翠の匣

アニメや読んだ本(漫画・ラノベ)の感想を、徒然と書き綴っているブログです。

アニメ感想(2012年7月〜)

「今期終了アニメ(12月終了作品)の評価をしてみないかい?19」

遅くなりましたが、「ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人」のピッコロさんにお誘いいただきまして、「今期終了アニメ(12月終了作品)の評価をしてみないかい?19」に参加させていただきます。

 

当ブログでは、「ソードアート・オンライン」「中二病でも恋がしたい!」「ハヤテのごとく! CAN’T TAKE MY EYES OF YOU」「ひだまりスケッチ×ハニカム」「K」「めだかボックス アブノーマル」の6作品の評価をしてみたいと思います。

 

今回は締め切りより終わるのが遅いので、現在BS11にて視聴中の「生徒会の一存Lv.2」が評価対象外になってしまうのが残念ではありますが……。

 

 

続きを読む

ソードアート・オンライン #25(終)「世界の種子」感想5

ソードアート・オンライン 4(完全生産限定版) [Blu-ray]ソードアート・オンライン 4(完全生産限定版) [Blu-ray]

アニプレックス 2013-01-23
売り上げランキング : 62

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

2クール続いたこの作品もとうとう最終回。分かっていたとはいえ、これまで出てきたキャラ集合と、VRMMO世界の再出発にもなっていたラストエピソードは、最後を飾るには相応しいものだったかと思います。


いつもより長いアバンでは、現実世界での須郷との決着。

右腕に怪我した和人が右手で易々とナイフを使っているように見えたり、受付のシーンをすっ飛ばしたから和人が病院に無断侵入したように見えたり(通行証を首から掛けていたのに気づけばちゃんと受付を済ませてきていることは分かりますが)と、やはり尺が足りない部分はあるのかやや駆け足気味ではありましたが、その範囲内ではうまくまとまっていたかと思います。須郷のシーンなんか特に、長々とやっても微妙ですしね(笑)。むしろ、映像作品であることを逆手に取って、和人が須郷にナイフを突きつけているときにこれまでの映像を使って彼の葛藤を表していたのは上手かったかと思いますし。


ようやく現実で出会えた二人のシーンも、短いながらも良かったところ。窓の外の去って行くSAO世界の二人――黒の剣士と血盟騎士団副団長の幻影は、これも映像作品ならではの演出で良かったですし。明日奈の声が掠れ気味であまり大きな声を出せないでいたのも、目覚めたばかりといった感じがよく出ていて、これもなかなか上手いと思ったところ。明日奈が身綺麗だとかあっさり起き上がって大丈夫なのかというのは、明日奈の家がお金持ちであるだろうことを考えると、大事な娘のためにお金かけて昏睡状態でもリハビリとかしていたんじゃないかなぁという想像がつく気がするので、それほど気にならないところでしたしね。


二人の再会の後は、後日談。制服姿の二人というのがまず新鮮で、それだけでも楽しかったところですが、キリトの口から語られる、VRMMOのその後、茅場のその後なども興味深いところで。まあ、原作だとこういう事情はもっと詳しく長く語られていただろうというのはあるけれど、十分及第点の説明はされていたかな、と思います。明日奈の作ってきたお弁当も、はっきりとは覚えていなくとも、大よその内容を覚えているなら、それを見せたときのシチュエーションも含めて、それが二人の思い出の品であることは容易に想像がつくかと思いますし(この辺も、映像ならでは、かな?)。

そして、いちゃつく(笑)二人をジト目で眺めるリズと、それをたしなめるシリカが登場したところから、SAO時代のキャラたちが再登場ということで、懐かしいのもあるし、エギルの店に集まったメンバー=キリトたちがアインクラッドの世界で、デスゲームだったとしても確かに築いた絆の証でもあるしということで(さすがに顔だけじゃ分からない人もいるくらいでしたからね……ヨルコさんは分かったかな?)、分かっていても嬉しかったところです。


その中でもやっぱり一番再登場が嬉しかったのはクラインですかね。単純に良い兄貴キャラとして好きなのもありますけど、キリトとクラインの関係って、アスナとのそれ以上に、仮想世界で出会ったからこその最たるものだと思うので。何せ、キリトは当時中学生、クラインは既に社会人と、現実世界で出会っていたら、まず親友になることなんてない組み合わせですから。

……そういう意味では、そんなキリトたちと関係ないところで密かにテーマ的には主役級の関係を築いていたんじゃないかと思えるのが、一話目から登場していたネカマとその相棒のコンビだったりもしますが(笑)。彼らがアインクラッドの世界を経て築いた物語も、それはそれでちょっと見てみたい気もします。


そして、懐かしのキャラ大集合なオフ会で明かされたのは、前回茅場に託されたものの正体。それは、茅場・須郷と立て続けに起こった事件のせいで衰退(消滅?)を余儀なくされようとしていたVRMMOを救う一筋の光となるものでした。

……まあ、その一番の原因は茅場とも言えるので、その本人がそういうアイテムを出してくるのはどうなんだ?とも思ってしまいそうな気もしますが、むしろだからこそでもあるのかもしれませんね。茅場にとってはそれこそ命を懸けても叶えたい夢だったから、いろんな犠牲が出ることが分かっていても強行した。でも、それが自分のエゴでしかないことも確かだから、VRMMOという世界に関しては補填手段を残し、託せる相手がいたこともありそれを渡した。……いや、というより、「ザ・シード」から生まれる世界こそが、茅場の望むものだったのかも。自分が夢見たように、自分の中にある異世界を作る手段を、機会を与えるものだとも取れるというか。原作読んだときはあんまりそういうふうには思わなかったけど、今回アニメでキリトのナレーションを聞いていたら、そんなふうに思えてきて、何だか嬉しくなってしまったところだったので。


というわけで、消え去るはずだったアルヴヘイムの世界も運営を変えて生き残ることが決まり、キリトたちは二次会で再び妖精たちの世界へ。アスナやクラインたちの妖精姿が見られただけでも嬉しいところではありましたが、やはりこのエピソードでのヒロインでありもう一人の主人公はリーファというのを感じさせるシーンでもありました。

みんなが楽しげに歓談するダイシー・カフェでのオフ会で、一人その輪から外れていた直葉。まあ、考えてみればそれも当たり前で、一人だけアインクラッドの世界を知らない彼女がその輪に加われるはずもなく、だからこそ、彼女のホームグラウンドに場所を変えての二次会も遠慮しようとした気持ちも分かる気がするところ。せっかく大好きな兄の世界に触れて、近付くことができたけれど、SAO時代からの友人たちに比べたら、自分なんてまだまだで。これ以上淋しくなる前に距離を置こうと考えてもおかしくないかな、と。


でも、そんなリーファの気持ちをどこまで気づいていたのかは分からないけれど、的確なフォローを入れるキリトはさすが(笑)。

アルヴヘイムの世界に再び姿を現した、浮遊城・アインクラッド。SAO時代から観てきた視聴者の一人としては、その姿を再び見られただけでも感慨深いものがありますが、その世界に再び一から一緒に挑もうというキリトの言葉は(しかもキリトはSAO時代に鍛えたスキルやステータスはリセットしてしまったとのこと)、リーファが超えられない壁として感じていたものを、正にこれから一緒に経験していこうというものだったわけですからね。

そんな二人に手を差し伸べるアスナと、無事アルヴヘイムの世界で再会できたユイと。そうして、お馴染みのメンバーで、キリトを先頭に飛び出して行く姿は、一つの区切りはついても、彼らの冒険はまだまだ続くことを感じさせてくれて。ここまでの物語に満足すると同時に、この先の物語も観たいと思わせてくれるものだったと思います。


そんなわけで、何だかんだで2クール楽しませてもらいました。二つの仮想世界はその景色を観ているだけでも圧巻で、それだけでも観た価値がありそうな気がしてしまうところですが(笑)、そんな世界で繰り広げられる物語も面白かったです。特に2クール目は、リーファという存在が加わったことで、より物語が分かりやすく面白くなった気もしますし。

あとは、最後にこの先の物語への期待も感じさせてもらったということで、是非とも二期決定の報が聞ける日を楽しみにしたいところですかね。物語自体もそうだけど、個人的にアニメで動くシノンが観てみたいというのもありますし(笑)。



「今期終了アニメ(9月終了作品)の評価をしてみないかい?18」

遅くなりましたが、「ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人」のピッコロさんにお誘いいただきまして、「今期終了アニメ(9月終了作品)の評価をしてみないかい?18」に参加させていただきます。

 

当ブログでは、「氷菓」「輪廻のラグランジェ season2」「TARI TARI」「人類は衰退しました」「カンピオーネ!〜まつろわぬ神々と神殺しの魔王〜」「DOG DAYS’」「ココロコネクト」「アクセルワールド」「境界線上のホライゾン供廖崘桜鬼 黎明録」「えびてん−公立海老栖川高校天悶部−」「黒子のバスケ」の12作品の評価をしてみたいと思います。

 

評価作品の数が前回の二倍になっている……(汗)!ということに自分で書き出してみてまず驚いてしまいましたが、思えばむしろこっちのほうがいつもどおりという気も。「えびてん」はニコニコ生放送ではなくBS11での視聴なので視聴時期はズレていますしね。

 


 

続きを読む

ソードアート・オンライン #24「鍍金の勇者」感想4

ソードアート・オンライン〈8〉アーリー・アンド・レイト (電撃文庫)ソードアート・オンライン〈8〉アーリー・アンド・レイト (電撃文庫)
川原 礫 abec

アスキーメディアワークス 2011-08-10
売り上げランキング : 732

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

OP直後の提供画面でいきなり吹きそうになったオベイロン閣下(笑)の、ある意味独壇場だったAパート。そんなAパートでとことん落とされた後でのBパートでの逆転劇は、分かっていてもやっぱり燃えるものでしたね。一つ前のエピソードの敵が力を貸してくれる展開は、何気に少年漫画的な王道展開でもありますし。



そんなわけで、ここまでほとんど出番の無かった鬱憤を晴らすかのごとく、いっそ清々しいくらいの小物ぶりと下衆っぷりを存分に発揮していた須郷/オベイロンが登場し、1クール目に比べれば盛り上がりに欠けるラスボス戦へ突入となった今回。

盛り上がりに欠けるとは言っても、あくまで少年漫画的意味での話なので(前述のとおり、その部分はヒースクリフが持っていってしまいましたし(笑))、須郷の一挙手一投足にいちいち腹立つし嫌悪感が募るという意味では、視聴者側にも怒りが湧き上がってくるところで、キリトへの共感はvs茅場/ヒースクリフ戦以上かもしれなかったですけどね。直前にようやくの親娘三人の再会シーンがあっただけに余計に、ここまでぶっ飛ばして爽快な敵はいないくらいでしたから。



