翠の匣

アニメや読んだ本(漫画・ラノベ)の感想を、徒然と書き綴っているブログです。

アニメ感想(2012年10月〜)

「今期終了アニメ(3月終了作品)の評価をしてみないかい?20」

遅くなりましたが、「ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人」のピッコロさんにお誘いいただきまして、「今期終了アニメ(3月終了作品)の評価をしてみないかい?20」に参加させていただきます。

 

当ブログでは、「絶園のテンペスト」「キューティクル探偵因幡」「みなみけ ただいま」「八犬伝−東方八犬異聞−」「生徒会の一存Lv.2」「琴浦さん」「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」「PSYCHO-PASS サイコパス」「リトルバスターズ!」の9作品の評価をしてみたいと思います。

 

尚、今回はそこまで書く時間の余裕がないため、コメント無しで点数のみの評価とさせていただきます。

 

 

 

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リトルバスターズ! #26(終)「最高の仲間たち」感想5

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いきなり流れ始めたBGMに、最終回は冒頭から泣かせにきているのかと思ったら、いきなりフルスロットルの謙吾登場で一気に笑いの方向に持っていかれた気がする第二十六話(笑)。

まあ、この謙吾を見られる日を楽しみにしていた身としては、可笑しいやら嬉しいやらといった感じではありますが……しかし、まだギプスの取れていない腕をあんなに動かしまくって大丈夫なんですかね、彼は。



さておき。流れ的に最終回は野球回で、少なくともBパート丸々使うくらいは試合パートになるのかなぁと漠然と考えていましたが、蓋を開けてみればほぼ全編が、理樹がリーダーとして立つことを決めるエピソードになり、試合はEDロールが流れる中でとなるとはびっくりでした。とはいえ、不満は全くないですが。

一期最終回としては、今までずっと恭介に頼りきりだった自分を自覚し、これまでに助けた新たな仲間たちに背中を押されて理樹が決意する様子は、実に王道で相応しいものになっていたものと思いますからね。そんなヒロインたちの登場順番もまた心憎い感じでしたし。



葉留佳は、それこそ分かりやすく理樹に世界を変えてもらった女の子で。

グラウンドの使用禁止を言いに来た佳奈多の声が登場したときは、最終話まで風紀委員との対立構造を見せてくるのかなぁとひやりとしたところでしたけど、隣にいたのはあーちゃん先輩でしたし、声の調子が風紀委員長ではなく二木佳奈多として注意しに来てくれただけだと窺えて、それだけでも彼女との関係がちゃんと変化していることが分かる場面ではありましたが、何よりその後、解散して戻って行くメンバーたちの後ろ姿が映ったときに、葉留佳と佳奈多が並んで歩いていたのが、何よりも雄弁な理樹の変えた世界だったな、と。



西園さんもまた同じで。

彼女の場合は、リトルバスターズのメンバーとして、みんなと一緒にいて笑っているだけで、彼女を取り巻く世界はずっと優しく楽しいものになったのだと思えるところですが、同時に、自分はリトルバスターズのマネージャーなのだと自ら口にし、自分にできることを頑張る姿は、彼女にとっても今の居場所が本当に大事なものになったのだということを窺わせてくれる気がします。



続く小毬さんも、それまでは彼女だけの秘密の場所だった屋上に、クドと来ヶ谷さんも招いているだけでも、彼女の世界が確実に広がっていることを窺わせてくれるし、これまでにも何度か、理樹に勧められたとおりに絵本を書いている姿が描かれていたのもあって、かつて理樹が小毬さんのために付け足した絵本の続きを、更に彼女自身が、ちゃんと理樹からのメッセージを受け取って、今度は自分がお返しするとばかりに、理樹が教えてくれた世界を大切なものとして思っていることを、そこが素敵な場所になっていることを描いていたのは良かったところ。同時にそれは、いきなりリーダー役を任されて、戸惑いながらも一人で頑張ろうとしていた理樹に、キミの周りには私たちがちゃんといるんだよ、ということを告げるものでもあって。



そして、最後にはクドが、かつて彼女が理樹に掛けてもらった言葉を、今度は理樹に返す。リーダーという言葉に無理して背伸びする必要はなく、これまでの理樹を十分にみんなはリーダーと認めているのだと。

そんな彼女の言葉を、個別エピソードはまだ消化されていないものの、割と最初期からメンバーに加入してみんなを見守って来た来ヶ谷さんが、そんな彼女だからこそ言える言葉で後押しして。



……そんなふうにヒロインたちが励ましてくれる一方で、屋上のお茶会には参加しておらず、もともとのメンバーたちと共にいた鈴は、やはりまだまだ理樹に比べれば成長分は少ないのだということを示しているのだろうか……と深読みしてしまうところでしたが(冒頭のシーンでも、鈴だけは割と否定的な発言(つっこみ)が多かった気がしますし)、いざ始まった野球の試合では、まだ尻込みする彼女へ向けられたみんなの言葉に勇気を貰い、最後まで投げ切ることができたようなので、理樹以上にまだみんなの助けは必要かもしれないけれど、それでも少しでも前に進むことはできたと思って良いのかな、とも思うところでしょうか。



理樹がまだ思い悩んでいたときに、これまでに出てきたフラッシュバック映像とはまた違ったものが出てきて、やはり恭介もまた何か――世界の秘密に関わる何かを知っている?というのが示唆されていましたが、そうして影から理樹を見守っていた恭介を見ると、いきなりリーダー職を任されて戸惑う理樹に共感するよりは、そんな彼を同じく見守る視線になって見てしまうものがあったかも?(笑) もっとも、だからこそ、理樹自身の口から「強くなる」のだと宣言するのを聞くのは感慨深いものがあった気がします。それまでに、駄目押しのように、これまので理樹がいかに恭介に手を引いてもらっていたかを理樹自身が思い出し、自覚したことが描かれていただけに、むしろ恭介側に共感して嬉しく思ってしまったところかもしれません。



そうして、理樹がリーダーとして立つことを決めた後で流れるのが、主題歌がフルバージョンで流れる中でのリトルバスターズの初試合。一期の集大成と言っても過言ではないシーンだと思うので、むしろ下手にがっつり描くよりは、リトルバスターズという作品が凝縮されたような主題歌と共に流れるのが相応しい気もしてしまったところかも? 何より、原作をやったことのある人なら分かっていただろう、OP映像のラストの全員集合。ある意味、そのために今回はOPなしでここで流れたのか!と思ってしまうくらい、見事にラストを飾ってくれました。



素晴らしい最終回だった!

……と、そこまでで終わっていたらそんな感想で終わっていたかもしれませんが……そこまで描かれた後で流れた理樹のモノローグが、いつか来る別れを匂わせた恭介に対して、それでも強く歩いて行くことを宣言した後にも関わらず、みんなで共に過ごすことを願ったものだったのがちょっと引っ掛かったのですが……そこから二期予告へ繋がるのはもう反則だなと(笑)。

タイトルは、二期やるならこのタイトルしかないだろう、ってものでしたし、既に鋭意製作中ということなのか、取り敢えずいくつかシーンをピックアップして作っただけなのかは分かりませんが、この後の展開を窺わせる、それも割と不穏な気配を感じさせてくれるシーンがいくつか流れて、これで続きが楽しみにならないほうが嘘だろう!と。

放送時期が告知されなかったので、そこがちょっと不安なところではありますが(あまりに間が空きすぎるとせっかくの良い内容の記憶も薄れてしまいますし)、もしも出てきたシーンが既にそこまで製作済みというのならけっこうもう出来ているのか?と思うところでもあって、一期のBlu-rayが最終巻まで発売された辺りで二期スタートとなるとちょうど良いんじゃないかな〜とも思うところですが……。



何にしても、ここまでの二十六話と、あんな予告映像を見せられては楽しみにならないわけがないということで、二期が放送される日を心待ちにしたいと思います。

……でも、その前に。個人的には原作以上に素晴らしい作品を作ってくれたかもしれないスタッフの皆様には、最大級に感謝したいと思います。原作をやったのはもうかなり前の話で、そういう意味では新しいものに押されてしまっていたのもあったけれど、このアニメのおかげで、この作品とキャラクターたちが、更に大好きになりました。


絶園のテンペスト 第24幕(終)「それぞれの物語」感想4

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※記事タイトルは最終話感想ですが、内容は総括感想です。

 

 

原作既読……というか、原作ファンであることがこれほどマイナスに……これほど惜しく働いた作品も無いよなぁ……というのが、中〜後半に掛けて常に抱いていた思いでした。

 

というのも、感想を書くのこそやめてしまったけれど、アニメ単体で評価するならば、間違いなく良作に入るものになっていたと思うからなのですよね。

これが黒歴史とか言いたくなるような駄作なら、そういうものとして割り切って終わったかもしれないけれど……でも、幸か不幸かアニメの出来自体は、原作を知らずに見ていたら悪くない……どころか、原作未読でこの作品を楽しんでいる人の感想を観ると尚更、「ああ自分も原作知らなかったら、同じようにすっごく楽しんで観ていただろうなぁ」というのが分かってしまうだけに、そうはなれない自分が凄く悔しくて。原作ファンなのだから、当然素材自体は自分の好みなわけだし、吉野・愛花・葉風は特にアニメになって美麗度が増しているし、(少なくとも私にとっては)キャストはもう誰もがハマリ役と言っても過言でないくらいイメージぴったりで、そんな声優さんたちがこの物語に息を吹き込んでくれているわけだから、普通に考えたら面白くないわけがないというか。

 

でも、現実として私は楽しみ切ることはできなかった。

その理由を考えたときに出た結論が、

“「スタッフの見せたいもの」と「私の見たいもの」に致命的なズレがある”

その一点に尽きるんだろうなぁ……と。

なまじ原作を知っていて、原作を好きだからこそイメージが固まってしまっていて、自分の観たい物語が出来上がってしまっている。勿論、だからといって全ての場合でそれがマイナスに働くわけじゃないだろうとも思いますが……少なくともこの作品に関しては、譲れない部分がズレてしまっていたんだろうなぁ、と。

そして、その結論に至ってしまったからこそ、尚のこと悔しいんですよね。

 

まあ、そういう意味では、最終二話だけは純粋に楽しむこともできたのかな、とも思いますが。少なくともその二話は、コミックスの最新八巻以降のエピソードになるので、完全に未知の領域でしたからね。

 

とまあ、そんな前置きをしたところで。私の感じた良かったところと悪かったところの話をしたいと思います。

 

まずは、自分的にマイナスだったところ。上記のズレの部分ですね。

端的に言ってしまえば、情報不足。

前半がミステリー風味だったことを考えると分かりやすいでしょうが、この作品は謎解き要素を含んだ作品です。その最たるものが「不破愛花の死の真相」だし、他にも、吉野の絶園の魔法使い疑惑とか、葉風の閉じ込められた時間の檻とか、このブログの他の感想記事を読んだことのある人なら分かるかと思いますが、私の好きな「謎が提示されて、それが解き明かされたらまた新たな謎が……」とか「幾重にも張り巡らされた伏線が……」とかそういった物語で、だからこそアニメとなっても私が重視する部分の一つでした。

 

が、感想を書いていた序盤の段階から感じていたことではありますが、これがけっこうな割合で省略されていたのですよね。当時は原作コミックと視聴後に見比べていましたから余計に分かってしまいましたが、原作を読んだ感じでは必要不可欠と思われた情報がポロポロと抜け落ちてしまっていたわけです。とはいえ、文章媒体と映像媒体では同じようにいかないことは分かっていますから、何も全部が全部原作どおりやれと言うつもりもなく、だからその段階では気になりつつも判断を保留していました。順序を入れ替えて説明されるかもしれないし、アニメにおいてはその辺をがらっと変えてくる可能性もありましたし、何よりそれでも面白いと思えるものになったのならそれに越したことはないのですから。

 

ただ、実際は、情報不足のままほぼ原作通りに進んだ感じでしたが……。中にはその補足となるエピソードを入れてきたものもありましたが(葉風の里帰りと幽霊絡みのエピソードなんかがそれで、原作とエピソードの順序(吉野の彼女の正体バレ)が前後したために、その時点では左門側に吉野=絶園の魔法使い疑惑を抱かせるに足るもの(原作だと「葉風が吉野の彼女=愛花を知る」→「はじまりの樹破壊を決意」→「唐突にはじまりの樹破壊の意志だけを聞かされた左門たちが吉野(絶園の魔法使い)の誘導を疑い、疑惑を強固なものとする」という流れだったので)が不足したために差し込まれたものと私は解釈しましたが)、正直牽強付会な印象が否めず、それだったら原作どおりやったほうが良かったのでは?と思ってしまったところで。

とはいえ、原作を知らなければ、その「吉野の彼女の正体バレ」が二つのサイドで同時進行していたのは胸踊る演出だったと思うので、一長一短なのですけどね……。

 

情報不足もそうですが、それ関係で登場人物の行動や言動が変わってきたり、↑のように台詞やエピソードの意味自体も変わってきてしまっていたりしたのも、引っ掛かった部分だったかもしれません。

そもそも、最初に一番大きなズレを感じたのが、序盤の軍による吉野誘拐でしたからね。真広が吉野のことをどれだけ大事に思っているかを示すという一点においてだけは良かったと言えなくもない改変ではありましたが、しかし逆に、それを仕組んだのが吉野だというのには、それまで自分が抱いていた吉野像からすると強烈な違和感があって、それが結局、それまで感じていた些細なズレを決定付けて、感想をやめることに繋がったようなものでしたから。

 

又、こうしたことを考えていて気づいたのが、私が城平作品(「絶園のテンペスト」に限らず、その前の「ヴァンパイア十字界」なども改めて考えてみると同じだと気づいたのですが)の魅力として感じていたのは、謎解き部分だけではない、ということで。

 

というより、それが土台なんだと気づいたと言うべきでしょうか。

情報不足が気になったのは、この物語の構造自体はロジカルにできていて、それが謎解き部分なわけではあるのですが、そのロジカルな物語の舞台上で動く登場人物たち……特にその中心となる若者組の行動原理は、論理とは対極にある非合理な感情で。その非合理に突き動かされながらも、彼らはそれらに折り合いを付けて、あるいはその感情こそで物語そのものを動かして、物語自体に組まれたロジックと辻褄を合わせていく。いや、調和し共鳴して一つの物語として収束していくと言うべきでしょうか?

