翠の匣

アニメや読んだ本(漫画・ラノベ)の感想を、徒然と書き綴っているブログです。

ソードアート・オンライン

ソードアート・オンライン #25(終)「世界の種子」感想5

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2クール続いたこの作品もとうとう最終回。分かっていたとはいえ、これまで出てきたキャラ集合と、VRMMO世界の再出発にもなっていたラストエピソードは、最後を飾るには相応しいものだったかと思います。


いつもより長いアバンでは、現実世界での須郷との決着。

右腕に怪我した和人が右手で易々とナイフを使っているように見えたり、受付のシーンをすっ飛ばしたから和人が病院に無断侵入したように見えたり(通行証を首から掛けていたのに気づけばちゃんと受付を済ませてきていることは分かりますが)と、やはり尺が足りない部分はあるのかやや駆け足気味ではありましたが、その範囲内ではうまくまとまっていたかと思います。須郷のシーンなんか特に、長々とやっても微妙ですしね(笑)。むしろ、映像作品であることを逆手に取って、和人が須郷にナイフを突きつけているときにこれまでの映像を使って彼の葛藤を表していたのは上手かったかと思いますし。


ようやく現実で出会えた二人のシーンも、短いながらも良かったところ。窓の外の去って行くSAO世界の二人――黒の剣士と血盟騎士団副団長の幻影は、これも映像作品ならではの演出で良かったですし。明日奈の声が掠れ気味であまり大きな声を出せないでいたのも、目覚めたばかりといった感じがよく出ていて、これもなかなか上手いと思ったところ。明日奈が身綺麗だとかあっさり起き上がって大丈夫なのかというのは、明日奈の家がお金持ちであるだろうことを考えると、大事な娘のためにお金かけて昏睡状態でもリハビリとかしていたんじゃないかなぁという想像がつく気がするので、それほど気にならないところでしたしね。


二人の再会の後は、後日談。制服姿の二人というのがまず新鮮で、それだけでも楽しかったところですが、キリトの口から語られる、VRMMOのその後、茅場のその後なども興味深いところで。まあ、原作だとこういう事情はもっと詳しく長く語られていただろうというのはあるけれど、十分及第点の説明はされていたかな、と思います。明日奈の作ってきたお弁当も、はっきりとは覚えていなくとも、大よその内容を覚えているなら、それを見せたときのシチュエーションも含めて、それが二人の思い出の品であることは容易に想像がつくかと思いますし(この辺も、映像ならでは、かな?)。

そして、いちゃつく(笑)二人をジト目で眺めるリズと、それをたしなめるシリカが登場したところから、SAO時代のキャラたちが再登場ということで、懐かしいのもあるし、エギルの店に集まったメンバー=キリトたちがアインクラッドの世界で、デスゲームだったとしても確かに築いた絆の証でもあるしということで(さすがに顔だけじゃ分からない人もいるくらいでしたからね……ヨルコさんは分かったかな?)、分かっていても嬉しかったところです。


その中でもやっぱり一番再登場が嬉しかったのはクラインですかね。単純に良い兄貴キャラとして好きなのもありますけど、キリトとクラインの関係って、アスナとのそれ以上に、仮想世界で出会ったからこその最たるものだと思うので。何せ、キリトは当時中学生、クラインは既に社会人と、現実世界で出会っていたら、まず親友になることなんてない組み合わせですから。

……そういう意味では、そんなキリトたちと関係ないところで密かにテーマ的には主役級の関係を築いていたんじゃないかと思えるのが、一話目から登場していたネカマとその相棒のコンビだったりもしますが(笑)。彼らがアインクラッドの世界を経て築いた物語も、それはそれでちょっと見てみたい気もします。


そして、懐かしのキャラ大集合なオフ会で明かされたのは、前回茅場に託されたものの正体。それは、茅場・須郷と立て続けに起こった事件のせいで衰退(消滅?)を余儀なくされようとしていたVRMMOを救う一筋の光となるものでした。

……まあ、その一番の原因は茅場とも言えるので、その本人がそういうアイテムを出してくるのはどうなんだ?とも思ってしまいそうな気もしますが、むしろだからこそでもあるのかもしれませんね。茅場にとってはそれこそ命を懸けても叶えたい夢だったから、いろんな犠牲が出ることが分かっていても強行した。でも、それが自分のエゴでしかないことも確かだから、VRMMOという世界に関しては補填手段を残し、託せる相手がいたこともありそれを渡した。……いや、というより、「ザ・シード」から生まれる世界こそが、茅場の望むものだったのかも。自分が夢見たように、自分の中にある異世界を作る手段を、機会を与えるものだとも取れるというか。原作読んだときはあんまりそういうふうには思わなかったけど、今回アニメでキリトのナレーションを聞いていたら、そんなふうに思えてきて、何だか嬉しくなってしまったところだったので。


というわけで、消え去るはずだったアルヴヘイムの世界も運営を変えて生き残ることが決まり、キリトたちは二次会で再び妖精たちの世界へ。アスナやクラインたちの妖精姿が見られただけでも嬉しいところではありましたが、やはりこのエピソードでのヒロインでありもう一人の主人公はリーファというのを感じさせるシーンでもありました。

みんなが楽しげに歓談するダイシー・カフェでのオフ会で、一人その輪から外れていた直葉。まあ、考えてみればそれも当たり前で、一人だけアインクラッドの世界を知らない彼女がその輪に加われるはずもなく、だからこそ、彼女のホームグラウンドに場所を変えての二次会も遠慮しようとした気持ちも分かる気がするところ。せっかく大好きな兄の世界に触れて、近付くことができたけれど、SAO時代からの友人たちに比べたら、自分なんてまだまだで。これ以上淋しくなる前に距離を置こうと考えてもおかしくないかな、と。


でも、そんなリーファの気持ちをどこまで気づいていたのかは分からないけれど、的確なフォローを入れるキリトはさすが(笑)。

アルヴヘイムの世界に再び姿を現した、浮遊城・アインクラッド。SAO時代から観てきた視聴者の一人としては、その姿を再び見られただけでも感慨深いものがありますが、その世界に再び一から一緒に挑もうというキリトの言葉は(しかもキリトはSAO時代に鍛えたスキルやステータスはリセットしてしまったとのこと)、リーファが超えられない壁として感じていたものを、正にこれから一緒に経験していこうというものだったわけですからね。

そんな二人に手を差し伸べるアスナと、無事アルヴヘイムの世界で再会できたユイと。そうして、お馴染みのメンバーで、キリトを先頭に飛び出して行く姿は、一つの区切りはついても、彼らの冒険はまだまだ続くことを感じさせてくれて。ここまでの物語に満足すると同時に、この先の物語も観たいと思わせてくれるものだったと思います。


そんなわけで、何だかんだで2クール楽しませてもらいました。二つの仮想世界はその景色を観ているだけでも圧巻で、それだけでも観た価値がありそうな気がしてしまうところですが(笑)、そんな世界で繰り広げられる物語も面白かったです。特に2クール目は、リーファという存在が加わったことで、より物語が分かりやすく面白くなった気もしますし。

あとは、最後にこの先の物語への期待も感じさせてもらったということで、是非とも二期決定の報が聞ける日を楽しみにしたいところですかね。物語自体もそうだけど、個人的にアニメで動くシノンが観てみたいというのもありますし(笑)。



ソードアート・オンライン #24「鍍金の勇者」感想4

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OP直後の提供画面でいきなり吹きそうになったオベイロン閣下(笑)の、ある意味独壇場だったAパート。そんなAパートでとことん落とされた後でのBパートでの逆転劇は、分かっていてもやっぱり燃えるものでしたね。一つ前のエピソードの敵が力を貸してくれる展開は、何気に少年漫画的な王道展開でもありますし。



そんなわけで、ここまでほとんど出番の無かった鬱憤を晴らすかのごとく、いっそ清々しいくらいの小物ぶりと下衆っぷりを存分に発揮していた須郷/オベイロンが登場し、1クール目に比べれば盛り上がりに欠けるラスボス戦へ突入となった今回。

盛り上がりに欠けるとは言っても、あくまで少年漫画的意味での話なので(前述のとおり、その部分はヒースクリフが持っていってしまいましたし(笑))、須郷の一挙手一投足にいちいち腹立つし嫌悪感が募るという意味では、視聴者側にも怒りが湧き上がってくるところで、キリトへの共感はvs茅場/ヒースクリフ戦以上かもしれなかったですけどね。直前にようやくの親娘三人の再会シーンがあっただけに余計に、ここまでぶっ飛ばして爽快な敵はいないくらいでしたから。



そしてこの戦いの中で、前フリが省かれていたためここで突如登場することになった、ALO世界の最強武器・エクスキャリバー。

まあ、その最強の武器であることと、本当なら難解なクエストだったり強力なモンスターを倒したりで手に入れるだろう代物を管理者権限というチート技で手にしようとしたことが分かれば問題ないかなと思うので、そこをどうこう言う気はないですが、そんな武器の割には映像がどこかしょぼいというか華やかさに欠けるというか……といったものにも見えてしまったのがちょっと気になったところ。単に作画が省エネだったという可能性もありますが、もしもわざとだったとしたら、そんなふうにチート技での入手だったからであり、手にしていたのがとても使い手には相応しくない須郷だったからかな、と。個人的にはそっちのほうが面白い気もするので、そういう意味でも二期をやって本物の輝きを宿したエクスキャリバーを見せて欲しいなぁ、なんて思ってしまったところですが……まあ、それはさておき。



そんな感じで、行動・言動に限らずあらゆるものが残念に描かれていた気がする須郷。実際、その程度の敵でしかなかったのでしょうが、彼がそんなだからこそ、彼の振りかざすシステムの力に屈して諦めかけたキリトに発破を掛けに現れてくれた茅場晶彦が相対的にかっこ良く見えてしまったものが(笑)。

いや、本当に敵としての格が全然違うのだろうと思いますけどね。行動動機も、キリトのライバルとしても。SAO時代には二度もガチで戦って、最後には彼の望む結果を出したキリトを認めたという、正に好敵手、宿命のライバル的イベントをこなしているのがヒースクリフ。片や須郷は終始キリトのことを軽視しっ放しで、茅場から掠め取った成果や仮想世界上の権力という張りぼての力を己の力と勘違いして振りかざして踏みつけるだけ。被害者からしたらどちらも大差ない犯罪者だろうけど、劣等感に塗れながら己の野心のために三百人を弄んだ須郷と、一万人を巻き込んだけれど選択の自由は残し(もっとも、キリトたちみたいに自力で立ち上がって進んでいける人ばかりではないから、そういう人間からしたら「だから何だ」って話になりますが)、己は己の理想に殉じた茅場ではやっぱりどう考えても全然格が違うのですよね。



そういうのもあるからこそ、茅場がキリトに語りかけ、そして復活したキリトがヒースクリフのIDを使うシーンは分かっていても盛り上がるところだったし、須郷の拠り所であった権限を奪い取って、彼が愉悦のままに他人にしようとしていたことをそのままやり返すところは観ていてスカッとするところでもありました。

……厳密には、絵だけ観ていると「キリトさん容赦無ぇ〜……」と心の中で呟いてしまったように若干やり過ぎな気がしないでもなかったですが、しかし彼が今回アスナにしていたことを思い出してみるだけでも、特に同じ女性としては到底許して良いことではないと思うので、彼が他人に対して何をやっていたか、やろうとしていたかを思い知らせるためには妥当な結果だったのかな、とも。……というか、須郷がアスナをあんな目に遭わせてくれたせいで、その後のせっかくのキリトとアスナの抱擁シーンが、これキリトさん顔にアスナの胸が直接当たってないか……?というのが気になってしょうがなかったじゃないですか(汗)。その分、更にその後のユイとの再会シーンは素直に良かったですけどね。今度こそ何の問題もなく普通に二人揃ってユイと再会できるときが楽しみになるところでしたから。



そして、現実世界に戻って来た後は、リアルでの直葉との再会。キリトと同じ世界を見て、同じ時間を過ごせたこともあり、彼の役に立てたことを喜び、潔くアスナのもとへと送り出した彼女は、アスナとは別の立ち位置でのヒロインとして確定したようにも見えたところで(笑)。恋愛感情の行方がどうなるのかはまだ分からないところですが、今はただ、そんなふうに言えた直葉がかっこ良いなぁと思うところでしょうか。



◇次回「世界の種子」

次回で2クール続いてきたこのアニメもたぶん最終回。その最終回のサブタイトルにこれが来たのにはニヤリとしてしまったところですが、確かにこれ以上のサブタイトルはないだろうということで、今回茅場に託されたものをキリトがどうするのか、アスナとの再会はどうなるのか、などなど楽しみにしたいところです。あと、最終話で再登場するだろう某キャラたちの出番+αも楽しみなところかも?