そしてこの戦いの中で、前フリが省かれていたためここで突如登場することになった、ALO世界の最強武器・エクスキャリバー。

まあ、その最強の武器であることと、本当なら難解なクエストだったり強力なモンスターを倒したりで手に入れるだろう代物を管理者権限というチート技で手にしようとしたことが分かれば問題ないかなと思うので、そこをどうこう言う気はないですが、そんな武器の割には映像がどこかしょぼいというか華やかさに欠けるというか……といったものにも見えてしまったのがちょっと気になったところ。単に作画が省エネだったという可能性もありますが、もしもわざとだったとしたら、そんなふうにチート技での入手だったからであり、手にしていたのがとても使い手には相応しくない須郷だったからかな、と。個人的にはそっちのほうが面白い気もするので、そういう意味でも二期をやって本物の輝きを宿したエクスキャリバーを見せて欲しいなぁ、なんて思ってしまったところですが……まあ、それはさておき。



そんな感じで、行動・言動に限らずあらゆるものが残念に描かれていた気がする須郷。実際、その程度の敵でしかなかったのでしょうが、彼がそんなだからこそ、彼の振りかざすシステムの力に屈して諦めかけたキリトに発破を掛けに現れてくれた茅場晶彦が相対的にかっこ良く見えてしまったものが(笑)。

いや、本当に敵としての格が全然違うのだろうと思いますけどね。行動動機も、キリトのライバルとしても。SAO時代には二度もガチで戦って、最後には彼の望む結果を出したキリトを認めたという、正に好敵手、宿命のライバル的イベントをこなしているのがヒースクリフ。片や須郷は終始キリトのことを軽視しっ放しで、茅場から掠め取った成果や仮想世界上の権力という張りぼての力を己の力と勘違いして振りかざして踏みつけるだけ。被害者からしたらどちらも大差ない犯罪者だろうけど、劣等感に塗れながら己の野心のために三百人を弄んだ須郷と、一万人を巻き込んだけれど選択の自由は残し(もっとも、キリトたちみたいに自力で立ち上がって進んでいける人ばかりではないから、そういう人間からしたら「だから何だ」って話になりますが)、己は己の理想に殉じた茅場ではやっぱりどう考えても全然格が違うのですよね。



そういうのもあるからこそ、茅場がキリトに語りかけ、そして復活したキリトがヒースクリフのIDを使うシーンは分かっていても盛り上がるところだったし、須郷の拠り所であった権限を奪い取って、彼が愉悦のままに他人にしようとしていたことをそのままやり返すところは観ていてスカッとするところでもありました。

……厳密には、絵だけ観ていると「キリトさん容赦無ぇ〜……」と心の中で呟いてしまったように若干やり過ぎな気がしないでもなかったですが、しかし彼が今回アスナにしていたことを思い出してみるだけでも、特に同じ女性としては到底許して良いことではないと思うので、彼が他人に対して何をやっていたか、やろうとしていたかを思い知らせるためには妥当な結果だったのかな、とも。……というか、須郷がアスナをあんな目に遭わせてくれたせいで、その後のせっかくのキリトとアスナの抱擁シーンが、これキリトさん顔にアスナの胸が直接当たってないか……?というのが気になってしょうがなかったじゃないですか(汗)。その分、更にその後のユイとの再会シーンは素直に良かったですけどね。今度こそ何の問題もなく普通に二人揃ってユイと再会できるときが楽しみになるところでしたから。



そして、現実世界に戻って来た後は、リアルでの直葉との再会。キリトと同じ世界を見て、同じ時間を過ごせたこともあり、彼の役に立てたことを喜び、潔くアスナのもとへと送り出した彼女は、アスナとは別の立ち位置でのヒロインとして確定したようにも見えたところで(笑)。恋愛感情の行方がどうなるのかはまだ分からないところですが、今はただ、そんなふうに言えた直葉がかっこ良いなぁと思うところでしょうか。



◇次回「世界の種子」

次回で2クール続いてきたこのアニメもたぶん最終回。その最終回のサブタイトルにこれが来たのにはニヤリとしてしまったところですが、確かにこれ以上のサブタイトルはないだろうということで、今回茅場に託されたものをキリトがどうするのか、アスナとの再会はどうなるのか、などなど楽しみにしたいところです。あと、最終話で再登場するだろう某キャラたちの出番+αも楽しみなところかも?


 

ソードアート・オンライン #23「絆」感想5

ソードアート・オンライン 3(完全生産限定版) [Blu-ray]ソードアート・オンライン 3(完全生産限定版) [Blu-ray]

アニプレックス 2012-12-26
売り上げランキング : 35

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

このサブタイトルがここまで嵌る回もそうないだろうというくらい、キリト&リーファがアルヴヘイムという世界で築いてきた絆が結集したエピソードでした。


前回は正体バレと直葉の告白によりケンカ別れのような状態になってしまって終わっていたということで、まずはキリト/和人とリーファ/直葉の仲直りから。

とはいえ、あんな状態からすぐにそんな展開になれるはずもなく、互いにまずは自己嫌悪からスタートしていた感じでしたが。それでも、SAOの世界に囚われる前の自分と、SAOでの二年間を経て得た答えを思い出し、先に歩み寄りを見せた和人は、やはりあの二年間での出会いと別れでそれだけ彼が成長したんだなぁというのを改めて感じさせてくれるところであり、あの二年間が彼の中でどれだけ重いものなのかもまた感じさせられた気がします。

だからこそ、そんな二年間の出会いの中で最も重要な存在であるアスナの帰還が叶わない間は完全に現実世界に帰ってきたことにはならないというキリトの言葉にも納得してしまうわけですが。


アルンで待っているというキリト/和人の言葉を聞き、再び仮想世界へダイブはしたものの、会いに行くことはできずに迷っていたリーファ。そんな彼女の背を押したのは、すっかり存在が忘れられていたものの(笑)、リーファたちがクエストに挑戦している裏で実は自力で脱出していたレコンでした。

リーファにとってはオマケみたいな存在というか、これまでの彼女を振り返ると、ホントにただのゲーム友達としてしか見ていなかった感じでしたけど、でも、ある意味彼こそが、リーファにとってはたぶん初めて仮想世界で絆を結んだ相手なのですよね。ゲームの世界――和人の世界を知ろうと踏み出したからこそ摑んだものであり、その結果キリトと旅することになったわけだから、架け橋のような存在であったとも受け取れるかも? ともかく、そんな彼が再びリーファとキリトを繋ぐ役割を果たすというのは面白い……というか、自然な役回りだったのかもしれません。せっかく勇気を出したのに見事玉砕してしまっていましたけどね(笑)。


でも、気持ちを受け容れてもらえなくて、それでもリーファの側に居続け(キリトに対する牽制もあったかもしれませんが(笑))、ほとんど事情を分かっていないまま、でもリーファにとっても大事なことだからという理由だけで、仮想世界とはいえ命を懸けた彼は、実は一番かっこいいキャラだったんじゃないかなぁという気もします。主人公はキリトだから絵的にかっこいいところはキリトが持っていってしまうけど、レコンの行動だって早々できるものではないですからね。

そして、レコンと同じく地味にかっこいい役回りだったのが、実は援軍として駆けつけてくれたシルフ・ケットシーのモブプレイヤーたちだった気がします。領主二人は直接的に面識があるし、実際助けられているわけだけど、彼らの大半は後からその話を聞かされただけなんじゃないかと思うわけで、なのに、自分たちが攻略するのではなく、キリトを先に行かせる手伝いをしてくれたわけですからね。(キリトがくれたお金のおかげとはいえ)せっかく装備を整えられたわけだから、本当は自分たちが行きたい気持ちもあっただろうに。


まあそれは、サクヤやアリシャも同じかなとも思いますが。こうして彼女たちが駆けつけてきてくれたのは、キリトとリーファが二人を見捨てなかったからで、そういう意味では彼女らの援軍は正にサブタイトルどおりのものとして感激する部分はあるのですが、それ以上に、せっかく攻略準備ができたんだから自分たちが、ではなく、借りは返すとキリトたちに協力してくれたというのがかっこいいなぁと思ってしまったわけで。でも、そんな二人を見ていると、それこそが「絆」という気もするわけですけど。

そして、同時に思うのが、それこそが彼女たちが築いてきた「絆」なのかなぁということ。ゲーム攻略も勿論大事だけど、でも、あの美しい世界をもう一つの現実として生きること、そこで仲間と楽しい時間を過ごすことこそが、攻略と同じかそれ以上に、彼女たちにとっては価値のあることになっていて、だからこそ、シルフ・ケットシーの両軍はああいう行動に出たのかな、と。だとしたら、それはレアアイテムを手に入れるとかアルフに転生する名誉を得るとか、そんなものよりもずっと大切なものを彼らは既に手に入れられているんじゃないかなという気がします。そんな彼女たちの援護を受けてキリトが辿り着いた扉が、プレイヤーでは絶対に開けられないという、GM側にはグランドクエストを攻略させる気は一切無かったという非情なものだっただけに、余計にそう感じてしまいました。


そしてその扉を、SAOというゲームを通して絆を結んだアスナによって託された管理者権限で開けるというのがまた皮肉というか。でも、だからこそ熱いし、それこそが「ソードアート・オンライン」という作品であるという気もします。冷たく無慈悲なシステムというロジックを、仲間との絆や思いの強さで時に超越する。ゲームであっても遊びではない、もう一つの世界で確かに生きている彼らの姿は、だからこそ訴えかけてくるものがあるのだろうと。


次回はそれだけ見ると何だか不穏なものを感じさせるサブタイトルですが、残り話数も少なくなってきたことを考えれば、そろそろこのALO編での敵との対峙も近いかなということで、みんなの思いを背に管理者たちの世界に飛び込んだキリトが何を見せてくれるのか、楽しみにしたいと思います。


 (追記)書き忘れていましたが、仲直りして改めて協力することを決め、ガーディアンとの戦いでキリトと背中合わせになった(キリトに背中を任せられる存在として認められた)リーファは、恋人にはなれかったかもしれないけれど、これはこれで一つの、アスナにもなれない、リーファだけに許された一つの確固とした関係に昇格したように見えて、この兄妹の絆にも熱くなったところでした。
 


◇次回「鍍金の勇者」



ソードアート・オンライン #22「グランド・クエスト」感想5

ソードアート・オンライン 3(完全生産限定版) [Blu-ray]ソードアート・オンライン 3(完全生産限定版) [Blu-ray]

アニプレックス 2012-12-26
売り上げランキング : 24

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

戦闘においても恋愛においても見所十分だった第二十二話。というか、もう今回はその二つにスタッフのありったけのもの(技術も思いも)を注ぎ込んだんじゃないかというくらい、画面から目を離せない三十分だった気がします。