ともかく、そうした部分に魅力を感じていたのに、肝心の物語を支える土台の部分がグラグラでは、魅力が半減……とまでは言わなくても、いくらかは減少してしまう。その穴が見えてしまったからこそ、手放しで楽しむことはできなかったんだろうな、と。もっとも、原作未読の人の感想を見ているとそこまで問題はなかったようなので(多少、情報不足のせいで本来必要の無いミスリードをされているように見受けられる部分はありましたが)、アニメとしてはそれでも何とか成り立ってはいたのでしょうけどね……。

まあ、だからこそ、それが気になってしまった自分が悔しいのですけど。

 

そんな感じで特に情報面での引っ掛かりは多かったものの、逆に良かったと思うのが人間ドラマのほう。特に吉野・真広・愛花の三人の関係は、むしろアニメのほうが良く補完されていたかと思うくらいでした。

前述の吉野誘拐のエピソードもそうですし、序盤にオリジナルで挿入された二人の出会いも、一人の少女を想い合う同士という爆弾を抱えていることが視聴者側には提示されていたからこそ、その結末(和解)へ至るための重要な要素として機能していたと思うし、ロジック面では微妙だと思った前述の幽霊話も、吉野がどれだけ愛花を想っているかを示すものとしては良かったと思います。

 

だから、むしろこちらに関しては大満足なくらいなのですよね。

前述の吉野の行動のように引っ掛かる部分が全く無かったとまでは言いませんが、彼らの関係性を描いたドラマに絞って見るならば、そのくらいは些事として片付けて良いと思えるくらいには、見事に描き切ってくれたかな、と。実際、アニメ版ではよりこちらのほうに力を入れていたように思いますし、その分のものは見せてもらえたかな、と思います。

……そう考えると、人間ドラマ>設定説明ではなく、人間ドラマ=設定説明のバランスにしてくれたら、私個人としては一番満足できる形になっていたのかな、とも思うわけですが(汗)。

 

エピローグまで含めると、主役二人の成長物語としても描き切っていた感じで、世界は一度壊れてしまったけれど、一人の少女の死に囚われていた二人が前を向いて進み出すことができるようになったのを見ると、そんな世界でもきっと二人は愛花の望んだように生きていくことができるんじゃないかな、と希望が持てる終わり方だったと思います。

 

……ただ、吉野×愛花派としては、この直後に吉野と葉風がくっ付くのはやめて欲しいと切実に思いますが(笑)。

そういう意味では、抱きつく直前で終幕となったのはセーフだったかなぁ、と。数年後とかならともかく、ここまで愛花を想い続けていたのだから、吉野にはまだ愛花を一番に想っていて欲しいな、と思いますからね……囚われるとかそういうのではなく、前を向いても、それでも心から愛した大事な人として。後期EDがもろに吉野×愛花を歌ったような、それこそこの二人の気持ちが分かった後に流れるEDがもう反則なくらいに、それだけで評価が一段階上がりそうなくらい良かったのもありますし、そもそも、葉風→吉野はともかく、逆はあまり匂わせるような描写はなかったと思いますから。

 

そんな感じで、原作を好きな作品だからこそ心から楽しむことはできなかったという、何ともジレンマを抱えた作品となってしまいましたが、前述のとおり、アニメ単体として見るなら良い作品になっていたかと思います。それだけに、そこそこ楽しめてはいたもののやっぱり悔しさも残るという、個人的には何とも複雑なアニメ化となってしまいましたが……ともあれ、スタッフの皆様、2クールの間お疲れ様でした。

 

 

リトルバスターズ! #25「最後のひとり」感想5

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謙吾回と見せかけて理樹……というか世界の秘密回だった気がしないでもない(笑)、ラスト一回前の第二十五話。もうすぐ終わるのに前回・今回とぐいぐい世界の秘密に関するだろうことに踏み込んでくるのを見ると、次週最終回の終了直後に第二期決定のお知らせが出ないと原作未プレイ組から暴動が起きるんじゃ……と思ってしまうくらいですが(笑)、どちらにしても、続編……というか、分割を想定したものではあるんだろうな、と。ここまで丁寧に作っているスタッフが全く想定していないとか言われたら、そっちのほうがびっくりするでしょうし。



それはそれとして、急に出てきたのに一話で一気にヒロイン枠を掻っ攫っていったような気もする(笑)、古式さんの登場です。と言っても、謙吾限定ですが。この子の存在があるから、謙吾に関してはリトバスメンバーの誰かとカップリング……という構図が浮かばないんだよなぁと改めて思いつつ、この一話で片付いたものの、古式さんもこれまでのヒロインたちと負けず劣らずの事情を抱えた女の子で。

……という書き方をすると、理樹が数話かけてやっていたことを謙吾は一話でやってしまったとも見えるわけで、そういう見方をすると謙吾の凄さが際立つところなのかも……?なんてことも思ってしまったところですが(笑)、まあ実際のところは、裏で謙吾主人公の古式さんルートの物語が進行していたということなのでしょうね。



とはいえ、古式さんの抱えた問題は、リトバスメンバーの中では西園さんと同じくらい、個人的には共感性が高いというか、分かりやすいものだったかな、とも思うところが。いや、弓道の名家生まれで才能にも恵まれた天才少女……という点を除いて見れば、これまで一つのことに打ち込んできたのを、不意のトラブルで断ち切られてしまったというのは、多かれ少なかれ誰にでも起こりうるということなので、そう考えれば私個人に限らず、自分に照らし合わせることのできる人は多いような気もしますが。



だから、そういう意味では、古式さんの気持ちのほうが分かるかもしれない気はします。

古式さんほどには打ち込んでいなかったとしても、何か頑張ってきたことがあるのなら、その道が閉ざされてしまうのは、それこそそれまでの努力は何だったんだと思ってしまいそうだし、それを見据えていたからこそ、視野狭窄になって他のことなんて目に入りにくい……いや、頑張ってきたんだという自負があるからこそ、容易には他に目を向けられないのかもしれない。たとえ違う道に進んだとしても、それまでの日々も無駄ではなかったなんて思えるのは、きっとその選択をしたずっと後になるのでしょうし。その一つに打ち込んできた自分に価値を見出せていたのなら尚更、それを否定することは、自分自身の否定にもなってしまうでしょうし。

そう考えると、古式さんが屋上へと足を運んでしまったのも分かる気がするところかも。たとえまだ本当に死ぬ気はなかったとしても、それが選択肢の一つとしてリスト入りしてしまうくらいには、これからの自分の進む先が見出せなくて、どうしたら良いのか分からなくなって迷走してしまっていたのでしょうから。



そして、だからこその謙吾なのだろうなぁと思います。いや、謙吾でなくとも、この場合は道を示してあげる人であればいいのですが、何にしても、一人ではどうしようもできないから、誰かが手を伸ばす。古式さんはリトバスメンバーではないけれど、この子のエピソードもしっかりリトルバスターズの物語なんだよなぁと改めて気づかされた感じです。



その謙吾が折れずに進むことができたのは、そんな古式さんとの交流が事前にあったからこそ……というのもある気はしますが、やはり大きい気がするのは、多少距離を置いていたとはいえ、リトルバスターズというもう一つの自分の居場所を持っていたこと。

見様によっては、謙吾はもう一つの道を始めから持っていたから折れなかったんじゃん、なんてふうにも考えられますが、そのリトルバスターズの中にいても……いや、持っていたからこそ逃避場所にもなってしまっていた序盤の鈴なんかを思えば、それはやっぱり謙吾自身の持つ強さの気がします。そもそも、これまで頑なに参加を拒んできた野球に今更参加するわけですから、それだけでも勇気がいると思いますし。

あるいは、これまでの理樹と謙吾が重なるのだとしたら、謙吾もまたかつては折れかかって、でもそれをリトルバスターズに救われた……古式さんの言い捨てた挫折をとっくに味わっていたかもしれないわけで。むしろ、謙吾もまた苦しいときに伸ばされた手に救われて、だから今度は自分が……となったのだとしたら、それこそ今の理樹に重なって、良い連鎖が続いていると言えるのかもしれません。

実際、それは理想なんだろうなぁと思います。そんなふうに、苦しいときに誰かが手を差し伸べてくれて、最初はそれを支えにしながらも最後には自分の足で立ち上がって歩き出し、いつかかつての自分と同じ誰かを見かけたときに今度は自分が手を差し伸べる……そんなふうに世界が回っていけるのなら、きっと世界はもっと優しいものになるんだろうなぁ……と。



とまあ、謙吾と古式さんのエピソードだけを観れば綺麗にまとまった物語ではありましたが、大枠ではそのイベントすらも怪しげな雰囲気に。



ここに来て発生した古式さん絡みのイベント。理樹視点では見えなかっただけで、裏で進行していたと考えるのなら順当ではあるのですが、若干駆け足に感じなかったこともないくらい、理樹(視聴者)視点で観れば、一話の間に発生して解決してしまったこの事件は、疑念を抱かせるには十分なもので。まるで未来を知っているかのような謎ミッションと、謙吾の加入を予知していたような恭介の言動に、小毬さんの絵本を見て感じた「自分は何か大事なことを忘れている」感覚も加わって、理樹が恭介に疑念を抱いた感じです。

勿論、単に恭介が謙吾の性格的にそろそろみんなと一緒に馬鹿やりたくなってきているだろう、なんて予測を立てていただけという可能性だってありますが、何にしても、理樹がこれまで全幅の信頼を置いていた恭介にそういう目を向けた、ということが、展開的には面白そうと思ってしまうところかも? これまで恭介に背中を押されてきた理樹は、逆に言えば、肝心なときには恭介に頼っていた……悪い言い方をすれば甘えていたとも言えるわけで、そんな理樹が今回ラストでは野球のリーダーにその恭介から指名されるわけですから、それを受けて理樹がどんな選択をするのか、その選択が理樹にどんな影響を及ぼすことになるのか、楽しみになるところです。



謙吾が今回ようやく加わったことで、メンバー全員集合のお祭り回でも十分楽しめそうな気もしていましたが……そういう意味では、理樹の成長物語としても、次回は最終回に相応しい一区切りのエピソードになるのかもしれませんね。個人的には、これでようやくはっちゃけた謙吾が見られそうだな〜というのが楽しみなところでもありますが(笑)。




 

リトルバスターズ! #24「鈴ちゃんが幸せならわたしも幸せだから」感想5

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クドのエピソードが終わり、再び日常へ……なのですが、理樹の目覚めから始まったのはこれまでも何度も繰り返したとおりだけれど、その理樹が何かに引っ掛かっていた様子だったのがちょっと気になるところかも……。


冒頭からそんな感じでいきなり何か仕込んできた感じでしたが、今回は全編的にそれが感じられる回でもあったかも。端的に内容を説明するなら、再びの謎課題のエピソードで、今回はそれに小毬さんが協力。それを通して鈴と小毬さんの友情と、鈴が一人で人形劇を成功させられるまでに成長していることが窺える、ほっこりとして終わって良さそうなエピソードなのですが、同時にひどく不安を掻き立てられるエピソードになっていたのが一筋縄ではいかないところで。