 

ソードアート・オンライン #23「絆」感想5

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このサブタイトルがここまで嵌る回もそうないだろうというくらい、キリト&リーファがアルヴヘイムという世界で築いてきた絆が結集したエピソードでした。


前回は正体バレと直葉の告白によりケンカ別れのような状態になってしまって終わっていたということで、まずはキリト/和人とリーファ/直葉の仲直りから。

とはいえ、あんな状態からすぐにそんな展開になれるはずもなく、互いにまずは自己嫌悪からスタートしていた感じでしたが。それでも、SAOの世界に囚われる前の自分と、SAOでの二年間を経て得た答えを思い出し、先に歩み寄りを見せた和人は、やはりあの二年間での出会いと別れでそれだけ彼が成長したんだなぁというのを改めて感じさせてくれるところであり、あの二年間が彼の中でどれだけ重いものなのかもまた感じさせられた気がします。

だからこそ、そんな二年間の出会いの中で最も重要な存在であるアスナの帰還が叶わない間は完全に現実世界に帰ってきたことにはならないというキリトの言葉にも納得してしまうわけですが。


アルンで待っているというキリト/和人の言葉を聞き、再び仮想世界へダイブはしたものの、会いに行くことはできずに迷っていたリーファ。そんな彼女の背を押したのは、すっかり存在が忘れられていたものの(笑)、リーファたちがクエストに挑戦している裏で実は自力で脱出していたレコンでした。

リーファにとってはオマケみたいな存在というか、これまでの彼女を振り返ると、ホントにただのゲーム友達としてしか見ていなかった感じでしたけど、でも、ある意味彼こそが、リーファにとってはたぶん初めて仮想世界で絆を結んだ相手なのですよね。ゲームの世界――和人の世界を知ろうと踏み出したからこそ摑んだものであり、その結果キリトと旅することになったわけだから、架け橋のような存在であったとも受け取れるかも? ともかく、そんな彼が再びリーファとキリトを繋ぐ役割を果たすというのは面白い……というか、自然な役回りだったのかもしれません。せっかく勇気を出したのに見事玉砕してしまっていましたけどね(笑)。


でも、気持ちを受け容れてもらえなくて、それでもリーファの側に居続け(キリトに対する牽制もあったかもしれませんが(笑))、ほとんど事情を分かっていないまま、でもリーファにとっても大事なことだからという理由だけで、仮想世界とはいえ命を懸けた彼は、実は一番かっこいいキャラだったんじゃないかなぁという気もします。主人公はキリトだから絵的にかっこいいところはキリトが持っていってしまうけど、レコンの行動だって早々できるものではないですからね。

そして、レコンと同じく地味にかっこいい役回りだったのが、実は援軍として駆けつけてくれたシルフ・ケットシーのモブプレイヤーたちだった気がします。領主二人は直接的に面識があるし、実際助けられているわけだけど、彼らの大半は後からその話を聞かされただけなんじゃないかと思うわけで、なのに、自分たちが攻略するのではなく、キリトを先に行かせる手伝いをしてくれたわけですからね。(キリトがくれたお金のおかげとはいえ)せっかく装備を整えられたわけだから、本当は自分たちが行きたい気持ちもあっただろうに。


まあそれは、サクヤやアリシャも同じかなとも思いますが。こうして彼女たちが駆けつけてきてくれたのは、キリトとリーファが二人を見捨てなかったからで、そういう意味では彼女らの援軍は正にサブタイトルどおりのものとして感激する部分はあるのですが、それ以上に、せっかく攻略準備ができたんだから自分たちが、ではなく、借りは返すとキリトたちに協力してくれたというのがかっこいいなぁと思ってしまったわけで。でも、そんな二人を見ていると、それこそが「絆」という気もするわけですけど。

そして、同時に思うのが、それこそが彼女たちが築いてきた「絆」なのかなぁということ。ゲーム攻略も勿論大事だけど、でも、あの美しい世界をもう一つの現実として生きること、そこで仲間と楽しい時間を過ごすことこそが、攻略と同じかそれ以上に、彼女たちにとっては価値のあることになっていて、だからこそ、シルフ・ケットシーの両軍はああいう行動に出たのかな、と。だとしたら、それはレアアイテムを手に入れるとかアルフに転生する名誉を得るとか、そんなものよりもずっと大切なものを彼らは既に手に入れられているんじゃないかなという気がします。そんな彼女たちの援護を受けてキリトが辿り着いた扉が、プレイヤーでは絶対に開けられないという、GM側にはグランドクエストを攻略させる気は一切無かったという非情なものだっただけに、余計にそう感じてしまいました。


そしてその扉を、SAOというゲームを通して絆を結んだアスナによって託された管理者権限で開けるというのがまた皮肉というか。でも、だからこそ熱いし、それこそが「ソードアート・オンライン」という作品であるという気もします。冷たく無慈悲なシステムというロジックを、仲間との絆や思いの強さで時に超越する。ゲームであっても遊びではない、もう一つの世界で確かに生きている彼らの姿は、だからこそ訴えかけてくるものがあるのだろうと。


次回はそれだけ見ると何だか不穏なものを感じさせるサブタイトルですが、残り話数も少なくなってきたことを考えれば、そろそろこのALO編での敵との対峙も近いかなということで、みんなの思いを背に管理者たちの世界に飛び込んだキリトが何を見せてくれるのか、楽しみにしたいと思います。


 (追記)書き忘れていましたが、仲直りして改めて協力することを決め、ガーディアンとの戦いでキリトと背中合わせになった(キリトに背中を任せられる存在として認められた)リーファは、恋人にはなれかったかもしれないけれど、これはこれで一つの、アスナにもなれない、リーファだけに許された一つの確固とした関係に昇格したように見えて、この兄妹の絆にも熱くなったところでした。
 


◇次回「鍍金の勇者」



ソードアート・オンライン #22「グランド・クエスト」感想5

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戦闘においても恋愛においても見所十分だった第二十二話。というか、もう今回はその二つにスタッフのありったけのもの(技術も思いも)を注ぎ込んだんじゃないかというくらい、画面から目を離せない三十分だった気がします。



まずは、サブタイトルのグランド・クエスト。

少し前のユージーンとの一騎打ちも凄かったですが、個人的にフェアリィ・ダンス編の戦闘で一番印象に残っているのはこのグランド・クエストにおけるガーディアンとの戦闘ということで、OPでも少しその様子が描かれていたこともあり、又、一騎打ち以外に力入れる戦闘シーンといったらここだろうというのもあったので楽しみにしていたわけですが、期待を裏切らないどころか、期待以上のものを見せてもらった感じでしょうか。戦闘そのもの以前に、あの空間と無数のガーディアンたちが浮かぶ情景自体に感心してしまうものもあったのですが、そんな中で繰り広げられる一対多数の戦闘はとにかく圧巻でした。

空中戦だからこその、地上戦以上の縦横無尽さがあるのは勿論、剣一本で次々と敵を切り伏せていくキリトがとにかく凄い。剣で切り伏せるとは言っても、言葉どおりにただ剣でひたすら切っていくだけではなく、突き刺したり抉ったりいなしたりと様々だし、状況に応じては身体全部を使って目の前に立ち塞がる敵を排除していく……というか、こんな言葉ではとても全部を表現できないくらいにもう見応え十分で。



……でも、それだけ凄い戦闘だったからこそ、このグランド・クエストが未だに攻略されていないのも納得というか、難易度設定間違っていると思ってしまうようなのも分かるというか。

キリトはソロで挑んでいるのでその時点で無謀ではあるわけですが、しかしある程度の数までならば何とか切り抜けることはできた。けれど、最終的に立ち塞がったのは、ソロでは到底攻略不可能で、パーティーを組んですら攻略可能なのか怪しい数のガーディアンで。ユージーンとの一騎打ちの件を考えれば、単体戦闘能力においては、キリトは今のALOでも一、二を争うくらいの実力を持っているはずで、その彼でようやくあの状態なら、キリトに遥かに劣る力量のプレイヤーが徒党を組んだからどうにかなるかというと……とも思ってしまいますからね。まあ、この世界には魔法という要素があるので、それが加わるとまた違うのかも?というのもあるかもですが……。

まあ、それはともかく。とにかくそれくらいの難易度を誇るクエストということで、途中までは善戦できていただけに、余計にその圧倒的な数に打ちのめされるキリトの絶望や無力感が伝わってきたところで。



前述のとおり戦闘も凄かったですが、それ以上に今回は、この辺の心情描写が凄かったな、と。前回ラストで居ても立ってもいられずに飛び立ったところからしてそうでしたが、今回も冒頭から、アスナのもとへ向かおうと必死になるキリトの姿がとにかく描かれていて。しかも、SAO時代の映像付きという、アニメ媒体であることを最大限に活かしたもの。彼がどれだけアスナのことを求めているのか痛いほど伝わってくるもので、その上で前述のシーンに繋がるわけだから、余計にキリトの敗北が重く圧し掛かってくるわけで……。

そして、だからこそ、一筋の光のように飛び込んできてくれたリーファの存在が力強く、同時に、彼女もまたキリトに負けないくらい強い思いを抱いていることが伝わってくるからこそ、その思いがひたすら切なくて……。



そして、そんな互いの思いが最大限に高まったところで投下されるのが、互いの正体バレですからね……。画面の前で観ているだけのこっちですら痛いのだから、当事者である二人はどれほどのものだったのか。

