、柊とナイトメアが共演(無論、両者ともPCとして)のリプレイを読んでみたくなってしまいました。

登場自体も嬉しいし、マユリに比べ出番が長かったのも嬉しいところではありますが、その声には相変わらず声優豪華だなぁと思いつつもちょっと違和感を覚えてしまいました。というのも、私の中のイメージではもっと低くて渋い感じの声だったので……例を挙げるなら、中田譲治さんとかみたいな感じでしょうか。何度か聞いている間に慣れてきたので、今後も出番があればそれで定着するかもしれませんが。思えば、柊の声も最初は違和感あったからなぁ……。これもやっぱり今では慣れたものの、それでも今回の子供柊の声を聞いたときは、こっちのほうが矢薙さんの声は合っていると思ってしまいましたし。言ってしまえばその行動や言動も最初のうちは微妙に違和感を覚えていたものの、それはかっこいいシーンのほうが強く印象に残っていただけでよくよく考えてみればこんなものだったかも……とそっちは声よりも先に慣れた感じで。アニメでも決めるところは決めていたと思いますし。

マユリ同様、あかりんとの絡みがほとんどなかったのは残念。マユリと違って完全にビジネス関係のような気はしますが、それでもNPCとして出てくるときはあかりんとナイトメアはセットの印象があるので。アニメが初見の人にはゲストキャラが大きく絡んでも訳が分からないとは思うものの、せっかくの登場なので、せめて今後のゲスト……例えば、グィードの出番があったらそのときは柊と絡んでいって欲しいところ。その場合、柊が思いっ切りいじられまくることになるので、柊としては嬉しくない展開になりそうですけど。

 

 今回のラストのフェウス=モールが何かとんでもないものを見つけた様子や、前回までに出てきた情報を総合すると、ますますエリスには何かある、というのが確定してきて、前回のアンゼロットの世界と個人が天秤に掛けられれば世界を取るという伏線も加えると、宝玉が全て揃ったときに何が起こるのかが何となく見えてきて戦々恐々となりそうですが、同時に張られているエリスと柊の伏線を見ると希望が見えてくる気がします。前回では仲間も世界も守ると宣言し、今回もエリスにエリスをいじめる奴がいたら助けると約束したわけで、これは今後エリスが世界の敵になるようなことがあっても柊がエリス側に付くのは確定かな、と。アンゼロットが今回の冒頭で今の四人なら乗り越えられると言っていたように、今までの任務で築いた絆を考えれば、くれはとあかりんもおそらく同じとは思いますが。……問題は、仮にそのときが来たとして、そのときに各々がどこにいるかですが。

 

 今回再び登場のキリヒト。そろそろ深く関わってくるのかと思いきや、今回も基本的には傍観者のスタンスのままでした。とはいえ、短い時間の登場ながらかなり重要なポジションにいた気はしますが。柊たちに語った、夢はいつか覚めるという話。柊たちは今現在エリスが囚われている状況を浮かべたかもしれませんが、エリスに関する不穏な伏線を考えると、彼が言った夢とはエリスの現在を指しているような気がします。エリスが柊たちと楽しく過ごしている今こそが夢で、それはいつか壊れるのだと。

 そんなキリヒトが今回エリスの夢の中で何をしていたのか。最初見たときは気づきませんでしたが、フェウス=モールが開けてはいけない扉を開けて中を見てしまったところで現れたのを見て、柊たちがあの先を上ることを阻止するためにあの階段に座って待っていたのかなと思いました。その先でフェウス=モールが見たものを、柊たちが知ることを阻止するために。そして、フェウス=モールが柊に倒された後もまだエリスの夢の中にいたことを知っていたから、彼もまた留まってその動向を眺め、触れてはならない部分に触れたことで抹消となったのではと。

 上記の考えが正解だとすると、やはり彼は彼で何か独自の思惑を持って、それも柊たちは勿論、下手したらアンゼロットですら知らない何かを知った上で動いているということになりそうです。夢使いの協力がなければ侵入不可能な夢の世界にいたのも、彼自身が夢使いというより、彼と同じ側の誰かもまた夢使いでありその力を借りたのではという気がしますし。

 

 前回の感想でエリスの記憶について少し触れましたが、今回の夢の世界で子供の頃のエリスが出てきてからの彼女の行動を追うと、過去のエリスはちゃんと存在していたのかなぁ、というほうが強くなってきたような気はします。前回感じた疑問点も、輝明学園に転校してきたときはいかにも人懐っこそうだったけど、転校前は実は誰かにいじめられていたのかな、とか。孤児院でも、実際のところ他の子供たちとの仲もあまり良好ではなかったのかな、とか。エリスの料理の腕を考えると、エリスが今まで語ったことが全て嘘とも思えないのはありますが。とはいえ、それでもやはりエリスの記憶は何者かによって作られたものである、という説も捨ててはいないのですけどね。

 ただ、エリスという少女の十七年が本物でも偽物でも、今回のエリスが見せた「一人ぼっちになることの淋しさ」は本当だろうと思います。その感情がエリスの根幹にあるからこそ、エリスは今の仲間を守るためにあれだけの力を発揮し、同時に、その弱みが今後の展開において彼女を揺さぶる何かになるのかもしれない。取り敢えず次回は、エリスの記憶には残っていないながらも、夢の中で繋ぎ直した絆がプラスに働いての話になりそうですが。

 

◇次回「小さな絆〜エリスの贈り物〜」

 

 CM前のアイキャッチが毎回違うキャラであり、前回からゲストウィザードになってきたので、次回も誰か登場するのかと期待したいところですが、予告を見る限りではあまりそういう気配はなさそうで。物語のペースを考えると六つ目の宝玉が絡んでくるとは思いますが、タイトルとナレーションからすると学園パートのほのぼのストーリーになるような気がしないでもなく。第一話以降、学園パートはほとんどないので、それはそれで楽しそうと思いますが。

ナイトウィザード The ANIMATION「Episode.05 孤島〜二人の魔剣使い〜」感想4


ナイトウィザード リプレイ 紅き月の巫女 (ファミ通文庫 373)

<今回のあらすじ>

 「期末テスト終了後、追試に落ち込む柊だったが、そこへ追い討ちをかけるように、校内

放送でアンゼロットに呼び出される。いつものようにアンゼロット宮殿でお茶をしつつ下さ

れた次の任務は、結界に覆われた地図にない島へ行き、安藤来栖というウィザードが守

っている宝玉の一つを手に入れること。来栖は柊と同じ魔剣使いであり、ウィザードたち

の説得にも応じず、たった一人で頑なに宝玉を守り続けているという。

 

 孤島に転送された柊たちは、直前まで来栖の説得に当たっていたウィザード、マユリ・

ヴァンスタインから任務を引き継ぎ、来栖のもとを訪れる。しかし、来栖の反応は冷たい

ものであり、業を煮やした柊が魔剣を取り出して切りかかるが、あっさりといなされてし

まう。そんな柊を見て来栖は「何のために戦うのか」と問いかけ、柊は「任務のため」と返

す。それを聞き、来栖は自分には絶対に勝てないと言い捨てる。

 

 交渉は失敗に終わり、エリスたちはお茶をしながら次の手を考えるが、エリスにすら感

知できない結界の中に宝玉が隠されているため妙案は出ない。打つ手を見出せないま

ま四人は夜を迎え、来栖のことが気になっていたエリスは手製のマドレーヌを手に来栖

を訪ね、柊は一人、来栖に言われたことを反芻しながら、ただがむしゃらに剣を振るって

いた。

 