その最たるものが、小毬さんの絵本でしょうね。

この手の物語で、その物語オリジナルの物語が出てきた場合、その内容は核心部分に触れるような何かを暗示している……という印象が強いのですが、以前出てきた拓也さん作の「にわとりとたまご」のお話が実際そうだったことを考えると、やはり今回出てきた二つの物語もそうなのではないかと考えてしまうところ。

失敗を繰り返したペンギンが最後には星に乗って空を飛ぶお話は、今回だとそのまま鈴を示しているように思えてしまうところで。失敗しても諦めずに頑張れば最後には報われるお話、と解釈するなら、何にでも当て嵌められるお話なので、そこで鈴に結び付けてしまうのは牽強付会かもしれない……と思う部分もあるけれど、でもやっぱりこのエピソードで語られたということは、そうなのだと思ってしまうかな、と。

ただ、だからこそ、同時に何か不吉さも感じさせてくれるかも……と。前述のように解釈すれば、それはただの教訓めいたお話なのかもしれないけれど、「星に乗って空を飛ぶ」「空からみんなに手を振る」なんてのは、同時に別れを連想してしまう気がして。それはたぶん、もう一つのお話の影響が大きいのでしょうけど……。


その小毬さんの書いたもう一つの絵本。「男の子と女の子が、八人の小人さんの願いを叶え、そして、願いを叶えてもらった小人さんは『さよなら』を告げて消えてしまう」物語。

あくまで現時点では、小毬さんが考えたのはそこまでで、結末は決まっていない物語のようでしたが……素直に当て嵌めるなら、今回は課題エピソードだったこともあり、余計にその男の子と女の子は理樹と鈴を示しているように思えて。そして、OPやEDを観れば一目瞭然ですが、リトルバスターズの残りの人数は“八人”なのですよね。佳奈多も後にリトルバスターズに加入する、とかだと九人になってしまいますが、そんな今回のエピソードにおいて佳奈多は風紀委員長としての出番だったことを考えると、佳奈多は除外して考えていいというメッセージにも思えて、そうするとやっぱり小人=理樹と鈴以外のリトバスメンバーと思えてきてしまうような。

そして、そう考えるのなら。これまでにあった、西園さんと葉留佳の不自然な音信不通……二人がまさに、その時点では“願いを叶えられた者”に当たることを考えると、ますます小毬さんのその絵本の内容が彼らのことを示しているように思えてきてしまうところで。そこへ畳み掛けるように、何処にもいない小毬さんを鈴が探し回るなんて光景が描かれたら、そういうことなのか?と思ってしまいそうですが……。


とはいえ、少なくとも今回のエピソードにおいては、鈴は屋上……小毬さんの居場所と言っても良いだろうその場所で、ちゃんと小毬さんを見つけ出す。小毬さんも消えてしまったとかではなく、ちゃんとそこにいた。それが、絵本の物語はあくまで不吉な予感を感じさせるだけでそこまで大変なことではないということなのか、それとも鈴が駆けずり回って小毬さんを見つけ出したように、鈴の頑張り次第で伸ばした手は届くということなのか……その辺は現時点ではまだ分からないところですが。

何にしても、その後に交わされたのが、小毬さんがいつも付けている髪飾りの『星』のことだったのは、これはこれで意味深に感じてしまうところで。単純に考えるなら、彼女の言うお願いごとは後々重要な意味を持ってきそうにも思えるところですが、そこでもう一度思い返してしまうのが、ペンギンのお話。


星に乗って空を飛んで、空から手を振る。それは前述のとおり、地上に残された者たちと、空へと昇れた者との別れを連想させるもの。

だけど、そのペンギンの乗った星を、ただの空を飛ぶための手段ではなく、共に在るからこそ空も飛べる相棒だと捉えるのなら、もしもペンギンがそのまま空を翔けて何処かへ行ってしまうのだとしても、その旅路には少なくとも一人は共に歩む存在があるというようにも受け取れて、人形劇の成功を二人で喜べたように、少なくとも鈴の一番の友達となった小毬さんは鈴と共にいる、そんなふうにも受け取れそうな気もしてくるところですが……ただ、そのどちらの物語も描いたのはその小毬さんである、というのがまた、この先どうなるのか分からなくなってくるところでもあります。そもそも、小毬さんは何らかの意図を持ってその物語を描いたのか、それともあくまで虚構の物語として思いついただけなのかも分からないですしね……。


そんな感じで、メインとなる部分は温かなエピソードながらも、同時にこの先の不穏も示唆するような、そんな二十四話でした。個人的には、みんなで人形劇の内容を考えているときの、恭介案のときのイメージ映像で恭介と小毬さんが夫婦設定だったのが地味に嬉しかったところでもありましたが……(笑)。

次回は再び野球話というか、とうとう最後のメンバーが?という話になりそうで。日付的には次回が最終回かと勝手に思っていましたが、もしも試合までやって終わるならあと一話では無理そうな気がして、四月に突入しちゃうけど全二十六話なのかな?というのも気になるところではありますが……何にしてもそろそろ一区切りとなるだろうこの物語がどんな結末を迎えるのか、楽しみにしたいと思います。


2013年3月終了アニメ感想(1)「PSYCHO-PASS サイコパス」4

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これがゲームだったら、ノーマルエンドっぽいなぁ……。

 

それが、槇島の件に決着がつき、エンディングへと物語が移っていくのを見ながら真っ先に抱いた、正直な感想でしょうか。

システム関連は彼ら自身が言っているとおり、そして朱ちゃんも分かっているとおり、今の時点で事実を暴露したところで社会が混乱し、下手すれば崩壊するだけで何の益もない。だから、それは取り敢えず現状維持の方向で終わるしかないのは分かっていたこと。狡噛が決別して終わるのも、システムの打倒がない以上執行官に戻るのは不可能と思われるのでこれもある程度は予想通り。宜野座さんの執行官落ちもそうだし、又、これ以上突っ込む余地はないだろうということで、弥生さん関連が放置で終わるだろうことも同じく。これに関してはホントに完全に浮いてしまっていたのでシナリオ的にはちょっとマイナスポイントでもありますが、まあそれはさておき。

 

そんな感じで解決を見ないまま終わるだろうと予想していたことはともかく、それ以外にも意外と爽快感溢れる最終回とならなかったのは(宜野座さんが結局槇島に一矢報いることもなく終わっちゃったとか、朱ちゃんは奮闘したけど結局狡噛を止めることはできなかったとか……)、残念でもあり、でも妥当でもあり……といった感じでしょうか。

実際、その辺がちょっと肩透かし感はあったのだけれど、じゃあ別の展開だったらと言われても困るのですよね。みんなにはもっと活躍して欲しかったし、朱ちゃんには狡噛を止められるか、せめてもっとギリギリまで共闘展開であって欲しかったとか思うけど、それは個人的な願望でしかなくて。冒頭でも書いたとおり、ノーマルエンドと考えるなら、確かにこのとおりなんだよな……と。

 

だから、ここまでややネガティブな感じの感想になってはいますが、ある程度満足しているのも確かなのですよね。

今現在も私が視聴を続けている作品って、改めて見回してみると、何気に当初は視聴する気or視聴を続ける気があまり無かった作品がけっこう多いのですけど、この作品もその一つで。たぶん切るだろうけど取り敢えず一話だけは観てみるかなぁ……と、ぶっちゃけその時点で二話まで溜めてしまっていた状態で視聴して……そうしたら、思いの外面白くて。そういう意味ではむしろ溜めてしまっていたことがプラスに働いた作品でもあったのですけど(笑)、ともかく、ふと気づけば、視聴作品の中でも、次回を楽しみにしている作品の上位に入るものになっていて。

だから、期待値がだんだん高くなっていった分、最終回にはやや物足りない気持ちもあったのだけれど、でも、それはこれまで楽しんできた時間が否定されるものでは全然なくて。むしろここまでの展開を見てきたからこそ、「ああ、今はまだここまでしか来られないんだな……」というのが分かってしまったというか。

 

そういう意味では、二期でも劇場版でもいいから、続きをやって欲しい作品だな、と思います。

前述のとおり、弥生さん絡みの話はちょっと触れただけで終わっていますし、朱ちゃんが一人前に成長し、狡噛がシステムの外に出たことで、これまでとは違った共闘関係も築けるし、最後に第一話をループするような、だけどそこにいる人たちは確実に何かが変わった再スタートを切る展開になったことで、新たなチームとなった彼らの活躍が気になるというのもありますし(執行官は四人いたっぽいので、宜野座さんと弥生さん以外の二人がどんな人物なのかも気になりますし)。

今回で2クール掛けてシビュラシステムとは何なのか、このシステムに管理された社会の抱える問題は何なのか、そういったものが解体されていったので、その上でじゃあ今度こそ、妥当シビュラの物語が描かれるのはアリだと思います。朱ちゃんと狡噛の関係、朱ちゃんの成長、宜野座さん親子の関係とその決着についてはしっかりと描かれていたと思うので、特にこの辺はそれを踏まえた上での物語となると、必然的に熱いものになるだろうという期待がありますし、ここでシステム打倒という展開にならず、あくまで槇島という今のシステムだからこそ生まれた怪物の物語に終始したことで、朱ちゃんが思い描く、いつかこのシステムから脱却した世界を見てみたい気持ちもありますから。

 

何にしても、2クール楽しませてもらいました。前述のとおり、続編があるなら是非観てみたい作品となりましたし、そうじゃなくても、またこんなふうに楽しめるオリジナル作品が出てくることを期待したいですね。

 

 

リトルバスターズ! #23「あなたの大切なもののために」感想5

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 予想していたよりもかなりハッピーエンドで終わった気がしたクド編。
 

……それだけに、途中から涙腺決壊しっぱなしでもありました(涙)。いや、ホントに、うろ覚えのくせに失礼を承知で言わせてもらえれば、クドルートってこんなに良い話だったっけ?とか思ってしまうくらいに。

まあ、クドルートは難解なルートの一つみたいな話も見たことあるくらいなので、全ての種明かしを知った後の今のほうが多少は理解度が高まっているのもあるかもしれませんし、あとは単純に、アニメ版の構成のほうが自分好みというのもあるかもしれません。この作品自体が、やっぱり恋愛をメインに持ってくるよりも友情をメインにしたほうが映えるというのもある気がしますし、何より、途中で分岐する原作ゲームと違い、アニメは一本道なのでこれまでの積み重ねが相当効いてくるのですよね。

それが特に感じられたのが、学校に残されたリトルバスターズ+αの光景。

個人的には、特に部室のシーン。さり気に佳奈多も一緒にいるだけでも悶えてしまいそうなシーンでしたけど、そんな彼女を含めたそれぞれの立ち位置がまた絶妙だな、と。

和解はしたけどリトルバスターズに加入したわけではない佳奈多は完全に部室の外(窓越し)、リトルバスターズの仲間ではあるけど野球には参加していない謙吾も部室の外(ただし扉付近)、そしてその他のメンバーは部室の中、という、立っている場所と立場が一致していて……。でも、そんなみんなが今はクドのために集まっているし、一つの世界を作っている絵でもありましたから(恭介は外と中の境目とも取れる場所なのが地味に意味深な気もするところでしたが)。

そして、そんな光景に加えて更に畳み掛けてきたのが西園さんで。

クドがリトルバスターズという居場所を通して世界と繋がっていたこと、そのリトルバスターズという世界のほうも今となってはクドもいてこそのものになっていること。ここまで来ると誰が言ってもおかしくない、誰が言っても響く台詞だけど、でも、それを言ったのが西園さんだったというのがもう熱すぎるわけで。かつては孤高に世界に溶けることを望んだ彼女が、誰よりも先に、みんなのいる世界を――みんながいてこその世界を肯定し、だからクドはちゃんと戻って来ることを断言したのですから。

その後も、それぞれのやり方で、それぞれの場所で祈るみんなの姿が、やっぱりこれまでみんなで過ごしてきた楽しい時間があった分、どっしりと響く気がして……理樹の持っていた部品が時空を超えてクドのもとへ届き、それが決め手となって拘束されていたクドが脱出する、なんて展開になったけれど、それすらも必然の流れに見えてきてしまいそうなくらいで……。