これまでその気持ちの行方を追ってきていた直葉/リーファの混乱と悲嘆はそれこそ痛いほど伝わってきて、だから堪え切れずに和人に全部ぶちまけてしまった彼女の気持ちも、ぶちまけてしまったことで余計に傷ついただろうことも分かってしまって、うっかりすると直葉に肩入れして観てしまいそうにもなるけど、でも、アスナのことしか見ていなくて、義妹としてしか見ていなかった相手からいきなり告白されて戸惑い途方に暮れてしまう和人の気持ちも分かってしまうから、もうこのやり場のない気持ちをどうすればいいんだとこっちまで思ってしまうわけで。そういう意味では、敗北したときのキリトの独白も含めて、いろいろ分かっていそうに見えて、その実まだまだ視野の狭かった和人という、年相応というか、二年間のデスゲームを経ての成長はあってもまだまだ足りないところもあるのが窺えて、その辺は面白いところでもありますが……今はやっぱり、やるせない気持ちのほうが強いですね……。



アスナ救出まであと一歩というところまで来たものの、どん底なところで終わった今回でしたが、次回サブタイトルを素直に受け取るなら、どん底だからこそあとは這い上がるだけだという希望を持っていいのかな、と思いたくなるところ。どんな形になるにせよ、和人と直葉が今の状況をどう乗り越えていくのか、楽しみにしたいと思います。



◇次回「絆」



 


ソードアート・オンライン #21「アルヴヘイムの真実」感想5

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ようやく辿り着いた央都アルンの景色にリーファと一緒になって目を輝かせつつも、同時に頭の片隅に「あれ? アルンに到着する前にもう一つイベント無かったっけ……?」という疑問がずっと付き纏っていたのですが、やはりイベントが一つ丸々カットされていたみたいですね(苦笑)。

まあ、ある一点を除けば、今回いきなりアルンに到着していても別に違和感なかったくらい、このフェアリィ・ダンス編においては省略しても問題ないイベントかとも思いますけどね。とはいえ、ちょうどつい最近、そのイベントから派生する某アイテムをゲットするキリト・パーティーの中編を読んだところだったので、アニメではどう描かれるのかを楽しみにしていた分は残念だったかも……。いっそ清々しいくらいの丸々カットだったので、もしも二期があるならその中編をやるときに回想として組み込んでくれるかなーという期待も無くはないですが(というより、そのフラグを立てておかないとそのエピソード自体が繋がらないので、やるなら必須でしょうが)。



とまあ、その点についてはちょっと残念だったわけですが、しかしだからといって今回の話が駄目だったかというと、そんなことは全然なく。冒頭でも書いたとおり、アルンの景色……中でもやはり世界樹は圧巻で、それらの景色を観られただけでも十分満足できそうなものでしたし、そしてそれ以上に、今回の構成も面白いと思えてしまったもので。



定期メンテナンスということで一旦ログアウトし、現実世界でじゃれ合う桐ヶ谷兄妹の姿と、仮想世界で鳥籠から脱出したアスナの冒険が交互に描かれることで、上手い具合に緩急がついていた気がしますし、アスナがそうして須郷たちの行っている実験の実態を目の当たりにし、怒りを滾らせ、しかし寸前でログアウトを阻まれ、ナメクジアバターたちに良いように弄ばれ、再び鳥籠に戻されながらも決して心は折れないまま……というのが描かれている裏(というか表?)で桐ヶ谷兄妹のアスナの見舞いシーンが描かれたことで、離れていても互いを信じて戦い続けているキリトとアスナの絆を改めて感じ取れるところだったし、だからこそ、直葉が失恋したと感じたことも、画面越しに観ているこちらにもストンと納得できてしまったところで。


 

又、それらのシーンが描かれた後だからこそ、ラストでユイの証言からようやく本当にアスナが世界樹の上にいるのだという確証を得られたキリトが、直前までそこへは行けないという話をしていたにも関わらず、居ても立ってもいられないというように飛び出していくのが胸に来るところでしたし、このシーンを含めて、リーファ/直葉がキリト/和人のそんな姿をずっと見ているというのが、失恋してしまったとキリトの前で泣いて、キリトの言葉に慰められながら何とか気持ちに一つの区切りをつけようとしていた彼女だからこそ、そう遠くないときに来るだろう正体バレのときを思うと今からこっちまで切なくなってきてしまうところで……。



単純にこれらのストーリーを追っているだけでも楽しかったわけですが、これだけのものを一話にうまく組み込んで展開させていっているのもまた凄いなーと、終わってから改めて振り返ってみると思ってしまったわけで、何だかんだで満足度の高い一話だったかなと思ったところです。



◇次回「グランド・クエスト」




ソードアート・オンライン #20「猛炎の将」感想5

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前回判明したシグルドの裏切りによる領主襲撃の阻止を描いた一話でした。



しかしまあ、何といっても今回の見所は、キリトとユージーンの一騎打ちでしょうね。SAOと違い、ALOでは空中戦も可能ということで、これはもう予想以上、期待以上のものを見せてもらいました。

上下左右何でもありの、地上戦では見られない縦横無尽なバトルを見せてもらっただけでも眼福ものでしたが、やはりキリトがリーファの剣を拝借してからの展開がもうひたすら熱い。アインクラッド編を観ている視聴者にとっては、キリトの本領が二刀にあることは分かっているので余計にかもですね。魔剣相手に普通の剣一本でもほとんど互角に渡り合っていたキリトさんが、もう一振りの剣を手にして負けるわけがない。SAOのソード・スキルを自力で発生させているんじゃないかと思えるようなラッシュで見事ユージーンを撃破となりました。



そんな一騎打ちの前には、自分はスプリガン・ウンディーネ同盟の使者である、と見事なハッタリをかましていたキリトでしたけど(この度胸は相変わらず凄い(笑))、キリトの技量に敬意を払ったのか、最初にやり合ったカゲムネが意外にも助け舟を出してくれ、それをユージーンが受け容れたことで、この場は何とか無事解決となりました。

この二人の行動もそうだけど、大将がやられたにも関わらず喝采を送っていたサラマンダー勢を見ると、良い意味でこのゲームっぽさが良いなぁと思ったところ。ガチの戦いの世界でも、敵同士でも相手の技量や人柄に一目置くような展開がないわけじゃないけど、あの場の全員が二人の剣士の戦いに見入り、素直にその健闘を称えたのは、やっぱりゲームであるという前提があるからかな、と思うので。そういう割り切りがあるからこそ、種族間でいろいろ駆け引きとかやっていても、こういう予想外の展開を楽しむこともできるし、してやられてもそれほど後を引かないんじゃないかな、と。人によってはむしろそれすら楽しんじゃう、みたいな。ユージーンみたいな変に権力欲とかに執着しないタイプの強いプレイヤーだと、自分と互角に戦える技量のプレイヤーがいるってだけでも楽しいのかもしれませんしね。

……まあ、勿論限度とか個人差とかはあるので、全部が全部今回のように丸く収まるとは限らないのも事実ですが。シグルドみたいなプレイヤーは、仮に自分に非があっても恨みを引き摺るだろうと思いますし。



そんな感じで今回は終始かっこ良いキリトさんだったということで、早速シルフ・ケットシーの両領主から、過剰サービス付きの勧誘が(笑)。キリトがこういう状況になるの事態はもう見慣れている気もするので、せいぜい「またか」とか思うくらいですけど、それによってリーファのあの反応を引き出したのはグッジョブですよね(笑)。短いシーンだったけど、ラブコメ的にはこれだけでも十分お腹いっぱいになりそうでした。

とはいえ、リーファのほうにはもうかなりフラグが立っちゃっている状態ですけど、キリト側はというと……というのが何気に重要かもしれないですけどね。リーファはあんまり女の子って感じがしないとか親しみやすいとか、二人の本当の関係性を知っている視聴者としては「そりゃそうだ」ってなものですけど。

キリトのその感覚の意味をこの時点で二人がもっとよく考えていたら……なんてこともちらりと考えてしまいましたが、キリトのほうはまさかゲーム嫌いの妹がやっているなんて思わないだろうし、リーファのほうも二年間のデスゲームから帰ってきたばかりの兄がこんなにすぐVRMMOに再び飛び込んでいるなんて思わないだろうから、MMOの中で知人同士が偶然出会う確率を抜きにしても、気付けと言うほうが難しいでしょうね。



領主会談襲撃を阻止したということで、キリトサイドは一段落となったからか、次回はアスナサイドの話が進みそうな感じです。見事囚われの檻から抜け出した姫がどうなるのか、次回サブタイトルからすると何を知ることになるのか、楽しみにしたいと思います。



◇次回「アルヴヘイムの真実」


 

ソードアート・オンライン #19「ルグルー回廊」感想5

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サブタイトルどおり、ルグルー回廊でのイベントを消化した第十九話。かなりサクサクと進んだ印象で、久々の戦闘シーンなんかはもうちょっと長くやってくれても良かったかなーと思わなくもなかったですが(あと多少なりともRPGをやる人間としては、せっかくの新しい街並みはもうちょっと見てみたかった(笑))、でも全体的には満足度のほうが高いエピソードでしたね。



そう感じた一番の理由は、今回は全体を通して、キリトがSAO生還者であることを強く感じさせてくれるエピソードだったからでしょうか。

例えば、サラマンダーの集団との戦闘シーン。サラマンダーたちは当然キリトよりALOを長くやっているわけだから、スプリガンの得意魔法が幻惑魔法だってことは知っているだろうし、その中には自身の姿をモンスターに変えるものがあることだって知っているはず。だから、理論上はキリトがいくら巨大な悪魔の姿に変わったからといって、そこにいるのが本当はちっぽけな一人のプレイヤーであることは分かっているはずで。……でも、人間にとって視覚の影響というのは大きくて、こんなものは幻覚だと分かっていても、目の前に巨大で獰猛な生き物の姿があれば怯むし、それが残虐な手段で仲間を次々と殺していったら恐ろしいと思ってしまう。キリト本人が言うには、戦闘中は意識が飛んでいたそうですけど(笑)、そしてその魔法の使用を提案したの自体はユイのようですけど、本気の死地で二年間も戦っていたキリトだからこそ、そうした心理状況は彼らよりもずっとよく分かるんじゃないかって。



そういうところだけじゃなく。所詮ゲームなんだから死んでもまたやり直せばいい、そう提案したリーファの言葉を跳ね除け、自分が生きている限りは絶対に仲間を殺させないと啖呵を切ったキリトは、SAO時代の彼の葛藤を知っている視聴者としては、その言葉が胸に響かないはずがないと思えるもので。かつては自分の過失で仲間を失った傷から一人でいることを選んだ彼が、今は仲間を守るために全力を尽くす。そんなふうに強く言えるようになった彼が嬉しいし、頼もしいと思えるところで、だからこそ彼は強いんだと納得できるところでもあるんじゃないかな、と。

その考えは、ラストのシーンにも繋がっていて。自分の利益を考えるなら、アスナ救出を第一に考えるなら、ここでリーファを切り捨て、サラマンダーに加勢したほうが近道になる。だけど、キリトはそれを決して選ばない。それは単なる一ゲーマーとしての信念だけでなく、本当にいろんな人と出会い、そんな人たちと触れ合い、生き方を見てきて……そして何より、現実と仮想を昇華した大切な人から教えられたことで、彼自身も獲得したものだったから。

彼の中で、あの二年間は確かに生きている。そしてその二年間の経験が、キリトという人物を一回りも二周りも成長させて、だからこそ魅力的に見えるのだということを見せてくれたのが、何より嬉しかったことのような気がします。