 その後も柊は来栖に挑むが、実力の差を思い知らされるばかりで彼に魔剣を抜かせ

ることすらできない。その一方で、エリスは来栖の仕事を手伝いながら、彼との交流を

試みていた。最初こそ無視していた来栖だが、エリスの無邪気な様子に少しずつ心を

許し始める。エリスと言葉を交わし、彼女が仲間たちを大切に思っていること、そしてア

ンゼロットのことも慕っていることを知った来栖は、彼女に一つ警告する。アンゼロット

は世界のためなら味方すら犠牲にする人物だと。エリスは反論しようとするが、そこへ

柊が再戦に現れ、更にはエリスの反応を追って来栖を見つけたベルが送り込んだエミ

ュレイターが現れる。駆けつけた灯とくれはと共に迎撃する柊だが、来栖が今の柊では

敵わないと止める。任務のために命を捨てることはないと。しかし、柊は仲間を守るた

め、そしてその上で世界を守るためと退く意志はないことを告げ、逆に来栖にエリスを

守って逃げるように言う。それを聞いた来栖は、エリスを連れてある場所へと向かった。

 

 自らの魔剣を墓標とした友の墓へとエリスを連れてきた来栖は、かつての宝玉回収

任務で、世界のためにアンゼロットが友を見捨て、そのせいで友が死んだことを話す。

そしてそれをきっかけに自分が離反したことも。アンゼロットを、そして何より友を守れ

なかった自分を許せずにいた来栖だが、柊の覚悟を聞いたことで心を動かし、魔剣を

引き抜くと再び戦場に戻る。そして、柊に魔剣を託すと、彼が二つの魔剣を以ってかつ

て友を殺したエミュレイターを倒すのを見届けた。

 

 戦闘終了後、エリスは再び来栖に宝玉を預けてほしいことを伝え、今度は来栖も承諾

する。封印の解かれたそこにエリスが手を差し伸べると、四つ目の宝玉・“信頼の宝玉”

がそのブレスレットに収まった。

 任務を終え、柊たちは来栖に別れを告げる。その際、柊は今の任務が落ち着いたら

と、来栖と手合わせの約束を交わした」

 

 祝・マユりん登場〜!

 というわけで、ようやく柊・くれは・あかりん以外のPCウィザード登場です。暫くはアニメオリジナルキャラが続くかと思っていたのでこれはかなり嬉しいですよ。「ナイトウィザード」はバイト行く前に早起きして録画したものを見ているのですが、マユリが出てきた瞬間眠気が一気に吹き飛びました。ついでに、EDロールのCVが明坂聡美さんだったのもびっくりでしたが。何気に木下紗華さんも出ていたみたいですし、これは小島さんがそのうち出てくるのも期待できるのかな。翠で出てくるのか別のキャラかは分かりませんけど。

 ……って、話が逸れたので戻して。マユリが出てきただけでなく、しっかりおむすびネタもやってくれたのは嬉しいところです(これで月衣から炊飯器を取り出していたら完璧?(笑))。柊の下がるネタやくれはの口癖、アンゼロットのアレっぷりなどキャラの特徴となるネタはいろいろ仕込んでくれているので、これは未だ出てこないあかりんのアレも期待していいのかな。というか、あかりんがパーティーに加わったときから期待してるんだけど……エリスがいるから余計に。

しかし、出てきてくれたのは嬉しいけど、その退場もあっという間だったのはちょっと残念でした。個人的にはあかりんとの絡みをもっと見たかったなぁ、と。あかりんがさも他人事のように語っていたマユリが世界を救った云々(リプレイ「紅き月の巫女」参照)、そのとき共に戦ったのは語った本人であり、そのときおそらくあかりんの初めての友人になったのがマユリなわけで、この二人の絡みは個人的に凄く好きなのですよね〜。できればアニメ放送中にもう一度くらい二人一緒にいるところを見られるのを期待したいです。

……ところで、どうでもいいがマユリ、色仕掛けは試みるだけ無駄だったと思うぞ……いろんな意味で。

 

 エリスの月衣がいつの間にやら四次元ポケット並みに何でも出てくるものと化している気がしつつも……まあ、それはさておき。今回のストーリーのポイントの一つと思われるのが、来栖によって語られたアンゼロットの非情な一面の話。エリスは反論していましたが、これまでのリプレイを読んでいる読者なら頷いたでしょうし、おそらくその場に柊がいたとしても来栖の意見に同意したのではないかと。実際に柊は、アンゼロットがそうして世界救済のために個を切り捨てた、あるいは切り捨てようとするのを見ていますからね。時に、世界を救う鍵と滅ぼす鍵が表裏一体となる「ナイトウィザード」の世界では、鍵そのものを消してしまうのが最も手っ取り早い世界救済の方法となるわけですから。

 というわけで、ここでこのエピソードが来たということは、後々アンゼロットが世界のために個人を犠牲にする展開が来る可能性が非常に高いと思われます。そしてその場合、切り捨てられる個人というのはおそらく……。

 

 で、今回のポイントの二つ目が、前述の展開が起こったときに重要になってくるであろう、柊の戦う理由。平時に改めて問われると「任務のため」という答えしか出てこないものの、いざというときには「仲間を守るため」にとしっかりスイッチが入るのは、何だか見ていて柊らしいなぁと思ってしまいました。時に世界のために個を犠牲にするのがアンゼロットならば、誰も犠牲にしないで世界を救ってみせると彼女に啖呵を切るのが柊なわけで。今までの柊を知っている人なら、任務のためなんて言いつつも、仲間が狙われるとなればそんなもの放り出して助けに走るのが柊だと分かっていますからね。……こういうところが、アンゼロットに買われているところだったりして、なんてふと思ってみたり。アンゼロットが柊をこき使っているのは、柊なら誰も犠牲にならない未来を作ってくれると期待しているから、とか(笑)。

 余談ですが、「何のために戦うのか」という問いは、こうした現代能力者物としてはありがちにして重要なテーマの気がしますが、これが「ナイトウィザード」で出てきたのには妙に新鮮味を感じてしまいました。今までのリプレイなどだと、大抵の場合は初めからウィザードとして覚醒しているか、覚醒と同時に超重要人物扱いでそんなことを考える間もなく世界を守るのが運命として決定付けられているくらいの勢いのキャラが多くて、そんなテーマの入り込む余地がなかったような気がするので。

 

 脚本のミスなのかエリス自身の謎に関わることなのか不明ですが、今回のエリスの台詞で気になった点が。来栖に、今まで友達がいなかった、そもそも同年代の子供がいなかった、と語っていたところなのですが、後者は孤児院にいたことを考えると納得できなくもないですが、それでも、エリスが輝明学園に転校してくる前にもどこかの高校に通っていたとすると、矛盾を感じてしまいます。今までの話の内容からすると、エリスは以前もどこかの学校に通っていたはずで、現在のエリスの制服もそこのものだったはず。なら、同年代の子供は周りにいたはずだし、転校してきたエリスの周囲にすぐに人が溢れていたのを思えば、彼女に友達がいなかったのも不自然です。……こうなると、エリスが持っている記憶そのものが怪しい気がしてくるというか。もしかしたら何か特殊な学校だった、という可能性がなくもないですが、それよりも記憶そのものが作られたものだったという可能性のほうが高いような。次回の予告映像に子供のエリスがいたりしたので、この辺は次回を見れば少しは何か分かるのかもしれません。

 

◇次回「悪夢〜エリス 目覚めず〜」

 

 次回はまたもやキリヒトが登場のようです。そろそろ物語も中盤戦に入っていきますし、今までは裏方に徹していたっぽい彼も本格的に参入し始めるということなのか、前回同様見守るだけなのかは分かりませんが。

