翠の匣

アニメや読んだ本(漫画・ラノベ)の感想を、徒然と書き綴っているブログです。

氷菓

氷菓 第22話(終)「遠まわりする雛」感想5

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とうとう「氷菓」も最終回ということで、来週から観られなくなると思うとちょっと淋しいところではありますが、最後まで素晴らしいものを見せてもらえたのにはスタッフに感謝したいところですかね。

 

さて、ラストエピソードとはいえ、いつもの謎解き自体はそれほど大したものじゃないというか、そもそもそこが重要なエピソードでもないというか、えるでも犯人に辿り着いた上に(この辺の、二人の犯人に至る思考経路の違いが面白いところではありましたが)、終盤に縁側で簡単に答え合わせした感じで終わってしまいました。とはいえ、今回はそれくらいで良いのだと思えるくらい、他の部分が素晴らしかったです。

一つはやっぱり映像。今回は春のエピソードということで、ちょっとした春の景色や何度も映された桜の映像だけでも凄かったわけですが、その中でも、狂い咲く桜の下を歩いていく生き雛のえるは、奉太郎が見惚れてしまったのもよく分かるくらい綺麗で。映像面に関してはもう文句無く、毎回こんなに凄いものを見せてもらっていいのかと思うくらい綺麗な作品ではありましたけれど、最後の最後まで、いや最後だからこそこれまで以上に、美しい世界を見せてもらった気がします。

 

勿論、映像面だけではなくて、奉太郎の心情面を追っているのも楽しかったエピソードでもありました。

前述のシーンで、言葉だけをそのまま受け取るなら傘持ち役を引き受けたことを後悔しているようなことを独白していた奉太郎ですけど、実際はえるに惚れ直したというか、えるへの恋心を自覚した瞬間だったのかな、と思うところで、これまでも二人の関係を、頬を緩ませながら見守って来た一人としては、ようやくそこへ辿り着いたか〜といった感じで。そういう意味では、奉太郎が幻視した台詞を本当にえるに言っていたら、えるのほうもまた明確に自覚することになったのかな〜と思うとちょっと惜しい気はしましたけどね。

でも、自分の省エネ主義への危機を独白する奉太郎といい、ラストのプロポーズとも受け取れる(笑)台詞を実際には言うことができなくて、ここでようやく前回の里志の気持ちが分かった奉太郎といい、この辺は本当にこの物語の集大成……は言い過ぎかもですが、一区切りの最終回としては素晴らしかったなぁと思ったところ。奉太郎の独白どおり、前回にバレンタイン・エピソードをやっていたのが強烈に効いていたところでもありましたしね。あれがあったからこそ、さらっとその台詞を言ってしまえなかった奉太郎の気持ちがよく分かる。そして同時に、これまでずっと省エネ主義を掲げ続けてきて、だけどいつもえるによってそれを突き崩されてきた奉太郎もまた観てきたからこそ、全二十二話を通して奉太郎もそんなふうに変わってきたのが分かるのが、何だか嬉しくなるところでもあるのですよね(今回、しっかりしていると言われたのを初めてだと言っていた奉太郎がいましたけど、それも古典部に入ってからの日々があったからこそではないかと思いますし)。

 

ただ、同時に二人がいずれくっつく未来が来るとしても、それが容易ではないのを窺わせるものもあって。

今のところその最大の障害に思えるのが、これまでにも描かれてきた、一般人の奉太郎と、名家の娘であるえるの(現代でこれを言うと何だか違和感がある気もしますが)身分差。奉太郎が今回言いかけていたように、えるが今のところ進もうとしている道に、奉太郎が別の角度からアプローチするというか、手助けする形で、つまりは婿養子に入れば良いのでは?と思う部分もありますが、どんなルートを辿ろうとも最終的には地元に帰って来ることを明言していたえるの表情が決して明るいとは言えないものだったことから、えるが本心からそれを望んでいるのか?という疑問もあって。この先の物語においてはその辺が重要になってくるのかもしれないな、と。

……まあ、つまり、そんな二人の……いや、二人だけじゃなく里志と摩耶花の今後も気になるので、原作が溜まったら是非とも続きをやって欲しいなと思うわけなのですが(笑)。

 

ともあれ、全二十二話、毎回楽しませてもらいました。どうにもうまく感じたことを言語化できなかったりまとめられなかったりで感想を書けなかった回が何度かあったのがちょっと残念でしたけど、作品自体はホントに毎回楽しませてもらったというか、観ているアニメの中では一番楽しみにしていたときもあったくらいで、約半年間ありがとうございましたと制作陣一同に言いたいところでしょうかね。

 

 

氷菓 第20話「あきましておめでとう」感想5

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今回のメインとしては、納屋に閉じ込められてしまった奉太郎とえるが、いかにして氏子に気づかれないように、年頃の男女二人が密室に閉じ込められていた状況を見ても誤解しない人(かほ・摩耶花・里志)に助けてもらうか、という、ちょっと変則的なエピソードでした。

それだけに、観終わった直後は、着物や巫女姿の女性陣の可愛さ以外に何を感想に書いたものやら悩んでしまうところでしたが(笑)、そんな変則的なエピソードだった分、解決方法もまたいつもと違った感じになっていたのは興味深いところだったかと思います。

 

基本的にいつもの流れとしては、何か事件が起きて、それに何だかんだで奉太郎(+古典部)が関わることになって、仲間のサポートを受けつつ、奉太郎が事件を解決する、というもの。しかし、今回に関しては、自分たちが納屋に閉じ込められてしまったことを伝えて助けてもらわなければならないため、奉太郎がある意味出題者側に回るというもので。

まあ、それ以前の問題として、ああいった状況の場合、ちゃんと中を確かめてから施錠し直せよというつっこみが物凄くあったりするわけですが(苦笑)、逆に言えばそういううっかりがあったからこそ、氏子さんが今の状況を見たら勘違いするかも……というえるの懸念が分かるような気がしてしまったのは、良いんだか悪いんだかって感じですが。でも、この辺の話は、えると奉太郎の(家の)立場の違いが垣間見えて、これが今後どう関わってくるのかなどが気になってくるところでもありましたけどね。

 

話を戻して。

ハンカチ、奉太郎の財布(ただし中身なし)……と落し物を演出して摩耶花の元へは届いたものの、やはりそれだけではバイトを放り出して助けに走るほどの緊急性とか助けを求めるメッセージとかは伝わり辛いのか、二人の期待通りにはなかなか行かない事態に、そろそろ里志が到着しているのではと聞いて、紐で縛った巾着を三つ目の落し物として送り込んだら、そこでようやく意図が伝わって救出、という流れは面白かったところ。十文字事件で描かれたように、里志は探偵役にはなれないキャラクターとして描かれていて、そんな里志と比べれば、奉太郎側のキャラクターとして描かれていたように何となく思っているのが摩耶花だったわけなのですが、実際にメッセージに気づいたのは里志のほう、というのがね。

単純に、里志なら絶対に気づくという、彼の持つ豊富な知識に加えてその日にドラマで見ていたことが加わっての、奉太郎の里志への信頼という点でも面白いところだし、本当にそれで瞬時に察しちゃう里志は、今回の件ばかりは推理よりもひらめき&データベースのほうがリードしたところを見せてくれて、十文字事件では浮かない顔が多かっただけに、得意満面で二人の救出に向かった里志の姿だけでも何だか嬉しくなってしまったところでした。にやにや笑いながらダジャレ混じりに二人を助けた里志が、あの後奉太郎をからかったのかなぁとか考えると、それもまた楽しそうな気がしてしまいますし。

又、彼にとっては望んだ役割じゃなかったとしても、里志という人間は古典部(奉太郎)には必要なんだというようにも受け取れるエピソードにも思えて、改めてこの二人の関係が面白く思えたところでもあったかもしれません。

 

◇次回「手作りチョコレート事件」

 

 

氷菓 第19話「心あたりのある者は」感想5

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奉太郎とえるが部室で延々話しているだけ、とも言えるエピソードでしたが、とてもそうとは思えないほど面白いエピソードでした。

 

部室に二人きりという状況で、前回に引き続きラブコメ的な面白さもあったわけですが、それ以上に奉太郎の繰り広げていく推論を聞いているのが楽しかったです。

自分は大した人間じゃないことを証明しようとしていたはずなのに、結果としては逆にあれだけの手掛かりからおそらく正解だったと思われる答えに辿り着けてしまう、奉太郎のそれが紛れもなく彼の才能であることを示してしまう流れも面白いところでしたが、単純に、奉太郎が普段どういう思考回路をしているのかが紐解かれていくのを見ているのも面白かったところかと。

 

冒頭で何気なく見ていた事件の情報が自然に出てくる辺り(あと、校内放送の定型なんかも)、以前も感じた、奉太郎が何気ない普段の生活の中でも必要最低限の情報は拾っているのが改めて窺えたところでもあるし、あの短い放送の文言の中からキーワードを拾い出し、それを手掛かりにそれの意味するところを解体していく様は、画面の前で見ているこっちもわくわくしてしまったところかも。