まずは、サブタイトルのグランド・クエスト。

少し前のユージーンとの一騎打ちも凄かったですが、個人的にフェアリィ・ダンス編の戦闘で一番印象に残っているのはこのグランド・クエストにおけるガーディアンとの戦闘ということで、OPでも少しその様子が描かれていたこともあり、又、一騎打ち以外に力入れる戦闘シーンといったらここだろうというのもあったので楽しみにしていたわけですが、期待を裏切らないどころか、期待以上のものを見せてもらった感じでしょうか。戦闘そのもの以前に、あの空間と無数のガーディアンたちが浮かぶ情景自体に感心してしまうものもあったのですが、そんな中で繰り広げられる一対多数の戦闘はとにかく圧巻でした。

空中戦だからこその、地上戦以上の縦横無尽さがあるのは勿論、剣一本で次々と敵を切り伏せていくキリトがとにかく凄い。剣で切り伏せるとは言っても、言葉どおりにただ剣でひたすら切っていくだけではなく、突き刺したり抉ったりいなしたりと様々だし、状況に応じては身体全部を使って目の前に立ち塞がる敵を排除していく……というか、こんな言葉ではとても全部を表現できないくらいにもう見応え十分で。



……でも、それだけ凄い戦闘だったからこそ、このグランド・クエストが未だに攻略されていないのも納得というか、難易度設定間違っていると思ってしまうようなのも分かるというか。

キリトはソロで挑んでいるのでその時点で無謀ではあるわけですが、しかしある程度の数までならば何とか切り抜けることはできた。けれど、最終的に立ち塞がったのは、ソロでは到底攻略不可能で、パーティーを組んですら攻略可能なのか怪しい数のガーディアンで。ユージーンとの一騎打ちの件を考えれば、単体戦闘能力においては、キリトは今のALOでも一、二を争うくらいの実力を持っているはずで、その彼でようやくあの状態なら、キリトに遥かに劣る力量のプレイヤーが徒党を組んだからどうにかなるかというと……とも思ってしまいますからね。まあ、この世界には魔法という要素があるので、それが加わるとまた違うのかも?というのもあるかもですが……。

まあ、それはともかく。とにかくそれくらいの難易度を誇るクエストということで、途中までは善戦できていただけに、余計にその圧倒的な数に打ちのめされるキリトの絶望や無力感が伝わってきたところで。



前述のとおり戦闘も凄かったですが、それ以上に今回は、この辺の心情描写が凄かったな、と。前回ラストで居ても立ってもいられずに飛び立ったところからしてそうでしたが、今回も冒頭から、アスナのもとへ向かおうと必死になるキリトの姿がとにかく描かれていて。しかも、SAO時代の映像付きという、アニメ媒体であることを最大限に活かしたもの。彼がどれだけアスナのことを求めているのか痛いほど伝わってくるもので、その上で前述のシーンに繋がるわけだから、余計にキリトの敗北が重く圧し掛かってくるわけで……。

そして、だからこそ、一筋の光のように飛び込んできてくれたリーファの存在が力強く、同時に、彼女もまたキリトに負けないくらい強い思いを抱いていることが伝わってくるからこそ、その思いがひたすら切なくて……。



そして、そんな互いの思いが最大限に高まったところで投下されるのが、互いの正体バレですからね……。画面の前で観ているだけのこっちですら痛いのだから、当事者である二人はどれほどのものだったのか。

これまでその気持ちの行方を追ってきていた直葉/リーファの混乱と悲嘆はそれこそ痛いほど伝わってきて、だから堪え切れずに和人に全部ぶちまけてしまった彼女の気持ちも、ぶちまけてしまったことで余計に傷ついただろうことも分かってしまって、うっかりすると直葉に肩入れして観てしまいそうにもなるけど、でも、アスナのことしか見ていなくて、義妹としてしか見ていなかった相手からいきなり告白されて戸惑い途方に暮れてしまう和人の気持ちも分かってしまうから、もうこのやり場のない気持ちをどうすればいいんだとこっちまで思ってしまうわけで。そういう意味では、敗北したときのキリトの独白も含めて、いろいろ分かっていそうに見えて、その実まだまだ視野の狭かった和人という、年相応というか、二年間のデスゲームを経ての成長はあってもまだまだ足りないところもあるのが窺えて、その辺は面白いところでもありますが……今はやっぱり、やるせない気持ちのほうが強いですね……。



アスナ救出まであと一歩というところまで来たものの、どん底なところで終わった今回でしたが、次回サブタイトルを素直に受け取るなら、どん底だからこそあとは這い上がるだけだという希望を持っていいのかな、と思いたくなるところ。どんな形になるにせよ、和人と直葉が今の状況をどう乗り越えていくのか、楽しみにしたいと思います。



◇次回「絆」



 


ソードアート・オンライン #21「アルヴヘイムの真実」感想5

ソードアート・オンライン〈4〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫)ソードアート・オンライン〈4〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫)
川原 礫 abec

アスキーメディアワークス 2010-04-10
売り上げランキング : 692

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

ようやく辿り着いた央都アルンの景色にリーファと一緒になって目を輝かせつつも、同時に頭の片隅に「あれ? アルンに到着する前にもう一つイベント無かったっけ……?」という疑問がずっと付き纏っていたのですが、やはりイベントが一つ丸々カットされていたみたいですね(苦笑)。

まあ、ある一点を除けば、今回いきなりアルンに到着していても別に違和感なかったくらい、このフェアリィ・ダンス編においては省略しても問題ないイベントかとも思いますけどね。とはいえ、ちょうどつい最近、そのイベントから派生する某アイテムをゲットするキリト・パーティーの中編を読んだところだったので、アニメではどう描かれるのかを楽しみにしていた分は残念だったかも……。いっそ清々しいくらいの丸々カットだったので、もしも二期があるならその中編をやるときに回想として組み込んでくれるかなーという期待も無くはないですが(というより、そのフラグを立てておかないとそのエピソード自体が繋がらないので、やるなら必須でしょうが)。



とまあ、その点についてはちょっと残念だったわけですが、しかしだからといって今回の話が駄目だったかというと、そんなことは全然なく。冒頭でも書いたとおり、アルンの景色……中でもやはり世界樹は圧巻で、それらの景色を観られただけでも十分満足できそうなものでしたし、そしてそれ以上に、今回の構成も面白いと思えてしまったもので。



定期メンテナンスということで一旦ログアウトし、現実世界でじゃれ合う桐ヶ谷兄妹の姿と、仮想世界で鳥籠から脱出したアスナの冒険が交互に描かれることで、上手い具合に緩急がついていた気がしますし、アスナがそうして須郷たちの行っている実験の実態を目の当たりにし、怒りを滾らせ、しかし寸前でログアウトを阻まれ、ナメクジアバターたちに良いように弄ばれ、再び鳥籠に戻されながらも決して心は折れないまま……というのが描かれている裏(というか表?)で桐ヶ谷兄妹のアスナの見舞いシーンが描かれたことで、離れていても互いを信じて戦い続けているキリトとアスナの絆を改めて感じ取れるところだったし、だからこそ、直葉が失恋したと感じたことも、画面越しに観ているこちらにもストンと納得できてしまったところで。


 

又、それらのシーンが描かれた後だからこそ、ラストでユイの証言からようやく本当にアスナが世界樹の上にいるのだという確証を得られたキリトが、直前までそこへは行けないという話をしていたにも関わらず、居ても立ってもいられないというように飛び出していくのが胸に来るところでしたし、このシーンを含めて、リーファ/直葉がキリト/和人のそんな姿をずっと見ているというのが、失恋してしまったとキリトの前で泣いて、キリトの言葉に慰められながら何とか気持ちに一つの区切りをつけようとしていた彼女だからこそ、そう遠くないときに来るだろう正体バレのときを思うと今からこっちまで切なくなってきてしまうところで……。



単純にこれらのストーリーを追っているだけでも楽しかったわけですが、これだけのものを一話にうまく組み込んで展開させていっているのもまた凄いなーと、終わってから改めて振り返ってみると思ってしまったわけで、何だかんだで満足度の高い一話だったかなと思ったところです。



◇次回「グランド・クエスト」




ソードアート・オンライン #20「猛炎の将」感想5

ソードアート・オンライン 2【イベントチケット優先販売申込券付】(完全生産限定版) [Blu-ray]ソードアート・オンライン 2【イベントチケット優先販売申込券付】(完全生産限定版) [Blu-ray]

アニプレックス 2012-11-21
売り上げランキング : 17

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

前回判明したシグルドの裏切りによる領主襲撃の阻止を描いた一話でした。



しかしまあ、何といっても今回の見所は、キリトとユージーンの一騎打ちでしょうね。SAOと違い、ALOでは空中戦も可能ということで、これはもう予想以上、期待以上のものを見せてもらいました。

上下左右何でもありの、地上戦では見られない縦横無尽なバトルを見せてもらっただけでも眼福ものでしたが、やはりキリトがリーファの剣を拝借してからの展開がもうひたすら熱い。アインクラッド編を観ている視聴者にとっては、キリトの本領が二刀にあることは分かっているので余計にかもですね。魔剣相手に普通の剣一本でもほとんど互角に渡り合っていたキリトさんが、もう一振りの剣を手にして負けるわけがない。SAOのソード・スキルを自力で発生させているんじゃないかと思えるようなラッシュで見事ユージーンを撃破となりました。



そんな一騎打ちの前には、自分はスプリガン・ウンディーネ同盟の使者である、と見事なハッタリをかましていたキリトでしたけど(この度胸は相変わらず凄い(笑))、キリトの技量に敬意を払ったのか、最初にやり合ったカゲムネが意外にも助け舟を出してくれ、それをユージーンが受け容れたことで、この場は何とか無事解決となりました。

この二人の行動もそうだけど、大将がやられたにも関わらず喝采を送っていたサラマンダー勢を見ると、良い意味でこのゲームっぽさが良いなぁと思ったところ。ガチの戦いの世界でも、敵同士でも相手の技量や人柄に一目置くような展開がないわけじゃないけど、あの場の全員が二人の剣士の戦いに見入り、素直にその健闘を称えたのは、やっぱりゲームであるという前提があるからかな、と思うので。そういう割り切りがあるからこそ、種族間でいろいろ駆け引きとかやっていても、こういう予想外の展開を楽しむこともできるし、してやられてもそれほど後を引かないんじゃないかな、と。人によってはむしろそれすら楽しんじゃう、みたいな。ユージーンみたいな変に権力欲とかに執着しないタイプの強いプレイヤーだと、自分と互角に戦える技量のプレイヤーがいるってだけでも楽しいのかもしれませんしね。

……まあ、勿論限度とか個人差とかはあるので、全部が全部今回のように丸く収まるとは限らないのも事実ですが。シグルドみたいなプレイヤーは、仮に自分に非があっても恨みを引き摺るだろうと思いますし。