 予告映像からすると、エリスの過去やら内面やらに関したエピソードになりそうな気配です。いろいろと謎の多いエリスなので、ここでそうやって掘り下げられるのは楽しみです。……が、まあ、それよりも。一回目見たときはスルーしてしまっていましたが、よくよく考えてみれば、次回タイトルが「悪夢」でエリスが夢の世界に囚われそうなところを見ると、ひょっとしてナイトメア登場!?というのが何よりも楽しみだったり(笑)。今回マユリも出てきたことですし、ここは夢に囚われたエリスを、夢使いである彼の力を借りてその夢の世界に侵入して助け出す、というシナリオかなぁ、と。

ナイトウィザード The ANIMATION「Episode.04 キリヒト〜月面の出逢い〜」感想4


ナイトウィザード ソースブック スターダスト・メモリーズ 星を継ぐ者 (ログインテーブルトークRPGシリーズ )

<今回のあらすじ>

 「二つ目の宝玉を手に入れたのも束の間、エリスの感じた気配と、宝玉探査の任務に

赴いていたアンゼロットの部下・ロンギヌスが消息を絶った場所が一致したことから、柊

たちは三つ目の宝玉を求めて月へ行くことになる。星間航行用箒・シルバースターに乗

り込んだ四人は順調に月を目指すものの、その途中で謎のウサギの集団に襲われる。

いつの間にか包囲していたウサギたちによってシルバースターを破壊され、四人はばら

ばらに月面に放り出されることになってしまった。

 

 月衣とブレスレットの力によって助かったエリスは、はぐれた仲間を探して歩き出す。だ

が、彼女の前には再びウサギが現れ、エミュレイターとしての本性を表した醜悪な姿に

変わって襲い掛かってくる。攻撃手段を持たないエリスはブレスレットを展開させて凌ぐ

もののすぐに追い詰められる。絶体絶命のピンチにエリスが悲鳴を上げたとき、不意に

現れた少年がウサギを一掃すると、エリスを抱えてその場を離脱する。安全な場所まで

エリスを連れていくと、少年は背を向けて歩き出す。エリスは少年を追いかけようとする

が、宝玉による頭痛と、ようやく合流した灯の声に気を取られた間に、少年の姿は消えて

いた。

 二人はその後、エリスの感じる気配を頼りに宝玉の場所へと向かう。だが、人口建造

物まで辿り着いたとき、紅い月が昇り、魔王が姿を現す。シャイマールの配下だという

ジョー=ガは灯とエリスを分断すると、エリスを気絶させ、その場に巨大な自分を出現

させた。

 

 くれはと合流した柊は箒に乗ってウサギたちの追撃を逃れる。その先で二人は灯の姿

を見つけ、エリスが捕らわれたことを聞かされる。その場に聳え立つ巨像が月匣という

灯の判断を聞き、柊はくれはと灯に援護を頼むと、攻撃を集中させて薄くなった部分を

魔剣でぶち抜いて内部へと侵入する。

 ジョー=ガが宝玉を手に入れるためエリスを殺そうとするのに何とか間に合った柊は、

そのままジョー=ガと戦闘になるが、“剛毅の宝玉”の力を借りた彼女の攻撃に次第に

押されていく。しかしそのとき、左目を碧く光らせたエリスが起き上がり宝玉を呼ぶと、

宝玉はジョー=ガの手を離れ、エリスのブレスレットに収まる。宝玉による支援を失った

ジョー=ガは、力を解放した柊の魔剣によって倒れた。

 

 合流し、三つ目の宝玉を手に入れたことを喜ぶ四人だったが、そこへ新たな声が掛け

られる。自らを助けた少年との再会にエリスが目を丸くするのをよそに、少年は柊たち

の不甲斐なさを指摘する。突然現れたウィザードかどうかも分からない見知らぬ少年の

非礼な態度に柊たち三人は当然良い顔をしないが、エリスは少年に歩み寄ると、先程

言いそびれたお礼の言葉をかける。そのことに驚きつつも微笑むと、少年は再び背を

向ける。その背中にエリスが慌てて名前を尋ねると、「キリヒト」とだけ答えが返ってきた」

 

 前回までのラーラ=ムウに続き、相変わらず雑魚魔王の声優が無駄に(笑)豪華です。久川綾さんに桑島法子さんときて……さて次は一体誰が来るのか。これはこれで一つの楽しみになりそうな気がしてきました。

 ところで、今回の魔王ジョー=ガ。たった一回であっさりやられて退場となってしまいましたが、番組冒頭だけでなく本編中においても「嫦娥」に関する民話について語られていたのを見ると、そのあっさりさに違和感を覚えてしまいます。自ら“剛毅の宝玉”を持っていることを喋っていたりと、小物っぽい印象の強い魔王ではありましたが、そんな魔王にしては詳細な説明が入りすぎ、みたいな。これは、ジョー=ガ本人よりも、その民話の内容と、シャイマールの配下である、というその点が後々重要になってくる、ということでしょうか。シャイマールの配下であることについては、彼女がエリスを殺しても良し、おそらくエリスたちが彼女を倒しても問題なく、最善は相討ちになること、と考えて今回ベルが手出しを控えていたことから、それだけで何か厄介なものがあるのかなぁみたいなことを考えてしまうわけですが。何にしても、少なくとも、彼女が「シャイマールの復活」を企んでいたっぽいのは見逃せない部分とは思いますけど(シャイマール復活の可能性がある、ということなので)。それと、そのための方法に彼女が宝玉集めと力の収集を考えていたようなことも。今はまだ何に関わるのか分からない「嫦娥」の民話の内容も、覚えておいて損はないのかもしれません。

 

 あかりんの持つ“ガンナーズブルーム”にスペースシャトル風の“シルバースター”、そしておそらくくれはが月面で使っていたのは“テンペスト”と思われるので、これで三つの箒が出てきたことに。こうなると、“ウィッチブレイド”や“エンジェルシード”なんかもいつか出てくるのかというのが楽しみです。

 それはさておき、シルバースターを見て遠い目になる柊とくれはには、二人が何を思い出していたのかが分かっていると、こっちもちょっと切ないような気分になってしまいました。同時に、その後くれはに質問しているエリスのときには、これがセッションなら「詳しくは『星を継ぐ者』を読め!」というGMの注釈(というか宣伝?)が入るのかなぁ、なんてことを思い浮かべていましたが(笑)。しかし、箒に乗っている以外何もできないとはいえ、期末テストの勉強を始める面々には画面の前で笑ってしまうものが。ギャグで挿入されたのか、前述のように漢文の部分を出したかったからなのか、それともくれはの柊に対する信頼を語らせたかったからなのか(笑)、あるいはみんなが警戒心剥き出しではウサギが窓から覗く意外性が劣るからか……こうして書いていると全部のような気もしますが、何にせよ面白いシーンではありました。去年も受けたテストだから大丈夫と仮眠を決め込む柊には、そう言うってことは去年のテストの成績良かったと考えていいのか?と心の中でつっこみを入れていたら、ばっちり駄目だったっぽいのが後で明かされましたし(笑)。

 ついでに、ウサギを最初に見たときの感想は、エリスと同じ「可愛い」だったり。いや、同時に自分の中で「そんなこと言ってる場合じゃないからっ」というつっこみも入っていましたが(だってどう考えてもエミュレイター)。その後の月面での再会時の、口の中からいかにも化け物じみたものがにょっきり出てくる図は、この手の作品の化け物としては妙に納得してしまうものがありましたけど。何ていうか、可愛い動物の体の一部がぱっくり割れて化け物がこんにちは、というのはある意味定番ではないかと(笑)。

 