注目すべき部分はどういうところなのかというのもあるし、現時点で分からない部分は一旦置いて別のキーワードについて答えを出し、それを元に一旦置いたものを導き出し……といった流れは、こういうこと(推理・推論)ができる人がどういう思考経路を辿っているのかも見えて、興味深かったところでもあります。この辺、里志もあの場にいて話を聞いていたらどうだったんだろうなというのもちょっと気になってしまったところでもありますが、視聴者的にも参考になるものだったかな、と。それを知ったからといって実践できるかは別の話ですが(笑)。

 

そんな感じで奉太郎の凄い部分が描かれつつも、偽札入手の経緯についてえるにつっこまれていたように、彼一人では推論に穴ができてしまう可能性があるものの、古典部メンバーの協力があればそこもちゃんと補われるという部分が改めてちゃんと描かれていたのも良かったところ。

……次回はそんなえると今回していた関谷純のお墓参りの約束を早速果たすエピソードになるのか、またもえると二人っきりっぽい気配がしていたのは、それこそラブコメ的な意味でも楽しみになってしまうところですが、それはそれとして、ここで改めて関谷純の話題が出てきたということは、今後実は生存していて関わってくる可能性があるのだろうかというのがちょっと気になってしまったところかも。単に舞台を特殊な場所に移すための仕掛けに過ぎない可能性もあるけど、意図的でも後付けでも、そういうエピソードをやったらそれはそれで面白そうな気もします。

 

◇次回「あきましておめでとう」

 

 

氷菓 第18話「連峰は晴れているか」感想5

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長編エピソードもそれはそれで面白さがあるけれど、一話完結エピソードもやっぱり良いなぁと思った十八話でした。

 

文化祭も終わり、すっかり平常運転に戻った古典部でしたが、部活中に空を飛んでいったヘリの話から、奉太郎たちの中学時代の英語教師・小木と雷の話になり、気になることができた奉太郎が手伝いを申し出たえると共に図書館へ。

このときの、自主的に図書館へ赴いて調べ物をしようとする奉太郎に対する残りの古典部メンバーの反応が何気に酷いわけですが、そんな彼らの反応も分かるだけに、画面越しに見ている一視聴者としては可笑しかったところでもあります(笑)。里志と摩耶花は元より、えるの奉太郎のやる気に対する評価も何だかんだで酷かったですしね(笑)。……とはいえ、ラストのやりとりも見た上で好意的に解釈するとして、「普段あまり物事に興味を示さない、好きな人(気になっている人)の珍しく興味を惹いたことが気になる」となるなら、えるが一気に可愛くなってしまう気もしますけど。

 

それはそれとして。

部活中のあんな何気ない会話から、「三回も雷が落ちたことがある→普通に暮らしていたらそんなことが起こる確率は極めて低い→雷が落ちやすい環境に身を置いている→小木は登山家?」と、そういった発想がさらっと出てくる奉太郎は相変わらず凄いなぁと思ってしまったところ。今回の場合、お姉さんからの予備知識があったからか、他の部員の知識を介さなかったので余計に。そこから更に、「登山家」・「ヘリ」というキーワードから「遭難」を連想し、もしその連想が当たっているならこれまでの自分の認識は小木先生に対して無神経なものとなるかもしれない、とまで考えてしまうのが更に凄いな、と。えるだけでなく、一視聴者としても奉太郎の新たな一面が見えた気がしてびっくりすると同時に、彼に対する評価が上がったところです。

 

部活中の雑談から始まった小さな謎解きとしても面白かったですが、同時に、奉太郎とえるの関係の進展としてもにやにやできたエピソードだったでしょうか(笑)。

里志と摩耶花が都合良く(?)用事で不参加ということで、期せずして端から見たらデートな状況になっているだけでも楽しいところですが、前述のとおり、えるにとっては奉太郎の知らなかった一面――それも、知ることができて嬉しいと思えるような素敵な一面を見られたということで、確実にえるの中の奉太郎への好感度がアップしただろうエピソードですからね。そこに微塵も気づかず、悪い意味に取っているのがいかにも奉太郎らしくもありましたが(苦笑)。遅くまで付き合わせたことを、奉太郎は“借り”としていたけれど、えるにしてみたら、借りどころかおつりを返さなきゃいけないくらいの出来事だったかもしれないなぁ、とかも思うわけで、謎解きだけでなく、こっちに関しても満足できたエピソードでした。

 

◇次回「心あたりのある者は」

 

 

氷菓 第16話「最後の標的」感想5

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てっきり今回辺りでそろそろこのエピソードも終わりかなぁと思っていましたが……よく考えてみればまだ表題がサブタイトルになっていませんでしたし、次回が正真正銘解決編ですかね。

 

事件としては、謎の盗難犯“怪盗十文字”を追うものとなっていますが、前回のどこか空回っていた里志と、今回のそんな里志と奉太郎の部室及び渡り廊下での会話を見ていると、前エピソードの入須先輩の思惑に嵌っていたときの奉太郎を思い出させるものがありました。部長として「氷菓」完売のために走り回るえると、奉太郎に目を輝かせて迫るえるの表情の違いも際立っていた気がして、そんな彼らを見て思ったのが、今回のエピソードは奉太郎以外の古典部部員三人を焦点としたものなのかもしれないな、ということ。

 

前回のエピソードでは、一人で張り切って頑張った結果、いくつもの見落としをして、まんまと入須先輩の手のひらで踊ってしまった奉太郎という構図になっていましたが、今回の里志とえるも、本当は彼ら一人の力では足りないことを、無理に一人で何とかしようとした結果、空回っているように見えてしまうかな、と。一人で抱え込んで悪循環になっている、という点では摩耶花も同じかなという気もしますが。そして、一人だけマイペースを貫いているのが奉太郎(さすがに、姉の登場やえるのお願いにはペースを崩されていましたが(笑))。

そんな彼らが本領を発揮しているように見えたのが、古典部の部室に全員が揃った瞬間と、奉太郎と里志の渡り廊下での密談に、えると摩耶花の同人誌とポスター絡みのシーン。特に部室でのシーンでは、気になることに猪突猛進なえると、そんな彼女に押される奉太郎、奉太郎一人では抜け落ちる情報の穴を埋める里志に、ポスターの件でちょっといつもの調子を取り戻していた摩耶花と、ここ暫く彼らの浮かない顔を見ていた気がするだけに、ちょっと安心してしまったところでした。

 

同時に強く感じるのは、彼らの役割はそこにあるんだろうなぁということ。そして、彼らが一番機能するのは、古典部というチームで動いているときなんだろうな、と(……この辺、古典部は四人ということもあり、RPGの戦士・僧侶・魔法使い・盗賊という基本の役割分担なんかが脳裏を過ぎったところでもありますが(笑))。

特に前回・今回と、自分も探偵役になりたいと張り切りながらも、天然でそれをやってのける奉太郎に差(というか格の違い?)を見せ付けられて表情を暗くしている里志がクローズアップされているので、発想の転換やひらめきといったものは持ち合わせていても、それを完成させるための情報を持ち合わせない奉太郎と、そうした探偵的発想は持てないものの、その足りないピースを即座に埋めることのできる里志という、二人だからこそぴたりと嵌るんだというところが際立っていた気がします。実際、里志のその知識は視聴者としても凄いなぁと思うところで、「安心院」は某漫画のおかげで、「クドリャフカ」も某ゲームのおかげで知っていたものの、そうでなければ咄嗟には出てこない知識だと思うわけで。クリスティの作品も、咄嗟に出てきたのは……というか、そもそも知っていたのは里志が挙げた半分だけでしたし(汗)。生徒会長の名前も、ひょっとしたらここまでにも出てきていたかもしれないけど、改めて表記を見るまで、「久我山」かと私は思っていましたしね(苦笑)。

 

そんな感じで、前回のエピソードが、奉太郎が自分の役割を知るエピソードだったとしたら、今回は他三人がそれを知るエピソードなのかなぁ、と。えるも、ここまでを観ていると、ああいった交渉ごとはあまり彼女の領分ではなく、好奇心が発揮されているときが一番のように見えますし(ラストのラジオ出演は、本人の向き不向きはともかく、ゲストとしては十分オイシイので、そういう意味では適役だった気もしますが)。

ただ、里志を観ていると、自分の資質がどこにあるのかを知ることも大事だけど、だからってなりたいものを諦めるのが正しいかというと、それも首を傾げてしまうところではありますが。前提として自覚することは大事だけれど、その上でどうするのかは、それこそその人次第なんじゃないかという気もして、そういう意味では、このエピソードを経て里志が何を選ぶのかは注目しておきたいところかも。データベースとしての自分を受け入れてそこに収まるのか、それとも、その上で尚、自分も探偵役になれることを目指すのか。