そんな感じで今回は終始かっこ良いキリトさんだったということで、早速シルフ・ケットシーの両領主から、過剰サービス付きの勧誘が(笑)。キリトがこういう状況になるの事態はもう見慣れている気もするので、せいぜい「またか」とか思うくらいですけど、それによってリーファのあの反応を引き出したのはグッジョブですよね(笑)。短いシーンだったけど、ラブコメ的にはこれだけでも十分お腹いっぱいになりそうでした。

とはいえ、リーファのほうにはもうかなりフラグが立っちゃっている状態ですけど、キリト側はというと……というのが何気に重要かもしれないですけどね。リーファはあんまり女の子って感じがしないとか親しみやすいとか、二人の本当の関係性を知っている視聴者としては「そりゃそうだ」ってなものですけど。

キリトのその感覚の意味をこの時点で二人がもっとよく考えていたら……なんてこともちらりと考えてしまいましたが、キリトのほうはまさかゲーム嫌いの妹がやっているなんて思わないだろうし、リーファのほうも二年間のデスゲームから帰ってきたばかりの兄がこんなにすぐVRMMOに再び飛び込んでいるなんて思わないだろうから、MMOの中で知人同士が偶然出会う確率を抜きにしても、気付けと言うほうが難しいでしょうね。



領主会談襲撃を阻止したということで、キリトサイドは一段落となったからか、次回はアスナサイドの話が進みそうな感じです。見事囚われの檻から抜け出した姫がどうなるのか、次回サブタイトルからすると何を知ることになるのか、楽しみにしたいと思います。



◇次回「アルヴヘイムの真実」


 

ソードアート・オンライン #19「ルグルー回廊」感想5

ソードアート・オンラインフェアリィ・ダンス 1 (電撃コミックス)ソードアート・オンラインフェアリィ・ダンス 1 (電撃コミックス)
川原 礫 葉月 翼

アスキー・メディアワークス 2012-10-27
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

サブタイトルどおり、ルグルー回廊でのイベントを消化した第十九話。かなりサクサクと進んだ印象で、久々の戦闘シーンなんかはもうちょっと長くやってくれても良かったかなーと思わなくもなかったですが(あと多少なりともRPGをやる人間としては、せっかくの新しい街並みはもうちょっと見てみたかった(笑))、でも全体的には満足度のほうが高いエピソードでしたね。



そう感じた一番の理由は、今回は全体を通して、キリトがSAO生還者であることを強く感じさせてくれるエピソードだったからでしょうか。

例えば、サラマンダーの集団との戦闘シーン。サラマンダーたちは当然キリトよりALOを長くやっているわけだから、スプリガンの得意魔法が幻惑魔法だってことは知っているだろうし、その中には自身の姿をモンスターに変えるものがあることだって知っているはず。だから、理論上はキリトがいくら巨大な悪魔の姿に変わったからといって、そこにいるのが本当はちっぽけな一人のプレイヤーであることは分かっているはずで。……でも、人間にとって視覚の影響というのは大きくて、こんなものは幻覚だと分かっていても、目の前に巨大で獰猛な生き物の姿があれば怯むし、それが残虐な手段で仲間を次々と殺していったら恐ろしいと思ってしまう。キリト本人が言うには、戦闘中は意識が飛んでいたそうですけど(笑)、そしてその魔法の使用を提案したの自体はユイのようですけど、本気の死地で二年間も戦っていたキリトだからこそ、そうした心理状況は彼らよりもずっとよく分かるんじゃないかって。



そういうところだけじゃなく。所詮ゲームなんだから死んでもまたやり直せばいい、そう提案したリーファの言葉を跳ね除け、自分が生きている限りは絶対に仲間を殺させないと啖呵を切ったキリトは、SAO時代の彼の葛藤を知っている視聴者としては、その言葉が胸に響かないはずがないと思えるもので。かつては自分の過失で仲間を失った傷から一人でいることを選んだ彼が、今は仲間を守るために全力を尽くす。そんなふうに強く言えるようになった彼が嬉しいし、頼もしいと思えるところで、だからこそ彼は強いんだと納得できるところでもあるんじゃないかな、と。

その考えは、ラストのシーンにも繋がっていて。自分の利益を考えるなら、アスナ救出を第一に考えるなら、ここでリーファを切り捨て、サラマンダーに加勢したほうが近道になる。だけど、キリトはそれを決して選ばない。それは単なる一ゲーマーとしての信念だけでなく、本当にいろんな人と出会い、そんな人たちと触れ合い、生き方を見てきて……そして何より、現実と仮想を昇華した大切な人から教えられたことで、彼自身も獲得したものだったから。

彼の中で、あの二年間は確かに生きている。そしてその二年間の経験が、キリトという人物を一回りも二周りも成長させて、だからこそ魅力的に見えるのだということを見せてくれたのが、何より嬉しかったことのような気がします。



……そういうのとは別に、ゲームだからこそ取引材料としてアイテムやお金に価値はある、と分かっている根っからのゲーマーなキリトさんの一面も見られたのは面白かったところですしね(笑)。



これまでのキリトの生き方、そして今回ラストでリーファにああいうふうに語ったキリトを考えれば、次回のキリトがどういう行動を取るかは自ずと分かってしまうもので。次回どこまでいくかは分かりませんが、サブタイトルからするとたぶん高確率で今回以上に盛り上がる戦闘シーンが入ってくるんじゃないかなぁと予想できるので、その辺も含めて楽しみにしたいところです。



◇次回「猛炎の将」


 

ソードアート・オンライン #18「世界樹へ」感想5

Overfly(期間生産限定アニメ盤)(DVD付) Overfly(期間生産限定アニメ盤)(DVD付)
春奈るな

SME 2012-11-28
売り上げランキング : 60

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

いよいよ世界樹へ向けて出発となったキリト&リーファ+ユイ。シグルドたちとの諍いに、二人を密かに追跡する人影、世界樹の上では引き続きオベイロンに囚われたままのアスナと、不穏の種もあちこちにあるものの、まずは二人で飛び立った空と新たな世界への冒険を一緒に楽しむ感じでしょうか。

 

それはそれとして。SAO編からALO編へと進み、リーファ(直葉)視点をメインに進んでいた今回は特に顕著に感じましたが、やはりアニメという媒体においては、直接的な表現のほうがダイレクトに伝わってきて面白さが上がるのかもしれないなぁと思ったところ。

この二つの物語、舞台となるゲームは違うし、デスゲームか否かでも大きく違ってくるわけですけど、それ以上に大きい気がするのがリーファの存在で。SAO編と違い、メインを張るヒロインキャラが最初からキリトと出番を二分する勢いで出ている、という点で画面が華やかなのもあるけど(笑)、そのリーファのモノローグがキリトと同じかそれ以上であり、又、彼女の抱えているのが恋心という点もあって、彼女の揺れる心情が凄く理解しやすいのですよね。それだけで、凄く面白く感じる気がします。

 

SAO編の場合、キリトはあまりその心情を直接的な言葉では語ってくれないし(これはALO編でもそうですかね)、作劇自体も、モノローグで直接語るよりは、絵や行動で見せて視聴者に察してもらう形だったんじゃないかなぁと思うので、余計にその差が際立ってきたような気もします。SAO編でもシリカのエピソードは何となく他よりも面白かったような記憶がありますが、それはあのエピソードがこのALO編の形に近かったからじゃないかと、今なら思いますし。

あとは、原作既読だと、原作との違いもあるかな、と。三人称と一人称だと、媒体を変えたときにどうしても情報量に齟齬が生じるわけで、その場合、当然後者のほうが削ぎ落とされる要素は大きくなってしまう。逆に前者は、後者の場合に比べると、声が付く分プラスになるんじゃないかな、と。そう考えると、原作では三人称のリーファやシリカ、アスナのパートは面白くなってくるし、逆に一人称のキリトやリズベットは物足りなさとか分かりにくさを感じてしまうのかもしれないなぁ、なんて。

……「化物語」の阿良々木君や「ハルヒ」のキョンのような勢いで、モノローグで喋りまくる形にしたらもっとフォローできるかもしれませんが、でもそれってキリトのイメージとしては何か違うよなぁと思ってしまうから、難しいですしね(苦笑)。

 

まあ、リーファの場合、恋心だけでなく、当初は好きでも何でもなく、兄が囚われたことでむしろ憎んでいたかもしれないゲームの世界に魅せられた理由も大きい気がしますけどね。

これまでにも何度も見られた、本当に楽しそうに空を飛ぶ姿。自室の天井に、おそらくは誰かが撮ってくれたのだろうスクリーンショットを貼るくらいに、彼女があの世界を……何よりもあの空を愛していることは伝わってくるわけで。そして、今回のシグルドたちとの一件。空に憧れるからこそ縛られるのを嫌うのか、縛られるのが嫌だからこそ何者からも自由な空を愛するのかは分かりませんが、どっちにしても、彼女が束縛を嫌い、自由に羽ばたける場所を望んでいるのは分かるし、そんな彼女だからこそ、勢いで領地を飛び出したものの、その後悔や未練よりも、キリトと目指す新天地へ心躍らせる気持ちのほうが強いのも伝わってくる気がするわけで。

……こうやって改めて書き出してみると、やっぱりリーファってその気持ちが分かりやすいし、共感性の高いキャラだなぁと思えるわけで、そんな彼女がメインの語り手となるALO編が面白いのは当たり前のような気がしてきました(笑)。剣と魔法と空と妖精という、視覚的にも楽しい世界がそれを存分に補強してくれていますしね。

 

さて、そんなふうにここまでは何処までも広がる空の世界を満喫してきたわけですが、次回は一転して洞窟の中を進むことになりそうで。最後にはキリトが感じた視線が勘違いではなく、本当に彼らを追跡している人影があることが描かれましたし、その辺も含めて二人+一匹(?)の冒険がどうなるのか楽しみにしたいと思います。

 

◇次回「ルグルー回廊」

 

 

ソードアート・オンライン #17「囚われの女王」感想5

Overfly(期間生産限定アニメ盤)(DVD付)Overfly(期間生産限定アニメ盤)(DVD付)
春奈るな

SME Records 2012-11-28
売り上げランキング : 54

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

ALOのチュートリアルと、キリト以外のキャラ(リーファ・アスナ・須郷)の現状の種明かし回でしたね。



まずはリーファによる、初心者キリトへのALOのレクチャー。

……の前に、物凄く強いのにALOの知識はほとんど無いとか、そこだけ見るとキリトは立派な不審人物に見えてしまいそうというか(笑)、リーファはよくあれだけでキリトのことを信じられたなぁとか思ってしまいそうですが、そこは助けられたという恩と、何よりキリトの人柄なんだろうなぁと改めて思ったところ。SAOでもあっさり女性プレイヤーを落としていたキリトさんですけど(笑)、彼とリーファのやりとりを聞いていると、それがよく分かる気がします。リーファ曰く天然な言動もそうですけど、凄く強いのに、あっさりこっちを全面的に信用するような台詞を吐かれるとか、そりゃあスルッと懐にその存在が入り込んできちゃうよなぁ、みたいな(笑)。