 「嫦娥」や「シャイマール」関連も気になるところですが、それよりも今回の話においてメインで取り上げられていたポイントは、一つはエリスの宝玉に対する干渉力でしょうか。エリスといっても、左目が碧く光っているときのエリスであってエリスじゃないような状態のときではありますが、この状態のエリスは、宝玉の現所有者よりも強く宝玉に干渉できるようで、相手が使用中でも奪い取ることが可能のようです。これは奪い合いになったときは便利そうですが、そこまで結びつきが深いというのも何だか怖いところです。……というか、「私の光」というエリスの台詞を聞くと、結びつきが深いどころの話じゃなくて、実は宝玉はもともとエリスの力の一部だったという可能性もあるような気もしますけど。……まあ、今はそれは置いておくとしても、何はともあれ早くも三つ目の宝玉をゲット。ジョー=ガを倒した柊は一話と同じく魔剣の力を解放していたわけですが、それ以外にも何かの力の干渉があったような気配があったので、エリスによる“剛毅の宝玉”のサポートがあったのかも。確か“剛毅の宝玉”の持つ力は「力の増幅」とかそんな感じだったと思いますし。せっかく宝玉を手に入れているわけですから、手元にある宝玉の力は積極的に見せていって欲しいですしね。これ以外にも、三つ目の宝玉を得たことで、エリスのブレスレットが盾だけでなく攻撃能力も獲得したようです。攻撃の瞬間は盾としての機能は果たせなくなるわけですが、また今回のようにエリス一人で戦わなくてはならないときがあったら、攻撃手段を得たという点では収穫かも。

 

 そして、もう一つのポイントは、キリヒトの登場でしょう。名前以外はほとんど謎のまま去っていった彼が何者なのかが分かるのはどうやらまだ先のようですが。今回の三回ほどの登場シーンからの情報で分かるのは、おそらく柊たちよりも強い力を持っていること、柊たち三人のことを知っている(そして逆に柊たちは知らない)こと、アンゼロットのことも知っている(しかも対等かそれ以上な感じ?)こと、そして、エリスと宝玉の関係というか……エリスという少女についても何かを知っていること。エリスに対しては友好的な態度を取っていたので味方っぽくはありますが、それを鵜呑みにできない怪しさもまたあるわけで、最終的にどこに立っているかが現時点では分からないキャラでもあります。エリスを助けたことが予定外の行動であったように、今は様子を見ることを目的としているようなので、彼が本格的に動き始めたときが、この物語のターニングポイントになるのかもしれません。

 

◇次回「孤島〜二人の魔剣使い〜」

 

次回もまた新キャラ登場のようです。暫くはリプレイに出てきた他のウィザードではなくアニメオリジナルキャラが中心に出てくるのですかね……まあ、新キャラというよりゲストかもしれませんが。タイトルからすると魔剣使いのようで、しかもナレーションを聞く限りでは柊よりも強いらしい、と。今回のキリヒトは別格のような気もしますが、彼に続く高レベルウィザードの登場ということでしょうか。レベル20とか30くらいあるみたいな。それぐらいでないと、一人で宝玉を守り続けるとか無理そうではありますけど。

次回は四つ目の宝玉回収と同時に、(高レベル魔剣使いとの修行か何かがありそうなことから)柊のパワーアップイベントも来るのかなぁ、なんて思いつつ、また一週間後を楽しみにしたいと思います。

ナイトウィザード The ANIMATION「Episode.03 二つの炎〜堕ちてメガラニカ〜」感想4


ナイトウィザード リプレイ 紅き月の巫女 (ファミ通文庫 373)

<今回のあらすじ>

 「現れた大量のゴーレムを倒した後、柊たちは神殿の中へと進んでいく。神殿内に仕掛

けられたトラップに注意を喚起した柊自ら引っ掛かりまくったおかげで順調に歩を進める

四人だが、一人ボロボロの柊を気遣い、エリスが休憩を提案する。エリス持参のお弁当

に柊たちが舌鼓を打つ中、一人離れて周囲を警戒する灯に気づいたエリスは彼女にも

お茶とマドレーヌを勧めるが、余計な気を遣う必要はないとの答えに、やはり自分は灯

に嫌われているのだろうかと肩を落とす。

 

 探索を再開した一行は、宝玉を求めて遺跡内を歩き回るうち、壁画を発見する。エリス

が壁画から読み取った“シャイマール”という言葉から、柊たちはその壁画が古代のウィ

ザードと、かつて裏界を統べていた大魔王の戦いを描いたものだと悟る。

更に進むと、そこは行き止まりになっていた。引き返すことを柊が提案しかけたとき、

探索の間、時折様子のおかしかったエリスが遂に膝をついてしまう。みんなの前では笑

顔でいたものの、実はエリスは神殿に入ったときから頭痛に苛まれていたのだ。心配す

るくれはたちに、頭痛は宝玉が近くにあるからだとエリスは先に進むことを促す。空元気

でしかないその様子にくれはたちは当然反対するが、そのやりとりを聞いていた灯が宝

玉を使うことを提案する。“慈愛の宝玉”には癒しの力があるらしいから、と。早速試して

みたところ効果を発揮し、回復したエリスと共に一行は探索に戻る。隠された道がある

のではと探し回るうち、柊の犠牲によって先へ進む方法を見つけた三人は、とうとう宝玉

のもとへと辿り着いた。

 

 宝玉にエリスが近づくが、その手は結界に弾かれてしまう。先に部屋に到着し、自らも

結界に弾かれていたラーラ=ムウは、その様子を見てエリスでも駄目だと分かると、部

屋に安置されていた鎧を動かしてエリスたちを襲わせる。くれはと灯が鎧の相手をする

間、エリスは結界を解除する方法に思いを巡らす。そして、宝玉の脇に据えられた二つ

の炎に気づいたエリスは、壁画と化学の授業からヒントを得て、それらの炎の色を壁画

と同じにすることがそれではないかと思いつく。ようやく合流した柊が間一髪のところで

エリスに襲い掛かろうとしていた最後の鎧を倒した後、エリスが思いついた方法を試し

たところ、見事“賢明の宝玉”を手に入れることができた。

 しかしそこへ、宝玉の入手とエリス抹殺の両方を果たせる好機とラーラ=ムウが姿

を現す。灯そっくりの姿になり惑わすラーラ=ムウに柊たちは攻めあぐねるが、“賢明

の宝玉“の力で二人を見分ける方法を見つけたエリスとくれはの、灯ごと攻撃すると

いう一芝居により、四人はラーラ=ムウを倒すことに成功した。

 

 神殿から出た後、作戦とはいえ灯にひどいことをしたとエリスは詫びるが、灯は休憩

時には断ったマドレーヌを貰うことで気にしていないことを伝える。嫌われているので

はと思っていた灯からの歩み寄りにエリスは破顔し、エリスのほうからも更に一歩踏み

出して二人は仲良くなるが、その直後、エリスは倒れる。二つ目の宝玉を手に入れた

のも束の間、彼女は三つ目の宝玉が月にあることを悟ったのだった」

 

 “ゲイザー”、“シャイマール”……片や、世界の守護者であるアンゼロットよりも上位者であるらしい存在、片や、かつて裏界を支配していた大魔王と、重要そうな伏線のにおいを感じさせるものが出てきました。特に、シャイマールはかなり気になるところ。エリスだけ壁画の文字が読めた、といういかにもな演出に加え、壁画に描かれていた、シャイマールの周囲に展開するモノは、どうにもエリスのブレスレットが盾として展開したときの状態を彷彿とさせるもので。これで全くの無関係とは思えないですからね。又、アンゼロットとゲイザーの会話も、受け取りようによっては怪しくなりますし、OPの歌詞がエリスのことを歌ったものだとするとサビ以外の部分はなかなか意味深で、何にしても、エリスの未来には不穏なものが見え隠れしているような気がします。