 

◇次回「クドリャフカの順番」

 

 

氷菓 第14話「ワイルド・ファイア」感想5

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料理研究会主催の料理対決がメインだった今回。単純に料理対決としても面白かったと思いますが、むしろその外側がいろいろとにやにやできた気もします(笑)。

 

取り敢えず、料理対決と関係ないところでは、引き続き「氷菓」を置いてもらえるよう頼み回っているえるのターン(笑)。「愚者のエンドロール」編ではまさに女帝なところを見せ付けてくれていた入須先輩がたじたじとなっていた様子には、画面の前で奉太郎と共に苦い思いを抱いた部分もあっただけに、ちょっとすっとしたところだったかも? まあ、その後の頼み方の教授では、すっかりいつもの調子に戻って来た気もしますが。

それはそれとして。えるがやるなら相手に“期待”されていると思わせるのがいいだろうと提案していた入須先輩でしたけど、本人が引き受けたのは“罪悪感”からだったりすると、また少し彼女への印象が変わったりするかなぁ……なんてことを思ってみたり。

 

さて、料理対決のほうでは、里志が料理できそうな台詞を吐いていたと思ったら作れたのは一品だけだったり(とはいえ、男子が二十分で豚汁作り切れたら十分凄い気はしますが)、えるがかなり料理ができるところを見せてくれたと思ったらうっかり食材を使い切ってしまったり、果たしてまともな料理が出来上がるのかと思うようなパフォーマンス(笑)を繰り広げている女子生徒(「愚者」編で出てきた沢木口さん?)がいたりと、それはそれで見応えのあったところですけど、個人的に一番盛り上がったのは、やっぱり奉太郎が参加してきたところでしょうか。

 

単純に、これまでのわらしべ長者の最終幕が来た、という点でもわくわくしたところではありますが、料理対決の回に小麦粉を入手した時点で大よそこの展開は読めていたので、それが校舎の窓から呼びかける形になったのが期待を上回ってくれたところで。

何せ、あの奉太郎が大声で呼びかけてまで古典部の勝利に貢献した、という形になりましたからね。売り場を離れるわけにはいかないとか、持って走って駆けつけたんじゃ間に合わないとかもあったかもしれませんが、(自分的にあの場で大声を出すという行為自体がかなりハードルの高いものに思えるせいもあるでしょうが)あんな場所から里志を呼んでまで古典部のピンチに奉太郎が動いたというのが、これまでの彼を見ているとちょっと感動モノかな、と(笑)。その甲斐あってか、古典部優勝となったのを聴いて、ひっそりと喜んでいるところも見られましたし。

何気に売り子をしながら(しかし大半はお客さんのいない暇な時間なため)窓から学祭の様子を眺めていた彼の姿は何度となく見られたため、余計にそれらを嬉しく思うし、あの場でああしていただけで、小麦粉があれば何とかなると分かったのだとしたら、それはそれで改めて凄いなぁと思うところなわけですが。

 

おたまの無いのが料理研の不手際かと思いきや、実は怪盗“十文字”の仕業であったことが判明したラストに加え、その事件の話を聞いて嬉しそうにしていた里志を思い出すと、次回のサブタイトルもあって、次回はそっちの謎が解明されることになるのかなぁと、久しぶりの推理パート(?)が楽しみになるところでしょうか。

わらしべ長者は今回で解決(?)ということで、残すはそれと、漫研の先輩(前回までが嘘のように摩耶花に突っかからなかった上に、何故か摩耶花の言った漫画のタイトルをちゃんと覚えていた)絡みの話と、「氷菓」を売り切れるのか(笑)が残された課題な感じですからね。

 

◇次回「十文字事件」

 

氷菓 第12話「限りなく積まれた例のあれ」感想5

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サブタイトルは、古典部の文集「氷菓」を指してのものですかね(笑)。

 

そんなわけで(?)、とうとう文化祭がスタートとなったお話。

里志が盛り上がるのも分かるくらい、この上なくお祭り騒ぎな神山高校の文化祭の光景は、画面から伝わってくる熱気だけでも凄いと思えてしまうところですが、そんなふうに盛り上がるのとは反比例するように古典部に立ち込める暗雲は、手違いで大量の部数が用意された「氷菓」で。文化祭を楽しみつつも、この「氷菓」をいかに売っていくかが今回の問題となるのかな、といった感じに思えましたが、さて……。

 

その「氷菓」を売りさばくための役割分担として、えるは売り場確保の交渉、里志はイベント荒らしでの知名度アップ、奉太郎は売り子となったわけですが……全体的に役割分担を間違えているような気がしないでもなく(笑)。

えるの人柄もあってか、売り場については他の部に一緒に置かせてもらうという案を手に入れたものの、しかし、交渉の際に本来の予定通り里志が、あるいは奉太郎が補佐に付いていたらもっと良い方法が得られたかも、なんて思えてしまったものがあったわけですが。まあ、交渉については置いておくとしても、知名度アップ作戦は、いろいろな興味を惹かれてふらふらと吸い寄せられてしまうえるにこそ相応しいのではと思えてしまった部分。というか、最初から里志と二人がかりということで良かったのではと。今回だけでも、書道、百人一首、写真とあちこちふらふらし、特に後ろ二つに関しては好評を得たであろうえるが、その際に一言でも「氷菓」について触れていたら少しは違っていたのではないかと。

……この辺の、やり方を微妙に間違えている感じがするのを見ると、「氷菓」に関しては売れ残って終わるという結末になるのかなぁ……と思ってしまうところですが……。

 

しかし、売り子をしていた奉太郎を見ると、一応うまく回って完売の可能性もゼロではないのかな、とも思いますが。朝に姉から貰ったゴミ同然の万年筆が被服部の優先チケット(?)に変わったのを見たときは、ひょっとしてここからわらしべ長者が始まったりするのだろうか、なんて思ってしまいましたし(笑)。たまたま立ち寄った人と物々交換が連続し、その際に少しずつ「氷菓」が買われていき、ついでにその人たちの口コミ効果で……みたいな。もしくは、奉太郎がたまたま窓から見ていたアカペラ部のトラブル(?)。いかにも後々奉太郎が解決するフラグに見えてしまいましたが……とはいえ、こちらはこちらで、解決はするけど文集は売れない、という結末もあり得ますけどね。

 

それはさておき、奉太郎はこの文化祭をどう思っているのかが相変わらず分かりにくいなぁと思ったところでしょうか。

しおりを見ていなかったり、嬉々として(まず人の来ない)売り子を引き受けたりといったところは、文化祭に関心なし、サボる気満々とも受け取れますが、でも一応彼も、前日の夜には学校のホームページを見ていたんだよなぁ、と。文化祭のページでこそありませんでしたが、文化祭前日にわざわざ学校のホームページを見ているというのは、普通に考えれば何かしらそれ関連のページを見ていたものと思えてしまうわけですけど……。面倒臭いとは思いつつも全く興味が無いわけではないという奉太郎の屈折したところが出た行動だったのか、それとも……というのは、次回以降を楽しみにするところですかね。

 

古典部の問題と平行して描かれそうな気配がしていたのが、摩耶花の所属する漫画研究会でしょうか。漫研自体がどうこうより、摩耶花がそこで何らかの確執を抱えていそうなこと、それがいつ爆発してもおかしくなさそうなこと、といった感じでしたが。まあ、そもそもあんな大所帯だったことにまず驚いたのですけど、その分いろんなものが渦巻いていそうなのが怖そうでもありましたかね。

コスプレに関しての話し合いが具体的にどんなものだったのかは分からないので、摩耶花の行動があんな嫌味を言われるようなものなのかどうかの判断はつかないのですけど、部長は今回見た感じだと優しそうな人でしたし、あんまりギスギス・ドロドロした展開にはならないといいなぁと思います。せっかくの文化祭エピソードだから、やっぱり楽しいほうがいいですしね。そういう意味では、今回のえるのシーンはことごとく和ませてもらった感じでしたけど(笑)。

 

◇次回「夕べには骸に」

 

 

氷菓 第11話「愚者のエンドロール」感想5

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結末まで観てしまえば、本編ラストの英文がかなりストレートなヒントになっていたことが判明して、これからはもっとあの英文のことも真面目に考えに入れたほうがいいのかもしれない……なんてことを思った十一話。

 

予想していたことではありますが、今回は序盤から、前回の摩耶花の駄目出しに続き、里志とえるにもおかしい点を指摘されてフルボッコな奉太郎を見ているのが辛いところではありましたが、それだけに、ラストのいつもどおりに戻っていく奉太郎とえるのシーンはホッとすると同時にニヤニヤとできるところでもありましたね(笑)。