そして、洞窟から出られたクドが見た空がもうとにかく綺麗で。ここまででも空の描写には力入れている作品だという印象はあるのですけど、その中でも一番と言い切れるくらいの空で、映像美と物語の盛り上がりが見事に共鳴し合ったシーンだったかと(一番印象的だったのは空だったけど、世界そのものもかなり綺麗で、直前のクドが出口に辿り着くまでも、まるでみんなの祈りが形になったとも受け取れる光の筋に導かれるように、みたいに映像と物語が重なり合った感じでしたしね)。

そんなふうだったからこそ、クドがその後ちゃんと戻って来られたのもやっぱり当然のものに思えるわけだけど、ちゃんとお母さんとも再会できていた、というのは、正直さすがにそれは無理かなと何となく思っていたので、びっくりはしたけど良かったな、と。……いや、クドがちゃんと逃げずに向き合ったからこそ、クドの思い込みでない母親の言葉が聞けたということなら、これもやっぱり必然なのかもしれませんが(ただ、最後の写真のところ以外はこれまでにあった、つまりは回想の映像だったような気がするので、そこはちょっと気になりましたが)。

そうしたクドとリトルバスターズの関係を見ているだけでもお腹一杯なくらいでしたけど、地味に気になったのが、鈴が理樹のもとを訪れたシーン。

ヴェルカとストレルカという大切な存在をクドに託されたことに、こんなのは初めてだと零していた鈴。猫と犬ではあるけれど、好きで世話し慣れているだろうという意味では、鈴に預けられるのはごく自然な流れにも見えてしまっていたけれど、改めてそう言われると、確かにそこにはそれだけでない意味があるよな、と。この人なら預けても大丈夫、というのは、そういう単純なできるかできないかってのもあるけど、その人自身に対する信頼だってやっぱり必要なわけで。序盤に語られていた、日直をサボる鈴や、そんな鈴は女子とは馴染めていないことを思い出せば、確かにその信頼は、鈴にとっては初めてで、だからこそ温かな重みを持ったものだったろうな、と。

そしてだからこそ、その重さは鈴にとっては大事なものだろうな、とも。

何と言うか、このエピソードで語られていたのは、世界には自分たちの力だけではどうしようもない悲しいことや辛いこともあって、それはそういうものとして受け容れる……というか認めるしかないんだけど、でも、大事なのはそれとどう向き合っていくか、ちっぽけな力でどう足掻いていくのか、みたいなことかなぁと思うのですが……そういったものとは別に、鈴は鈴で世界が広がっていたような、そんな気がします。

……いや、そうして向き合うための方法の一つが誰かと手を取り合うことだというのなら、クドが鈴に渡した信頼は、やっぱりその答えの一つなのかもしれませんが。

そうした本筋の部分も素晴らしかったですが、それとは別に、今回はクドにもフラッシュバックが起こったのはちょっと気になったところでしょうか。

鎖を壊す直前のものは、これまで問題を解決したヒロインたちの映像に見えたので、彼女たちのように自分も乗り越えるのだ……!みたいなものにも受け取れますが、その前のものはむしろこれまで理樹に二度ほど起こっているものと同種のものに思えて。

白い服を着た鈴、というのはそのこれまでの理樹のフラッシュバックにもあった気がしますが、何かにショックを受けたような、あるいは叫び声(悲鳴)を上げる直前のような理樹、というのは、理樹視点では見られないものだからこそ気になりますし、おそらくレノンと思われる白い猫を抱く恭介というのも、何だか雰囲気的にはレノンが死んでいそうで何事かと思うところだし、そんな三人の映像が続く中で挿入された紙芝居(もしくは絵本?)も、どれも一見関係なさそうに見えるものだけに、その意味するところが気になってしまいます。

それに、理樹に続いてクドも……ということで、やっぱりそれは過去に起こったことなのか?という可能性が高くなってくるような気がしてきてしまいますし(恭介の例の台詞もありますし……)、クドが最終的に叫んだのが、理樹と鈴の役に立たないと……!というものだったのは、このフラッシュバックの後に聞かされると余計に意味深ですからね……。

クドの物語としては綺麗に終わったのに、それに合わせて今後の布石も撒いていってくれるものだから、ますます今後が楽しみになってしまうじゃないですか(笑)。原作を知っているとこの辺についてはあれこれ思うところもあるわけですが、それでもここまでのアニメを観ていると、このスタッフなら大丈夫だろうと思えてしまうので、そういう意味では安心してそれらが回収されるときを楽しみにできますけどね。

次回は再び謎ミッションの話になりそうで、予告時点で小毬さんが協力を宣言しているのは楽しみになるところですが、佳奈多が風紀委員側にいる映像があったのがちょっと気になるところでしょうか。思えば、和解してから佳奈多がその辺どういうことになったのかはまだ描かれていませんでしたし、今回はクド帰還後の天体観測会に参加している様子が見られたりと、最近はリトバスメンバーといる時間が多く見えただけに、これはこれで気になるところです。

リトルバスターズ! #22「わたし、必ず戻ってきます」感想5

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次回予告にて、恭介の「ミッション、スタートだ!」の台詞こそ無かったものの、2Dキャラがいなくなっていたところを見ると、次回でクド編は完結ですかね。

そんな感じで、クドが前へ向いて進み始めるまでが描かれた第二十二話でしたが……………………感想書きづらっ!(汗)。


既に今期だけでの完結はあり得ず、二期目があるのがほぼ確定かなぁと思っているので、今回のアニメ化では核心部分の伏線は小出しにしつつ、基本的にはリトバスメンバー(主に女子)のお悩み解決で終わるものかと思っていたのですが……今回は、クドのエピソードをベースにしつつも、同時にかなりその核心部分に踏み込んできた印象が(汗)。

いやまあ、改めて見ながら思い返してみると、確かにクドルートではその辺に触れるところもあるっちゃああるのですけど……まさかここまで踏み込んでくるとは。これが教科書だったらページのほとんどが赤線で埋まるんじゃないかというレベルだった気もするところで……むしろ逆に、四月からも続けて二期を放送しないとせっかくの伏線を視聴者が忘れてしまうのでは……という余計な心配をしてしまうところだったかも?


※ともあれ。そんなわけで、直接的に触れることはなるべく避けますが、今回の感想ではどうしてもネタバレに抵触してしまう部分が出てきてしまうと思うので、原作未プレイの方はその辺注意してください。……この注意書き自体がもうネタバレだって人がいたら申し訳ないですが(汗)。


さて、本編の話。前回ラストでロケットの打ち上げ失敗となり、そのニュースを見たクドが倒れた後からスタートとなった二十二話。

この一話を通して描かれていたのは、その辛い現実から目を背けて、仲間たちとの楽しい時間に逃げようとしていたクドが、母親と向き合うために前に進むことを選ぶまでのお話。


それは同時に、クドだけに限らず、

「辛いこと、悲しいことから目を逸らして逃げるのではなく、立ち向かうことができるか」

ということでもあったのではないかと。

クドの話を聞いて俯いていた鈴、クドを励ましながら自分に言っているようだと感じていた理樹を見ると、そんなふうにも受け取れるところで。特に鈴は、今でこそ女友達も増えたけど、序盤の頃はまさに、自分の極度の人見知りから目を逸らし、居心地の良い旧リトルバスターズの空間に逃げ込んでいたわけですから。


そして同時に思い出すのは、やはり序盤の小毬さん編でしょうか。

彼女のエピソードもまた、悲しい、辛い現実から目を逸らすのではなく、それを受け容れて前に進むことができるかといった感じのものでしたから。違うのは、小毬さんのお兄さんは既に死んでしまい長い年月が過ぎていたけれど、クドのほうは、今はまだ母親の生死は不明のままであることと、今この瞬間に事態が動いていること。そして何気に大きい気がするのが、小毬さんの場合はみんなが側にいて支えることができたけれど、クドの場合は、その背を押すことはできても、おそらく彼女が一番辛いだろうときには誰も側にいられないこと、でしょうか。物理的に離れてしまっていることに加えて、一つの国が絡んできているため、クドの抱える問題はもはや、仲間内だけのものじゃなくなってしまっている面があるのですよね。


それがおそらく、次回予告の不穏な話に繋がるのだろうな、と。それは前述のとおり、理樹たちリトルバスターズのメンバーにはどうしようもない、彼らの手の届かないところで起こる出来事なわけで、その辺をアニメではどう描いていくのかは楽しみでもあり、クドが悲惨な目に遭いそうなのは今から不安になってしまうところでしょうか。

同時に、そんな次回予告から気になってしまうのは、次回予告で語られたクドの状況が、気絶から目覚めたクドの呟きと符号しているように思えること。焼却炉前での恭介との会話も含めると、一見現実的なところで話が進んでいるように見えて、西園さん編ほどではないにしても、何かしらファンタジー要素が絡んでいそうな気配もするわけで。おそらくアニメの情報だけでも、もうこの辺がどういうことなのか気づいてる人はいそうな気もしますけど、取り敢えず気に留めておきたいところですね。


もう一つ。その前に前フリがあったので注意して見ていましたけど、クドの見送りのシーンにて、葉留佳と西園さんの姿がありませんでした。これで一つ確定なのかな、と思うのは、葉留佳編でもあった、西園さんの突然の不在。やはりあれは意図的なものであったということ。

おそらく今期中はやらないと思われるのですぐに確認はできませんが、これでもし、来ヶ谷さん編になったときに、この二人に加えてクドも連絡が取れないような状態になった場合、そこに共通するのは既に攻略済み……メインエピソードの終了したキャラというのがあるなぁなんて考えてしまったところですが……。ただその場合、でも小毬さんはいるんだよね、という話にはなるので、だから違う条件と考えるべきか、小毬さんのほうがイレギュラーと考えるかでまたいろいろと変わってきそうでもあります。

小毬さんのことは抜きにしても、連絡の取れなくなった葉留佳がそのタイミングで寄越したのが、彼女が作成した(?)修学旅行のしおりだったというのは、これはこれで何を意味するのかと考えてしまうところですし……。


まあ、それはそれとして。

重苦しい空気の立ちこめるクドルートではありますが、期待どおり佳奈多がけっこう絡んできてくれたのは、個人的に嬉しかったところでした。アニメのここまでの流れだと、むしろそれが自然な流れなのですけど、でも実際に、クドの身を案じ、時にはクドとリトバスメンバーの橋渡し役にもなっている彼女を見ると、それだけでもこのアニメを見た甲斐があったような気がしてきてしまうところです(笑)。

とはいえ、クドの見送りには彼女の姿が無かったように、あくまで中心は現リトルバスターズなのでしょうが。それでも、ここまでの展開を大切にしているからこそのものと思えるからこそ嬉しいし、それに佳奈多がそうした立場から関わることで、クドがあの学校で得た居場所はリトルバスターズだけでなく、少なくとももう一つは確実にあるのだと思えるのがまた嬉しいところのような気がします。

 

リトルバスターズ! #21「50ノーティカルマイルの空」感想5

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一気にクド編の核心へと進んでいった気もする第二十一話。

ところで今回、観ていてOPがいつもより若干テンポが速くなっているような気がしてしまったのですが……まあ、たぶん気のせいですよね。でも、本編の尺がどうしても少し足りなくなってしまったのでOPを少しいじったと言われたら(その場合映像もどうにかする必要があるのでやっぱりただの気のせいでしょうが)納得してしまいそうなくらい、密度の濃い回だったと思います。


アバンはお馴染みの野球の練習風景から。

前回の「ライジングニャットボール」に続き、「ニャーブ」と「スライニャー」を習得する鈴。ここに来て立て続けに新たな魔球を会得しているのを見ると、クド編が終わった後は……というか、今回のアニメ化の締めは、リトルバスターズの初試合かもしれないな、なんて思ったところでもあるかも。今までのパターンからすると二十三話くらいでクド編は終了でしょうし、一旦区切りをつけるエピソードとしては悪くないかな、と思いますしね。


まあ、今はそんなことよりクドの話ですが。

これまでにも少しずつ語られていましたが、テヴァやクドたちの名前の由来や宇宙飛行士の母親など、クドのルーツが明かされた回でした。宇宙関連はこれまでにもちょくちょく出てきていたので、分かる人にはクドの目指すものがどこにあるのか何となく察しは付いていただろうとも思うので、途中経過はそれよりも、テヴァの伝統行事のほうがいろいろと衝撃的だったかもしれないですね(笑)。


原作だと、二人が恋仲になったからこそのイベントだったような気もしますが、アニメだと特にそういう関係にはならないまま、クドが素肌を見せて理樹に背中に紋様を描いてもらうイベントが発生したわけですが……普通に考えるなら、実は、クドはそれだけの好意を理樹に抱いている、ということになるわけですが、例の女子部屋にお泊りイベントなどを経ていると、理樹がそういう意味では女子陣にかなりの無害認定されている、とも受け取れる気がするから不思議なところです(笑)。