ただ、そうなると逆に、もしも本当に近い将来エリスに苦難が訪れるのなら、そのときこそ今の四人パーティーの仲間パワーで乗り切って欲しいとか思うわけですが(笑)。

 

 今回はダンジョン探索が中心のストーリーだったわけですが、お約束とはいえ、トラップに片っ端から引っ掛かる柊を見て、最近再読した「フレイスの炎砦」を思い出しました。あのときも見事なくらいトラップに引っ掛かりまくっていたわけで……というか、「フレイス」に限らず、柊って故意にしろ気づかなかったにしろ、妙にトラップに体でぶつかっていっている印象があるような。ま、戦闘ではかっこよく決めている印象のほうが強いので、これでうまくバランスが取れているのかもしれないですが。

 しかし、あの神殿のトラップ、どう見ても「×」印のところに何らかの仕掛けがあったわけですが、実際に中を歩いていると気づかないものなのですかね。柊たちは最後まで誰一人としてそこに注目することはなかったわけで。というか、○×といい、金盥といい、メガラニカ文明って一体……比較的最近やって来た誰かが作ったと言われても納得してしまいそうな気がします。

 最後の最後まで一人引っ掛かっていた柊に、くれははともかく、あかりんも「下がる男の異名は伊達じゃない」みたいなことを言っていたのは、下がっても下がっても這い上がってくるところを実は評価しているのかなぁなんて思いながら見ておりました。

 

前回の感想でもちらっと書いた化学の授業。映像化したことにより何となく描写された何気ない授業風景なのか、それとも、セッションならGMが描写の中にさらっと混ぜている伏線なのか、どっちだろうと考えていましたが、どうやら後者が正解だったようで。アニメではエリスが見事にそれに気づいて宝玉を手に入れましたが、これが実際のゲームだったらどうだったのかなぁと考えると何だか楽しいです。しかし、こうやって何気なさそうなシーンにも伏線が張られていたとなると、次回以降もいろいろと気が抜けないことになるのかも。どこまでがネタでどこからが伏線かを見分けるのも大変そうですし(笑)。

 

 手に入れた二つ目の宝玉は“賢明”であるとのことで、気になっていた宝玉関連の疑問が解けました。どうやら、アニメでは宝玉関連の話は全てリセットされて最初から集めることになっているようです。となると、現在表にでている宝玉は二つで、その二つともをウィザード側が所有していることになるわけですね。まあ、実は魔王側が所有している宝玉も、話に出てきていないだけであるのかもしれませんけど。

 で、その二つの宝玉の力も今回判明しました。最初に手に入れた“慈愛の宝玉”は癒しの力を持つとのことで、これでこのパーティーがかなり理想の陣形になっていることを再確認です。柊→前衛(白兵)、あかりん→後衛(射撃)、くれは→後衛(攻撃・支援魔法)、エリス→後衛(防御・回復)と、見事に役割分担されていますからね。これは、今後もチーム戦には期待できそうです。まあ、今のところエリスの防御も回復も本人にしか発揮されていないのはありますが、これがこれからどうなるかは今後の彼女の成長次第でしょう。どちらも、自分と他人の両方にうまく使えるようになれば十分戦力になるはずですし。

 “賢明の宝玉”のほうは、その名のとおり叡智を授けるもののようで、味方そっくりの姿になれるという能力を持った魔王ラーラ=ムウと、今回化けられたあかりんのどちらが本物かを見極めるための知恵をエリスに授けてくれたようです。でも、このシーンは宝玉の力がどうこうよりも、エリスの作戦を瞬時に理解し、あかりんもこちらのやろうとしていることを信じてくれると信じて即座に実行したくれはと、その期待に応えたあかりんが熱かったところですが。エリスが嫌われているのではと思ってしまったように、ほとんど感情を露にしないので内面が読みにくいあかりんですが、今の彼女は冷たい人間では決してないわけで。それを前提として今までのあかりんの台詞を思い出してみれば、エリスを気遣っているようにもちゃんと聞こえますし。最後には分かりやすい歩み寄りもしてくれて、マドレーヌから始まった二人のやりとりは微笑ましいものでした。……そして、こうして二人が仲良くなった以上、次の学校でのお昼の時間がかな〜り楽しみになりました(笑)。次回はそのまま第三の宝玉に向かいそうなので無理そうですが、柊の「下がる男」などのネタもやった以上、あかりんのほうも是非期待したいところです。というか、柊の腹が鳴った瞬間、今回出てこないかと期待したのですけどね。……しかし、エリスの月衣はホント今のところ完全に食糧庫になっているなぁ(笑)。全部で一体何食分入っているのかちょっと気になります。

 

◇次回「キリヒト〜月面の出会い〜」

 

次回は新キャラ登場。ノベライズ本に出てきたキャラなので、アニメでもいつか出てくるだろうとは思っていましたが、意外と早く登場でしょうか。タイトルにそのまま名前が使われている辺り、やはり重要キャラと考えて良さそうです。……というか、個人的にはこのキリヒトか、今回名前の出てきたゲイザーがエリスの“おじさま”ではないかと疑っているのですが(そして、どっちが“おじさま”にしても二人は繋がってんじゃないかと思っているのですが)、次回エリスと彼が出会ってどうなるかは楽しみです。

……その前に、予告映像を見る限り、どうも敵に捕まってそうなエリスがどうなってしまうのかのほうを先に気にするべきかもしれませんが。

ナイトウィザード The ANIMATION「Episode.02 下がる男〜世界は狙われている〜」感想5


星を継ぐ者

<今回のあらすじ>

 「エリスが転校してきた翌日、二年三組の教室では昨日のエリスのように先生に紹介さ

れる人物がいた。ざわめく生徒たちの視線の先にいたのは、柊蓮司。本来なら三年生の

教室にいるはずの彼に、エリスは申し訳なさそうな顔になりながら、こうなった経緯を思い

出す。

 連れて行かれたアンゼロット宮殿で、エリスはアンゼロットから世界の真実を聞かされ

た。この世界が遥か昔から、裏界の住人エミュレイターに狙われており、彼らから世界を

守ってきたのがウィザードという存在であること。そのエミュレイターの活動がこの一年ほ

どの間に特に活発になり、アンゼロットは起死回生の一手として彼らの世界へ攻め込む

ことを考えていたこと。そして、エリスもウィザードであり、彼女には宝玉を探し出し、その

力を使うことによって裏界への扉を開くことができることを。

 即座にウィザードとして協力することを了承したエリスに、くれはがウィザードについて

もっと詳しいことを話し出す。それを見ながら、アンゼロットが柊とくれはの二人に、当面

はエリスの護衛の任務を与えることを告げる。特に、柊は二十四時間体制でとのこと。

つまり、その一環として、柊はエリスと同じクラスに編入されることになったのだった。

 

 学校だけでなく生活の全てをエリスと共にいることになった柊は、その日からエリスの

家に住むことになる。とはいえ、そう易々と二人きりになるはずもなく、寝床はベランダ

とくれはに追い出され、その後は何故かパーティー記念結成会となる。無論、その夜は

くれはもエリス宅に泊まる。その後も、授業中こそ別々であるものの、昼食の時間など

には極力くれはも二人と一緒に時間を過ごしていた。

 