……そういうのとは別に、ゲームだからこそ取引材料としてアイテムやお金に価値はある、と分かっている根っからのゲーマーなキリトさんの一面も見られたのは面白かったところですしね(笑)。



これまでのキリトの生き方、そして今回ラストでリーファにああいうふうに語ったキリトを考えれば、次回のキリトがどういう行動を取るかは自ずと分かってしまうもので。次回どこまでいくかは分かりませんが、サブタイトルからするとたぶん高確率で今回以上に盛り上がる戦闘シーンが入ってくるんじゃないかなぁと予想できるので、その辺も含めて楽しみにしたいところです。



◇次回「猛炎の将」


 

ソードアート・オンライン #18「世界樹へ」感想5

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いよいよ世界樹へ向けて出発となったキリト&リーファ+ユイ。シグルドたちとの諍いに、二人を密かに追跡する人影、世界樹の上では引き続きオベイロンに囚われたままのアスナと、不穏の種もあちこちにあるものの、まずは二人で飛び立った空と新たな世界への冒険を一緒に楽しむ感じでしょうか。

 

それはそれとして。SAO編からALO編へと進み、リーファ(直葉)視点をメインに進んでいた今回は特に顕著に感じましたが、やはりアニメという媒体においては、直接的な表現のほうがダイレクトに伝わってきて面白さが上がるのかもしれないなぁと思ったところ。

この二つの物語、舞台となるゲームは違うし、デスゲームか否かでも大きく違ってくるわけですけど、それ以上に大きい気がするのがリーファの存在で。SAO編と違い、メインを張るヒロインキャラが最初からキリトと出番を二分する勢いで出ている、という点で画面が華やかなのもあるけど(笑)、そのリーファのモノローグがキリトと同じかそれ以上であり、又、彼女の抱えているのが恋心という点もあって、彼女の揺れる心情が凄く理解しやすいのですよね。それだけで、凄く面白く感じる気がします。

 

SAO編の場合、キリトはあまりその心情を直接的な言葉では語ってくれないし(これはALO編でもそうですかね)、作劇自体も、モノローグで直接語るよりは、絵や行動で見せて視聴者に察してもらう形だったんじゃないかなぁと思うので、余計にその差が際立ってきたような気もします。SAO編でもシリカのエピソードは何となく他よりも面白かったような記憶がありますが、それはあのエピソードがこのALO編の形に近かったからじゃないかと、今なら思いますし。

あとは、原作既読だと、原作との違いもあるかな、と。三人称と一人称だと、媒体を変えたときにどうしても情報量に齟齬が生じるわけで、その場合、当然後者のほうが削ぎ落とされる要素は大きくなってしまう。逆に前者は、後者の場合に比べると、声が付く分プラスになるんじゃないかな、と。そう考えると、原作では三人称のリーファやシリカ、アスナのパートは面白くなってくるし、逆に一人称のキリトやリズベットは物足りなさとか分かりにくさを感じてしまうのかもしれないなぁ、なんて。

……「化物語」の阿良々木君や「ハルヒ」のキョンのような勢いで、モノローグで喋りまくる形にしたらもっとフォローできるかもしれませんが、でもそれってキリトのイメージとしては何か違うよなぁと思ってしまうから、難しいですしね(苦笑)。

 

まあ、リーファの場合、恋心だけでなく、当初は好きでも何でもなく、兄が囚われたことでむしろ憎んでいたかもしれないゲームの世界に魅せられた理由も大きい気がしますけどね。

これまでにも何度も見られた、本当に楽しそうに空を飛ぶ姿。自室の天井に、おそらくは誰かが撮ってくれたのだろうスクリーンショットを貼るくらいに、彼女があの世界を……何よりもあの空を愛していることは伝わってくるわけで。そして、今回のシグルドたちとの一件。空に憧れるからこそ縛られるのを嫌うのか、縛られるのが嫌だからこそ何者からも自由な空を愛するのかは分かりませんが、どっちにしても、彼女が束縛を嫌い、自由に羽ばたける場所を望んでいるのは分かるし、そんな彼女だからこそ、勢いで領地を飛び出したものの、その後悔や未練よりも、キリトと目指す新天地へ心躍らせる気持ちのほうが強いのも伝わってくる気がするわけで。

……こうやって改めて書き出してみると、やっぱりリーファってその気持ちが分かりやすいし、共感性の高いキャラだなぁと思えるわけで、そんな彼女がメインの語り手となるALO編が面白いのは当たり前のような気がしてきました(笑)。剣と魔法と空と妖精という、視覚的にも楽しい世界がそれを存分に補強してくれていますしね。

 

さて、そんなふうにここまでは何処までも広がる空の世界を満喫してきたわけですが、次回は一転して洞窟の中を進むことになりそうで。最後にはキリトが感じた視線が勘違いではなく、本当に彼らを追跡している人影があることが描かれましたし、その辺も含めて二人+一匹(?)の冒険がどうなるのか楽しみにしたいと思います。

 

◇次回「ルグルー回廊」

 

 

ソードアート・オンライン #17「囚われの女王」感想5

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ALOのチュートリアルと、キリト以外のキャラ(リーファ・アスナ・須郷)の現状の種明かし回でしたね。



まずはリーファによる、初心者キリトへのALOのレクチャー。

……の前に、物凄く強いのにALOの知識はほとんど無いとか、そこだけ見るとキリトは立派な不審人物に見えてしまいそうというか(笑)、リーファはよくあれだけでキリトのことを信じられたなぁとか思ってしまいそうですが、そこは助けられたという恩と、何よりキリトの人柄なんだろうなぁと改めて思ったところ。SAOでもあっさり女性プレイヤーを落としていたキリトさんですけど(笑)、彼とリーファのやりとりを聞いていると、それがよく分かる気がします。リーファ曰く天然な言動もそうですけど、凄く強いのに、あっさりこっちを全面的に信用するような台詞を吐かれるとか、そりゃあスルッと懐にその存在が入り込んできちゃうよなぁ、みたいな(笑)。

ただ、リーファの場合、現実世界のプレイヤーが直葉であることが明かされた後だと、彼女にとって“キリト”という存在との邂逅は、ある意味「運命の出会い」になっちゃっていたのかもしれないなぁ、なんてことも思い浮かんでしまうから、心配でもあります。現実世界で失恋確定な状態で、仮想世界とはいえおそらく彼女にとってはもう一つの世界とも言えるその場所で、自分を颯爽とかっこ良く助けてくれた男の子。補正が働いてもおかしくないですからね……。

……視聴者的には、仮想世界オンリーだったSAO編と違って、これぞ現実と仮想世界を行き来する物語の醍醐味!って感じですけど(笑)。



さて、リーファによるALO講座の話に戻って。

ユイの扱いが「プライベート・ピクシーってやつ?」という質問だけでスルーされていましたが、MMOをやったことのある人なら、原作を知らなくても、要はALOにおけるペット的な存在だと認識されたと分かるところでしょうか。このユイのことを始め、突っ込もうと思えば不審な点はいっぱいある気がするキリトですけど(笑)、そういった疑問はスルーして、重点が置かれていたのは、このゲーム特有の飛行システムと、キリトの目的地である世界樹とそれに絡むこのゲームのグランドクエストについてでした。



最初に辿り着いた種族だけが報酬を貰えるのに異種族間の協力が必要かもしれないとか、もし本当にそんな攻略法だとしたら、端から見ている分にはその抜け道とかいろいろ考えるのが楽しそうな気がしてきてしまうところですが(奇しくも、キリトとリーファは異種族混合パーティーということになりますし)、それよりも今回目を惹いたのは、やはり飛行システムのほうですね。

前回では、空を飛ぶためには補助コントローラーが必要とのことでしたが、古参プレイヤーだというリーファからは、そんなものを使わなくても飛べる「随意飛行」の方法を教えてもらえました。前回のレコンの様子を思い出せば、リーファの言うとおりコツがいるのでしょうが、ちょっと教えてもらっただけで、少なくともコントローラーは使わずに飛べるようになり、まっすぐ飛ぶだけならリーファにも劣らぬ速度で飛べるようになったキリトは、やはりこういった適応力には長けているんだなぁというところを改めて見せてもらった感じです。



まあ、そんな感じで飛行の魅力を知ったキリトを見ているだけでも楽しそうな気はしてくるところですが、それ以上に、嬉々としてやり方を教えてくれて、初心者に負けてたまるかとばかりに高速で飛び、そんな自分について来られたキリトに嬉しそうにしていたリーファの姿を見ていると、SAOがああいうことになったのに何故このゲームが支持されているのか、リーファ(直葉)がこの世界に居続けているかの一端が分かる気がしてくるところです。

エギルの説明だけでなく、今回はゲーム世界の中でも、集団PKや他種族領では一方的なPKが可能など、どこかメルヘンちっくな世界観とは真逆のシビアな面が示され、開始から一年経ってもクリア不可能なグランドクエストと、サービス的にはどうなの?と思ってしまいそうな点も出てきましたが、それらを補って余りある魅力が「空を飛ぶ」ことにはあるのだと、リーファを見ていると伝わってくる気がしましたからね。中にはクエストとかは二の次で、飛びたいがためにログインしているプレイヤーもけっこういるんじゃないかな、というくらいに。この点だけでも、このゲームを自分もやってみたくなるところです。



そんなこんなでキリトとリーファが共に世界中へ向かうことが決まった後は、アスナは本当に世界樹の上に囚われており、その犯人はずばり須郷その人だったことが明かされました。更にその須郷は、アスナ以外のSAO未帰還者の精神も捕らえており、人体実験に使っているとのこと。

リーファの正体といい、この辺を意外とあっさりバラしてきたのを見ると、この編で重要なのはそういった謎解きではなく、キャラの(特にリーファの)心情と、いかにして世界樹を攻略し、あの世界では神に等しい存在の須郷を倒すのかのほうだと示された感じでしょうか。



今回は攻略に二年掛かったSAOと違い、早急にアスナを助け出さなければならないということで、展開がさくさく進んで行くだろうという予想もできますし、サブタイトル的にも次回早速、世界樹へ向けて出発となりそうで、キリトとリーファの旅がどんなものになっていくのか、楽しみにしたいと思います。



◇次回「世界樹へ」


ソードアート・オンライン #16「妖精たちの国」感想5

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サブタイトルどおり、妖精たちの国――世界を映像で観られたのが、期待していたのもあって一番見所だったかなぁという気がする第十六話。

あとは、お久しぶりのユイの再登場ですね。というか、ここでこういう出番があるから、SAO編でもユイのエピソードは絶対にやらなければならなかったんだよなぁと改めて思うところでしょうか。


取り敢えず、エギルの出番がちゃんとあったことに何だかホッとしてしまいましたが(笑)、何にしても、ちゃんと現実世界に帰還している彼の姿が見られたのは嬉しいところです。キリトの他にもちゃんと帰還者がいることが示された瞬間でもありますし、単純に、二人の関係がゲームのときのまま続いているのが嬉しくなるところでもありましたし。ようやくデスゲームから帰還できたばかりでも、キリトなら、あんな手掛かりを見せたらゲーム世界にすっ飛んでいくだろうことが分かっていたからこそ、ソフトを用意しておいたんだろうな、とか、相変わらずの信頼関係が見えるところでもありましたしね(笑)。

この二人だけでもこんなシーンを見せられたら、キリトが提案したオフ会が実現する瞬間も是非見たいと思ってしまったところです。


さて、そんなわけでキリトが新たに飛び込んだのが、「アルヴヘイム・オンライン」という、妖精のアバターとなって飛び回ることができる世界。妖精+飛行可能というだけで、SAOよりもファンタジー色が強いような気もしてしまうところですが、何にしても視覚的にはやっぱり楽しいですね。ユイも早速可愛らしい小妖精の姿を披露してくれましたし。

もっとも、いきなりホームタウンとは全然違う場所に放り出されたり、SAO時代のデータが引き継がれてしまったりと、早速バグっているとも受け取れるような状態になっているキリトには、これはこれで相変わらずだなぁと思ってしまいそうなところですが、この辺に関する説明というか会話は、改めて聞いているとなかなか面白いところでした。特に前者は、原作だと本文でも先に明らかになっていた気がするし、そもそも該当する既刊部分を一気に買った自分としては四巻の口絵ページを見たら思い切りネタバレだったというのもあるのですが、その部分の種明かしがアニメではまだされていないので、余計になるほどそういうことかと面白く思えてしまったところかも?