年頃の男の子としてそれは良いのか……?とも思うところですが、今回のクド以上にやばい状態だった小毬さんを前にしても何もやましいことはしなかった理樹ですし、もしもクドがその話を聞いていたら尚のこと、理樹ならこれくらいしても大丈夫と思っていてもおかしくはないのかも? ……まあ、実際のところはたぶん前者のほうだと思いますけどね。前回のエピソードがクド編の前フリも含んでいたとするなら余計に。


とはいえ、このイベント。視覚的に楽しいイベントではあるでしょうが、それよりも心に留めておくべきは、遠く離れた異国の地でもこっそりとやってしまうくらい、クドにとっては大事なものであり……それはつまり、クドがテヴァという国を、ひいてはそこから更に繋がる母親のことをとても大切に思っている、ということでしょうかね。

クドのロリは母親の遺伝か(笑)とか、そんな母親とクドの二役を見事に演じ分けていた若林さんスゲェとか、ストーリーとは別のところでいろいろ思うところもありましたが、何よりもその母親の存在がクドの中でどれだけ重いものなのか、ラストが衝撃の展開で終わったからこそ、気に留めておきたいところな気がします。何かを予感したかのように、母親の晴れ舞台にも関わらず、打ち上げ当日のテレビを避けていたことも。


どう考えても次回は重苦しい展開になるだろうことを覚悟する必要があるでしょうが……それでも、アニメ版のクドルートはどんなふうに描かれることになるのか、楽しみにしたいと思います。


……あと、余談ですが。前回は書きそびれていましたが、ちょいちょい自分の趣味全開な西園さんが、観ていて地味に楽しいです(笑)。


 

「今期終了アニメ(12月終了作品)の評価をしてみないかい?19」

遅くなりましたが、「ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人」のピッコロさんにお誘いいただきまして、「今期終了アニメ(12月終了作品)の評価をしてみないかい?19」に参加させていただきます。

 

当ブログでは、「ソードアート・オンライン」「中二病でも恋がしたい!」「ハヤテのごとく! CAN’T TAKE MY EYES OF YOU」「ひだまりスケッチ×ハニカム」「K」「めだかボックス アブノーマル」の6作品の評価をしてみたいと思います。

 

今回は締め切りより終わるのが遅いので、現在BS11にて視聴中の「生徒会の一存Lv.2」が評価対象外になってしまうのが残念ではありますが……。

 

 

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リトルバスターズ! #20「恋わずらいをいやせ」感想5

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次回からは再びクドルートに戻るようですね。それだけに、このタイミングで今回のエピソードが挟まれた理由は何だろうと考えてしまうものがあります。


単純に考えるなら、以降のエピソード……特に直近のクドのエピソードにおいて、恋愛が絡んでくるのかなぁ、と。もともとはそういうゲームですし、だから当然原作においてはそういう要素はあるわけですが……ここまでの物語においては、恋愛がなくても成立する物語として置き換えられているので、クドもてっきりそうなるだろうと思っていましたが、どうなるのでしょうね。

詳しくはネタバレになるかもしれないので書きませんが、私の解釈する限りにおいては、クドルートにおいても恋愛と友情を置き換えても成立するんじゃないかなぁと思ってはいるのですが。特にアニメ版では友情というかリトルバスターズの絆というか、そういう部分がかなり強化されている印象で、実際、前回のエピソードなんかを見ると、確実にクドはリトルバスターズの中に自分の居場所を確立しつつあるわけですし、最近はクドが仲間入りした直後から比較的仲の良かった小毬&鈴だけでなく、女子メンバー全員で凄く仲の良い感じなので、尚のことそう思っていたのですが……。


まあ、実際どうなるかは次回以降を見れば分かるということで。ただ、もしそうだとするならば、今回のミッションが恋愛相談的なものだったのは、鈴に恋愛感情を理解させることが目的の一つだったのかな、と。

いくらミッションとはいえ、そして理樹が一緒にいたとはいえ、見知らぬ男子生徒に積極的に会いにいき、仲を取り持とうと奔走する姿を見ていると、極度の人見知りだけどこういうときにはどんどん前へと動けるだけでも鈴は凄いなぁと思ってしまうところではありますが、その行動力に反して、実際にやっていたことは、恋愛成就を目指すにしては迷走していましたからね(苦笑)。これだけでも、鈴が恋愛感情をいまいち理解していないことは分かってしまうわけで。

もしも次回以降のエピソードにおいてそうした感情が重要になってくるのだとしたら、鈴がそこら辺を理解していないせいで事態が余計にこんがらがった……なんてことになりかねないわけですし。ここまでに築いたみんなの関係を見ていれば、次にまたメンバーの誰かに問題が持ち上がったとき、それを手助けしようとしない人はいないだろうと確信できてしまうレベルだと思いますからね。


……逆に言えば、このミッションを書いた人物は、それも見越してこのタイミングでこのミッションを寄越したのか……?という疑惑も浮かび上がってくるところですが……。


まあ、恋愛感情云々を抜きにしても、鈴にとっては実りのあるエピソードだったんだろうなとは思います。

相川君という、これまで全く関係のなかった生徒と関わりを持つということ。恋心という、今の鈴は持ち合わせていない……つまりは理解の外にある感情があることを知り、それについてわずかでも理解すること。いや、理解できたかどうかはただの結果で、知ることと考えること自体がまず大事とも考えられるかもしれませんが。又、そうした過程において、今いる仲間たちに相談する(頼る)というのも、その相手が新しくできた女友達だからこそ尚更、鈴にとっては大切なことでもあるのかもしれません。


あとは、笹瀬川さんとの関係ですかね。

ケンカ友達、というのが一番ぴったりくるような、ある意味特殊な関係性なのが、物語開始当初からの鈴と笹瀬川さんの関係ですが、今回の一件を通して、お互いに、ただの気に食わない相手からはレベルアップしたのではないかと。……というか、笹瀬川さんの場合、謙吾の近くにいる鈴が気に食わないってのもあるんだろうなとは思うけど、鈴に認識されていないってのも腹が立つ部分でもあって、だからこそちゃんと名前を呼んでもらえただけでも凄く嬉しそうというか、鈴がもっと早くに呼べていたらあるいは彼女が鈴の女友達一号になっていた可能性も絶対にないとは言い切れないのでは、なんてことも考えてしまいましたが(笑)、ともあれ、今回で一歩前進したような気がする二人の関係が今後どうなるかも、密かに注目しておきたいところです。

……冒頭の一件を見ていると、案外猫を通じて仲良くなれるんじゃないかという気もするんですけどね(笑)。未だに原作の佐々美ルートはやっていないので、彼女のエピソードは二次創作で断片的に知っている程度ですが、それを抜きにしても、猫に擦り寄られたときと、その猫を取り巻きが吹っ飛ばした後の反応は、どう見ても彼女は猫好きだろうってものでしたからね。そんな笹瀬川さんの個別ルートをアニメでもやるのかは分かりませんが、こうして密かに笹瀬川さんとの関係も進行しているのを見ると、やっぱりこの二人の着地点も気になるところです。


 

リトルバスターズ! #19「きっと、ずっと、がんばるのです」感想4

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今回からクドルートかなというくらい、全面的にクドのエピソードだった今回ですが、次回予告を見ると笹瀬川さんにスポットが当たったミッションエピソードになりそうで、あれ?やっぱり違うのかなと迷ってしまいそうですが……どっちかというと次回が一旦ちょっと脇道に逸れる感じでしょうか。それはそれで、クドルートの途中に挿入してくるからにはどんな意図があるのか気になるところですけど。


さて、前回で葉留佳ルートが終了し(前回の時点では佳奈多も込みかなぁと思っていたけど、他の人の感想とかも観ているとまだ分からない感じでしょうか?)、これでリトバスメンバー(女子)のエピソードの半分を消化したことになるわけですが、だからなのか、冒頭で少し謎のシーンが。

単に理樹がこれまでの出来事を反芻したような夢を見ていただけ、と取ることもできそうですが、起きた直後に理樹が見た真人が、時間帯こそ違えど、一話冒頭で恭介帰還の報を聞いて飛び出していった彼と同じだったように見えたのが、それで片付けてしまっていいのかと悩ませてくれるところです。前回の西園さんの件もありますし、それに、夢の最後の台詞が理樹を促す鈴の声だったのも何だか気になるところですしね。


まあ、本編においてはこの前西園さんが何をしていたのかも、理樹が夢(?)を知覚している様子も描かれることはなく、改めてクドのキャラクターに焦点を当てたお話になっていたわけですが。

どこかポンコツなキャラクターであることはこれまでにも見て取れないわけではなかったですが、それがどういったものなのかが掘り下げられた感じですかね。要は、幼い頃から世界中を転々としていたため、集団生活(というより日本特有の学校生活)に馴染みが薄く、それに適応しきれない部分が、彼女生来の、緊張するとテンパる性格と相俟ってうまくいかず、しかしそこから外れた、自分のペースで追い求められる興味を持ったことに関してはかなり深い知識を持っているという、アンバランスなキャラクターだということ。


西園さん、葉留佳、そしてクドと続けて観ていると、この学校の生徒は悪意を持った奴ばっかりかと錯覚してしまいそうな感じで、クドに(本人たちは無意識ですが)悪意を向ける女子生徒が登場していたわけですが、そうしたクドのキャラクターを解説されると、「面白外国人」というクドの表層しか見ようとしていない人間としては、ある意味素直な反応なのかな、という気も。

以前クド本人が言っていたように、彼女が最初の自己紹介で自分の外国人部分を必要以上に誇張してしまったのも原因の一つではあるでしょうし、寮生活という普通以上に他者との関わり方を学べそうな場にいながらこんなに幼稚な考え方しかできない奴がいるのか、と思う部分もありますが。


そういう意味では、図書室での佳奈多との遭遇は、良い比較になっていたかと思います。

単純に、あれ以降ちゃんと姉妹仲良くしているんだ〜というのが窺えて嬉しいシーンでもありましたが、当たり前のようにクドに激励の言葉を掛けていった佳奈多は、モブの女子生徒と違い、ちゃんとクドのことを分かっているんだというのがよく分かるシーンでしたからね。前回までは、クドが佳奈多のルームメイトであることを活かした立ち回りになっていましたけど、今回を見て、逆もまた然りなんだなと感心したところでもあったかも。クドが、佳奈多が本当は優しい人間であることが分かっていたように、佳奈多もまた、クドがそうしたアンバランスさを持っていることも、そうした部分を克服しようと頑張っていることも知っている。だからこそ、最後まで観てしまえば、一番的確なアドバイスを送っていたことが分かるわけですしね。


……まあ、だからこそ、今回の展開に不満を挙げるとすれば、実はそれなんですよね。

いや、理樹たちのしたことも間違っているわけではないのでしょうけど、クドがどういう人間なのか、今回のエピソードを通して理樹たちは改めて理解していったわけですけど、そう考えると、ただ勉強を教えていただけの彼らは、ちょっと方向性を間違っていたようにも思えるわけで。結果論と言ってしまえばそれまでなのでしょうけど、クドが日本の学校制度そのものに馴染めていないことや、極度に緊張するとパニックになってしまうことは分かっていたのだから、そっちの克服方法も教えるべきだったんじゃないかな、と。まあ、他のリトバスメンバーの中には、そういったミスでポカした経験のある人間がいなかったからそういう発想で出なかった、とも考えられますが(来ヶ谷さんなんかは特に、天才肌だからこそそうした発想そのものがない可能性とかありそうですし)、それこそマークシートをしっかりと塗るとか解答欄のズレというケアレスミスをしないとか、地味で些細かもしれないけど、確実に点を取るには押さえておいたほうがいいポイントだと思うんですよね。テンパるクドを普段から見ている彼らなら、そのことに気づいても良さそうな気もするのですけど……。佳奈多の発言は、実際にクドはそれをやらかしていることを告げていたわけですし。

……身も蓋もないことを言ってしまえば、そうじゃないとラストの展開に繋がらないってのはあるのでしょうけどね(汗)。


まあ、それはそれとして。そんな感じで佳奈多がさり気なくクドのルームメイトだからこその役割をしていたのを見ると、ひょっとしたらクドルートにおいては、今度は彼女のほうがアシストするような展開もあったりするのだろうかという期待も出てきたかも?