ただ、リーファの場合、現実世界のプレイヤーが直葉であることが明かされた後だと、彼女にとって“キリト”という存在との邂逅は、ある意味「運命の出会い」になっちゃっていたのかもしれないなぁ、なんてことも思い浮かんでしまうから、心配でもあります。現実世界で失恋確定な状態で、仮想世界とはいえおそらく彼女にとってはもう一つの世界とも言えるその場所で、自分を颯爽とかっこ良く助けてくれた男の子。補正が働いてもおかしくないですからね……。

……視聴者的には、仮想世界オンリーだったSAO編と違って、これぞ現実と仮想世界を行き来する物語の醍醐味!って感じですけど(笑)。



さて、リーファによるALO講座の話に戻って。

ユイの扱いが「プライベート・ピクシーってやつ?」という質問だけでスルーされていましたが、MMOをやったことのある人なら、原作を知らなくても、要はALOにおけるペット的な存在だと認識されたと分かるところでしょうか。このユイのことを始め、突っ込もうと思えば不審な点はいっぱいある気がするキリトですけど(笑)、そういった疑問はスルーして、重点が置かれていたのは、このゲーム特有の飛行システムと、キリトの目的地である世界樹とそれに絡むこのゲームのグランドクエストについてでした。



最初に辿り着いた種族だけが報酬を貰えるのに異種族間の協力が必要かもしれないとか、もし本当にそんな攻略法だとしたら、端から見ている分にはその抜け道とかいろいろ考えるのが楽しそうな気がしてきてしまうところですが(奇しくも、キリトとリーファは異種族混合パーティーということになりますし)、それよりも今回目を惹いたのは、やはり飛行システムのほうですね。

前回では、空を飛ぶためには補助コントローラーが必要とのことでしたが、古参プレイヤーだというリーファからは、そんなものを使わなくても飛べる「随意飛行」の方法を教えてもらえました。前回のレコンの様子を思い出せば、リーファの言うとおりコツがいるのでしょうが、ちょっと教えてもらっただけで、少なくともコントローラーは使わずに飛べるようになり、まっすぐ飛ぶだけならリーファにも劣らぬ速度で飛べるようになったキリトは、やはりこういった適応力には長けているんだなぁというところを改めて見せてもらった感じです。



まあ、そんな感じで飛行の魅力を知ったキリトを見ているだけでも楽しそうな気はしてくるところですが、それ以上に、嬉々としてやり方を教えてくれて、初心者に負けてたまるかとばかりに高速で飛び、そんな自分について来られたキリトに嬉しそうにしていたリーファの姿を見ていると、SAOがああいうことになったのに何故このゲームが支持されているのか、リーファ(直葉)がこの世界に居続けているかの一端が分かる気がしてくるところです。

エギルの説明だけでなく、今回はゲーム世界の中でも、集団PKや他種族領では一方的なPKが可能など、どこかメルヘンちっくな世界観とは真逆のシビアな面が示され、開始から一年経ってもクリア不可能なグランドクエストと、サービス的にはどうなの?と思ってしまいそうな点も出てきましたが、それらを補って余りある魅力が「空を飛ぶ」ことにはあるのだと、リーファを見ていると伝わってくる気がしましたからね。中にはクエストとかは二の次で、飛びたいがためにログインしているプレイヤーもけっこういるんじゃないかな、というくらいに。この点だけでも、このゲームを自分もやってみたくなるところです。



そんなこんなでキリトとリーファが共に世界中へ向かうことが決まった後は、アスナは本当に世界樹の上に囚われており、その犯人はずばり須郷その人だったことが明かされました。更にその須郷は、アスナ以外のSAO未帰還者の精神も捕らえており、人体実験に使っているとのこと。

リーファの正体といい、この辺を意外とあっさりバラしてきたのを見ると、この編で重要なのはそういった謎解きではなく、キャラの(特にリーファの)心情と、いかにして世界樹を攻略し、あの世界では神に等しい存在の須郷を倒すのかのほうだと示された感じでしょうか。



今回は攻略に二年掛かったSAOと違い、早急にアスナを助け出さなければならないということで、展開がさくさく進んで行くだろうという予想もできますし、サブタイトル的にも次回早速、世界樹へ向けて出発となりそうで、キリトとリーファの旅がどんなものになっていくのか、楽しみにしたいと思います。



◇次回「世界樹へ」


ソードアート・オンライン #16「妖精たちの国」感想5

INNOCENCE(期間生産限定アニメ盤)(DVD付)INNOCENCE(期間生産限定アニメ盤)(DVD付)
藍井エイル

SME Records 2012-11-21
売り上げランキング : 38

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

サブタイトルどおり、妖精たちの国――世界を映像で観られたのが、期待していたのもあって一番見所だったかなぁという気がする第十六話。

あとは、お久しぶりのユイの再登場ですね。というか、ここでこういう出番があるから、SAO編でもユイのエピソードは絶対にやらなければならなかったんだよなぁと改めて思うところでしょうか。


取り敢えず、エギルの出番がちゃんとあったことに何だかホッとしてしまいましたが(笑)、何にしても、ちゃんと現実世界に帰還している彼の姿が見られたのは嬉しいところです。キリトの他にもちゃんと帰還者がいることが示された瞬間でもありますし、単純に、二人の関係がゲームのときのまま続いているのが嬉しくなるところでもありましたし。ようやくデスゲームから帰還できたばかりでも、キリトなら、あんな手掛かりを見せたらゲーム世界にすっ飛んでいくだろうことが分かっていたからこそ、ソフトを用意しておいたんだろうな、とか、相変わらずの信頼関係が見えるところでもありましたしね(笑)。

この二人だけでもこんなシーンを見せられたら、キリトが提案したオフ会が実現する瞬間も是非見たいと思ってしまったところです。


さて、そんなわけでキリトが新たに飛び込んだのが、「アルヴヘイム・オンライン」という、妖精のアバターとなって飛び回ることができる世界。妖精+飛行可能というだけで、SAOよりもファンタジー色が強いような気もしてしまうところですが、何にしても視覚的にはやっぱり楽しいですね。ユイも早速可愛らしい小妖精の姿を披露してくれましたし。

もっとも、いきなりホームタウンとは全然違う場所に放り出されたり、SAO時代のデータが引き継がれてしまったりと、早速バグっているとも受け取れるような状態になっているキリトには、これはこれで相変わらずだなぁと思ってしまいそうなところですが、この辺に関する説明というか会話は、改めて聞いているとなかなか面白いところでした。特に前者は、原作だと本文でも先に明らかになっていた気がするし、そもそも該当する既刊部分を一気に買った自分としては四巻の口絵ページを見たら思い切りネタバレだったというのもあるのですが、その部分の種明かしがアニメではまだされていないので、余計になるほどそういうことかと面白く思えてしまったところかも?


何にしても、一からALOを楽しみに来たのではなく、アスナの手掛かりを得るためにゲームのメインクエストに一直線……どころか正規手順はすっ飛ばす勢いで挑まなければならないキリトとしては、最強レベルまで育てたSAO時代のデータを流用できるのは、むしろありがたいところでしょうけどね。

エギルにゲームの説明をしてもらって明らかに面白そうと思っていそうだったり、アイテムの消去に躊躇っていたりしたところでは、彼のゲーマー気質が相変わらず見えるところで、可笑しくなってしまったところでもありましたが。


そんなこんなで妖精たちの世界に飛び込んだキリトでしたが、ユイから基本的なレクチャーを受けたところで出くわしたのが、OPを見ればこの新たな世界でのパートナーだと分かる女の子でした。

……これだけ見ると何だか都合良く巻き込まれているような感じもしますが、SAO時代に希少な女の子と沢山知り合っていたことを思うと、そういう意味では違和感ない遭遇だな〜……というか、その点に関してだけは上手い伏線にもなっていたのかも?なんて思うところでしょうか。


ともあれ、今回は取り敢えず窮地を助けに入ったところで終わりだったので、次回は彼女との交流と、おそらく彼女から聞けるだろうより詳しいあの世界の情報などがあると思われるので、その辺も含めて楽しみにしたいところです。


◇次回「囚われの女王」

 



ソードアート・オンライン #15「帰還」感想5

ソードアート・オンライン〈3〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫) ソードアート・オンライン〈3〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫)
川原 礫 abec

アスキーメディアワークス 2009-12-10
売り上げランキング : 50

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

OP&EDも一新され、新章突入となった第十五話。

取り敢えず、OPは新しくお目見えした仮想世界にわくわくとしたところ。やっぱりビジュアル的にはこっちのほうが映えると思うところですし、サブタイトル的に次回からは本格的にこの世界が観られそうで、まずはそれが楽しみなところでしょうか。


本編としては、まずはキリトの帰還後の状況説明からな感じで。

新OPで既に明らかになってしまっていましたが、ゲームをクリアしてSAOの世界からは解放されたはずなのに、アスナを含め、未帰還者が300人もいることが語られました。最後のメールでエギルについてはちゃんと帰還していることが明らかになったわけで、SAO時代と同じく、二人の付き合いが現実に帰ってからも続いていることが垣間見えたのは嬉しくなるところですが(あの世界で得た絆が現実でも続いていることにも、かつての仲間とはバラバラになり、最愛の人は戻って来ない状況でも、最低一人はキリトの味方が存在していることが分かることにも)、キリトとしてはアスナのことで頭が一杯かな……といった感じで。原因不明なまま眠り続けているだけでもきついのに、大人たちの思惑で勝手に結婚させられることまで知らされてしまいましたからね。


そのアスナの結婚話も含めて、今回はとことんキリトを落としてきたなーと思ったところ。

直葉との剣道の試合でも、様になってはいても、彼が仮想世界で身につけた剣術は、現実でひたすら技を磨いてきた直葉には通用せず、眠り続ける最愛の人は、まるで彼女の命を盾に取られるように、他の男に奪われようとしている。SAOという仮想世界では最強のプレイヤーであったキリトだけど、現実での桐ヶ谷和人という人間はちっぽけで無力な存在なのだと、これでもかと示してきた。キリトがアスナより年下であったというのも、年上の男である須郷がアスナを掻っ攫おうとしている現実においては、地味に効いているような気がしてくるところですし。

ここまで強調されてくると、新章におけるテーマはそこになってくるのかなぁ、と思うところでしょうか。それが、現実では無力な少年が現実でも戦う力を身に付ける話になるのか、それとも、再び仮想世界の強さに縋る話になるのか、あるいは……というのは、これから見守っていくところなのでしょうが。


そして、今回から正式に登場となった、キリトの義妹・桐ヶ谷直葉。EDを観ると、やっぱり今章のヒロインは直葉なんだなぁと改めて思ってしまうところですが、同時に、キリトと二分するくらいに彼女が視点となるシーンが多かった気がする今回を観ていると、主人公の一人でもあるんだろうなぁとも思えるところで。