何にしても、一からALOを楽しみに来たのではなく、アスナの手掛かりを得るためにゲームのメインクエストに一直線……どころか正規手順はすっ飛ばす勢いで挑まなければならないキリトとしては、最強レベルまで育てたSAO時代のデータを流用できるのは、むしろありがたいところでしょうけどね。

エギルにゲームの説明をしてもらって明らかに面白そうと思っていそうだったり、アイテムの消去に躊躇っていたりしたところでは、彼のゲーマー気質が相変わらず見えるところで、可笑しくなってしまったところでもありましたが。


そんなこんなで妖精たちの世界に飛び込んだキリトでしたが、ユイから基本的なレクチャーを受けたところで出くわしたのが、OPを見ればこの新たな世界でのパートナーだと分かる女の子でした。

……これだけ見ると何だか都合良く巻き込まれているような感じもしますが、SAO時代に希少な女の子と沢山知り合っていたことを思うと、そういう意味では違和感ない遭遇だな〜……というか、その点に関してだけは上手い伏線にもなっていたのかも?なんて思うところでしょうか。


ともあれ、今回は取り敢えず窮地を助けに入ったところで終わりだったので、次回は彼女との交流と、おそらく彼女から聞けるだろうより詳しいあの世界の情報などがあると思われるので、その辺も含めて楽しみにしたいところです。


◇次回「囚われの女王」

 



ソードアート・オンライン #15「帰還」感想5

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OP&EDも一新され、新章突入となった第十五話。

取り敢えず、OPは新しくお目見えした仮想世界にわくわくとしたところ。やっぱりビジュアル的にはこっちのほうが映えると思うところですし、サブタイトル的に次回からは本格的にこの世界が観られそうで、まずはそれが楽しみなところでしょうか。


本編としては、まずはキリトの帰還後の状況説明からな感じで。

新OPで既に明らかになってしまっていましたが、ゲームをクリアしてSAOの世界からは解放されたはずなのに、アスナを含め、未帰還者が300人もいることが語られました。最後のメールでエギルについてはちゃんと帰還していることが明らかになったわけで、SAO時代と同じく、二人の付き合いが現実に帰ってからも続いていることが垣間見えたのは嬉しくなるところですが(あの世界で得た絆が現実でも続いていることにも、かつての仲間とはバラバラになり、最愛の人は戻って来ない状況でも、最低一人はキリトの味方が存在していることが分かることにも)、キリトとしてはアスナのことで頭が一杯かな……といった感じで。原因不明なまま眠り続けているだけでもきついのに、大人たちの思惑で勝手に結婚させられることまで知らされてしまいましたからね。


そのアスナの結婚話も含めて、今回はとことんキリトを落としてきたなーと思ったところ。

直葉との剣道の試合でも、様になってはいても、彼が仮想世界で身につけた剣術は、現実でひたすら技を磨いてきた直葉には通用せず、眠り続ける最愛の人は、まるで彼女の命を盾に取られるように、他の男に奪われようとしている。SAOという仮想世界では最強のプレイヤーであったキリトだけど、現実での桐ヶ谷和人という人間はちっぽけで無力な存在なのだと、これでもかと示してきた。キリトがアスナより年下であったというのも、年上の男である須郷がアスナを掻っ攫おうとしている現実においては、地味に効いているような気がしてくるところですし。

ここまで強調されてくると、新章におけるテーマはそこになってくるのかなぁ、と思うところでしょうか。それが、現実では無力な少年が現実でも戦う力を身に付ける話になるのか、それとも、再び仮想世界の強さに縋る話になるのか、あるいは……というのは、これから見守っていくところなのでしょうが。


そして、今回から正式に登場となった、キリトの義妹・桐ヶ谷直葉。EDを観ると、やっぱり今章のヒロインは直葉なんだなぁと改めて思ってしまうところですが、同時に、キリトと二分するくらいに彼女が視点となるシーンが多かった気がする今回を観ていると、主人公の一人でもあるんだろうなぁとも思えるところで。

キリト視点で見ると、キリトがいかにアスナを取り戻すかというお話に見えるけど、直葉視点で見ると、複雑な恋心にどう向き合っていくかというお話にも見えるわけで、この辺をどう料理していくのかは楽しみになるところですかね。何しても今回は、半身を失い精神的に打ちのめされているキリトと、そんな彼を複雑な思いで見つめる直葉を見ているだけでも楽しめたというか、そんな二人を見事に演じ切った中の人たちに感心したところでもあったかも。

今回のラストでは、そんなキリトが今のアスナの状況を解決する手掛かりになるかもしれない映像を手に入れたということで、次回でおそらく再び火を灯すだろう彼がどうしていくのか、冒頭で書いた新しい仮想世界共々、楽しみにしたいと思います。


◇次回「妖精たちの国」


 

 

 

 

 

 

ソードアート・オンライン #14「世界の終焉」感想4

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Aパート丸々……とまではいかなかったとしても、ある程度は使って描かれるかなぁと思っていた75層ボス戦。まさかのアバンで終了したのが一番びっくりした気もしますが(汗)、話数と今回のサブタイトルを考えれば、予想できたところだったのでしょうか……? アインクラッド崩壊までのどこかで終わって次回サブタイトルが「帰還」だと、予告映像なしでもネタバレになりかねないですし。

とはいえ、できればボス戦……というか、集団戦をもうちょっと見たかったなぁと思ってしまうのが正直なところでしょうか。今回でアインクラッド編を終わらせることを考えると、こういう構成にならざるを得ないのかなぁとは思いますが。

 

しかし、キリトが無事現実世界に帰還した後の描写もやや不満があったかも。傷ついて古くなったナーヴギアとか、キリトの髪が伸びていたりガリガリに痩せてしまっていたりとかしたところは、いかにも二年間囚われていた感じで良かったと思うけど、そんなキリトが寝ていたベッドが、少なくともパッと見はごくごく普通のものだったのには「え?」と思ってしまったところで。最初から入院着姿だったのは、着替えに割く尺が無かったか、あるいは何らかの規制的な何かがあったのかなぁと補完することもできなくはないですが(原作だと確か素っ裸)、さすがに普通のベッドだと、目覚めてすぐキリトが歩いているのに違和感が……。その歩き出した後も、いくら点滴に縋ってとはいえ(そして歩み自体もゆっくりとしたものだったとはいえ)、しっかり歩け過ぎじゃないか?と。

まあ、私もこの辺のことについてはそんなに詳しいわけじゃないので、あまり偉そうなことは言えませんが……何となく、最後の最後に詰めが甘かったような印象が残ってしまいましたね。

 

とまあ、引っ掛かった部分を先に書いてしまいましたが、今回の話で重要なのはそこではなく、明らかになったヒースクリフの正体と、あの世界の終焉、そして、崩壊する世界で交わされた茅場との会話でしょうか。

崩れ落ちて行く浮遊城の姿には、ようやく囚われの世界から解放された喜びとか安堵とかと同時に、二年間もあの世界で過ごしていたわけだから、やはり淋しさも感じてしまいそうに思えるところですが(仮初とはいえ夫婦で過ごした家も消えていったわけですし)、それ以上に、一視聴者としては、ただただその美しい光景に目を奪われた感じでしょうか。キリトたちがそこで過ごした二年間があったからこそ余計に美しいと思えたのだとするなら尚のこと、茅場があの世界に焦がれたのも分かる気がしてしまいそうなところですし。

 

その茅場の思惑が垣間見えたのは、特に重要かと思われるところ。

大勢の人をゲーム世界に閉じ込め、その大半の人間を殺した人物ではあるものの、それが分かってしまうと、彼を完全に悪とは断じ切れないところで。ただの愉快犯ならそう断罪することもできたのでしょうが、彼のあの世界への思い、そして、自分(システム)の思惑を超えたキリトとアスナへの言葉を考えると、キリトが言った他人のゲームを眺めているだけはつまらないとか以上に、彼自身があの世界で生きてみたかったし、そこで生きる他の人たちの姿も見てみたかったというか、あの世界を本当に在るものとしたかったんじゃないかな、とか思えてしまうところで。キャラの死亡が現実の死に繋がってしまうということ自体が、それを表しているようにも思えるところですし。……まあ、そんな彼の夢想に巻き込まれたプレイヤーたち、特にそれで死亡してしまった人にとっては迷惑どころの話ではないのですけれどね(汗)。

でも、キリトが現実世界へ帰還できたのが、ゲームクリアを為したプレイヤーだからとか、キリトのHPがゼロになってから脳が焼き切れる前にゲームクリアが認められてそのシステムが発動しなかったからとかじゃなくて、システムを超えるもの(茅場の見たいと望んでいたもの)を見せてくれたから、だったとしたら…………たぶん世紀の大量殺人犯と言っても過言じゃないような人なんだろうけど、やっぱり憎み切れないなぁと思えてしまいます。

 

そんなこんなで、アインクラッド編が終了。次回からは新章突入ということで、取り敢えずOP&EDがどう変わるかが楽しみですかね。次の世界はこれまでよりも視覚的には確実に楽しいことになると思いますし。ストーリー的にはその前に、帰還後のキリトの様子とか、アスナや他のプレイヤーはどうなったのかとか、そういったところが描かれることになるのかな、と思うところですが。

 

◇次回「帰還」

 

 

ソードアート・オンライン #13「奈落の淵」感想5

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前半は引き続きキリトとアスナの新婚生活とそこで知り合った人との交流という、ヌシ釣りなんてイベントがありつつもどこかのんびりとした空気が流れていたわけですが、ヒースクリフからのメールから一変、新たなボス攻略――しかも、ボス出現と共に部屋が封鎖され、転移結晶も使えず、先遣隊は全滅した――ということで一気に緊迫した展開となりました。

 

前回のボスは何だかんだでキリト一人で撃破という結果になっていたこともあり、久々の大勢でのボス攻略は、画面越しに観ているだけのこちらとしてはわくわくする展開でした。