 

リトルバスターズ! #18「答えは心のなかにあるんだ」感想5

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若干駆け足気味にも感じるくらい、かなりさくさくと進んだ印象もありますが、何にしても大団円を迎えられてめでたし、めでたしといったところでしょうか。相変わらず挿入歌やED曲の入り方も上手いから、それがまた上乗せされている感じですしね(笑)。


テンポ良く進んでいったように感じる理由の一つは、佳奈多がけっこうあっさりと彼女の抱える事情を語ってくれたことでしょうか。タマゴについての嘘の真相をあっさりと理樹に喋ったのにはちょっと驚いたところでしたが、たぶんそれは、知らず知らずのうちに葉留佳よりで物語を見てしまっている部分があったからかな、と。


全ての事情が明かされた後なら尚のこと分かりますが、佳奈多だってずっと葉留佳とおんなじくらい苦しんでいたんですよね。本当は大好きな妹と仲良くしたいのに、二人が一緒にいるためには、憎まれ役を引き受けて、虐げるしかなくて。葉留佳がいろいろ限界だったように、佳奈多もたぶん破綻がもうすぐそこまで迫っていた。

そこに現れたのが、リトルバスターズと理樹の存在。独りよがりな部分もあるかもしれないけど、それでも葉留佳を救いたいと必死になってくれる理樹の姿に、彼(ら)なら葉留佳を救ってくれるかもしれない、という期待が全く無かったとは思わないし、同時に、そんな彼(ら)ならひょっとして自分のことも救ってくれるだろうか……?という気持ちもたぶんどこかにあったんじゃないかと思うわけで。だからあのシーンは、我慢の限界を迎えて零れ出した、佳奈多からのSOSでもあったのかもしれないな、と。



結果としては、そうして一つ真実を明らかにしたことで、葉留佳が自分の本当の気持ちはどこにあるのか向き合う展開に。

理樹に、佳奈多のほうが犯罪者の娘で、今度は佳奈多が葉留佳と同じ目に遭わされることになったらそれでいいのかと聞かれ、そんなものは自分の望むものじゃないとすぐに気づけた葉留佳は、本当のところは素直な良い子なんだなぁとしみじみと思ってしまうところでしたが、だからこそ同時に、そんな彼女たちの、本当だったらもっとずっと早くに手に入れられていたかもしれない当たり前の幸せを歪めた三枝・二木の一族のクズっぷりに腹が立つところでもありました。まあ、彼らがそれだけ最低だからこそ、最後のようやく本来あるべき場所へ収まった家族の絵が、本当に温かく素敵なものに映るわけでもありますが。



そしてもう一つ。リトルバスターズという葉留佳の手に入れた居場所の素晴らしさも。

ずっと虐げられてきた葉留佳にとっては、本当に初めて、素のままの自分を受け容れてくれた、素のままの自分でもいいんだと思わせてくれた、そんな居場所であり、仲間たちでもある。そんな彼らと出会えたからこそ、佳奈多を憎むことで自分を保っていた暗い感情から脱却することもできて、マイナスの押し付け合いでない道を選ぶことができた。

そんな選択肢を選べた、ということだけでも嬉しいことだけど、それ以上に、そんなふうに葉留佳が真実を知っても暗い感情に囚われずに前を向いたまま進めるくらい強くなることこそが、佳奈多の待ち望んでいた瞬間だったんじゃないかな、とも思えて(だからこそ、そんな葉留佳を見て、一人で抱え込んでいたものを話してくれたんじゃないかと思いますし)、余計に嬉しくなるところでしたね。



はるかなルート完結、ということで、次回からはクドルートな感じでしょうか。これまでのパターンだと日常回が挟まりそうですが、そこは見てのお楽しみですかね。

しかし、一つ気になるのは、今回挿入されていた西園さんの伏線(?)でしょうか。仲間たちが葉留佳を気遣う中、一人だけ佳奈多のこともおんなじくらい気にかけ続け、理樹に佳奈多の本質もまた優しい人であり、彼女も苦しんでいることを伝えたように、クドのルームメイトが佳奈多になったのにはちゃんと意味があるのだというところをしっかりと見せてきてくれたこの作品。次回予告を見ると普通に登場するようですが、あの場でああして描写された西園さんの不自然な(?)不在が、単に西園さんが葉留佳の事情解決には参加できないことを説明するだけのもの、とは思えないのですよね。はるかなルートは根本的な問題部分はともかく、その解決方法はかなり変えてきた印象がありますし、クドもたぶんそうなるんじゃないかなという予想を今のところしていますが、西園さんの件はそれに絡んでくるのか、それともまた別の何かなのか……。

また一つ山場を越えて、次回はまたみんなでわいわいやるようなエピソードが見られるのかな、と思うと楽しみではありますが、同時にそれが妙に気になってしまうところでもありますね……。特に何もないのなら、それはそれで良いのかなとも思いますが……。



 

リトルバスターズ! #17「誰かにそばにいて欲しかったんだ」感想5

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次回予告を見ると、次回で葉留佳ルート完結でしょうか。


それはさておき。葉留佳の口から三枝家の事情が語られ、このルートの問題点がどこにあるのかは大体見えた感じですかね。改めて聞いても酷い話なわけですが、そうした話を葉留佳の口から聞き、彼女の苦しみを知ったことで、理樹の心情が一気に葉留佳側に傾いてしまっていたのが気になるところ。

まあ、そうなってしまうのは分かるし、校門近くでの佳奈多とのやりとりで必要以上に葉留佳を救うというポジションにのめり込みかけていたことに気づけたから、今後どうなるかは分からないところではありますが。佳奈多側の事情も垣間見せているアニメ版だと、葉留佳にばっかり肩入れして、佳奈多のほうを完全な悪役ポジションとして理樹が捉えてしまうとちょっと違和感がありますからね……。



とはいえ、そこはそれこそクドの出番なのかな、とも思いますが。

前回佳奈多の洩らした弱音を聞いていることもあってか、今回も、一人だけ立ち去って行く佳奈多を気遣わしげに見ていたり、お風呂上りの佳奈多の様子をそっと窺っていたりと、他のみんなが葉留佳側に傾いた分、クドが佳奈多側の事情も汲み取ってくれそうな気配を見せていたように思えたので。後者のシーンなんかは、次回でこのエピソードが終わりそうなことを考えると余計に、普通に接している分には踏み込めない佳奈多の事情というか秘密というか、そういうものを知ってしまったシーンだったりするのかな、なんてことも思いましたし。



そんなクドがどういう役割を果たすのかは次回を楽しみにするとして、今回は、リトルバスターズのみんなの支えで葉留佳が立ち直れたシーンは見ているこっちも嬉しくなるところだったし、何よりその後の鈴の行動を見ていると、あの鈴が葉留佳のために怒ったり走ったりしている姿がそれ以上に嬉しくなってしまうところだったかも。当初はまともに話すこともできなくて、でもここまで少しずつ仲良くなっていった様子が描かれてきたからこそ、あの鈴がここまで……と感慨もひとしおになるところだったかな、と(笑)。



ラストは、二人の葉留佳が登場して次回へ。まあ、理樹が呟いていたとおり、片方は佳奈多なわけですが。……双子キャラが出てきたら、入れ替わりエピソードが来るのはほぼ鉄板ですしね。

で、美味しいケーキを作ってきたほうが、何事も佳奈多のほうが優れていたという話を考えれば、そして最後の悪そうな笑みも見ると、理樹が考えたとおり佳奈多で合っているんだろうなと思ってしまうところでしたが、その前のケーキの話で「この前……?」となっていたのがちょっと引っ掛かるところ。そこだけ見るなら、むしろそっちが葉留佳で、自分の知らない間に佳奈多が自分に成りすましていたことに気づいてショックを受けた、とも受け取れますが……。

このイベント自体は原作にもあったものですが、アニメ版は既に独自のエピソードになっているので、何故佳奈多がそんなことをしたのか含めて、実際のところどうなのか、そしてどう決着をつけることになるのか、いろいろと楽しみになるところです。


リトルバスターズ! #16「そんな目で見ないで」感想5

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前回とは違う意味でサブタイトルの落差が激し過ぎる……(汗)。文字だけでも取りようによってはきついものとして受け取れそうな言葉だけど、本編の内容を見た後でこの台詞をサブタイトルに持ってこられると、この上なく重いものとして響きますねぇ……。


そんなわけで、前回のはっちゃけた展開は今回と釣り合いを取るためでは、という予想がズバリ的中してしまったと言っても過言ではないくらい、重苦しい展開となった十六話。

予想どおり葉留佳ルート突入なわけですが、しかし原作と比べるとさくさく進んでいるような気もするので(ビライベントと双子バレはどっちかというと中〜終盤のイベントだった気が……。少なくとも序盤ではなかったはず)、そこはちょっと安心してもいいのかなぁと思うところ。今回だけ見ても、鬱展開が続く一方で、前半の風紀委員とのいざこざでは、理樹・鈴・小毬さん+来ヶ谷さんがずっと一緒にいてくれたし、後半のビラのときには、率先してビラを回収し、葉留佳を心配して探し回る仲間たちの姿があったように、視聴者の目には、葉留佳にはちゃんと味方がいるんだってことが描かれていましたしね。

前回のお泊り会も良い感じに作用しているのか、鈴が葉留佳とも普通に話せるようになっている姿が見られたりと、↑も合わせて、今回の問題にはリトルバスターズの仲間みんなの協力のもとで立ち向かっていくんじゃないかという気配が感じられて、それもまた楽しみになるところでしょうか。男女混合のそれなりに大所帯のグループなこともあって、味方になってくれると思うと、これほど心強い仲間たちもいないですからね。

あと、葉留佳の事情が早々に開示されたことで、心配していた点も大丈夫そうな気がしてきましたし。


(※ネタバレを含むので以下反転)

……まあ、それはそれとして。ビライベントは仲間たちの頼もしさを感じるのとは別に、裏事情を知っているといろいろと興味深いところでもあったかも。

原作でも明言はされていなかった気がするけど(ゲーム以外の媒体でどうだったかはちょっと覚えていないですが)、たぶんあの人が犯人というのはあるので、そうするとあの人とかあの人とかは犯人が誰か見当ついているんじゃないかというのが窺えるので、表面から受け取れるものとは違ったものが心の中にはありそうで、そこも想像してみると面白いかな、と。

(※反転終わり)



葉留佳ルート突入と↑では書きましたが、今回の話を見ると、厳密にははるかな混合ルートかなという気もします。そう考えると、早々に二人の関係を明かしたのは、佳奈多が敵役ではなく葉留佳と同等の救済すべきヒロインの一人であると分かりやすくするためかな、とも思えますし。

まあ、そういうのを抜きにしても、今回理樹が、葉留佳側に完全に肩入れするのではなく、「二木さんにも何か事情があるのでは?」と佳奈多側の事情を慮るようなことを考えていた時点で、たぶんそうじゃないかなとは思いましたが。実際、そういう視点も込みで見ていたほうが面白い回ではあったのですよね。理樹自身のモノローグなんかも事情を知っているとニヤリとできてしまうものがあったりしたわけですが、それとは別に、主人公視点に縛られないアニメの特性を活かして、主人公不在のシーンの佳奈多の描写がされることで、佳奈多がただの悪意ある敵キャラじゃないというのは窺えるところでしたし。



分かりやすいのは、まずは寮でのシーン。たぶんこのときのためだろうと予想していましたが、そのとおりにクドとルームメイトになったのを活かして、素顔の佳奈多を見せてきたのには画面の前でニヤリとしてしまったところ(笑)。何気にクド側の伏線も張っていましたし、こういうのは嬉しいので、今後もじゃんじゃんやって欲しいと思ったところでしょうか。

それから、ラストのビラを見つめる佳奈多のシーン。前半での、葉留佳の目の前でベンチを壊したシーンなんかがあったこともあり、ここで口の端を歪めて悪そうに笑っていた、とかだったら犯人は佳奈多かと思うところだけど、そうじゃない顔で見つめる彼女が映されたことで、逆に彼女は犯人ではないと示されたかな、と。特にアニメでは、直前に葉留佳とは双子であることが明かされたので、本当の関係がバレたら彼女自身にも大きなダメージの行くことをするだろうか?という疑問も付加されますし。

あと、細かいけれど、サブタイトルの台詞を叫んで暴れたときの葉留佳を見つめる佳奈多も。他の風紀委員が怒ったり慌てたりする中で、彼女だけが怒りでも蔑みでもなくただじっと葉留佳を見つめていたんですよね。その視線が意味するものは何なのか、その辺も考えていくと、佳奈多側の事情も見えてくるかも?