 暫し普通の学生生活を送っていた三人だったが、宝玉の在り処が判明したとアンゼ

ロットが三人を呼び出す。後にもう一人ウィザードが合流することを聞かされた後、三

人は宝玉の在るらしい場所―メガラニカ大陸へと転送される。どう見ても南極大陸で

しかないその場所には確かに遺跡のようなものがあり、三人は早速そこを目指す。だ

が、その動きをエミュレイター側が見逃すわけもなく、察知したベール=ゼファーにより

ラーラ=ムウが送り込まれ、彼女の呼び出したゴーレムが三人の行く手を阻む。頑丈

で攻撃が効きにくいゴーレムに柊たちは苦戦を強いられるが、不意に飛来した弾丸が

ゴーレムの額を貫き、倒す。驚く柊たちの前に現れたのは緋室灯。彼女がアンゼロット

の言っていたウィザードだった。

 四人が合流し、ゴーレムも倒してほっと一息をつくが、ラーラ=ムウがすぐさま次の

手を打ち、先程の何倍もの数のゴーレムが柊たちの前に現れる。たちまち緊張を取り

戻した柊たちは、己の武器を構え、ゴーレムたちと対峙した」

 

 取り敢えず、危惧していた野球中継の延長による休止にならず、無事放送されてほっとしました。

 

 さて、好きな作品のアニメ化となると、やはり世間の評価というものも気になるわけで、第一話の放送後、アニメ「ナイトウィザード」の感想を書いている人のブログを覗いてみていたのですが、ある意味予想どおりの反応が……。私の見た限りでは、原作ファンあるいはTRPGを知っている人には好評のようでしたが、アニメが初見という人の評価は見事に真っ二つでした(苦笑)。TRPGで紡がれる物語はその性質上、どこか王道的な物語になるような印象がありますし、実際きくたけさんのリプレイの特徴といえば「世界滅亡の危機と、(笑)」なわけで、その、人によってはベタとも思える王道的な展開、もしくはリプレイで培われた独特のノリやらキャラ設定やらが受け付けない人からの評価は辛いだろうなぁと思っていたら、ホントにばっさりでした。逆に、その王道的な物語が大好きという人や、誰か気に入ったキャラクターがいた人などは面白いと思ってくれたようですが。……うーん、やっぱり、原作を知らない人にはちょっときつい内容だったのかなぁ。アンゼロットの決め台詞(笑)や、学校に行きたがる主人公というのが意外と受けていたのは驚きましたけど。

 ……驚いたといえば、原作に触れたことのない人の感想での柊の呼称がそろって「蓮司」だったのにはけっこう驚きました。いや、自分が初見だったらと考えるとおそらく同じことをしているのでおかしいことではないのですが、「柊」という呼称に慣れていると妙な違和感が。ノベライズ本の地の文ですら「柊」だからなぁ……。

 あと、こっちは他の人の感想を読んでいる分には特に何とも思わないのですが、自分が書くとなると違和感ありまくりだったので、前回の感想では第一話ということで「灯」と表記していた緋室灯は、今回からは「あかりん」でいこうと思います。いや、こっちはリプレイにしろノベライズにしろ「灯」ですけど、何故か「あかりん」のほうが耳慣れているような印象があるので。

 

 さて、本編感想です。

タイトルどおり、早速「下がる男」がどういうことか見せてくれた柊。いや、エリス護衛のため二年生に編入、という話はWEBラジオで聴いていたものの……というか、聴いていたにも関わらず、実際に見た瞬間は爆笑してました。戦闘は勿論だけど、こういうシーンもやっぱり映像で見せられると迫力が違うなぁ、と(笑)。というか、後ろの黒板もちゃっかり「なぜか二年生」とか書かれているし、先生もそんな説明してるし。学期途中で学年が下がる家庭の事情って何だよ!?と、アンゼロットの陰謀と知っていてもつっこみたくなってしまいました(笑)。第一話の学校に行きたがる柊に対し、最終話までに学校に行けるといいね、みたいな感想を書いている人を何人か見かけましたが、まさかこんな形で成就するとは誰も思ってなかったことでしょう。私もまさかまた学年ダウンネタが来るとは思っていませんでしたが……よく考えてみれば、エリスが「二年生」である時点で予想してしかるべきだったのかも(笑)。

 

 エリスの回想から始まった、第一話ラストのその後。この手の物語の二話目のお約束として、アンゼロットから世界観説明が入りました。第一話の冒頭でナレーションにて説明されていたことを膨らませた感じですが、まあこれで初見の人も大体のところが分かったのでしょうか。ついでに、くれはから月衣<かぐや>(ウィザードの纏う個人結界。異空間に物の収納が可能等)の説明もあって、取り敢えず基本的な説明は終了と。エリスがウィザードとして新米であることを考えると、この後も何か新たな用語が出てきたらそのときどきで適宜説明が入ることでしょう、おそらく。

 この後のやりとりのどさくさで、「下がる男」とは別の柊の特徴(?)である、くれはに握られた秘密のことも出てきました。……原作を知らない人に言っておくと、その「秘密」が何であるかは気にする必要は全くありません。そもそも、原作ですらその内容はくれはしか知らないものとされているので。大事なのは、このことによって「柊はくれはに頭が上がらない」ということくらいですから(笑)。

 エリスの順応性の高さというか速さは見ていて楽しいところでした。翌日にはもう月衣も使いこなして味噌汁を取り出したり、アンゼロットのあの台詞を遮って任務の内容を聞く前に「はい」と答えたりしているところを見ていたら、だんだん気に入ってきました。同時に、世界を救う力を持っていると言われて即座になら世界を救うために頑張ろうとする彼女の純粋さには、自分の黒さやら何やらを自覚させられた気持ちになってしまいましたが(汗)。

 ……そういえば、ノベライズ本とは違う展開を辿ることは分かっていますが、今までのリプレイの設定はどの程度引き継がれるのか、アンゼロットの台詞を聞いていてふと疑問に思いました。エリスに対して、宝玉の残り六つを集めろみたいなことを言っていましたし、くれはも残りの所在は把握していないようなことを言っていましたが……。リプレイ等の設定が引き継がれているなら、既に魔王側が所有している宝玉もあることになりますが……アニメではその辺も違った展開になっているのでしょうか。

 

 二話の冒頭でも任務中のあかりんを見て、ひょっとして彼女は暫くの間このパターンでの登場のみとなるのかと思いましたが、割とあっさりと合流。アンゼロットがあと一人合流すると言い出した時点で、OPに出てくるウィザードの残り一人は彼女なのですぐに彼女を連想し、その後はいつ出てくるかわくわくしていましたけど。特にゴーレムとの戦闘シーンでは、出てくるには格好のシーンということもあり、今か今かと待っておりました。そして、期待を裏切らず、柊たちの窮地を救うというかっこいい登場を見せてくれました。

 ところで、第一話でも同じ任務に就いていたものの、アニメでは直接言葉を交わすのは今回が初めてのあかりんと柊。この、フラグの立つ気配のかけらもない(というか実際立ちようのない)コンビの会話はけっこう面白いかもしれないと思ってしまいました。完全にビジネス関係なので、あかりんの柊への台詞がとことんきついのがまた……(笑)。でも、歴戦の戦士二人が組んだ戦闘はかなり楽しみです。

 

 戦闘といえば、今回のゴーレム戦は、ルール(スキルの効果とか)を知っているとより楽しめる、というのがちょっと分かりました。「アリアンロッド」(「ナイトウィザード」とは別のTRPG)のリプレイでちょくちょく出てくるせいか、「ゴーレム=魔法に弱い」の図式がすぐに頭に浮かんでしまったので(後で確かめてみたら「ナイトウィザード」でもその特性は同じ)、今までの戦闘で魔法を使っていたくれはがメインになるかと思いきや、柊がすかさず「エンチャント・フレイム」(武器に炎を纏わせることで攻撃力を上げ、同時に攻撃を魔法攻撃扱いにするスキル)でゴーレムを攻撃。確かに、これは何をやっているのかを理解できると面白いです。……まあ、そうした攻撃もゴーレムにほとんどダメージを与えられなかったわけですけどね(笑)。でも、あかりんによってゴーレムの弱点が明かされた後で最初の戦闘シーンを見直してみると、くれは・柊二人の攻撃時、どちらもさっと頭部を動かして弱点部分をずらして致命傷を避けているなど、敵側も意外と芸が細かいのが分かって、こっちもこっちで面白かったです。