キリト視点で見ると、キリトがいかにアスナを取り戻すかというお話に見えるけど、直葉視点で見ると、複雑な恋心にどう向き合っていくかというお話にも見えるわけで、この辺をどう料理していくのかは楽しみになるところですかね。何しても今回は、半身を失い精神的に打ちのめされているキリトと、そんな彼を複雑な思いで見つめる直葉を見ているだけでも楽しめたというか、そんな二人を見事に演じ切った中の人たちに感心したところでもあったかも。

今回のラストでは、そんなキリトが今のアスナの状況を解決する手掛かりになるかもしれない映像を手に入れたということで、次回でおそらく再び火を灯すだろう彼がどうしていくのか、冒頭で書いた新しい仮想世界共々、楽しみにしたいと思います。


◇次回「妖精たちの国」


 

 

 

 

 

 

ソードアート・オンライン #14「世界の終焉」感想4

ソードアート・オンライン プログレッシブ1 (電撃文庫)ソードアート・オンライン プログレッシブ1 (電撃文庫)
川原礫 abec

アスキー・メディアワークス 2012-10-10
売り上げランキング : 2

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

Aパート丸々……とまではいかなかったとしても、ある程度は使って描かれるかなぁと思っていた75層ボス戦。まさかのアバンで終了したのが一番びっくりした気もしますが(汗)、話数と今回のサブタイトルを考えれば、予想できたところだったのでしょうか……? アインクラッド崩壊までのどこかで終わって次回サブタイトルが「帰還」だと、予告映像なしでもネタバレになりかねないですし。

とはいえ、できればボス戦……というか、集団戦をもうちょっと見たかったなぁと思ってしまうのが正直なところでしょうか。今回でアインクラッド編を終わらせることを考えると、こういう構成にならざるを得ないのかなぁとは思いますが。

 

しかし、キリトが無事現実世界に帰還した後の描写もやや不満があったかも。傷ついて古くなったナーヴギアとか、キリトの髪が伸びていたりガリガリに痩せてしまっていたりとかしたところは、いかにも二年間囚われていた感じで良かったと思うけど、そんなキリトが寝ていたベッドが、少なくともパッと見はごくごく普通のものだったのには「え?」と思ってしまったところで。最初から入院着姿だったのは、着替えに割く尺が無かったか、あるいは何らかの規制的な何かがあったのかなぁと補完することもできなくはないですが(原作だと確か素っ裸)、さすがに普通のベッドだと、目覚めてすぐキリトが歩いているのに違和感が……。その歩き出した後も、いくら点滴に縋ってとはいえ(そして歩み自体もゆっくりとしたものだったとはいえ)、しっかり歩け過ぎじゃないか?と。

まあ、私もこの辺のことについてはそんなに詳しいわけじゃないので、あまり偉そうなことは言えませんが……何となく、最後の最後に詰めが甘かったような印象が残ってしまいましたね。

 

とまあ、引っ掛かった部分を先に書いてしまいましたが、今回の話で重要なのはそこではなく、明らかになったヒースクリフの正体と、あの世界の終焉、そして、崩壊する世界で交わされた茅場との会話でしょうか。

崩れ落ちて行く浮遊城の姿には、ようやく囚われの世界から解放された喜びとか安堵とかと同時に、二年間もあの世界で過ごしていたわけだから、やはり淋しさも感じてしまいそうに思えるところですが(仮初とはいえ夫婦で過ごした家も消えていったわけですし)、それ以上に、一視聴者としては、ただただその美しい光景に目を奪われた感じでしょうか。キリトたちがそこで過ごした二年間があったからこそ余計に美しいと思えたのだとするなら尚のこと、茅場があの世界に焦がれたのも分かる気がしてしまいそうなところですし。

 

その茅場の思惑が垣間見えたのは、特に重要かと思われるところ。

大勢の人をゲーム世界に閉じ込め、その大半の人間を殺した人物ではあるものの、それが分かってしまうと、彼を完全に悪とは断じ切れないところで。ただの愉快犯ならそう断罪することもできたのでしょうが、彼のあの世界への思い、そして、自分(システム)の思惑を超えたキリトとアスナへの言葉を考えると、キリトが言った他人のゲームを眺めているだけはつまらないとか以上に、彼自身があの世界で生きてみたかったし、そこで生きる他の人たちの姿も見てみたかったというか、あの世界を本当に在るものとしたかったんじゃないかな、とか思えてしまうところで。キャラの死亡が現実の死に繋がってしまうということ自体が、それを表しているようにも思えるところですし。……まあ、そんな彼の夢想に巻き込まれたプレイヤーたち、特にそれで死亡してしまった人にとっては迷惑どころの話ではないのですけれどね(汗)。

でも、キリトが現実世界へ帰還できたのが、ゲームクリアを為したプレイヤーだからとか、キリトのHPがゼロになってから脳が焼き切れる前にゲームクリアが認められてそのシステムが発動しなかったからとかじゃなくて、システムを超えるもの(茅場の見たいと望んでいたもの)を見せてくれたから、だったとしたら…………たぶん世紀の大量殺人犯と言っても過言じゃないような人なんだろうけど、やっぱり憎み切れないなぁと思えてしまいます。

 

そんなこんなで、アインクラッド編が終了。次回からは新章突入ということで、取り敢えずOP&EDがどう変わるかが楽しみですかね。次の世界はこれまでよりも視覚的には確実に楽しいことになると思いますし。ストーリー的にはその前に、帰還後のキリトの様子とか、アスナや他のプレイヤーはどうなったのかとか、そういったところが描かれることになるのかな、と思うところですが。

 

◇次回「帰還」

 

 

DOG DAYS' EPISODE:13(終)「Summer Memories」感想5

DOG DAYS´ 2(完全生産限定版) [Blu-ray] DOG DAYS´ 2(完全生産限定版) [Blu-ray]

アニプレックス 2012-10-24
売り上げランキング : 165

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

サブタイトルどおりの、まさにひと夏の思い出のような「DOG DAYS」第二期も最終回を迎えました。

 

とうとうユニオン・フェスタも終わり、最後は領主&勇者一同でピクニック、そして送還の式典を終えて勇者たちは帰還……というもの。お別れの際に、今度はフロニャルド側から勇者へ贈り物をし、リコの新しい召喚の方法が云々という話をしていたので、次からは第一期のような縛りも無くなるのかもしれないなぁと思いつつ、別れを惜しみながらも今回は再会が確実に約束されているということで必要以上にしんみりすることもなく、予定調和に終わったなぁといった感じでしょうか。勇者帰還後も、それぞれに日々を過ごしているみんなの姿も最後には描かれて、視聴者としても彼らに再び会える日を楽しみにしたいな、といった感じでしたし。

 

そんな感じで、勇者様お帰りなさい戦興業から始まり、ユニオン・フェスタで締められた第二期。

新キャラも大量に登場し、たまに一人のキャラにスポットが当たることもあったけれど、基本的には中盤もそんなみんなでわいわいとやるお祭り騒ぎに終始していた印象が強く、放送開始から一月ほどのときに某ゲームのFDが発売されてやっていたこともあって、この番組もそうした印象が強かったのですけど、最後までそれは変わらなかったかなぁと思うところでしょうか。

 

とはいえ、アデルさん登場で勇者一同の今後の身の振り方の問題が静かにポップアップしていたり、エクレのシンクへの気持ちを自覚させるエピソードに代表されるようなシンクを取り巻く恋愛模様にも進展が見られたりしたので、単純に番外編的なものとも言い切れませんけどね。……最終話でのクー様のシンクの嫁候補の中にエクレの名前が無かった辺り、一話貰っていたにも関わらずそのエクレが微妙にヒロインからスピンアウトしていた気がしないでもないですが(笑)、しかしそこは、一人だけちゃっかりそれぞれが勇者へ贈ったものとは別のプレゼントを用意していたことで相殺ですかね? 個人的には、そんなヒロイン勢とは別に一話貰っていたことで、ユッキーがダークホースだったりして、なんてことも思ったりしますが(笑)。

ただまあ、念願のレベッカ呼びをしてもらったベッキーが、やっぱりまだ暫くはベッキーのままでいいと言っていたり、シンクがクー様に語った「打倒・ナナミ」が当面の目標であったりすることを考えると、ほんの少しの進展を見せつつも、その辺はまだ保留なのかな、とも思うところですが。実はユニオン・フェスタ中にシンクvsナナミのカードがあったにも関わらず、今回のちょっとした回想で終わらせてしまった辺りも、それを示しているのかな、と。……そういうところを省くから、本編というよりも番外編的印象のほうが強くなってしまうとも思うのですけどね(笑)。

 

そんな感じではありましたが、ともかく第二期も楽しませてもらいました。

この物語の世界観としてはこうしたお祭り騒ぎ的エピソードの集まりが一番合っているのかなぁとは思いつつも、個人的には第三期があったら、一期のようなシリアス目のエピソード……というか、キャラを絞ったエピソード、もしくは単純なお祭り騒ぎではないエピソードも観てみたいかなと思うので(現時点で撒かれているフラグからすると、一番面白そうなのは、シンクのナナミ越えですかね。それなら、お祭りエピソード的な楽しさもありそうだし、同時にそれを成し遂げることで恋愛絡みのエピソードも進みそうですし(笑))、それも期待しておいてみたいかな、と思います。

 

ココロコネクト #13(TV版終)「この五人がいれば」感想5

ココロコネクト ヒトランダム 上 (初回限定版) [Blu-ray] ココロコネクト ヒトランダム 上 (初回限定版) [Blu-ray]

キングレコード 2012-10-24
売り上げランキング : 544

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

一発で気に入って、ひょっとしたらここまでの三曲で一番かもしれない、というくらい良い感じのED曲が三話しか聞けないのは残念だなぁと思いつつも、「カコランダム」編が終了となりました。

ついでに、テレビ放映も最終回。でも、続く「ミチランダム」編への序章と次回予告はばっちりと入っていて、ここで放送終了は何て勿体ないんだ!と思ってしまうところ。これまでも、本編→次回予告→EDの流れが秀逸な作品でしたけど、テレビ放送分はこれで終了のためか、流れ自体は踏襲しつつも少し変則的な形となった今回のその流れは、この先にここまでの集大成の物語が来るものを予感させる素晴らしいものだったと思ったわけですが……久々に公式サイトを見にいってみたものの、その「ミチランダム」編がどうなるのかのお知らせが見当たらなかったのですが、えーと、以前何かでちらりと目にしていたとおり、ネット配信ということで良いのですかね? まさかBlu-rayを買わないと観られないなんてことはないと思いますが……。

 

まあ、その辺は今後情報が出てくるのを待つとして。唯&青木は前回で解決したということで、ラストは伊織メインのお話。これまでにもちょいちょい描写があった、伊織の問題(二番目の父親がヨリを戻しに来ていた)が明らかとなり、それが解決するまでが描かれました。