ビラのせいで学内での葉留佳の立場はどん底、でもリトルバスターズのみんながいるぜ!ということで、次回はそこまで鬱展開にはならないかなぁ……と期待したいところではありますが、さて。取り敢えず、より詳しく明かされるだろう三枝家の話は覚悟しておいたほうがいいかなといった感じではありますが。

それはそれとして、次回予告を見ると、やっぱり葉留佳の件は理樹一人ではなくみんなで解決という方向に向かいそうな気配があるので、それだけでもアニメ版ではどんなふうになるのか楽しみなところですかね。




リトルバスターズ! #15「ムヒョッス、最高だぜ」感想5

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前回とサブタイトルからして落差が激し過ぎだろ!と最後の最後までつっこみたくなってしまうくらい、終始笑いっ放しだった第十五話(笑)。一つのヒロインルートが終了しての、合間の日常回(コメディ回)なわけですが……次回予告を見るに、今回のこのはじけっぷりは、次回以降のどシリアス展開と釣り合いを取るためのものなのかもしれない……と思えてしまうのがちょっと怖いところかも。


というわけで、いつもより一日遅れになってしまいましたが、「リトルバスターズ」の感想です。

忙しくて観られなかったとかでは全然なく、インフルエンザに掛かってしまったので念のため大事を取っただけなのですが……ぶっちゃけ体調は発覚した当初から普通の風邪に比べれば全然平気というか(何せお医者さんに指摘されるまで熱を測るという発想がなかったくらいでしたからね……いや、測ったらあったんですけど。何で平然としてるんだろう自分ってレベルで(汗))、むしろ寝ていた分のダルさとフラつきを働くことで吹っ飛ばしたいくらいなのですが(実際、感想書くのは若干きつかった…)、法律で五日間は休まないといけないとかで、開き直って溜まっていた録画とか本とかゲームとかを消化してやろうかという状態です。

……フリーターに五日間強制休みって収入的に超痛いんで、そうでも思わなきゃやってられないですよ……(涙)。しかし、おかげで(?)「みなみけ」が残りそうだ……。


話を戻して。今回からOP映像がマイナーチェンジとなっておりました。最初に変わっていたのが美鳥の部分だったので、西園さんルートが終わったから、終わったところを差し替えなのかと思いましたが、その後に続いた映像を見ると、むしろ今後の予告という意味合いのほうが強いかも? 変わった部分のとおりなら、クド・葉留佳・佳奈多ルートになりそうで、実際次回予告では葉留佳ルート(あるいは+佳奈多ルート)に入りそうな気配でしたからね。鈴との新密度で見るならクド、今回佳奈多の出番多めだったところを見ると葉留佳かなと何となく予想はしていましたが、後者になりそうです。

……逆にOPに何も無かった来ヶ谷さんは……もう一度差し替えがあるよりは、今回は見送りというか、持ち越しかな?


まあ、今はその話は置いておいて。冒頭でも書いたとおり、今回は理樹が女の子たちのお泊り会に強制参加させられてのドタバタ……もとい、キャッキャウフフを楽しませてもらいました(笑)。

単純に眼福なエピソードとしても大いに楽しめましたが、それはそれとして心に留めておきたいのは、理樹が気づいていたように、理樹が一緒にいれば鈴があれだけ大勢の女の子たちと同じ部屋で楽しく過ごせるくらいにはみんなと打ち解けてきていること。いや、鈴だけじゃなく、リトルバスターズの女子メンバーがみんなでお泊り会を開いちゃうくらいには仲良くなっているんだ、ってことも。

男子メンバーは言うまでもない……って感じではありますが、小毬やクドが曖昧な感じで誘った程度では男同士で遊ぶことを選ぶ理樹が、鈴が緊急な感じで呼べば女子寮にも潜入しちゃうってのも実は大事かも?とも思わなくも無いですが(裏返せば、そのくらいの事態じゃなければ理樹の中ではまだまだ男友達のほうが大事だってのも)。


その理樹が女子会に拉致られた後の反応も興味深いもので。

即座に助けに行こうと決める男子メンバーなものの、誰が行くかを決めるのはゲームであり、結果だけを見れば彼らも一晩中遊んでいただけ。これ、見ようによっては、理樹は女子メンバーの中に放り込まれても何もしないし、何かされることもない(本気で助けを求めるような事態にはならない)って信頼があるってことだよなぁ、と。女子メンバーもそれは同じで、男の子が一人混じっているとはとても思えないほど自然体で楽しんでいたというか。彼らが順調に仲良くなっているってのもそうだけど、それとは別に、この関係性も面白いなぁと思うところです。


関係性と言えば、わざわざ冒頭で、恭介が理樹に「好きな子はいるのか」を聞いていたのは気になるところでしょうか。理樹が恭介を追いかけていって「大好きだ」と叫んでいた辺りでは、うっかりこの場に西園さんはいないのかと探してしまいましたが(笑)、それはそれとして、ここで二人が出した「リトルバスターズ最高!」が最後まで答えとなるのか、それともどこかで理樹が、あるいは他の誰かが誰か一人を選ぶときが来るのか。小毬さん、西園さんと、ここまでの流れを見ると、最後まで前者で突っ走りそうな気はしますが……。


そんなふうに、今後の展開のために心に留めておきたいところが何気に多かった気もしますが、ともかく終始楽しませてもらったエピソードでした。

次回からは前述のとおり葉留佳ルートとなりそうで、今から覚悟しておきたいところ(汗)。シナリオ自体の鬱度もそうだけど、原作の葉留佳ルートの自分の中の評価が低いのって、ギミックに納得がいかなかったのが大きいので、そこがどうなるかが気になるところかも。いやまあ、ぶっちゃけ、ほんの一言二言ちゃんと描写(記述)があれば……というレベルのことではあるので、気にしなければいいという話ではあるのですけど……。


 

絶園のテンペスト 第13幕「夢の理」感想4

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久々の「絶園のテンペスト」の感想です。

 

年末年始に放送休止を挟んだからか、総集編+間章といった構成でしたね。総集編は、内容をちゃんと覚えている人にとっては若干退屈だったかもなーと思わなくもないですが、そこから新章へと繋げていった流れはうまいなーと思ったところ。

特に、「はじまりの樹」によって変わった世界の説明。誰かのナレーションで説明されるとか、真広が起きた後に左門さんによって説明されるとかよりも、一番面白い形になっていたかな、と。

仮初の平和を得た世界の話を聞いて率直に疑問や皮肉を返せるのは真広ならではだと思うし、その変貌した世界を語っているのが「絶園の魔法使い」“かもしれない”吉野というのがまた面白い構図だなー、と。そういうのを抜きにしても、真広と吉野というお馴染みのキャラクターが会話する形で、しかも二人がその様子を見ている形で説明されたのは、分かりやすいし、ただ説明されるよりは楽しめるようになっていたんじゃないかと思いますし。

 

又、原作では当然総集編なんてものはないので、真広の夢という形で語られた今回の話は当然アニメオリジナルになるわけで、だからそこに愛花やチビ吉野が登場したり、吉野に合わせて真広もチビ真広になっていたりしたのは、まあ普通に考えれば単なる演出で、そこに特に意味はないのでしょうが、考えようによってはこれも面白いかなー、と。

 

回想の形で語られたこと以外で登場したのは吉野と愛花だけ、というのは、見様によっては、今の真広の世界に存在しているのはこの二人だけ、というようにも受け取れるな、と。

実際、真広の行動原理は愛花の復讐ただそれだけで、世界を救う云々も本人が言うとおり、そのついででしかなかったわけで。改めて振り返ったことで、真広の世界は愛花を中心に動いていて、世界のことなんて本当はどうでもいいのが改めてよく分かったところなのですが、その愛花のこと以外は切り捨てて邁進しているはずの真広が唯一切り捨てられずにいるのが吉野である、というのも窺えるところでもあって。これまでの回想でも、何だかんだで吉野が一緒に来てくれたのは嬉しそうだったり、敵対するような行動を取っても左門さんが吉野を攻撃しようとすれば止めたりといったところが見られましたし、夢の中では吉野に真っ先に愛花の彼氏の話を振っていましたけど、現実で目を覚ました真広が真っ先に尋ねたのは、相手が左門さんだったせいもあるかもしれませんが、吉野の安否で。

 

今回の総集編によって示されたのは、これまでのあらすじと同時に、あるいはそれ以上に、真広にとって愛花と吉野がどれだけ大事な存在なのか、というのもあるのかな、と。

で、それが提示された後に投げかけられるのが、「滝川吉野を殺せるか?」という問い。それがどういう意図によるものかは次回に持ち越しでしたが、↑のことを前提として頭の片隅にでも留めておくと、今後の真広の行動や選択を見るのがより面白くなりそうだなー、と。これまでの段階でも、実は愛花の彼氏は吉野である、という爆弾があったわけですが、今回の総集編と次回予告を合わせると、愛花を殺した犯人=絶園の魔法使い=吉野?という疑惑が新たに出てきたことになりますからね。……まあ、絶園の魔法使いに関しては、Cパートにて登場となった羽村の存在もあるので、まだ何とも言えないところではありますが。

 

余談。

新章突入ということで、髪型を変えて登場した左門さんに、密かに快哉を上げておりました(笑)。原作でも、ポニテにしてからどんどん左門さんの美人度(笑)が上がっていった気がしますし、これはこれで今後の楽しみになりそうかな、と。やっぱ男キャラのロン毛は結ばないと駄目ですよね、うん(笑)。……まあ、同時に苦労度も上がっていくだろうことを思うと、左門さんの受難はまだまだ続くのかなー……とも思いますが。

あと、二クール目突入でお披露目となった新EDが良い感じです。ベタではありますが、幸せだった頃の吉野と愛花の映像が流れ、そして愛花がいなくなった後に一人きりの吉野という絵はいろいろと切なくなるというか。次回予告で葉風が吉野に惚れたことが語られていたので、次回以降そういう方向に話が進むと、ますますいろいろと思うところが出てきそうですし。これは、次回お披露目になるだろう新OPも期待できそうかな?

 

◇次回「あけましておめでとう」

 

 

リトルバスターズ! #14「だからぼくは君に手をのばす」感想5

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美魚ルート完結編。

観終えた直後の感想としては、その感想を書くにあたって感じたあれこれをうまく言語化できるかなぁってことだったりしましたが(笑)、たぶん難しいとは思うけど、可能な限り頑張ってみます。



今回は私でも分かるくらい、光と影の描写が分かりやすく描かれていて、身体の半分を日の光に晒し、半分を影に沈めた理樹は、西園さんのことを忘れたくないと願いつつ、しかし記憶はどんどん薄れてしまっていくという彼の現状をよく表していたところかと。同時に興味深かったのは、理樹よりは光の当たる場所にいるように見えながら、美鳥もまた半分影にいるように描かれていたこと。その後の展開を思えば、美魚のいない美鳥もまた半身でしかないこと、そして、そんな彼女は美魚の言うように恨みなんて抱いておらず、美魚の望みに沿いたいと願いつつも、理樹と同じく美魚に戻って来て欲しいと思っていたことを示していたのかなぁと思うと、美鳥に対する感情がまたいろいろと変わってきそうに思えるところですが。



その美鳥とは一体何者なのか。それもまた今回、西園さんの過去語りで明かされ、平たく言ってしまえば幼少時の西園さんが生み出した「見えない友達」であったと。そして、美鳥だけでなく、今の西園さんのルーツもまたそこにあったという印象を受けたところでしょうか。

西園さんの語った過去の話を聞いて思ってしまうのが、ぶっちゃけ全ての元凶はあの精神科の医者なんじゃね?ってことだったりするのですが(笑)、実際のその手の治療がどういったものか分からないので、彼のした処置が適切だったのかどうかについては何とも言えないところ。ただ、医者視点ではなく、患者(美魚)視点で見るなら、それは間違いなく失敗だったんだろうな、と思えてしまうわけですが。



というのも、美魚の視点で語られる回想から受けたその治療法の印象は、頭ごなしに美鳥の存在を否定した、というものなので。空想の友達との時間にのめり込む娘を心配する母親の気持ちは理解できないわけじゃないし、そのままで良かったとも言いませんが、しかしやっぱりやり方を間違えたんだろうなと、消えたい理由を語る美魚と、そんな彼女を説得した理樹の言葉を聞くと思ってしまうところ。

おそらく友人が一人もいなかっただろう美魚にとって、それが架空の存在であったとしても、美鳥という存在を生み出した心は、美魚の他者と関わりたいという気持ちの現れでもあって。美鳥を否定するということは、彼女のそうした気持ちを否定することだし、美魚以外の人間にとっては架空の存在であったとしても、美魚にとっては実在する美鳥の存在を否定させることは、それは殺人と大差ないんじゃないかとも思えてしまうもので。それは究極の他者否定だし、他人に言われるがままにそれをしてしまったことを思い出してしまったら、それはとてつもない罪悪感でもあるだろうな、と。