又、真相に気づいて一度ひどく落ち込んでしまったほど、入須先輩の掌の上で転がされてしまっていた奉太郎と違い、彼の姉がただ弟を体よくこき使うだけでない……どころか、奉太郎の上を行く頭脳を持っている人だというのが垣間見えたエピソードでもあったでしょうか。同時に、女帝だなんだと言われていた入須先輩も、超然としているように見えてその実、彼女が都合良く使っている人間たちと何ら変わりない人間臭さを持っていることも窺えたわけですが。

 

そんなわけで、本郷先輩の本当の脚本は死者の出ないミステリーであり、それを勝手に脚色して殺人事件に変えてしまったクラスメイトと本郷先輩の間に(本郷先輩側からすると)溝ができ、それに気づいた入須先輩が本郷先輩のために(という建前で、本音は彼女自身が元の脚本はつまらないと思った(少なくともその脚本を元に映画を作った場合成功するとは思わなかった)から)代わりの脚本を、みんなを欺く形で用意させた……というのが真相だったと明らかになりました。

こうして見ると、やっぱり不得意分野の脚本を本郷先輩に宛がったことがそもそもの間違いで、えるの言うクラスメイトが優しい発言は絶対違うとか思ってしまうわけですが、しかし本郷先輩にとっては次善の結末になったようなのは、まだ良かったと言えるのでしょうかね。振り回されたクラスメイトと……何より真相に辿り着いてしまった奉太郎にとってはたまったものじゃない気がしますけど。

 

しかし、クラス内多数決に背いた脚本と、それを脚本係とはまた違った思惑で差し替えることを目論んだ入須先輩という二つの思惑が隠されていたのを観ると、前回考えたことはあながち間違っていなかったのかなぁ、という気がしてきます。奉太郎が(彼にとって)その才能を正しく使うためには何が必要か、という辺りの話ですが。

 

一つは単純で、その推理を誰のためにやるのか、ということ。

奉太郎自身が、本郷先輩という人間のことは度外視して脚本と映像のみで推理してしまったことを嘆いていたように、前回の彼の推理に本郷先輩が何を考えていたかというのは実は入っていなかった。だから、摩耶花たちに指摘されたような見落としが出てきたし、本郷先輩の気持ちの部分に引っ掛かっていたえるは納得できなかった。

……ただ、逆に言えば、見事なトリックを使った殺人事件の脚本を望んだクラスメイト、そして入須先輩の要望には応える形になっていたわけで、そういう意味では、今回の奉太郎は(入須先輩の誘導によって)彼らのために推理してしまったとは言えるのかもしれません。実際、入須先輩と大半のクラスメイトはそれに満足していたわけですから。……ただし、当たり前ですが、奉太郎が本当に喜んで欲しかった(と思われる)人たちには満足してもらえませんでしたけど。

 

もう一つは、奉太郎一人だけではその才能を活かせない、ということ。

いや、奉太郎一人の力で本当に何とかなってしまうような状況なら、別にそれでも問題はないのでしょう。しかし、奉太郎の推理って(いや、奉太郎に限らないかもしれませんが)、彼自身のひらめきも勿論あるけれど、これまでの話からするとむしろ、推理力というより情報整理能力に長けているように見えるのですよね。それはつまり、材料となる情報に誤りや不足があると、自ずと間違った答えに辿り着いてしまうということ。

そういう意味では、やっぱり他の古典部メンバーが必要なのですよね。今回、里志にホームズに叙述トリックはないということを指摘されたように彼の知識の範囲外のことが出てきた場合、あるいは入須先輩が本当の思惑を隠していたように意図的に秘匿された情報がある場合には、それを補うものが必要になる。

……この辺、省エネ主義であまり他人と多く関わっている様子が見られない奉太郎を見るとなかなか面白いところではあるのですけどね。何気に「氷菓編」「愚者のエンドロール編」とちゃんと奉太郎のステップアップというか、問題点というかが順を追って提示されている感じなので。

 

◇次回「限りなく積まれた例のあれ」

 

 

氷菓 第10話「万人の死角」感想5

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今回の話はどう解釈したものなのか、そこに悩んでしまった回でした。

 

例えば、最初の奉太郎と入須先輩の会話。前回の里志との会話も合わせて考えると、才能のある者はそれを自覚しなければならない、という話に思えるわけで、たぶんそれは完全な間違いでもないとは思うけれど、しかし今回の話からはそれが正解であるというようには受け取れない。

いや、あるいは、その上で増長してはならない、という話なのかもしれない。今回の奉太郎は、自分には才能がある、特別なのだ、と入須先輩に言われて舞い上がってしまったように見えなくもないので。

実際、そう言われたときの反応を見ると、そうした評価を受けること自体は甘美なものと捉えているように見えて、省エネを謳いながらも、奉太郎もそこは一般的な感性を持っているのかな、と思えたところでもあったわけですが、しかしそれはそれで釈然としない気も。単に、自覚を促した本人たちが、そのとおりにしたら否定的な反応を返していたように見えたから据わりが悪いだけ、とも考えられますが……うーん、何なんでしょうね。

 

どこかもやもやとしてしまう一因は、その里志と入須先輩の真意が見えないのもある気はします。

肝心の本郷さん、そして彼女の友人であるという江波さんが、解決編が提示されたにも関わらず一切登場して来ないことが、余計に入須先輩は何かしら腹に一物抱えているのではないか、という疑念を促進させてしまうのですが、もしそのとおりだとするなら、入須先輩は奉太郎の提示した答えが間違っていることが分かっていながら採用したということになるので(前回の三人の推理が何故駄目なのかを説明したのは奉太郎なので、今回摩耶花が指摘した点について奉太郎が話す際に省いていたら見落とした可能性もありますが(実際、私はザイル云々は忘れていたというか、摩耶花が指摘してなおザイルがどこに関わってくるのかいまいちよく分かっていないので、今回の奉太郎の推理自体にはなるほどと思っていたのですが(←ただし、伝わってくる雰囲気から本当にそれが正解なのかまでは疑問も残っていましたが))、これまで描かれた彼女のキャラクターからすると、気づいていながらスルーした……あるいは、奉太郎が今回提示した解答に誤誘導されたのは彼女の狙いどおりだった可能性を否定できないかな、と)、そこに悪印象を抱いてしまうというのはあります。もしも本当にそうだとしたら、奉太郎とクラスメイト、彼女は双方に損害を強いたことになりますから。

 

里志のほうも、あくまで自分には才能がないと言い続け、奉太郎のフォロー(?)に暗い顔を見せていた彼を、彼もまた掬い上げられる側のキャラと見るべきなのか、奉太郎の行動・選択が正しいか否かを測る指標となるキャラと見るべきなのか、それによって彼の反応に対する解釈も変わってくると思うので、彼の今回の奉太郎に対する反応をどう受け取るべきなのかに悩むところです。

もしも前者だとするなら、まだ簡単な気はするのですけどね。今回奉太郎が出した答えは、里志のメモや摩耶花の所見など、二人の意見を聞いた上でのものではあったけれど、最終的な解答を出したときは一人だった――その結果が、間違いだったとするのなら。奉太郎という一人の天才がいたとしても、その才能を正しく使って結果を出すためには、彼一人ではいけない。里志や摩耶花の存在が――彼ほどには才能のない者、彼とはまた違った何かを持っている人物の協力が必要である、ということで、推理の才能はないかもしれないけど(例えば)里志には情報収集の才能がある、みたいなオチがつけられるかな、と。

……ただ、今回の話はそんな安易なものなんだろうか、という懸念は大きいのですが。

 

そして、今回はほとんど「える」の出番が無かったこと。彼女もまた完成版の解答には納得していないだろう、というのが試写会終了後の彼女の反応から窺えると思うのですけど、それが意味するものは何なのか。

取り敢えず思いついたのは二つで、一つは奉太郎の推理の指標は彼女である、ということ。これまでの奉太郎の推理って、たぶん根底にあったのは「いかにして千反田えるを納得させる解答を導き出すか」だと思うので、これまでうまくいっていたのはそれが根底にあったからとなるのか、その指標があってこそ真価を発揮するということなのか、あるいはまた違う何かかは分かりませんが、そこに焦点が当たることになるのか。

 

もう一つは、奉太郎の行動理由の目的は彼女、ひいては古典部にある、ということ。

今回、推理を披露したシーンでは入須先輩に、試写会後には、映画完成の立役者として前回推理を披露した三人のうち二人には褒められて、そのこと自体は満更でも無さそうに見えたわけですが、これまでその推理を喜んでくれていた古典部のメンバーは誰一人として喜んでくれなかったわけです(里志は言葉の上では労っていましたが、明らかに何か含んでいましたからね)。最後に摩耶花が奉太郎の見落としを直接指摘していたので、前述したように、奉太郎一人では駄目で古典部四人で考えてこそ、みたいな方向になる可能性もありますが、この古典部メンバーの誰もが完全には納得していないし喜んでもいないという点のほうが重要だとしたら、最初に書いた「才能の自覚」云々よりも、奉太郎が何だかんだで謎解きをする理由の根本には「古典部メンバー(特にえる)に喜んでもらいたい、喜ぶ顔が見たい」ということがある、それこそが、彼が一番自覚しなければならなかったことである、みたいなことになるのかな、と。もしそうなら、今回彼が間違った答えに辿り着いてしまっていたのだとするなら、その理由はそこを間違えたからということになるのかな、とか。