人対大型モンスターの戦いだと、やっぱりこういう集団戦のほうが映えるのかもなぁ、なんてことをちらりと考えつつ、一人で盾役になれる団長と、二人でなら同じ役目をこなせるキリト&アスナがボスの攻撃を食い止め、その間に他のプレイヤーがダメージを与えていく様子は、役回りは違ったときもあるだろうけど、これまでもこうやって進んできたんだろうなぁというのが窺えるという意味でも面白かったなぁ、と。思えば、こうしてちゃんとみんなが団結してのボス攻略って、映像として観るのは初めてかなぁという気がしますし。一層のときは何だかんだでみんなの心はバラバラだったような印象がありますからね。

……まあ、今回だって、ボスを倒すということ以外は、実のところ腹の内に何を抱えているかなんてのは分からないところですけどね。実際、集合場所ではキリトを見て忌々しげな視線を向けていたプレイヤーも大勢いましたし(やっぱりキリトの悪評はまだ……と最初は思ったところでしたが、それよりも今回の場合、高レベルプレイヤーが一時でも前線を離れていたことに対する非難だったのかも? 結婚したことがどこまで広まっているかは知りませんが、アスナを一緒に連れていったことも反感の一つになっていそうですし)。とはいえ、いざボス攻略が始まれば、身の危険がガチに迫っていることもあるでしょうが、そんなわだかまりは置いておいて、キリトの指示でも素直に従って動くところは、さすが最前線のプレイヤー、なのですかね。

 

そうした名前もない攻略プレイヤーの様子もそうですが、今回はキリトたちを含めたキャラクターたちの心情を考えるのもなかなか興味深いものだったかと。

例えば、今回知り合った西田さん。ネットワーク関係の仕事をしていた人だと明かすなら彼がSAOに接続した経緯も語らせたほうがより彼の身の上話に深みが出たのでは……なんてことをちらりと思ってしまったところではありましたが、重要なのはそこではなく、そんな彼の言葉を聞いたアスナの言葉と、それを聞いた西田さんの反応。まあ、単純にアスナの台詞だけを聞いていても、そういえば原作読んだときはここでようやくアスナがキリトに惚れた理由が明かされてすっきりしたんだよなぁなんてことを思い出したところでもありましたが、かつて同じ思いを抱えていて、だけどそれを乗り越えたアスナだからこそ、今のアスナは強いし、そんな彼女が得られた強さが西田さんにも希望を与えたんだろうなぁと思うと、こうして触れ合うことで広がっていく正の連鎖にほっこりとなるところで。

 

そんなアスナとは逆に、アスナという大切な存在を手に入れたからこそ、一人きりで生きていたときには持ち得なかった弱さを見せるキリトが新鮮でもあり。だけど同時に、ヒースクリフが言っていたように、守るべきものを得たからこその強さもあるはずで、この辺は楽しみに見守りたいところ。アスナのほうも、強くなったことを見せる一方で、キリト相手だからこそ弱音を吐いている部分もあって、この辺はホント、良い意味で補い合い、支え合っているカップルだなぁと思います。アスナの言った、キリトに会うためにこの世界に来たというのも、あながち間違ってはいないのかも、なんて。

最前線に戻った二人を温かく迎えてくれたクライン&エギルは相変わらずといえば相変わらずですが、二人の理解者だからこそ、他のプレイヤーのように非難の目を向けることなく、すぐさまいつものやりとりに戻れるところには改めて二人の器の大きさを感じるところで。特にエギルの場合、普段は店を経営しているということは、半分はサポート側に回っているプレイヤーということで、それなのにそんな彼がキリト&アスナの復帰戦に駆けつけてくれたというのは何だか嬉しくなるところです。駆けつけられるということはそれなりにレベルを上げているとは思うので、もしもそれが今回のような、いざというときに手を貸すためだとしたら、尚のことエギルの評価が上がってしまうところですしね(笑)。

 

そんなこんながありつつも、開始早々に死亡したプレイヤーが複数出るなど、これまで以上に大変なことになりそうなのを窺わせてくれるボス戦。次回はそれをキリトたちがいかに攻略していくのかがたっぷり描かれることになるのかなぁというのを楽しみにしつつ、次回サブタイトルを素直に受け取るなら、そしてそろそろ2クール目に突入することを考えても、アインクラッド編はそろそろ終わりかなーとも思うところで、その辺もどう描かれるのか楽しみにしたいところです。

 

◇次回「世界の終焉」

 

 

ソードアート・オンライン #12「ユイの心」感想5

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シリカの話、圏内事件の話、リズベットの話などなど……これまで描かれてきた番外編エピソードって、時系列順に並べ直したアニメだと尚のこと、SAOというゲームのシステム面と、閉じ込められたプレイヤーたちがその世界でどう生きているのかという現状説明の側面も担っていたと思うわけですが、このユイのエピソードもまた、システム内の説明は大方終わったから、システム外(システムをコントロールしているもの?)についての説明回でもあったのかな、と思ったところ(あとは一層の現状と子供プレイヤーの保護)。まあ、ユイの話自体は番外編と位置づけるにはちょっと微妙ではあるのですが。

 

それはさておき。

まさかのキバオウ再登場(名前だけだけど)に、原作読んではいたものの「軍」の強硬派(?)の名前なんてちっとも覚えていなかったためびっくりしたところでしたが、第二話での彼の言動・思考回路を思い出すと、見事にアレな方向へ突き進んでしまっていたのには納得してしまう部分が。せっかくキリトがビーターの汚名を着てまで守ってくれたのに……と思うところなのかもしれませんが、逆に言えば彼のようなプレイヤーにとっては、キリトのあの選択は間違いだったのかな、とも。下手にキリトが泥被っちゃったから増長しちゃったみたいな。まあ、どっちにしてもキバオウタイプのプレイヤーはどうしようもなかったかもしれないですけどね(汗)。

それよりも、これまでは何だか迷惑な集団っぽく描かれていた「軍」も、始まりはそんなことはなく、そして今も本来のトップは当時の気持ちを忘れないままでいるっぽいのが描かれたのは、今後は前回の略奪のようなことは少しずつ改善されていくのかな、という希望が持てるところだったでしょうか。そういう意味では、シンカーのキャラをもう少し掘り下げてもいいような気もしてしまいましたが……まあ、メインはそこではなく、キリト・アスナ・ユイの疑似親子の物語と思えば、そこは仕方ないところですかね。

 

久々のダンジョンアタックでハッスル(笑)していたキリトと、それを少し呆れつつも楽しそうに見守るアスナに、パパのかっこいい姿に大はしゃぎのユイと、すっかり元気になったユイを囲む親子三人を見ているだけでも楽しかったところではありますが、それもダンジョンの奥に辿り着くまでのこと。ユイの正体がカウンセリング用のプログラムであったことが判明し、システムのエラーとして消え行くことに。

そんなユイの正体が判明しても、ずっと一緒にいるのだと叫び、目の前でいなくなったユイに涙するアスナは、かつてNPCを犠牲にしてボスを倒そうとしていた彼女の姿はもう何処にもなくて、改めて彼女がキリトと出会って変わったことを再確認させてくれたところ。

キリトのほうも、咄嗟にユイのプログラムをオブジェクト化して保存なんて手段を思いついたのは、現実の彼がそういう方面に明るかったのもあるのかな、とキーボードを打つ姿なんかから思うところでもありますが、以前のシリカとの一件がその発想に至ったきっかけなら、改めてそうした出会いの全てが無駄ではなかったと思えるところで、嬉しくなるところでしょうか。同時に、その発想力と行動力には、キリトがどうして少し特殊なプレイヤーで在り続けているのかが改めて分かるところだった気もしますが。

 

次回サブタイトルが何だかそれだけ見ると不穏な感じですが、本編に戻るなら特にそういうエピソードではなかったような……? とはいえ、ここでユイの番外編を挟んだのは、次エピソードのためにはやっておかなければならないエピソードだし、それ以外にもここでやっておくことで後の展開が分かりやすくなるかなというのも思うところですが、現実世界に戻って手段を整えれば再びユイに会えるかもというゲームクリアへの動機がまた一つできたにも関わらず、次回普通に二人が新婚生活を満喫し続けていたら違和感を覚えないかがちょっと心配になってしまったところかも。まあ、その辺はスタッフがどう構成してくるか次第ですし、もう少し二人のイチャラブを観ていたい気持ちもあるので(笑)、次回蓋を開けてみるまで普通に楽しみにしていればいいかなーとも思いますけどね。

 

◇次回「奈落の淵」

 

 

ソードアート・オンライン #11「朝露の少女」感想5

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少し前に10月からの新番組を大雑把にチェックしたとき、そのまま継続となるこの「SAO」に加え、現時点での期待度が高く原作ファン的な意味でも感想書くことになる確率が高そうだなぁと思う作品が、どうにも同一曜日に集中しそうな気配を感じてどうしたものかと思っていたのですが、その中の一つ、今回「AW」のCMの中で後番として「リトルバスターズ!」が流れたのを見て、やっぱり「SAO」と「リトバス」の放送日が被るんだよなぁと、できれば感想記事は一日に一本が望ましい自分としては、改めて楽しみになると同時に悩ましくなったところです(汗)。

いやまあ、今期も「ホライゾン」と「ココロコネクト」がまさにその状態なわけですけど、仮に同じように朝と帰宅後に分けるにしても、じゃあ朝に優先するのはどっちにするのかとか、それともいっそ更に三十分早く起きて両方観て感想書いてしまうのがいいのか(でもそれだと精度が落ちないか)とか、今からしていても仕方ないようなことをついつい考えてしまうような……。現在感想書いている作品の中では、「SAO」が一番時間掛かっているというのも理由の一つではあるのですが。

とはいえ、10月からの自分の環境がどうなるか分からないし、既に半分近く観てきている「SAO」はともかく、完全新規の番組は始まるまでどう転ぶか分からないので、それこそ今の時点では杞憂な気もしますけどね。

 

前置きが長くなりましたが、今回の話。

OPに出てくる最後の一人、ユイが登場となるエピソードだったわけですが、今回はあくまで導入部で、本番は次回といった感じの、圏内事件に続く前後編エピソードっぽいですね。

 

……というわけで、前回が終わってから心構えしていたとおり、キリトとアスナのラブラブっぷりを堪能させてもらいました(笑)。前半は新婚ホヤホヤの二人を、後半はユイを加えての仲良し親子の光景を楽しませてもらった感じですかね。前半の肩車シーンとか、たぶん釣りをしていたおじさんたちとおんなじような感じで(生)温かく見守っていたんじゃないかなぁ、と(笑)。

そんな幸せそうな二人が描かれると同時に、こうしてアスナと結ばれた現実を、この世界が終わってしまったときにどうなるのか不安を零すキリトなんて姿も見られましたが、そこでバシッとゲームの世界だってこの気持ちは本物だ、元の世界に戻れたってもう一度出会ってまた好きになると言い切ったアスナが、本当に強くなったし、かっこいいなぁ、と。……そんなことを言いながら、キリトが年下だったらどうしよう!?なんて慌てている可愛いアスナもいたわけですけどね(笑)。

 

ユイと三人で暮らす生活に未練を感じつつも、ユイの親を探して久しぶりに「はじまりの街」を訪れたと思ったら、納税義務がどうのと言いながら子供プレイヤーをいたぶる「軍」のメンバーを発見するという、またもSAOの暗部の一部が垣間見えてしまう出来事に遭遇してしまったわけですが、そこは最前線でその身を常に危険に晒している二人と、弱者相手に鬱憤を晴らしているだけのプレイヤーでは格が違うとばかりに、見事にその気迫で追い払ったアスナが改めてかっこいいところで。……と書いていると、今回は何気にアスナ無双の回だったのかと思ってしまいそうなところですが(笑)、ユイに異変が生じたということで、それどころじゃない事態に。