そして結局はそれが、今の美魚に繋がってしまったんじゃないかな、と。美鳥が美魚とは正反対な社交的な性格だったのが尚更、彼女の失くしてしまっていた影というのは、美魚の他者と関わりたいという気持ちそのものに思えて、それを失くして(奪われて)しまったのなら、一人きりで世界に溶けるように消え去りたいという思考に辿り着くのは必然にも思えるし、消してしまった半身への罪悪感から、今度は自分が消えるから、今ある自分の居場所を美鳥へ……というのも分かる気がするところ。



でも、だからこそ、理樹が美鳥に告げた言葉が正解だったんだろうな、と。

誰もが美鳥を西園美魚だと認識しても、社会に上手く溶け込んでいるのは美鳥のほうだとしても、それでも、美魚のほうをただ一人の西園美魚として求めた理樹。そんな彼が最終的に認めた西園美魚は、彼がずっと探していた美魚だけでなく、美鳥も含めたもの。本当はそんな人間は存在しないとあくまで美魚だけを求めるのではなく、美鳥という存在も含めて西園美魚なのであり、美鳥もまた確かにそこにいたのだと認めた。その存在を理樹もまた忘れないと誓った。だからこそ、そこで初めて、分かれた影は再び融合し、西園さんは戻って来られたのかな、と。



そして、そこから続く理樹の言葉を聞くと、この美魚エピソードにおいては、リトルバスターズの仲間で協力するのではなく、理樹一人で解決へと至ったのにも納得というか、むしろそれが正解だと思えてしまったところで。

単純に、理樹もまたかつて西園さんと同じように消えてしまいたいと思ったことがあり、そこへ恭介が手を伸ばしてくれたからこそ、そのまま消え去るのではなく此処にいることができたキャラだからである、というのもありますが(そういう意味では、今回理樹に力を貸してくれた相手が恭介だけだったというのも、原点的な意味でも、リフレイン的な意味でも良かったところ)、西園さんの踏み出す一歩が他者と関わることなら、いきなり大勢に迎えられるのではなく、一歩ずつ、一人ずつ手を伸ばしていくほうが自然だな、と。だから、OPの歌詞のように、一人と一人で手を繋ぎ、1+1が2になったところで、二人になったところへ更に一人(恭介)、そしてまた一人(来ヶ谷さん)……と加わっていったのが凄く綺麗だし、西園さんの世界は確かに此処に根付いて広がり始めたこと、今度こそ本当にリトルバスターズの仲間になれたことが伝わってきたかな、と思います。



……そんな感じで西園さんが正式に仲間に加わったところで、次回はあのイベントか……(笑)。久々の日常回(たぶん)としても、西園さんのその後としても、進行中の鈴やその他のヒロインのエピソードとしても楽しみなところでしょうか。



リトルバスターズ! #13「終わりの始まる場所へ」感想5

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そろそろ冬の新番組もスタートし始めているということで、予定としてはこれより前に一本、同時に一本くらいは感想を書くつもりだったのですが、ぶっちゃけまだ視聴すらできていない状態だったりします……(汗)。

「猫物語(黒)」の感想でもちらりと書きましたが、今年の正月は忙しすぎで、年末唯一取った休みが冬コミ参加だったから実質七連勤だった上に(東京まで遠征しなきゃいけないから移動だけでも疲れますし)、大晦日+三箇日が、終わってから振り返ってみれば十一時間勤務だったという……(汗)。今のバイト始めてから初めて「蛍の光」(閉店の音楽)を聴いてしまいましたよ。おかしいな、私は製造のバイトなのに……。しかも、その忙しさの理由の半分以上が、お正月だから、だけではなく、店長の采配ミスにしか思えないから余計に疲労倍増なんですよね……。パートさん軒並み休みなのに何でフル出動する必要のあるとき以上の仕事量あるんだとか(そのせいで販売員が製造の仕事の半分を手伝うという状態に……)、こういうとき歴代の店長だったらその辺考慮して調整していたのにとか、ただでさえ仕事多いのに必要事項を店長の頭の中だけで考えて従業員にちゃんと伝達してくれないから余計な仕事が増えているじゃないか!?とか。人間、本気で疲労度がやばいときって、吐き気とか目眩とかも伴ってくるものなんだな……と初めて知りましたよ。……まあ、そろそろ年齢的なものも加わっている気もしますけど(汗)。一日休んだくらいじゃ完全回復できなかった辺りとか特に。



……ついつい愚痴ってしまいましたが、新年一発目の「リトバス」感想。

不穏なところで終わった前回からそのまま、西園さんが不在で、その存在が周囲の人間の中から薄れていくという、降り続く雨がその不穏さをより煽る展開からスタート。



お馴染みのBGMに荒みかけていた心が和んだり、同じ顔でも性格が全然違う美鳥の本格的な登場が面白かったりと、そういうところだけでも楽しめるところでしたが、小毬さんのときと違い、本格的にファンタジー展開の入ってくる美魚ルートは、これまでとはまた違った面白さがある感じでしょうか。

とはいえ、核となる部分はシンプルといえばシンプルなのかなぁ、とも思いますが。



原作の展開はさすがに細かい部分は記憶が薄れてしまっているので、主にアニメの展開を見ての考えになりますが、今回の理樹と西園さんのやりとりとか、西園さん不在の光景を見る理樹などは非常に興味深いところで。

ずっと独りでいて、大好きな短歌のようになりたいと思っていた西園さん。だけど、本当にそうなる直前に差し伸べられた手から加わったリトルバスターズという輪に心揺らいだ西園さん。完全に、とは言えないけれど、何となくは彼女の気持ちが分かるような気がして、そういう意味では一番共感度の高いシナリオかもしれません。

ずっとその輪に入れなかったからこそ、孤高であることを選んで、そのまま消えてしまってもいいと思って……だけど、確かに自分は此処にいたのだから、何か一つでも自分のいた証が残せるのなら……。いや、最後のは、リトルバスターズや理樹に関わったからこそ芽生えた想いの可能性もありますけど。何にしても、こんな自分だからこそ後腐れなく、自分の理想とする形で消えることができたら、というのは分かる気がするし、それでいいと思っていたはずなのに、触れてしまった温かさに、もう少しそこにいたいと願ってしまった気持ちも分かる気がするところで。



又、西園さんの不在と、その存在がみんなの中から失われていくことに不安を覚えていた理樹。そんな彼の不安……あるいは違和感は、誰もが西園美魚を認識するようになっても変わらず。まあ、単純に理樹には美魚ではなく美鳥であると分かっているから、というのもあるのですが、今は美魚のほうがいなくなった焦燥でいっぱいの理樹ですけど、一歩引いて考えてみれば、この理樹の感覚は面白いところで。

というのも、「影なし」と言われることに憤っていたり、存在を忘れられかけていたりしたことを思えば、ある意味今の西園さん(美鳥)の状況は、理樹がこうなればいいなと思っていた状態とも取れるわけで。又、西園さん(美魚)にしても、リトルバスターズという温かい場所に未練を抱いたことを考えれば、美鳥のような振る舞いやクラスメイトとの関わり方は、孤高である一方で彼女の望んでいた……こうなれたらいいのにな、と思っていた理想の状態でもあるのかもしれない。そういう意味では、今の状態というのは、どちらにとっても「こうだったらいいのに」と願っていたものが実現した状況なのかもしれない、と。



だけど、いざそうなったとき、理樹はそれを否定する。西園さんは西園さんでも、それは美魚ではなく美鳥なのだと。

……何かもう、この時点で答えが出ているのでは、という気もしてきましたが、だとすると、このシナリオで焦点となってくるのはそこなのですかね。他の誰でもない西園美魚。理想とか願望とかそんなのは取っ払って、そのままの彼女を理樹は求めている、一緒にいたいと思っているのだと。それはつまり、そのままの彼女でいい、いや、今のままの西園美魚がいいという、今の彼女の肯定で。それに理樹が気づいて、その気持ちを美魚に伝えられたときが、理樹が美魚を取り戻せるときなのかもしれないですね。



そんな感じで、的外れな考え方をしているのでない限りは落とし処が見えたかな、といった感じですが、理樹はともかく、小毬さんのときのパターンを考えると、この件に鈴やその他リトルバスターズのメンバーがどう関わってくるのかがちょっと気になるところ。

今回も、鈴・小毬さん・クドの三人組で登場していたように、この三人での友情が裏で順調に育まれているっぽいので、クドがメインに来るならこれが後々活かされるときが来るのかなーと思うところですが、逆に西園さんとは、現状ほぼ理樹以外が接点ない状態なのですよね。今回のエピソードでは理樹が一人で奮闘することになるのか、それともここから他のメンバーにも何かあるのか、その辺も含めて次回どうなるのか楽しみです。



2012年12月終了アニメ感想(3)「K」4

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「絶園のテンペスト」「ひだまりスケッチ」と、早々に次回放送が一月に持ち越される中、何故か唯一年内に最終回まで放送してくれた「K」。ありがたいけど、じゃあ「ひだまり」もあと一話なんだから年内に最終回でいいじゃん、と相変わらずつっこみたくなる番組編成のCBCでした。

 

まあ、それはそれとして。七人の王が設定されているにも関わらず、メインで動くのは三陣営+αだけだったということで、分割二クールの可能性は考えていましたが、ホントに続編制作決定来ましたねー。個人的には嬉しいですね。残りの王の話をやるのか、今回の最終回では退場となったシロや尊絡みの話をやるのか、といった辺りは分かりませんけど(不死設定のあるシロはともかく、尊はやっぱり本当に退場なのかな……とは思いますけど)。

 

本編のほうは……先に他の人の感想をいくつか観てみたら、割と盛り上がらない最終回だった的意見を多めに観たような気が(汗)。まあ、確かに爆発的に盛り上がったとまではいかないけど、自分的にはそこそこ楽しめたので、概ね満足している感じですかね。王の設定などではまだ不明瞭な部分もありますけど、そこは続編決定で、そのとき改めてやってくれるのかなと思いますし。

 

序盤……に限らず全体的にだったかもですが、話の進行自体は割とゆっくりめで、当初はよく分からないまま見ている感じでしたが、それだけに謎が明かされ始めると面白くなってきた感じでしょうか。個人的には四、五話辺り(?)からですかね。丸々一話使ってシロのアリバイ証明をしたと思ったら、その回だけ観れば最後にひっくり返して「あれ?」って感じになったと思ったら、むしろ大事なのはアリバイ証明ではなく、その時点では当たり前のように学園の生徒として溶け込んでいるシロの姿を見せることのほうだった、というように、シロの存在そのものをひっくり返してきたのにはわくわくしたところ。それに駄目押ししたのが菊理だったのも尚良かったですね。……というか、この時点では菊理も王の関係者かと疑って、それが更に面白かったところでもありますし。

その回だけでは話の重要性が分かりにくい、という点では同じだったのが、ヴァイスマンの過去エピソード。でもこれも、シロの正体がヴァイスマンであることが明かされると、一気に意味を持ってくるもので。かつて最愛の姉を亡くし、友人であったと思われる現・黄金の王とも決別したヴァイスマン。その後は飛行船に引きこもって永遠を生きる孤独な王として生きてきた彼が、皮肉にもその玉座から落とされたことで、新たな絆を得ることになる。

 

そんなシロや、実は十束の仇をひたすら求めていた尊と、そんな彼の意志を尊重してついて来た吠舞羅、王としても友としても尊を止めたいと立ち塞がった宗像と、やっぱりそんな彼について来たセプター4らを見ると、結局これは、そういう物語だったのかな、と。王の孤独と、だけどそれを乗り越えるような絆。そういう意味では、個よりも王としての責務を優先し、その心の内を誰にも(淡島さんはちょっと分からないですが)理解されていない宗像は、三陣営の中では現状最も孤独なのかもしれないな……なんてことも思ってしまうわけですが、そういうふうに見ると、最後まで一貫して描かれていた感じですかね。そう思えば、他者を道具として乗っ取りを繰り返してきた無色の王が悪役に据えられ、討たれるラストだったのも納得ですし。

……まあ、だからこそ、やっぱり続編で描くのはシロの復活かな、とか、この最終回でやっぱり尊は生きていました的なことをやったら興醒めかもしれないけど、でも尊復活展開来て欲しいなとか思ってしまうわけですが。

 

今回は今回で綺麗にまとまってはいるので、ここで終わりでも設定面で謎が残っている点を除けば問題ないと思うので、これはこれで満足できるものでしたが、続編をやるというのなら、今度はどんな物語になるのか楽しみにしたいと思います。

 

 

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