 

前述したように、入須先輩(+本郷先輩たち?)にもまだ何かありそうな感じはあるので、そっちにも問題はあるというか、やっぱり入須先輩が何かしら奉太郎を嵌めた(は言い過ぎでも、彼女にとって都合が良いように掌上で転がした)ように思えなくもないのですけど、何にしても、全てが丸く収まるような結末を期待したいところですね。サブタイトル的に次回が今エピソードのラストかな、という感じですし。

 

◇次回「愚者のエンドロール」

 

 

氷菓 第9話「古丘廃村殺人事件」感想5

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解決編のない脚本が本来何処に行こうとしていたのか。立候補した三人のスタ

ッフ(撮影・小道具・広報)から彼らの考えた案と、彼らの知る制作時の話を聞かせてもらい、彼らの案はどれも何かしら問題があることが示されて終わった今回。

 

取り敢えず、制作に携わった生徒の間でコンセンサスが得られていなかったことが分かっただけでも大きな収穫だった気がします。

そもそも、多数決で決まったテーマを、他薦の脚本係(しかも、何故かそのテーマに関しては素人)にやらせている時点で駄目なんじゃないかとか思ってしまうところですが……まあ、そこは高校生なのかな、とも思えてしまうところでもあるのですが(高校時代、文化祭の出し物で映画撮影やったことを思い出しつつ……と言っても、そのときは割と先生主導であれこれ決めて作っていた感じなので、このクラスのようなことにはなっていませんが)。というか、ホント何で本郷さんだったんでしょうね。偉そうにミステリーについて語っていた羽場(?)先輩とか見ると、じゃあおまえが書けよとか思ってしまいますし(読むのと書くのはまた別ですけど)。そこに謎があるのか無いのかで、その辺の印象がまた変わってくるので、ちょっと気になります。同様に、今回誰だか明かされなかった、あの廃墟を舞台に選んだという人も。意味があるから隠したのか、そこは核心には関係ないから特に名前は出さなかったのか。

 

まあ、それは置いておくとしても。今回出てきた三人だけでも、自分たちが作ろうとしていたものに対する認識が違う上に、撮影と小道具の二人に関しては、どうも撮影時に勝手に変更した部分がありそうで、あの映像だけで推理したのでは答えに辿り着けない可能性が出てきました(前回、あの映像だけで答えに辿り着くための要素は出揃っている、みたいなことを言っていた気がしますけど、たぶんそれはあくまで脚本に忠実に作っていたら、の話なんでしょうね)。

そう考えると、考え方としては、本郷さん自身が書いた脚本を基にしつつ、実際の映像との矛盾点、彼らが本郷さんから聞かされていた(あるいは頼まれていた)その二つからは得られない情報を統合した上で、本郷さんが描こうとしていたものに迫っていくのが良さそうな感じです(あと、いつものように、里志や摩耶花の出す情報も。えるの「万華鏡」発言なんかもたぶん意味があるんだろうなと、次回のサブタイトルとか観ると思うわけですが)。そういう意味では、解決案としては使えなかったものの、あの三人と話したことには意味があったと観るべきですかね。

 

……もっとも、あの三人と話したことで、本郷さんが降板してしまったのも分かるような気もしてしまいましたが。確か体調を崩したことが理由だったと思いますが、それが方便であったとしても、あるいはストレスか何かから本当に体調を崩したのだとしても、どちらでもおかしくないな、と。勿論、どちらでもない可能性もありますが、畑違いながらも真剣に取り組んだことをあんなふうに馬鹿にされたり、脚本を軽視して勝手にいじられたりしたら、嫌になってもおかしくないなぁと思ってしまいますからね。

そう考えると、やっぱりこのエピソードは脚本の解決編だけでなく、本郷さんや撮影スタッフたちの人間関係などの問題も含むのかなぁと思ってしまうところですが……実際のところどうなのかは、今回ラストで奉太郎に会いに来た入須先輩が次回何を話すのかで少しは見えてくるところなのでしょうか。仲介役に徹していた江波先輩がどう絡んでくるのかも気になりますし(ラストの英文にも彼女の名前が出てきていますしね)。

 

◇次回「万人の死角」

 

 

氷菓 第8話「試写会に行こう!」感想5

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今回から再び長編エピソードがスタートのようです。当面の目標は、脚本が途中で止まってしまったミステリーの解決編……犯人を推理すること、でしょうか。

 

それはさておき。何はともあれ最後にEDクレジットを見て心の中で盛大につっこんでしまったのが、「キャスト豪華過ぎるだろ!」ってことだったり(笑)。

メイン四人に続いて名前の載った入須先輩と江波先輩は、今回のエピソードのキーマンとなるキャラと考えれば、実力者で固めてくるのも分からなくもないですが、その後に続いた、おそらくは映画の出演者と思われる人たちも(数秒のことなのでさすがに全員は覚えていませんが)パッと見そのほとんどが知っている名前……しかも主役級のキャラを演じたことのある人の名前もあるとか、たぶん今回のエピソードだけの登場キャラなのに、どれだけ力入れてんだ、と。

とはいえ、それこそさすがというべきか、そんな人たちで固められた映画だったからこそ、素人の作った映画というのを見事に再現していたのかなぁとも思いますが。意図的にあれだけ棒読みの演技ができるとか、改めて声優さんって凄いなぁと思ってしまったところで。勿論、声優さんの演技だけじゃなくて、映像の力も合わさってこそでもありますが。いかにも素人が撮ったと言わんばかりに小刻みに揺れる撮影画面を観ていたら、テレビの前で軽く酔いそうになりましたからね(苦笑)。

 

素人映画に関しての話はこのくらいにして。冒頭でも書いたとおり、当面は奉太郎たち古典部の面々が、撮影スタッフで探偵役を名乗り出た三人と共に(?)、作品の解決編を作るために犯人は誰なのかを突き止める、という方向で進みそうな感じでしょうか。

取り敢えず現状で観ていて引っ掛かったのは、何故それ一本で済むマスターキーではなく、むしろそのマスターキーだけ残して他の鍵を持っていったのか、ということだったりしますが、それこそ里志が予想していたように、全員がバラバラに行動して事件を起こすための状況作りのためと考えるなら、いくら探偵物のお約束を勉強していたとはいえ、素人の書いた脚本ならそういう不自然(?)な展開もあり得なくもないのかな、と思ったりもしますが(もっとも、私はノックス云々は、「うみねこのなく頃に」の漫画版を読んで出てきたくらいの知識しかありませんが)、もしもそこに意味があるのなら、鍵を取りにいった人、バラバラに探索することを提案した人(がいたかどうかはちょっと覚えていませんが)が怪しいのかな、と。あとは、マスターキーを取りにいった二人が共犯なら、たぶん密室事件になるんだろうなぁと思われる犯行も可能なのかな、くらいでしょうか。

 

まあ、↑のように挙げてみたものの、正直自分でもあんまり信じてはいないというか、単に思いついたことを羅列しただけなので、むしろ気になるのは、奉太郎が山西さん(でしたっけ?)の名前を挙げていたことでしょうかね。本人が言っていたとおり適当に答えただけ、なのかもしれませんが、前回で奉太郎がいかに周囲からさり気なく情報を拾っていたのかを思い出すと、彼の中で形になっていないだけで、何かしらそう思うだけのものがあったのかもしれないな、とも思うわけで。この辺は次回以降どうなるのかを期待したいところですね。

 

あとやはり気になるのは、今回のエピソードは未完成の脚本の犯人を見つけることだけなのか、ということでしょうか。

本郷さんが途中降板となったのが語られた理由だけなのか……という辺りまで疑い始めるとキリがない気はしますが、入須先輩と江波先輩、今回のキーマンとなりそうな二人が、二人とも積極的に企画に関わっていなかった、というのがどうにも引っ掛かるし、そんな二人が今の段階になって出張ってきている状況も気になってしまうところ。江波先輩に関しては、親友だと言った本郷さんの話をしていたときの間の取り方も何となく気になってしまいましたし(単に、初対面の下級生と話していたから、どこまで話していいかとか、そういうぎこちなさが出たというだけかもしれませんが)。