今回の時点でも、プレイヤーにしてはカーソルが出ず、かといってNPCでも特殊イベント絡みのキャラでもない、更には記憶も失っていると、謎(と可愛さ(笑))ばかりが提示されていたユイですが、次回はまさにそこに焦点が当たってくることになると思うので、次回はその辺を楽しみにしたいところですかね。

 

◇次回「ユイの心」

 

 

ソードアート・オンライン #10「紅の殺意」感想4

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団長との一騎打ちを行ったと思ったら、クラディールに殺されかけ、これまでで一番の死の恐怖を味わった反動もあってかキリトとアスナのカップル成立と、何だかかなり目まぐるしかった気がする第十話。とはいえ、いろいろようやくここまで来たなぁという感慨も感じてしまうところでもあったでしょうか。

 

黒衣のキリトを見慣れているせいか、血盟騎士団の制服に袖を通したキリトは、やっぱり彼に白は似合わないかもなぁ(笑)とか思ってしまった部分もありましたが、珍しいものを見られたという意味ではこれはこれで面白かったところかも? まあ、クラディールが本性を表したということで、それもほんの短い時間の出来事でしたけどね。

しかし、決闘に負けたこともあり、アスナにはソロではそろそろ限界だったし、なんてことも口にしていたキリトですが、今回の顛末を見ていると、ギルドの在り方については改めて考えさせられるところでもありました。出発前の結晶類を預かるという名目で取り上げるという行為もそうだし(ゴドフリーは本気で悪意とかでなく脳筋だっただけでしたが)、街の外なら食べ物に毒を仕込むのもOKとなってしまうと、ギルドを組むということは、本気で信頼関係が必要だよな、と。前者に関しては、たぶんアスナの顔を立てるとかそんな感じでキリトは大幅に譲歩したんだろうなと思うけど(それこそプレイヤーの裏切り行為でもない限りは何とか対処できる自信があったのもあるかもですが)、後者に関しては、プレイヤー間での最低限の信頼というか、暗黙の了解を侵す行為で。

そういう意味では、今回キリトがアスナに「月夜の黒猫団」のことを語ったのは暗示的だったのかな、とも思うところですが。そういう見方をすればあの件も、キリトが本当のレベルを隠すことで築き切れなかった信頼関係の結果とも受け取れるわけですし。

 

まあ、だからこそ、アスナとの関係が映えるのかな、とも思いますけどね。

支給されたお弁当を見たときにアスナを思い浮かべた時点で、既にキリトはアスナに胃袋をがっちり摑まれているなぁというのが改めて分かったところですが(笑)、キスにプロポーズと今回かなり目まぐるしく進展した二人の関係は、だけど同時に非常に納得のいくものでもあって。

 

「月夜の黒猫団」の話をしたときに、キリトは自分が守るのだと宣言したとおりに、クラディールの罠から間一髪キリトを助けたアスナ。その後の、アスナを守るために(おそらくそれ以外の方法を考える余裕もなかったために)クラディールの殺害に踏み切ったキリトも含めて、だからこそキリトの隣に立てるのはアスナだったんだろうな、と。

これまで出てきたヒロインとの違いって、かなり積極的にキリトにアプローチしていたってのもあるけど(笑)、それ以上に、アスナだけが並び立って戦える、一方的に守られるだけじゃないヒロインなんですよね。キリトに必要だったのは、たぶんそんな、あらゆる面で相棒となれる人だったんじゃないかと。

 

そしてもう一つ、アスナ宅でのアスナの台詞。当初はSAO世界から抜け出すことにのみ必死になっていたアスナが、その気持ちも忘れたわけじゃないけれど、アインクラッドで過ごした日々も糧としてきちんと受け止めて、二つを止揚させたこと。以前の感想で書いたことを思い出すなら、テーマ的にも条件を満たしたことになりますからね。

……逆に言えば、例えばシリカがあの後必死にレベルを上げまくって、キリトに追いつくくらいになってから彼の前に現れ、キリトさんは私が守ります!みたいな感じになっていたら、別の可能性もあったのかな、なんてちらりと思ってみたところでもありますが(笑)。

 

個人的にはもう少し尺を取ってくれても嬉しかったかなーと思ってしまったくらい、キリトvs団長は、まさにSAO最速のプレイヤーvsSAOで最も堅固なプレイヤーの戦いといった感じで見応えがあったし、キリトの言い回しが十分に誤解させるものだったとはいえがっつき過ぎだろアスナさん(笑)と思ってしまうようなアスナの空回りが見られるなど、その他の部分でもいろいろ面白かった十話でしたが……今回の件を経て、二人はお休み&結婚を決めたということで、これまでとは違った意味で前線を離れる二人の姿を楽しみにしたいところですかね。サブタイトルからすると、次回は最後のヒロイン(?)登場のエピソードになりそうですし、二人のラブラブっぷりに砂吐く覚悟をしつつ(笑)、次回も楽しみにしたいと思います。

 

◇次回「朝露の少女」

 

 

ソードアート・オンライン #9「青眼の悪魔」感想5

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久々のボス攻略戦というだけでもわくわくしてしまうところではありますが、今回はそれ以外にも見所の多い回だったと思います。


とはいえ、それでもやっぱり一番は、そのボス攻略ですけどね。

無謀な突入の結果とはいえ、為すすべなく倒されていく「軍」のメンバーの様子は、ボスの脅威を改めて感じさせてくれるところで。キリトたちによれば、ここ暫くはボス攻略戦時に死者は出ていなかったとのことではありますが、どれだけプレイヤーのレベルが上がっても、同様にモンスターやボスのレベルも上がってくるわけで、前回のモブ戦でもそれは窺えないわけじゃなかったけど、ボスはその見た目だけでも威圧感たっぷりで、余計に感じてしまうところです。


もっとも、このボス戦のメインは、そんなボスを単独撃破してしまった、キリトの《二刀流》スキルのお披露目の意味のほうが強いでしょうけどね(笑)。今回アスナに指摘されていた、何で片手剣士のメリットである盾を持たないのかという伏線が早速回収された形です。あと、何故キリトがリズにもう一本剣を作ってもらっていたのかも(何気にリズが《二刀流》スキルについて知っていたことを窺わせる台詞を吐いていましたが、だったらぼかす形でリズ回にその辺のやりとりを省かずに入れておけば良かったんじゃ……と思ってしまったところではありましたが……それとも、尺の都合でテレビではカットされただけなんですかね)。

それはさておき。《二刀流》――そのスキルの名前の響きだけでもときめいてしまうものがありますが、実際に二刀を構えたキリトのかっこ良さに更にときめいてしまいました。ときめいたというか、燃えたというほうが強いかもですが(笑)。そして実際の戦闘では、二刀を交差して敵の攻撃を受け止めるとか、片方の剣で敵の攻撃を受け止めたり止められたりしている間にもう片方の剣で攻撃を繰り出すとか、二刀流ならではの戦いを見せてもらえて、それが見られただけでも満足できそうなくらいだったでしょうか。


とはいえ、ボスを単独撃破できるほどの威力を見せてくれた《二刀流》ではありましたが、実際の攻防はギリギリであったことが、残りほんのわずかとなったキリトのHPバーが教えてくれるところで。でも、だからこそ、クラインの台詞が重みを増すのかなと思うところも。

扉こそ閉じてはいないものの、ボスを間に挟んでしまったために断たれた退路、転移結晶が使えないというトラップ、そして為すすべなく殺されていくプレイヤーたち。キリトのトラウマ直撃の光景に、アスナが先に飛び込んでしまったというのもあるけど、それでも彼らを助けるために続いて飛び込んでいったキリト。ゲーム開始直後にクラインを見捨てるような別れ方になってしまったこと(そしてそれに自責の念を抱いていること)も含めて、そんなキリトをずっと見てきて、でも何もできなくて歯痒い思いをしてきただろうクラインだからこそ、そんなキリトの姿を見て嬉しく思えた彼の気持ちが伝わってくるような気がするし、改めて彼の良い人ぶりが見えたところかも。初めて(?)目の当たりにしたアスナの姿にどぎまぎして、どさくさ紛れに彼女募集中みたいなことを言ってしまっていたにも関わらず、キリトがアスナとパーティーを組んだことを知ると、こっそりとキリトのことを頼むなど、ホント良い兄貴分だよなぁ、と。


クラインに限らず、《二刀流》がバレてその騒動から避難してきたキリトを匿ってあげているエギルも相変わらず頼れる兄貴分な感じがして、クローズアップされるのはヒロインだけど、彼らのような友人(とキリトはまだ思えていないかもしれませんが……)と出会えたことも、キリトにとってはあの世界で得られた宝だよなぁと改めて思うところ。

そんなふうにキリトを取り巻く人々が出揃った感じのところで、とうとうOPにも登場している男キャラクターの最後の一人、「血盟騎士団」団長のヒースクリフが登場です。原作でも確かに一巻ではここで初登場だった気がしますが、アニメでは間に番外エピソードを挟んでいたこともあり、まさかここまで出番なしのままとは思っていなかったこともあって、彼のようやくの登場はそれだけでテンションが上がってしまったところですが(笑)、そんな彼とキリトの決闘が確定ということで、次回もまた楽しみになるところです。そういう意味では、彼についての情報を今回もっと出しておけば、アニメが初見の人もわくわく度が上がったのではと思うところもありますが……いや、アスナの上司という時点で強いだろうという予想はできるだろうから、そこは大丈夫ですかね。

次回タイトルが何だか物騒なことになっていますが、おそらく次回はキリトvsヒースクリフがメインになるだろうということで、楽しみにしたいと思います。


◇次回「紅の殺意」

 

 

ソードアート・オンライン #8「黒と白の剣舞」感想5

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今回から再び原作第一巻、攻略エピソードに戻っての第八話。

サブタイトルから超駆け足で進むことも心の片隅でちらりと危惧していましたが、さすがにそんなことはなく、“黒”と“白”はそのまま黒(キリト)・白(アスナ)と受け取って良かったみたいですね。“剣舞”とタイトルに付いたのに恥じない、ここまでのエピソードでは今回以降のために溜めていたのかってくらい、冒頭でのソロ攻略時のキリトに、PvPでのデュエルなど、戦闘シーンも見事なものを見せてもらいましたし。……あと、アニメのエピソードだけ見てみると、二話以来のキリトの攻略中のシーンだったかも(笑)。

 

そんな感じでエピソードの中核が攻略に戻ると同時に、アスナのターンも開始(笑)。とはいえ、確かにアスナの可愛さというかキリトに対する反応を見ているだけでも楽しめるものでしたが、アスナ宅での二人の会話も何気に重要な気がするもので。

4Mもする自宅を構えていたり、料理スキルをマックスまで修得してみたりと、初めて会った頃には考えられないほどにSAO世界の地に足をつけているアスナは、しかしそれでいて攻略も諦めていないということで、良い具合に二つの世界を両立させつつあるのかなといった感じなのは見ていて何だか嬉しくなるところ。ただ同時に、二人が感じ始めていたのが、さすがに二年もあの世界にいるということで、二人だけでなく、多くのプレイヤーがあの世界に馴染み始めていること。それこそ、アスナが言った「ずっとこの世界で暮らしてきた」みたいに。