これまでの現象によって自分を見つめ直し、今の永瀬伊織を認めつつあった彼女への<ふうせんかずら>からのやり直しへの誘惑は、まさに悪魔の囁きと思えてしまうもので、太一の失言によって制御不可となった状況を終息させ、<二番目>が迷惑掛けたお詫びという体を装ってはいたものの、一枚岩じゃないと言いながらも、<ふうせんかずら>もやっぱり油断ならない奴だなぁというのを再認識した感じでしょうか。どう見ても、<二番目>が作り出した状況をちゃっかり利用していましたからね。それすらも共謀だったら更に恐ろしいところですが。

ただ、伊織を追い詰め、太一と稲葉の必要以上の口出しを阻み(でも、新規OPラストと同じく、太一と稲葉がさっと伊織の手を握るシーンは素晴らしかった!)、しかし伊織が出した答えに嬉しそうな様子を見せていたようにも思えてしまう彼を見ると、相変わらず敵味方の判断に困る相手だよなぁとも思ってしまいます。おそらくは、たぶん彼の思惑と文研部の成長がうまい具合に合致しているだけなのですけど、うっかり彼はそのために文研部に干渉してきているのだと思えてしまいそうになりますから。……その辺の実際のところがどうなのかは、原作最新巻、もしくはその次(?)の最終巻を読めば分かるのかなぁとも思うところではありますが。

 

ともあれ、追い詰められた伊織にみんなが手を差し伸べ、それを見た伊織もみんなへと手を伸ばし、無事解決となったわけですが、ラストでは伊織に再び問題が浮上。家庭問題は解決したし、伊織の人格的な問題も、今回の<ふうせんかずら>への今の自分を認める発言を聞くと解決したようにも思えますが……恋愛問題は確かに片付いていないし、ラストの雰囲気はそれだけなのか?と思わせるものもあって。

ここに来て、文研部それぞれの問題もありつつも、究極的にはここまでのお話がずっと永瀬伊織の物語であったことが表面化したようにも思えるラストでした。しかし、改めてここで物語が一旦切れてしまうのは生殺し過ぎる(笑)。私は原作読んでいるからまだいいけど、未読の人は相当続きが気になって仕方ないんじゃ、って感じですよ。

とはいえ、正直放送開始前は制作会社とかで微妙に不安があったりもしましたが、やや作画面に不安があったことを除けば想像以上に素晴らしい作品に仕上げてもらって、なかなか満足できるアニメ化になっていたかと思いますし、「ミチランダム」編が観られる日を楽しみに待ちたいと思います。

 

 

境界線上のホライゾン供 13(終)「境渡りの欲深き者達」感想5

境界線上のホライゾンII (Horizon in the Middle of Nowhere II) 2 (初回限定版) [Blu-ray] 境界線上のホライゾンII (Horizon in the Middle of Nowhere II) 2 (初回限定版) [Blu-ray]

バンダイビジュアル 2012-10-26
売り上げランキング : 29

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


 やっぱり前回ナイトだけ決着が描かれなかったのはナルゼが駆けつけるフラグだったんだ!とばかりに、落ち行くナイトにナルゼが手を伸ばし、新しくなった箒で空を翔ける二人の魔女の姿からスタートした最終話。冒頭から「さすがサンライズ!」と言わんばかりのメカ描写にアクションと、いきなり堪能させてもらいました(笑)。その後の武蔵の後方宙返り(?)も見応え抜群でしたし。

 

そして、それに続くのは、ホライゾンとそれを支えるトーリでの、“悲嘆の怠惰”による砲撃。それを防ぐトレス・エスパニア側も主力が集って力を合わせる展開と熱く応援したくなるようなものになっていましたが、ネシンバラがゲットしてきた二つ目の大罪武装を取り出してからが、武蔵側が更に熱い展開で。

新しい大罪武装を手に入れる=ホライゾンが一つ感情を取り戻す、なわけですから、それも当然といえば当然かもですが、それでもやっぱりその直前のホライゾンとトーリの会話は聞き応え十分というか、相変わらず全裸ながらも、ここぞというときには最善の言葉で過不足なく背中を押すトーリが凄いな、と。戦闘能力は何も持たない彼だけど、やはり彼が主人公なのだと見せつけてくれている感じです。そんな彼に支えられながらも、自分の望みを見つけて歩き出すホライゾンは、同時にそんなトーリを支えてもいて、良いカップルだなぁと改めて思うところでしょうか。

 

そんな二人に続いては、この二期でカップル成立した点蔵&メアリのターン。トレス・エスパニアに致命的な一手を許してしまったか、というところでのエクスカリバーは、シチュエーション的にも、武蔵にまた一つ新たに強力な戦力が加わったという意味でも、燃えるところでしたね。

……無事武蔵の住人となったメアリが、まさかの点蔵と同室というのにはびっくりしたものですが。

 

何とかアルマダ海戦も歴史どおりに終結させ、教皇曰く役割を持って舞台上に武蔵が現れたところで、エピローグ。これでようやく武蔵も一角として認められたかなというのを嬉しく思いつつも、ここは三国それぞれに幸せなエピローグを迎えられたこともまた喜ばしいところで。

いろいろあったけど国に温かく出迎えられたトレス・エスパニア組も良かったですが、個人的には立花夫妻の救済が描かれたのが一番嬉しかったところでしょうか。今期中は最後まで寝っぱなしだったのに、最後に宗茂さんが美味しいところを持っていきましたよ(笑)。役割がなくなってもずっと一緒にいることを誓う二人は、ベタだけど良かったというか、襪気鵑幸せそうならもうそれでいいような気がしてくるところでしたね。

 

……ところで、最後の一枚絵で、武蔵に来たメアリと一緒に立花夫妻も描かれていたということは、この二人も武蔵サイドに来たってことなのでしょうかね。だとしたら、個人的には凄く嬉しいですけど。キャラ的にも戦力的にも、武蔵の仲間にならないかなぁと思っていた二人でしたし、トレス・エスパニアとの戦いが今回で終わった以上、次に別の国と争うことになったら出番がそれこそ今期での教皇くらいのものかそれ以下になりそうで、それは淋しいなぁと思っていましたから。

まあ、この二人が実際どういう扱いで武蔵に残っているのかは、三期があればそこで説明されるかな、ということで。というか、アルマダ海戦の終盤で、原作の表紙イラストを飾っている人たちと思しきキャラクターたちが少しずつ顔出ししていたので、スタッフ的には三期、四期とやる気満々なのかなといった感じで、さすがに今回は最後に三期決定の告知とはいきませんでしたけど、可能性は十分あるのかな?ということで、いつかそれが聞けるのを楽しみにしたいと思います。

でも、その前に。二期も素晴らしいものを見せてくれたスタッフの皆様、ありがとうございました。

 

 

2012年9月終了アニメ感想(6)「薄桜鬼〜黎明録〜」4

薄桜鬼 黎明録 第二巻<初回限定版> [Blu-ray] 薄桜鬼 黎明録 第二巻<初回限定版> [Blu-ray]

ジェネオン・ユニバーサル 2012-10-24
売り上げランキング : 1375

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

途中からちょっと録画を溜めてしまっていたので遅くなりましたが、最終話まで視聴しました。

半分以上は斎藤さん目当てで観ていた気がするし(笑)、終盤近くまではいかにして一期冒頭の新選組が出来上がったのかの過程のほうをメインに観ていた感じでしたが、最後まで観ると、この「黎明録」でメインであったと思われる龍之介&芹沢さんの姿にもいろいろと感じるところがあったかもしれません。

 

特に芹沢さんは、まさかあんな良い敵役(悪役)になるとは思わなかったなぁ、と。彼の思惑とか生き方とか、そうしたものが終盤で明らかになるまでは、本当にただの横暴で無茶苦茶な人(でも成果自体はそのやり方でちゃんと出しているという責め切れない人)でしかなかったのに、それだけの人じゃなかったことが見えてくると、あんな人でもその最期はかっこいいと思えてしまいましたからね〜。酷いことも沢山やったけど、でもこの人がいなかったら今の新選組はなかったのも確かで。

……そういう意味では、芹沢さんが目障りになったらあっさり始末しろと仄めかす幕府のほうがよっぽど非情というか、そんな人たちに認められても結局は破滅しかない新選組の未来が垣間見えるような気がして、いろいろ複雑なところでしたね。

 

そして、芹沢さんと同じく、当初はそれほど良い印象を抱けなかった主人公・龍之介。

彼を見ていると、千鶴がいかにこの手の作品(ゲーム)の主人公として優れていたかを改めて痛感してしまうところだったのですが(「緋色の欠片」を自分は脱落してしまったこともあり、余計にアニメ「薄桜鬼」の成功の大部分は彼女のキャラクターが担っていたんじゃないかなぁという気がします。勿論新選組の面々の魅力もあってこそですけど、もし千鶴と龍之介の登場が逆だったら、ここまでアニメシリーズは続かなかったんじゃないかな、と)、まあそれも仕方ないといえば仕方なくて。最後まで見れば分かることですけど、龍之介は最後にスタートラインに立つタイプの主人公なんですよね。そう考えると、OP映像がホント秀逸だなぁと思うところで。新選組の面々を、時に仰ぎ見、時にその背を追い、手を差し伸べて引っ張ってもらいながら彼らの生き方を見つめてきた龍之介が、最後は自分の足で歩き出す。その直前に芹沢さんのカットが入るのも、まさに最終話のとおりで。

そんなふうに歩き始めた龍之介と、「黎明録」から続く物語の主人公となる千鶴がすれ違うシーンは、ベタながらも感慨深いものがあって、同時に、そんなふうに進み始めることができた龍之介だからこそ、彼が今度は新選組の彼らを、ちょっとした小エピソードでいいから助けるようなエピソードが見たいなとか思ったところかも。まあ、「黎明録」のほうが後のはずだから無理なのですけどね。

 

龍之介がそんなタイプの主人公だったからか、新選組に身を置きながらもいまいち本筋には絡んで来ないというか、絡んで来ても蚊帳の外の印象が強かったのがちょっと残念だし(とはいえ、一期に登場しないキャラクターである以上、「黎明録」での彼の結末は死亡か別離しかないので、ある意味予定調和といえば予定調和なのですが)、小鈴との関係も結局あれ以上の進展がないまま終わってしまったのはちょっと肩透かしだったかも?