入須先輩のほうも……いや、入須先輩というか、おそらく入須先輩・えるを含めた三人(?)でしていたと思われる冒頭のチャットが何を意味するのかがやはり引っ掛かるところで。単にそういうやりとりがあって古典部が試写会に赴くことになったことを示すもの……にしては、メタ的に考えるなら、それを敢えてわざわざ見せる必要があるのかな、と思えてしまって、とするならやはりあのシーンには何らかの意味があるのでは、と考えてしまうわけなのですが(さすがに邪推し過ぎかな?)。そもそも、本当に入須先輩が彼女の語ったとおりの理由でえるに打診したのか、それとも他に思惑があるのかは、現状では何とも言えないですしね。というか、前述したようないくつかの引っ掛かりを考えると、むしろあるほうが自然と思えてしまいそうというか。

 

……勿論、そんな裏は一切なくて、入須先輩は本当に純粋に犯人当てをお願いしたかったという可能性もありますが(古典部を巻き込むことを提案したの、その発想と口調から一瞬、奉太郎のお姉さんを連想してしまいましたし)、それはそれで、「氷菓」編でもその謎解きとその過程にはそれだけでないものがあったわけなので、この件に関わることで、奉太郎たちが何を見、何を知り、何を得ることになるのかというのが気になるところでしょうか。

 

◇次回「古丘廃村殺人事件」

 

 

氷菓 第7話「正体見たり」感想5

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合宿回兼温泉回。

 

神山高校は夏休みに突入したようで、えるの提案で、古典部メンバーで合宿に行くことになったエピソードでした。……次回はもう違うエピソードのようですし、今回の展開だけ見ると、合宿というのは単なる名目で、古典部メンバーで旅行に来たようにしか見えませんでしたけどね(笑)。

 

ともあれ、その旅行先……もとい、合宿先は温泉宿ということで、これが違う制作会社(スタッフ)だったら、女の子二人の入浴シーンが、例え原作にはなかったとしても(確か原作は奉太郎の一人称だった気がするのでその可能性が高い)オリジナルで挿入されそうなものですが、そんなことは一切せず、むしろ奉太郎の脱衣シーンと男二人の入浴シーンをがっつり描いたのは、逆に新鮮だった気が。しかし、それでいながら奉太郎の想像でえるの入浴シーンはちゃっかり描かれていたという(笑)。

もっとも、あのシーンはついついえるの入浴シーンを想像してしまっている奉太郎にニヤニヤするところだった気がしますが。そんなふうに勝手に意識してのぼせ上がって湯あたりで倒れてしまったと思ったら、今度は様子を見に来た湯上りのえるにどぎまぎさせられる、と、奉太郎の無自覚な片思いが窺えて、ラブコメ的には大変おいしいシーンでした(笑)。

 

奉太郎がそんな感じだったからか、いつものようにえるに謎解きを頼まれて、わざわざ本館二階まで足を運んだり、ごくごく自然にえるの納得する解答を組み立てようとしていたりする様子が、そこだけを切り取って見てみれば「やらなければならないことは手短に」という彼のスタンスは変わっていないように見えるものの、その心情は大きく違っているんだろうなと思えてしまうものがあって、更に頬を緩ませてくれるものでした。

勿論、面倒臭いと思う気持ちが全くないわけではないのでしょうけど、でもそこに、えるの期待に応えたいというか、えるが喜んでくれるのを見たいという気持ちが全くないというのもないだろう……というか、今となってはむしろそっちのほうが大きくなっているんじゃないか、と。温泉への近道のために崖を下りたらしい里志に呆れていたように、たとえ温泉に来ようが、全体的に振り返ってみればいつもどおり特別アクティブに動くということもなかった奉太郎が積極的に動いていたのって、えるとの謎解きだけですからね。

 

とはいえ、いつもとは違う場所に来たこともあってか、今回は些細なことに気を留めている奉太郎の姿が各所で見られて(チーズの匂い・持ち物の名前・洩れ聞こえてくる怪談・ぬかるんだ地面などなど)、そういう小さなことでも気づいて何となく気に留めているからこそ、奉太郎のあの推理(想像力?)に繋がるんだろうなというのが窺えて、面白かったところでもあります。

積極的に動かないけど実は細かな情報を常に拾っている奉太郎と、そういう日常の些細なことには気を留めないけど自分の興味のあることなら見つけてきて積極的に活用する里志、という対比で見ても面白いし、奉太郎がその一瞬は気に留めつつもさらっと流してしまうのに対し、関心を引いた物事には拘泥するえる、という対比で見ても面白いですし。そういうキャラのスタンスの違いが面白いと同時に、そんな彼らが集まっているからこそ、事件発生から謎解きまでの流れがカチリと嵌るのも面白いですしね。

 

◇次回「試写会に行こう!」

 

 

氷菓 第6話「大罪を犯す」感想5

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今回のエピソードを簡潔に説明するなら、「A組の数学の授業中に先生の勘違いで起こったちょっとした諍いの原因が何だったのかを、話を聞いた奉太郎が推測した」、というもの。

相変わらず目から鱗が落ちるような事実が発覚するわけでもなく、状況的には部室で駄弁っているだけなわけですが、それでも今期作品の中では一、二を争うくらい……ひょっとしたら、「Zero」などのような駆け引きやバトル的な緊張感がない分、安心して楽しめるという点では一番かもしれないくらいに面白いと思ってしまう自分がいるのを見ると、つくづくこの作品は自分の嗜好に合っているんだなぁと思うところです。勿論それには、ほぼ会話パートで進む本作を、様々な映像・演出で楽しませながら見せてくれるスタッフの力もあるのでしょうけど。

 

とはいえ、今回の推理パートに入る前の、「怒る」とか「七つの大罪」とかの、本当にただ駄弁っているだけのところも、奉太郎の声に出さないツッコミも含めて、個人的にはかなり楽しんで聞いていたところでもありますが。

何と言うか、奉太郎、える、里志、摩耶花の現古典部メンバーのキャラが本当に四者四様な感じで見事に分かれているため、そんな四人で繰り広げられる会話を聞いているだけでも面白いのですよね。それが本当にただの雑談でも。知り合ったばかりでもないけど、互いのことをほとんど知っていると言えるほど長い時間を過ごしたわけでもない、という、知っていることと知らないことが混在している状態なのも、ある程度気心が知れつつも、会話の中で新たな発見もある、みたいな感じがして面白いところですし。

 

そんなふうに四人のシーンとして見ていても楽しいですが、同時にこの四人は、奉太郎・里志・摩耶花は古典部として集まる前からの友人同士であり、えるだけが新規に加わったメンバーという関係性もあって、だからか、えるとの距離は未だに測りかねているような奉太郎の心情を追って観るのも面白いところで。

これが後々恋愛感情へと変化していくのか、それともそういうのとは別に、対極に位置する人間のように描かれている気がする二人なので、そんなえると関わることで奉太郎がどう変わっていくのか、あるいは変わらないのか。主題としてはやっぱりこっちだろうと思うし、それもあって、奉太郎のえるに対するモノローグはこれからも少し意識して聞いておきたいと思うところだし、それがどんなふうになっていくのか単純に楽しみでもあります。

 

……余談ですが。今回は授業中に起こった授業絡みの事件(?)ということで、世界史と数学の授業風景が描かれていたわけですが、「あれ? こんなこと高校時代に習ったっけ……?」という内容に密かに衝撃を受けておりました(汗)。

数学のほうはまだ何か記憶に引っ掛かるような気がしないでもないですが(でも「値域」という単語に聞き覚えはあっても詳細はいまいち思い出せない……)、世界史のほうはそんな細かいところまでやったっけ!?という状態で。さすがに卒業して○年も経つと記憶は相当薄れているということなのか、学校のレベルや使う教科書によっては違ってくることもあるだろうから本当にやっていないのか……。あるいは、今の授業内容に合わせたものだから私の学生時代とは学習内容が変わっているという可能性もありますが、何にしてもちょっと衝撃的な部分でした。

 

◇次回「正体見たり」

 

 

氷菓 第5話「歴史ある古典部の真実」感想5

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解決編その2であり、「氷菓」編終了、ですかね。

これまで統一されていたサブタイトルが次回から違うものに変わっていた辺り、一つの大きなエピソードごとで変えていくことになるのかなぁ、なんてことをちらりと思ったりもしましたが、まあそれは追々分かるということで。

 

ともあれ、この締めのエピソードで、この物語の方向性が大体分かったかなぁ、と思うところでしょうか。

ここまでの五話では、毎回小さな謎解きがあって、五話通しては関谷純絡みの大きな謎が一つあって、そんなふうに謎解きが中心にあるような物語にも見えるけれど、それはあくまで手段であって、主題ではないんだな、と改めて分かった感じで。第一話辺りの感想で、「青春ミステリ」の物語であるらしいようなことを書いた気がするけど、より重点が置かれているのは“青春”のほうなんだな、と。

 

それが窺えるのが、いつか無くなってしまうものかもしれなくても、だからこそ今の気持ちを大事にしたいというようなことを言っていたえるの台詞であり、古典部に入部してからの出来事を通して自分を見つめ直すことになった奉太郎かな、と。