 

 OP映像は、今回ので完成版と見てよいのでしょうかね。次回の話で本編に出てこなければおそらくそれで確定と思いますが。でも、あれで完成版とすると、やはりメインで出てくるウィザードは柊たち四人だけということもまた確定なわけで、それはちょっと残念かも。リプレイから生まれた個性的なウィザードたちはまだまだいるので、彼らの活躍も見たいところですが……一回限りのゲストでもおいしいところを見せてくれれば良いですが、果たして誰がどれだけ出番をもらえるのか。

 それとは別に気になったのが、エリス→白いバラ→……の後に映った、その流れだとどう考えても“おじさま”に当たる人物としか思えない人影。その髪型には最近見覚えが……具体的にはノベライズ本であるのですが……もしや、あのキャラなのでしょうか。口絵ページの1ページ目の一角を担っているのはそれなりの意味があったということなのか。実際のところ本人なのかどうなのかはアニメで登場するまで分かりませんが、あのキャラはあり得ないと言い切れないのも確かなわけで……。そして、元から怪しい存在が、OPの怪しい笑みで更に補強されてしまったので、果たして出てくるときはどうなるのか、これはこれで楽しみであります。……っていうか、エリスの誕生日っていつなんだろう。二月中だとは思うけど……。

 

◇次回「二つの炎〜堕ちてメガラニカ〜」

 

“二つの炎”とか出てくると、第二話でさり気なく挿入されていた化学の授業内容が実は何か関係しているのかが気になります。実はあれに次回起こる何らかの展開を打開するヒントが……なんて。

二つ目の宝玉回収任務の後編ということで(この序盤でさすがに中編になることはない……かと)、次回はひたすらバトルになりそうですかね。四人揃ったウィザードによるチーム戦がどうなるかは楽しみです。分断されて個人戦とか、エリスはひたすら防御担当とかも十分あり得る展開ではありますが。……いや、エリスの場合はそこの戦闘より、いざ宝玉を手に入れたときどうなるかのほうが注目のような気はしますけど。

ナイトウィザード The ANIMATION「Episode.01 「月匣」〜赤き月、碧き瞳〜」感想5


柊蓮司と宝玉の少女 (上)

<今回のあらすじ>

 「赤き月が空に昇るとき、異界より現れる侵略者―エミュレイター。科学兵器等の現代の

常識による力の通用しない彼らを倒せるのは魔法の力を持った者たち、夜闇の魔法使い

―ナイトウィザードだけである。

 ナイトウィザードの一人、魔剣使い・柊蓮司は、今日も今日とてアンゼロットのお願いとい

う名の強制により、エミュレイターとの戦いに送り込まれる。一足先に現地に到着し戦闘

を開始していた緋室灯が見つめる中、悲鳴と文句と共に現れた柊は魔剣を取り出し、

早速群がるエミュレイターたちを相手にし始める。それもこれも、早く任務を終わらせて

学校に行くため。……アンゼロットによりたびたび強制的に任務に駆り出される柊は、

慢性的に出席日数が危なかった。

 

 その頃、私立輝明学園秋葉原分校には、季節外れの転校生がやって来ていた。志宝

エリスという名のその少女はたちまち話題の中心になり、休み時間には部活勧誘に訪れ

る生徒たちに囲まれる。その部活勧誘に人混みを掻き分け参戦する者がいた。天文部

部長の赤羽くれはである。部員割れで廃部の危機に晒されていることから、半ば強引に

口説き落としてくれははあっという間にエリスの天文部入部を決定させ、早速部室へと彼

女を案内した。そこで二人は改めて互いの自己紹介をし、エリスはくれはの実家が神社

であること、柊というなかなか学校に来られない幼馴染がいることを、くれははエリスが孤

児であり、援助を受けて一人暮らしをしていることを知る。

 ……ちなみにその頃、任務を終えてようやく学校へ向かっていた柊は、再びアンゼロッ

トに拉致されていた。

 

 すっかり仲良くなったくれはとエリスは、くれはの案内で校内を巡る。普通の学校では

見られない珍しいものに驚きながらもくれはの後について歩いていたエリスは、屋上か

ら見えた一本の木に目を留める。その木の下で告白すると想いが叶う伝説の木だとく

れはが説明し始めるが、その途中、エリスは激しい頭痛を感じて蹲る。慌ててくれはが

駆け寄るが、頭痛はすぐに治まり、大丈夫だとエリスは答えた。

 そんな二人の様子を、遠くから見つめている者がいた。魔王ベール=ゼファーとリオ

ン=グンタである。エリスを見て「見つけた」と呟いたベルは、彼女の存在がウィザード

たちに目を付けられる前に一つ仕掛けてみることを決める。

 

 夜。何事もなく転校一日目を終えたエリスは自分を援助してくれる“おじさま”に手紙

を書き、実はウィザードの一人であるくれはは自宅で一人修練に励み……そして柊は、

三度アンゼロットに拉致されていた。

 そうして夜も更け、エリスが“おじさま”に就寝の挨拶をしたとき、世界に異変が訪れ

る。空に赤い月が昇ったのだ。途端、エリスの様子もまた豹変する。左目が碧く輝き、

エリスは寝間着のまま、何かに導かれるように外へ出て学校へ向かう。赤い月に気づ

いて外に出たくれははそんなエリスの姿を見かけ、慌てて後を追いかける。そして、そ

の様子を、事を仕掛けた張本人であるベルは笑いながら眺めていた。

 

 学校へ辿り着いたエリスは、まっすぐにあの伝説の木を目指す。追いついたくれは

が呼びかけるが、その声は届かない。やがて木まで辿り着いたエリスは、その光る根

元に呼びかける。すると、そこから橙色に輝く宝玉が現れ、エリスの手に収まった。そ

こへ再び彼女に追いついたくれはが声をかけ、エリスはようやく正気に戻る。だが、二

人が事態を把握する前に、世界が再び変容する。突如咲き乱れる桜というあり得ない

光景に、くれはは月匣―異空間を作り出す結界が張られたことを悟る。そして間を置

かず、二人の前に異形の怪物―キマイラが現れる。先手必勝とばかりにくれはが魔法

を発動させるが、キマイラに効いた様子はなく、くれははエリスに逃げるよう促す。しか

し、キマイラの動きは素早く、二人はあっという間に追い詰められてしまう。迫るキマイ

ラをただ見つめることしかできない二人。だが、その腕が二人に振り下ろされる直前、

空から飛び込んできた柊がキマイラの動きを止める。そして、驚くくれはをよそに、今

日一日の連戦の怒りをぶつけるようにキマイラに向かっていく。驚きから立ち直り、す

ぐさま援護に回ったくれはと共に善戦するが、一瞬の隙を突いて、キマイラはエリスに

向かっていく。狙いは始めからエリスだったのだ。今度こそどうすることもできないエリ

スが心の中で助けを求める。すると、先程の宝玉が光ってエリスの身に付けていた

ブレスレットに嵌り、途端に分解したブレスレットが盾を作り、キマイラの攻撃を防ぐ。

それを見た柊は魔剣の力を解放し、キマイラにとどめを刺した。

 立て続けに起こった出来事に呆然とするエリスに、くれはがエリスもウィザードだ

ったのかと呟き、エリスをきょとんとさせる。だが、続けられた柊の「君を守りにきた」

という言葉に、エリスは更に呆然とさせられるのだった。

 一連の出来事を眺めていたベルは、エリスのブレスレットに嵌ったのが“慈愛の宝

玉”であると見抜き、リオン共々、ウィザードとの宝玉争奪戦が本格的に始まったこと

を悟る。そして、愉快そうに笑うと、赤い月と共にその姿を消した。

 