とはいえ、小鈴とあれ以上絡んでも、じゃあこの結末以上があったのかは何とも言えないというか、ああいう芹沢さんに最後に背中を押されたからこそ、一番良い形で龍之介が「生きる」ことを選べたのではないかという気もするので、今の段階ではやっぱりこの結末が最善なのかな〜と思わなくもないですが。

 

何にしても、新選組が出来上がるまでの過程と、それに関わった人たちの物語を、1クールの間楽しませてもらいました。

 

 

ソードアート・オンライン #13「奈落の淵」感想5

ソードアート・オンライン 1【完全生産限定版】 [Blu-ray]ソードアート・オンライン 1【完全生産限定版】 [Blu-ray]

アニプレックス 2012-10-24
売り上げランキング : 22

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

前半は引き続きキリトとアスナの新婚生活とそこで知り合った人との交流という、ヌシ釣りなんてイベントがありつつもどこかのんびりとした空気が流れていたわけですが、ヒースクリフからのメールから一変、新たなボス攻略――しかも、ボス出現と共に部屋が封鎖され、転移結晶も使えず、先遣隊は全滅した――ということで一気に緊迫した展開となりました。

 

前回のボスは何だかんだでキリト一人で撃破という結果になっていたこともあり、久々の大勢でのボス攻略は、画面越しに観ているだけのこちらとしてはわくわくする展開でした。

人対大型モンスターの戦いだと、やっぱりこういう集団戦のほうが映えるのかもなぁ、なんてことをちらりと考えつつ、一人で盾役になれる団長と、二人でなら同じ役目をこなせるキリト&アスナがボスの攻撃を食い止め、その間に他のプレイヤーがダメージを与えていく様子は、役回りは違ったときもあるだろうけど、これまでもこうやって進んできたんだろうなぁというのが窺えるという意味でも面白かったなぁ、と。思えば、こうしてちゃんとみんなが団結してのボス攻略って、映像として観るのは初めてかなぁという気がしますし。一層のときは何だかんだでみんなの心はバラバラだったような印象がありますからね。

……まあ、今回だって、ボスを倒すということ以外は、実のところ腹の内に何を抱えているかなんてのは分からないところですけどね。実際、集合場所ではキリトを見て忌々しげな視線を向けていたプレイヤーも大勢いましたし(やっぱりキリトの悪評はまだ……と最初は思ったところでしたが、それよりも今回の場合、高レベルプレイヤーが一時でも前線を離れていたことに対する非難だったのかも? 結婚したことがどこまで広まっているかは知りませんが、アスナを一緒に連れていったことも反感の一つになっていそうですし)。とはいえ、いざボス攻略が始まれば、身の危険がガチに迫っていることもあるでしょうが、そんなわだかまりは置いておいて、キリトの指示でも素直に従って動くところは、さすが最前線のプレイヤー、なのですかね。

 

そうした名前もない攻略プレイヤーの様子もそうですが、今回はキリトたちを含めたキャラクターたちの心情を考えるのもなかなか興味深いものだったかと。

例えば、今回知り合った西田さん。ネットワーク関係の仕事をしていた人だと明かすなら彼がSAOに接続した経緯も語らせたほうがより彼の身の上話に深みが出たのでは……なんてことをちらりと思ってしまったところではありましたが、重要なのはそこではなく、そんな彼の言葉を聞いたアスナの言葉と、それを聞いた西田さんの反応。まあ、単純にアスナの台詞だけを聞いていても、そういえば原作読んだときはここでようやくアスナがキリトに惚れた理由が明かされてすっきりしたんだよなぁなんてことを思い出したところでもありましたが、かつて同じ思いを抱えていて、だけどそれを乗り越えたアスナだからこそ、今のアスナは強いし、そんな彼女が得られた強さが西田さんにも希望を与えたんだろうなぁと思うと、こうして触れ合うことで広がっていく正の連鎖にほっこりとなるところで。

 

そんなアスナとは逆に、アスナという大切な存在を手に入れたからこそ、一人きりで生きていたときには持ち得なかった弱さを見せるキリトが新鮮でもあり。だけど同時に、ヒースクリフが言っていたように、守るべきものを得たからこその強さもあるはずで、この辺は楽しみに見守りたいところ。アスナのほうも、強くなったことを見せる一方で、キリト相手だからこそ弱音を吐いている部分もあって、この辺はホント、良い意味で補い合い、支え合っているカップルだなぁと思います。アスナの言った、キリトに会うためにこの世界に来たというのも、あながち間違ってはいないのかも、なんて。

最前線に戻った二人を温かく迎えてくれたクライン&エギルは相変わらずといえば相変わらずですが、二人の理解者だからこそ、他のプレイヤーのように非難の目を向けることなく、すぐさまいつものやりとりに戻れるところには改めて二人の器の大きさを感じるところで。特にエギルの場合、普段は店を経営しているということは、半分はサポート側に回っているプレイヤーということで、それなのにそんな彼がキリト&アスナの復帰戦に駆けつけてくれたというのは何だか嬉しくなるところです。駆けつけられるということはそれなりにレベルを上げているとは思うので、もしもそれが今回のような、いざというときに手を貸すためだとしたら、尚のことエギルの評価が上がってしまうところですしね(笑)。

 

そんなこんながありつつも、開始早々に死亡したプレイヤーが複数出るなど、これまで以上に大変なことになりそうなのを窺わせてくれるボス戦。次回はそれをキリトたちがいかに攻略していくのかがたっぷり描かれることになるのかなぁというのを楽しみにしつつ、次回サブタイトルを素直に受け取るなら、そしてそろそろ2クール目に突入することを考えても、アインクラッド編はそろそろ終わりかなーとも思うところで、その辺もどう描かれるのか楽しみにしたいところです。

 

◇次回「世界の終焉」

 

 

2012年9月終了アニメ感想(5)「カンピオーネ!〜まつろわぬ神々と神殺しの魔王〜」3

カンピオーネ! ~まつろわぬ神々と神殺しの魔王~ 1 (イベント応募抽選券封入・初回生産限定版) [Blu-ray] カンピオーネ! ~まつろわぬ神々と神殺しの魔王~ 1 (イベント応募抽選券封入・初回生産限定版) [Blu-ray]

ワーナー・ホーム・ビデオ 2012-09-26
売り上げランキング : 152

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

第一話を観たときに感じた「何だかよく分からないけど面白い」が何だかんだで最後まで繋いだのか、最終話まで視聴となりました。よく分からないといっても、一応後で説明は入っていたかと思うので、完全に設定や世界観が分からないままなんてことはありませんでしたけどね(サルバトーレ卿に関しては最後までいまいち人物が摑めないままだったので、彼絡みのエピソードはもうちょい欲しかったところでしたが)。

 

とはいえ、感覚的な部分で観ていたのが大きい作品だったなぁとは思います。他作品のように、細かい部分を挙げてどこが良かったのか説明しろと言われたら微妙に困るというか(笑)。いや、良いところがないわけじゃないんですけどね? 神話解説とか聞いているのは面白かったですし、権能使うシーンの猪とか山羊とかの図柄が回る演出なんかは好きな感じでしたし、その権能もいろいろあるからこそ何をどう使うのかを見ているのは楽しかったですし。でも何と言うか、やっぱり個々の部分でどうこうよりも、全体を観て楽しかった感じかなぁ、と。↑で良かったと思う部分を挙げましたけど、逆にヒロインズが護堂さんの学校に転入してきて堂々と愛人宣言するのなんかはむしろ嫌いな展開ですしね。

ただまあ、だからこそ逆に、アニメという娯楽作品を楽しむのにはそういうフィーリングの部分も重要だよなっていうのを再確認した作品ではあった気がします。言葉じゃ説明できないし、例えば「氷菓」なんかのように目に見えて突出した何かがあるとは言えず、でも何でか観ちゃうという。特に(客観的に観た場合)ボーダーライン上にある作品の明暗を分けるのは、最終的にそこだよなー……と視聴を切った作品と比べつつ思ってしまったところでしょうか。

そういった部分とは別に、リリアナさん回は単純にツボでしたけど(笑)。

 

とまあ、自分はけっこう楽しみに観ていたわけですが、原作ファン的にはあんまり評価が芳しくないのかなぁ……というのもちらりと見かけたところで。いろいろ伏線省いたり展開変えたりしていたところもあったようだし、ラストもオリジナル展開だったようですし。

もっとも、これらのことは違うメディアで展開する場合は必然に近いので、良いか悪いかは一概には言い難いことだし、そもそも原作未読の私には分からないところなのですが。そういう意味では、純粋に楽しめる未読組であったことは幸運なのか?なんて思ってみたりなんかもしつつ。少なくとも私はこのアニメを観て、原作読んでみたいと思いましたしね。……既刊の数を見ると、たぶん手を出せないまま終わると思いますけど(汗)。

ただ、ストーリーの詳細な部分はともかく、エロに力入れ過ぎ、みたいな意見は分かるというか、同情するところかも。商品を売ることを考えれば、それを一つのウリにすること自体はアリだと思うけど、原作の魅力はそこじゃない、本来力を入れるところは別だろ、という叫びは、自分も原作ファンな作品のアニメ化で経験したことあるので身に沁みて分かってしまいますからね。あと、1クールに収めるためか、けっこう先に繋がる伏線関係をバッサリいったらしいところも、自分も原作ファンの一人だったらガックリくるかもなぁ、と。完全に今回限りのアニメ化ならそれもアリだろうけど、二期が見たいと思ったらいろいろ難しくなるでしょうからね……。

 

そんな感じで、原作ファンの意見も見てしまうといろいろ思うところもありますが、何だかんだで私個人としては、1クール楽しませてもらいました。

 

 

Archives
Categories
最新トラックバック
プロフィール

祥雲

Amazon
Recommend


コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume01

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume02

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume03

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume04

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume05

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume06

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume07

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume08


感想

Blu-ray版はこちら→
コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume01 (Blu-ray Disc)

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume02 (Blu-ray Disc)

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume03 (Blu-ray Disc)

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume04 (Blu-ray Disc)

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume05 (Blu-ray Disc)

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume06 (Blu-ray Disc)

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume07 (Blu-ray Disc)

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume08 (Blu-ray Disc)




ef - a tale of melodies. 1

ef - a tale of melodies. 1(初回限定版)

ef - a tale of melodies. 2

ef - a tale of melodies. 3

ef - a tale of melodies. 4

ef - a tale of melodies. 5

ef - a tale of melodies. 6


感想

Blu-ray版はこちら→
ef -a tale of melodies.Blu-Ray 1

ef -a tale of melodies.Blu-Ray 1(初回限定版)

ef -a tale of melodies.Blu-Ray 2

ef -a tale of melodies.Blu-Ray 3

ef -a tale of melodies.Blu-Ray 4

ef -a tale of melodies.Blu-Ray 5

ef -a tale of melodies.Blu-Ray 6


主題歌・OST→
「ebullient future」ELISA
「笑顔のチカラ」 羽山ミズキ(後藤麻衣)
「願いのカケラ」 雨宮優子(中島裕美子)
ef - a tale of melodies.ORIGINAL SOUNDTRACK ~elegia~



ef a tale of memories. Blu-ray BOX (初回限定生産)
  • ライブドアブログ