“今”を大切にするえるの生き方は、それだけでも作品テーマとして面白いと思うところですが、五話の中で、自分が実は薔薇色の高校生活というものに憧れていたのかもしれない、ということを認めた上で、しかし関谷純の真実を辿ったことにより、これまでの自分の生き方も、たぶんこれまでとは違った意味で悪くないと思えた奉太郎のその結論も興味深いな、と。良くも悪くも、奉太郎は「省エネ主義」を自分に課し過ぎていたようなもので、知らないうちにそれで雁字搦めになってしまっていたのかもしれなくて。でも、薔薇色とか灰色とかできっちり線を引いて分けるのではなく、面倒臭いことは面倒臭いと今までどおりに対応するとしても、えるに巻き込まれていったように、興味を持ったことや楽しいことには、それこそ自分の心に素直になって行動するのも一つの選択で、そこら辺をもっと柔軟に生きるのもアリと思えるようになったのかな、と。

 

彼がえるとの、ひいては古典部との出会いを通して何を思い、どうなっていくのかは、第一話からのというか、この物語のテーマの一つなのかな、というのはありましたが、ここで一度その結論が出たのは面白いところです。ここで終わっても綺麗ですし、そんなふうに思えた奉太郎が、今後更に古典部で活動することで何を思うことになるのかも楽しみになりますしね。

まずは、ここまでの五話で一つの区切りが付いたということで、次回からはどんな展開になっていくのかを楽しみにしたいところです。

 

◇次回「大罪を犯す」

 

 

氷菓 第4話「栄光ある古典部の昔日」感想5

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解決編その1。

 

というわけで、みんなの集めた資料を総合して考えた奉太郎により、四十五年前の真実が明らかになってきました。

それは、神山高校の文化祭に関することで、学業に力を入れようとする学校側が文化祭の開催期間を縮小しようとしたのを、生徒たちが反発し、関谷純が中心となって戦い(ただし非暴力)、学校側に例年どおりの五日間の開催を認めさせた、というもの。

ここまで語られて、実は文化祭は全然関係ありませんでした、なんてことはないでしょうから、おそらくはこれで正解なのでしょう。ただし、おそらくは、あくまで関谷純の行動を「英雄譚」と褒め称えた大多数の生徒にとっての真実。

 

最後に語られた何故自分が泣いたのかがまだ引っ掛かっている“える”、英雄的行動などではなかったと書き残した郡山養子、何より話すことを快く思っていなかったらしい関谷純本人が、そんな美談ではなかったことを示唆しているわけで。

予告映像を見ると、奉太郎も今回はまだそれに気づいていなくて、帰路の途中で気づくのかな、といったふうに思えましたが(本当は気づいているけど敢えて今回は伏せていて、そのことを察していた里志が帰り道でそのことに言及し……という流れの可能性もありますが)、そこから次回、真の解決編になる感じですかね。↑とは別に、メタ的視点で考えるなら、今回えるが敢えて外した文集のタイトル「氷菓」が実は重要な意味を持つのではないかというのもありますし。敢えて外すところを見せたのと、何より作品タイトルでもありますからね。それに、ひょっとしたら全然関係ないかもしれないけど、わざわざ千反田家の池について言及があったのも、伏線の一つではないかと思えてしまうな、と。

 

そういう謎解き部分を抜きにすれば、部活仲間で一致団結し、えるの家に集合して調べ物の発表会をし、その結果を今年の文集で取り上げよう、というのは、凄く青春しているなぁ、とか思えてしまうものが(笑)。単に、みんなで協力して何かを調べるとか、その調べ物が仲間の一人にとって重要なものだとか、それだけでもそう感じてしまうところだけど、部室ではなくわざわざ“えるの家で”というのが、それだけでもう奉太郎が言うところの「薔薇色」の生活に片足突っ込んでいるなぁとか思ってしまうわけで。

発表会のとき、心の中では「何でわざわざこんなことやってんだ……」みたいに相変わらずの考え方も捨ててはいないことが窺えた奉太郎だけど、えるがどれだけ必死かを偶然見てしまい、ようやく本腰を入れる様子は、えるに引き摺られるように彼の思い描くものとは違う高校生活へと巻き込まれていくのが面白いところであり、古典部で過ごすことで奉太郎がどうなっていくのか楽しみになるところでしょうか。

 

“薔薇色の高校生活”といえば、千反田家へ向かうときの奉太郎と里志の会話もなかなか興味深いもので。奉太郎から見ればまさに薔薇色な高校生活を楽しんでいるように見える里志だけど、本人が言うには、自分の属性がショッキングピンクなら、あくまでそれはショッキングピンクであって、薔薇色には染まらないとのこと。

受け取りようによっては、高校生活の何もかもを楽しんで充実した生活を送っているように見えるかもしれないけど、実はそんなことはないんだぜ、と、彼にも抱えているものがある、と考えることもできるけど、そう言ったときの里志の様子を見ると、そういう意味ではなく、楽しめているように見えるのなら、それは奉太郎が思い描くような典型的な薔薇色生活ではなく、里志は里志として確固としたものがあって、それを軸に全力で生きているからこそ摑めているものだ、と言われたような気がします。だからそれは、その場の勢いとか誰かの影響でとかではなく、里志が里志として、里志のまま楽しんでいるものであり、充足させているものだ、と。

……今後、奉太郎がえるに影響されてもっと積極的に高校生活を楽しむようになるのか、それとも今のスタンスのままでいくのかは分かりませんが(たぶん後者の気はしますが)、奉太郎と里志のこのスタンスの違いも頭の片隅に留めておくと、いろいろと面白いかもしれません。

 

◇次回「歴史ある古典部の真実」

 

 

氷菓 第3話「事情ある古典部の末裔」感想5

まどろみの約束 まどろみの約束
千反田える(佐藤聡美) 伊原摩耶花(茅野愛衣)

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いつの間にか古典部に入部し、えるともすっかり仲良くなっていた摩耶花も加わり、そして今回は里志が手芸部に行ってしまっていたため、両手に花状態だった奉太郎(笑)。それでもその状況にどうこう思うこともなく、むしろいつもどおりに行動の指針に省エネ思考を置いている奉太郎は、そこに関してはとことんブレないなぁと感心すらしてしまいそうなところなわけですが。

 

さておき。視聴者的には分かっていたことですが、前回ラストでえるが奉太郎に言った告白とは、勿論恋愛的な意味のものではなく、相談事でした(笑)。

七年前に行方不明となった関谷叔父に幼い頃懐いていたえる。えるが気になることには何でも答えてくれたところはどこか奉太郎に似ているその人と交わした、いつもとは違った会話が一体何だったのか。当時は幼過ぎて理解できず、そのまま忘却してしまったそれを知りたいというのがえるの願いであり、原作一巻該当部分の焦点となる部分なのかな、というところ。

喫茶店でえるの語ったことだけでは曖昧過ぎて、それだけで奉太郎が答えに辿り着いたら奉太郎が凄すぎだろ、といった感じでしたが(赤外線センサー・消臭スプレー・喚起している教室というところから、明らかに突然の訪問者を警戒していた壁新聞部の先輩が隠れて喫煙していたこと、そして文集の在処も見抜いた奉太郎を見ると、えるがそんな状態でも期待を寄せてしまったのは分かるような気もしてしまいますが。とはいえ、赤外線センサーは知っていても、失踪後七年で死亡と見なせる云々を知らなかった辺り、奉太郎の知識にも偏りがあることが窺えるわけですが)、叔父さんは古典部OBということで、文集探しの過程でその手掛かりを得られることに。

 

分かったのは、その話というのは四十五年前に実際に起こった何かに関することであり、それはおそらく何も知らない第三者からすれば英雄的行為であり、しかし事情を知る者からすれば英雄でも何でもないことで、文集にその断片を残した、たぶんその当事者の一人であったOGとしては、詳細は忘却の彼方に……というか、それこそ“古典”のような存在になってくれたほうがありがたいと思うようなこと。そんな彼女の仕業なのか、文集のバックナンバーには、その出来事そのものか手掛かりが記されていると思われる創刊号が欠けているという状態で。

挙動不審だった壁新聞部の先輩が隠していたのは喫煙ということで、彼がうっかり持ち運ぶときに創刊号だけ見逃してしまったなんてことでもない限り、それが欠けているのには意味があると考えるべきで、その犯人を安直に考えるのなら、やはり二号に寄稿していた郡山先輩かな、と。しかし、名字はともかく、養子という名前には見覚えがあるような気がしたのですけど、前回出てきた司書の人の名前って何だったかなぁ……と。もし同一人物なら奉太郎たちが見た瞬間に気づくのでは?とも思ったものの、自分の学生時代を振り返ってみれば、当時でさえ縁の薄い先生の名前(それもフルネーム)をいちいち覚えているかというと怪しいし、それにこれを書いていて気づきましたが、四十五年前の女子生徒なら名字が変わっている確率はかなり高いわけで、前回感じた不審なものが私の考え過ぎでないのなら、やはり同一人物で、そこに気づくのがこの件の突破口になるのかな、と。