 

まあ、攻略に参加しているかどうかは、やる気の問題だけでなく、最前線で戦えるレベルかどうかという問題も絡んでくるので、攻略に不参加=脱出する気なしとはならないでしょうが、そうしたプレイヤーの意識の変化が何を意味するのか――特に、キリトも気にしていた、茅場晶彦がその状況をどう思っているのかは気になるところでしょうか。

SAO世界という、もう一つの世界にも根を下ろし始め、ソロやギルド所属だからこそのしがらみやら何やらもありつつも、何だかんだで謳歌しているようにも見えるキリトたちがいる一方で(エギルとの関係とか、ああいうやりとりができる相手がキリトにもいるってだけでも何だか観ていて楽しいところですし)、今回で明らかにキリトに対して確執を持っただろうクラディールとか(アニメで改めて聞くと、彼のアスナに対する発言はストーカーの理屈だよなぁとつくづく思ったところ)、クラディールとのPvPを密かに観戦していた「ラフィン・コフィン」のメンバーとか、不穏な影が見え隠れするのは、ある意味それはそれでやっぱりSAO世界も一つの世界として回っているようにも見えるものの、だからこそそんな世界をどう思っているのかは気になるところですしね。

 

そんなSAO世界そのものに対するプレイヤー間の意識の変化も気になるところではありますが、今回は久々にキリトがパーティーを組んだところも何気に注目しておきたいところかも。アスナがかなり強引に押したのもありますが、それで押し切れるくらいにはアスナに対して心を開いているというか、認めているのかなって思うと、これまでのキリトを思えば何だか嬉しいところだし、前回とのリズとの冒険を経て、もう一度誰かとパーティーを組んでもいいと思えるほどには吹っ切れたのなら良かったと思うところですしね。

とはいえ、同時に、アスナの語ったエネミーのアルゴリズムの変化や、アスナと組んで戦ってみたことで戦闘の安定性を感じていたキリトを見ると、それだけ階層が上がるごとに攻略も厳しくなってきているのかなというのも窺えて、そうした必要性からもキリトが承諾したのだとしたら、喜んでばかりもいられないな、とも思ってしまうところではありますが。

次回はサブタイトルからも、今回ラストでキリトとアスナがその姿を見たボス攻略戦になりそうなのが窺えますし、その辺を危惧しつつも、久々のボス戦を楽しみにしたいと思います。

 

◇次回「青眼の悪魔」

 

 

ソードアート・オンライン #7「心の温度」感想5

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そんなに長いエピソードでも無かったと記憶しているので、一話でまとめてくるだろうことは予想していましたが、その一話の中でリズの失恋までが描かれるエピソードのため、キリトさんが史上最速で女の子をオトしたようにも見えてしまった第七話でした(笑)。

 


まあ、重要なのはそこじゃなくて、リズがSAO世界の中で実存を得られたか――あの世界で生きる実感を得られたかという点だと思うわけですが。

俯瞰して見れば、一話目を導入として除くとするなら、二話からこの七話までは、まさにずっとそうした部分について描いているものと思うわけですが。あの世界で生きる意味を見つけ出せるか、と言い換えてもいいかもしれないものを。キリトは割と始めからそれを持っていて(というかむしろ、キリトに関してだけは逆な気もしますけどね。彼はむしろSAO世界にこそそれを持っていて、そこで他のプレイヤーと関わることで現実世界に繋がる何かを獲得していっているような……)、シリカはピナの存在からそれを見出し、アスナとリズはキリトと関わることで、語られていないけどクラインやエギルもたぶんそれぞれで何かを見つけていて。そして、逆にそれが得られなかった、あるいは未だに得られずにいるのが、殺人ギルドであり、オレンジプレイヤーであり、前回のグリムロックのような人たちなのかな、と。……この場合、“月夜の黒猫団”はどっちになるのかちょっと悩むところですが、少なくともサチに関しては、適応できなかったからこそ脱落した存在になるのかなぁ、と。

 


で、今回はリズについてのそれが描かれたわけですが、メインとしてはキリトへの恋心のようではありましたが、今回のエピソードを振り返ってみると、それだけじゃないかもなぁと思えるものも。

ドラゴンに巣穴へ吹き飛ばされたときの、死に直結しかねないダイブの恐怖もそうだけど、そんな体験の後に触れた他人の温もりと、巣穴から飛び出したときに見た朝焼けの空の感動は、安全な街中で武具を作っているだけではなかなか得られないダイレクトな感覚で、生の実感を覚えるには十分なものだったんじゃないかな、と。

前々回冒頭のアスナなどを見ると、危険に身を晒していればそれが得られるというわけでもなさそうなので、恐怖だけじゃなく……というか、そういうマイナスの感情よりも、心に響くほど素敵なことがあったとか、大切な誰かに出会えたとか、心底ホッとできるような何かがあったとか、そういうプラスの感情か、あるいはマイナス感情とのギャップによってこそ得られるのかなとも思うところですが。あとは、下手したら誰よりもあの世界で“生きている”キリトと触れ合ったことも大きいかな、とも。そういう人と同じ目線で世界を見て初めて、自分ひとりでは気づけなかった何かを見つけられることもあるだろうし、今回すっかり恋する乙女(笑)になっていたアスナは、まさにその例なんじゃないかな、と。

 


今回のEDカードはリズ&アスナ。それも、リズが今回出てきたお店でなく(そういえば、今回のエピソードが楽しみだったのって、リズが鍛冶屋なのも大きかったのですよね。この手のゲームの生産職には妙に憧れがあって(笑)、その辺が見られただけでもけっこう満足な回だったかも)、露店を開いている様子なのを見ると、ひょっとしたらこれが二人の出会いだったのかも?なんて思わせるものもあって、本編も合わせて考えると、良い仕事してるなぁと思ってしまったところ。

本編だけ見ると、何でリズはあっさりそこで身を引いちゃうの?とも思ってしまいそうだけど、そんな頃からの知り合いなんだと思うと、本編冒頭での、当然のように攻略に行くと思っていたリズとアスナの「今日の攻略はオフにしてもらった」云々のやりとり(前回までのアスナからは考えられない(笑))や親友発言も合わせて考えると、たぶんリズは攻略の鬼だった頃からずっと見てきて、そしてそんなふうに言えるようになったアスナを知っているからこそかなぁ、と想像できるかな、と思いますので。

 


◇次回「黒と白の剣舞」

今回までで、少なくとも私が知っている番外エピソードは消化したかと思いますし、サブタイトル的にも次回からは一巻の攻略エピソードに戻る感じですかね。原作を知っていると(アニメだけでもある程度予想できそうな気もしますが)、このサブタイトルはダブルミーニングかなぁとか思ってニヤニヤしてしまうところですが、戦闘的な意味でも、キリトとアスナのその後の関係的な意味でも、楽しみにしたいところです。

 

ソードアート・オンライン #6「幻の復讐者」感想5

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圏内殺人事件解決編。

 

とはいえ、その真相は、実は殺人は行われておらず、転移結晶とオブジェクトの特性を利用してそれを演出していただけだった、というものでしたが。殺されたカインズ・ヨルコは、実は犯人のほうで、二人こそがグリセルダ殺害事件の真相を追っており、その鍵を握っていると目星を付けていたシュミットに自白させるのが狙いだったようです。もっとも、その二人も、協力を要請したグリムロックによって、シュミット諸共の口封じを目論まれてしまっていたわけでしたが。

反則スキルやアイテムなどではなく、規定システムを利用した圏内殺人のカラクリは見事でしたが、その圏内殺人に、前回出てきた睡眠PK、そして前々回のオレンジギルドの手口と、ヒトという生き物は限られたシステムの中でも常に抜け道を探して新たな何かを生み出していく生き物なんだなぁとしみじみ思ってしまったところでもあるかも。

 

そんなことを考えつつも、今回のエピソードにおいては、そのストーリーよりも、この事件絡みで説明されたSAOのシステムと、この事件を通して少し関係が変化したキリトとアスナが重要かな、とも思うところで。

破壊不能オブジェクト(一瞬でしたが、ちゃんと表示も出ていましたね)に、オブジェクト……というか、衣服・装備・食べ物などのアイテムの耐久値、結婚システム、殺人ギルド“ラフィン・コフィン”……。どれも最低限心の片隅にでも留めておいたほうが今後のストーリーをより楽しめそうなものばかりで(“ラフィン・コフィン”に関しては、どこかでGGO編も今回のアニメ化でやる?みたいな話を目にしたことがあったので、そこら辺もちょっと気になってしまったところではありましたけど(汗))。耐久値絡みでは、アスナが料理スキルを持っている(上げている)ことがさり気なく描かれていましたし(それも、キリトが美味いとか言っちゃうレベル)。最後のグリセルダの幽霊は、朝日の加減で見えた幻なのか、それとも、システマチックなこの世界にもそういう揺らぎ(奇跡?)があるのだということなのかは分からないところですが……。

 

前回はグリムロック作の武器を自分で試そうとしたり、今回も犯人らしき人影を迷わず追っていったりと、端から見ているとちょっと危なっかしいところを見せつつ、でも同時に、ちょっとしたことから事件のカラクリに気づいたり、ラストの相手の知らない一面云々の話では、たぶんアスナ的には合格かそれ以上の答えをあっさり返していたりと、天然タラシな面が見えていた気がする(笑)キリトですけど、そんな彼だからこそ、アスナの中で彼の存在がどんなふうに変わったのか、少なくともフレンド登録をしようと言い出すほどにはなったのは確かで、次回以降の彼女が楽しみになるところです。

というか、次回は早速期待どおりのエピソードをやってくれそうで、いろんな意味でまずは次回が楽しみ過ぎるんですけど(笑)。

 

逆にキリトのほうは、殺人ギルドに依頼してまで妻を殺し、今またかつての仲間まで殺そうとしていたグリムロックと、そんな彼の処分は自分たちに任せて欲しいと去っていったかつての“黄金林檎”の面々をどんな気持ちで見送っていたのかな、というほうが気になってしまいましたが。

前述のような関係でも、去っていく彼らは険悪でないどころか、むしろかつての仲間だからこその温かさもあるような気がして、たぶん彼らはグリムロックに非道な措置をとることはないだろう、それどころか一緒にやり直すことを選ぶことすらあるかもしれない、と思えてしまったのもありますが(実際彼らがどうなったのかは分かりませんけど)、そんな、ギルドを組んでいた者同士だからこその関係を、かつて仲間を全て失い、ずっとソロを通してきているキリトだからこそ、彼はどう感じたのかな、と。

今回キリトがアイテム分配についての面倒を語っていたように、ソロにはソロの利点がある。でも、パーティーを組んだりギルドに入ったりしてこそ(つまりは、いろいろな人と関わってこそ?)得られるものもあるはずと、これまでのエピソードを振り返ってみると思えてしまうものもあるわけで、キリトに関してはアスナとの関係も気になるところではあるけど、それ以上に、その辺の問題が彼の中でどうなっていくのかも気になるところかと思います。

 

◇次回「心の温度」

 

 

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