 本日最後の任務を終え、柊はくれはとエリスを伴い、アンゼロットのもとへ赴く。柊

に労いの言葉をかけ、エリスに対して自己紹介したアンゼロットは、微笑みながら

エリスに告げた。

『これからするわたくしのお願いに、“はい”か“イエス”でお返事して下さい♪』」

 

 個人的に今期一番の注目作&期待作のアニメ「ナイトウィザード」がとうとう始まりました。TRPG原作のアニメ化ということで、この手の企画は何となくコケそうなイメージがあるものの、WEBラジオできくたけさん(原作者)がかなり良いものに仕上がっていそうなことを喋っていたので、一抹の不安を抱きつつも、かなり楽しみにしておりました。バイト終わるまでなんてとても待ち切れなくて、今朝は早起きしてまずは一回観てしまったくらいです(笑)。

 

 さて、実際に見てどうだったかといえば、取り敢えず第一話は十分満足できるものでした。JGCでプロモーション映像を流した際の反応で、灯がガンナーズブルームを取り出して撃ったところで「おぉ〜」と歓声が上がったとか、柊が落っこちていくところで笑いが沸き起こったとかなんて話を聞いて何となく想像はついていたものの、実際に自分の目で見てみると凄く納得(笑)。それに何より、今までは文字で想像するしかなかったキャラクターが実際に動いて戦っている様子を見るのは、それだけでどこか感動してしまうものがありました。特にガンナーズブルームの重量感と迫力や、破魔弓がセットされて撃ち出される様、そして魔剣を取り出す様子など、「あぁ、こんなふうだったんだなぁ……」と。

そうした部分だけでなく、戦闘の様子もこの出来なら大丈夫ではないかと。最低限今回の水準を保ってくれればちゃんと見られるものになっているのではないかと思います。今回の時点で既に高水準なものがいくつもあった気はしますが(笑)。又、どんな技や魔法を使ったのかを理解できていればより楽しめるのではと、放送が始まる前に予習&復習を兼ねてルールブックを読み返していたもののそこまでは読み進められなかったりしたのですが、取り敢えず今回は技名を叫んでくれていたので助かりました。次回までには今度こそ覚えておこうと思いつつ、できれば次回以降も叫んでくれるとありがたいですが。

 

 ストーリーのほうはまだまだ序盤なので語ることは少ないですが、取り敢えず主要キャラがどういう性格や関係にあるのかは示されていましたかね。特に冒頭の「お願いという名の強制」で柊を任務に送り出すアンゼロットと、「出席日数が〜」と叫びながら送り出される柊の図は、彼が主人公である以上外せないものかと(笑)。アニメが初見の人でこの第一話を見て、柊が不良学生だなんて思う人はまずいないだろうなぁ……。しかしこの拉致→強制任務の流れ、三度も続いたときはさすがにくどく感じてしまったものの、ラストでそれが更にひっくり返されてしまったのにはやられたと思いました。散々あの流れを見せ付けた上で、同じ台詞をウィザードとして覚醒しながらも右も左も分かっていないエリスに投げかけるアンゼロット。「一体コノ女ハ何ヲ言イ出ス気ナノダロウ……」とテレビの前の視聴者が戦慄したとしても無理もないような……(笑)。アンゼロットの性格を見事に表したシーンだったかと。他にも、くれはの元気爆発っぷりとか、ベルの愉快犯めいたところとか、終わった後で予め知っていたように喋るリオンとか、淡々と任務をこなす灯とか、らしいところが十全に見られたのは楽しいところでした。エリスに関してはまだ謎のほうが多いので何とも言えませんが……取り敢えず、“おじさま”の正体は気になるところ。ウィザード側かエミュレイター側か、はたまた別の誰かなのか……一つだけ言えるのは、どう考えてもその人物は怪しい、ということですが(笑)。

 

 OP曲は、エリス役の宮崎羽衣さんがやっている「ナイトウィザード」のWEBラジオで一部だけとはいえ何度も聞いていて気に入っていましたが、改めて通して聞くと更に気に入りました。歌詞を見ながらフルで聞いてみたいものですが、CDの発売は来月……まだ先は長いです。逆にOP映像は第一話からの映像の流用が多かったのが気になったところ。まだできていないのか、毎回その回の話から流用するのか、あれで完成なのか……できれば、OP独自の映像で埋めて欲しいところですが。そしてできれば、今回出てきた以外のキャラの登場も期待したいところです。

 

  こんな感じで、原作ファン(知り合いにTRPGに興味持ってる人がいないので、リプレイのみのファンですが)としては満足な第一話でしたが、専門用語の連発は原作を知らない人にどう映ったかは心配なところです。ナイトウィザード、エミュレイターについては冒頭でナレーションが入りましたが、“月匣”や“箒”については具体的な説明はありませんでしたので。“月匣”については、私があらすじで書いたようなものと取り敢えず理解しておけば問題ないとは思いますが(というか、この手の話を見慣れている人なら自然とそんなものと考えていそうですが)、“箒”については「?」となっていそう。簡単に言えば、ウィザードたちが使う魔道具の一種……でしょうか。灯の使うガンナーズ“ブルーム”も、見た目巨大な銃だけど“箒”の一種なわけです。私も完全に理解しているかと問われれば断言はできないので、それじゃよく分からんという人はルールブック……は高いからまずはリプレイを一冊手に取ってみるのが良いかと。

 

本編以外も、2nd EditionのCMがまんま中の人だったのには笑わせてもらいました。ちなみに、CMで流れていた発売中のノベライズ小説。それだけ見るとアニメ放送前にそんなもの発売していいの?と思ってしまいそうですが、小説のあとがきでも触れられていますけど、設定が同じだけでアニメとは別ストーリーで展開するので、アニメを見ながらでも楽しめると思います(ちなみに私は放送前に読了しました)。アニメとは違ったエリスが見たい人、柊×くれは(というか、くれは→柊?)が好きな人、アニメでは現時点で未登場のキャラ(マユリとかナイトメアとかパールとか……)の活躍が見たい人なら楽しめるのではないかと。ただ、エリスに関するネタバレをアニメでやるまで知りたくない、という人はまだやめておいたほうがいいですが。最後まで読めば、エリスのクラスが何なのかも分かってしまいますし。

 

◇次回「下がる男〜世界は狙われている〜」

 

 柊サーガを知っている人にとっては、次回のサブタイトルだけで爆笑してそうです(笑)。私は事前に二話のタイトルが何かを見たことがあったのでにやりとするのに留まりましたが、知らなかったらやっぱり爆笑していた気がします。ちなみに何のことかは、今回くれはが本編でちょこっと喋ってます。

さて、今回ラストでアンゼロットが何を言い出したのかは、次回予告のエリスのナレーションで大体分かったわけですが……柊がいきなりどこのギャルゲーの主人公だという目に遭いそうな気配です。でも、苦労する姿しか浮かびませんけど(笑)。灯も引き続き登場するようで、これから彼女もエリスに関わってくるとするとどうなるのかは楽しみです。OPで四人一緒にいるので、おそらくそうなるのだろうとは思いますけど。

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主題歌・OST→
「ebullient future」ELISA
「笑顔のチカラ」 羽山ミズキ(後藤麻衣)
「願いのカケラ」 雨宮優子(中島裕美子)
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