 

……今回だともう一人、奉太郎とえるが喫茶店で話していたときの、カウンターで新聞を読んでいた男性も引っ掛かるものがありましたが、彼の反応自体に目を向けるべきなのか、えるの話の演出として新聞記事が利用されただけなのかが判別し難いので、現時点では何とも言い難いところかも。

奉太郎の姉がドンピシャのタイミングで文集のバックナンバーに言及した手紙を送ってくるとか、ご都合主義とナイスタイミングの境目が微妙な部分もあるので、ドンピシャのタイミングで関係者があの場に居合わせて話を聞いていた、なんて可能性も否定はできないし、奉太郎の姉が現在海外にいるのも、失踪中の関谷さんが見つかる布石なんじゃと疑ってしまう部分もあるわけなのですが……この辺は、この件が解決したときにそれらがどれだけ意味のある描写だったかの按配で、えるの叔父さんの話のように、数話跨って繰り広げられる次の謎の目安になると思っておくところなのかな、とも。

ともあれ、出揃ってきた情報を考えると、次回かその次くらいでそろそろその件も解決となるかなぁと思うので、四十五年前に一体何があったのか、それを見つけることでえるや奉太郎は何が得られるのか、楽しみにしておきたいところです。

 

◇次回「栄光ある古典部の昔日」

 

 

氷菓 第2話「名誉ある古典部の活動」感想5

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奉太郎の姉が古典部OGなのだから、彼女に聞くか折木家を探せば文集は手に入るのではなかろうか、なんてことを頭の片隅に置きながら視聴していた第二話。人によってはもう処分しているかもしれないけど、弟にあんな手紙を寄越すような人がその思い出の品を早々に処分してしまっているとも思えないですし。

 

とはいえ、かつての古典部の文集……ひいては古典部の扱いがどうなのかは現時点では何とも言えないのかもしれない……とも思ってしまいましたが。奉太郎の姉や、えるから聞かされた現古典部顧問の様子では特に何もなさそうですが、書庫に文集はないときっぱりと断言した司書の台詞が何となく引っ掛かってしまいましたので。

単に勝手に深読みしてしまっただけの可能性も大ですが、代々の伝統らしい文集が保管されていないことには……ひょっとしたらそれに加えて、古典部が廃部の危機に瀕していたのには、何かそれなりの理由があるのだろうか……と。えるが何かしらの理由を持って古典部に入部・在籍しているようなので、やっぱりそこから勝手に深読みしてしまっているだけのような気もしますけど(笑)。文集も、単に部室でも書庫でもない場所に保管されているだけかもしれませんし。

 

まあ、古典部については置いておくとしても、そのえるの一身上の都合については、次回から進展しそうな感じでしょうか。何度か謎解きをする奉太郎を見て、そこに何かを見出したようなので、その知恵を借りたいようなことなのかな、と思うところではありますが、成績的なものではない知恵・思考に関心を抱いているようなことも言っていたので、そっちのほうか、あるいは両方なのか……この辺も、やっぱり次回を見てみないことには分からないですかね。何にしても、始めから示唆されていたその部分が明らかになるのは楽しみなところです。

 

そして、何だかんだで古典部の部室に居場所を見出し、えるとの付き合いにも慣れてきた様子の奉太郎。

放課後にお茶&お菓子と共に静かに読書できるだけでも羨ましくなってしまう環境ですが、相変わらず省エネ思考で動く彼が、時にその思考を言い訳のようにしながらえるに振り回されている様子は微笑ましくもあり、これもまた羨ましく思えるものでもあり。自分の高校時代にもこんな出会いがあればなぁ……とついつい思ってしまうところでもありますが、同時に、時におどけながら楽しそうに話す三人を見て隔絶を感じていた様子の奉太郎は、今回一番共感できてしまったところだったかも(疎外感的なものではなく、イメージ映像でもあくまで灰色の高校生活を選択しようとしていた奉太郎なので、単純にその一言で片付けていいのかは分かりませんが)。ああいう、身内だけのノリというか、他人との会話に慣れた人間だからこそのテンションにはついていけなかった……というより、同じリアクションを取ることができなかったんだよなぁ……と苦笑混じりに思い出してしまったところで。頭の片隅に、いきなりその反応したらこれまでの自分のキャラと違いすぎて引かれるかも……という懸念も無いことは無かった気はしますが、それ以上にホントどうすればそのリアクションが取れるのか分からないんですよね。知識としては知っているけど実践は不可みたいな感じで(苦笑)。

だから、そこにどうしようもない断絶を感じたように踵を返した奉太郎の気持ちは分かるなぁと思ってしまうわけですが、それを察したわけではないものの……というか、そういうわけじゃないからこそ、本来の用はまだ済んでいないと当たり前の理由で引き止める友人たちの存在があるのがまた羨ましくも思えてしまうところでしたが。

 

今回、メインキャラの最後の一人であり、奉太郎たちの中学時代からの友人らしい摩耶花も加わり、ますます賑やかになりそうな気配を見せてくれて……そんな四人の高校生活は、少なくともこの二話の時点では、三年間が終わって振り返ったときにはきっと薔薇色のものになっているんだろうなと思わせてくれるのが、ますますこの先の物語を楽しみにさせてくれるものだったと思います。

次回明かされると思われるえるの事情次第ではまだどうなるか分からないところではありますが、今の感じだとそこまでおかしなことにはならないだろうというか、多少のことなら何があっても大丈夫なんじゃないかと思わせてくれるものもあるので、素直に次回を楽しみにしたいところです。

 

◇次回「事情ある古典部の末裔」

 

 

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日曜未明からちょっと体調を崩しておりまして、今週のアニメ感想はお休みしていたというか、一時は視覚を使うのすら嫌でネットサーフィンはおろか、「Zero」などはまだ観てさえいないという状態だったりしますが、ようやく通常の状態に戻ってきたということで、この「氷菓」の感想からぼちぼち再開していきたいと思います。

 

さて、原作未読ながらも、アニメ化に際してその存在を知り、ちらっとその概要を垣間見た感じだと「あれ? これって私好みの話じゃね?」という雰囲気を感じて、密かに楽しみにしていた作品だったのですが、とうとう放送がスタートとなり、第一話を観た感じ、まさにその印象どおりな感じで。むしろ、何で私はこれの原作を読んでいなかったのか不思議なくらいかも。それくらい、ホント自分の好みにストレートに投げ込まれたような作品。

 

取り敢えず第一話の内容としては、よくある青春物的なあれこれには興味を持てずに省エネな生き方をしていた主人公・奉太郎が、姉の命令で潰れかけの古典部に入部しようとしたところ、理由は不明ながらも直前に入部していた“える”と出会い、何だかんだで彼女のペースに巻き込まれて古典部の一員となり、奉太朗の友人である里志も、そんな二人と一緒の部活動は面白そうだと便乗して古典部に入部して……といった感じ。

奉太郎とえるの出会い……特に、彼女のその眼力(笑)にまさに絡み取られていく奉太郎のシーンなんかは見応え十分であり、主人公の日常を変化させるものとの出会いとしても面白いところでしたが、個人的にツボだったのは、鍵の掛かった部室に何故か先にいたえるの謎。その矛盾については何となく引っ掛かりながら見ていたので、それが最初の謎解きとして、そして主人公とヒロインの関係を繋ぐ最初のきっかけとして機能していたのは観ながら「おぉ〜」となったところ。

 

CMによれば「青春群像劇」とのことですが、第一話では前述のとおりちょっぴり謎解き要素アリな感じで、実際公式サイトを見たら「青春学園ミステリ」らしいので、そっち方面でも期待しても良さそうなのが、ますます自分好みな気配で(笑)。

今のところの登場人物の配置も、やる気に欠けているものの推理力のある主人公、ムードメーカーで情報提供役の友人、清楚なお嬢様風ながらも好奇心旺盛(?)で良い感じに主人公を巻き込んでいってくれるヒロインと、なかなか良い感じですし、第一話としては良い滑り出しだったかな、と思うところ。第一話の時点では、古典部とは一体何をするところなのか、という点が不明ですが、そもそもそれがどのくらい話に絡んでくるかも不明なので、その辺は二話以降に期待するところですかね。メインキャラはもう一人いるようなので、その子がどんな子でどんなふうに絡んでくるのか、というのもありますし。

あと、EDによると、舞台となる場所の取材は岐阜県で行われていたようで、隣の県に住んでいる人間としては、そこでも地味にポイントが上がったところかも(笑)。

 

何にしても、第一話としては非常に好みな感じで。内容は勿論ですが、映像面でも期待が持てそうですし、これは二話以降も楽しみです。

 

◇次回「名誉ある古典部の活動」

 

 

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