翠の匣

アニメや読んだ本(漫画・ラノベ)の感想を、徒然と書き綴っているブログです。

神様のいない日曜日

「神様のいない日曜日宗 入江君人(著) 感想

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元々が投稿作だけあって、この物語の第一巻は、それだけで綺麗に完結した物語でした。あまりに綺麗に完結し過ぎていて、続きの物語がどうなるのかは実際に手にしてみるまで全く読めず、又、下手したら蛇足にならないかが心配だったくらいかもしれません。

しかし、今ならば、そんなものは全くの杞憂だったと断言できるでしょう。

綺麗に完結した一巻から続いた、八冊分の物語。その結末は、第一巻の時点では辿り着くことのできなかったものでした。八冊分の物語を経たからこそ辿り着けた、この物語らしい、そしてアイという少女の軌跡を追って来た者にとってはこの上ない、最高の結末だったと思います。



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神様のいない日曜日 「オルタス」編(第四話〜第六話)再視聴感想

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Blu-ray第二巻「オルタス編」の再視聴感想です。

 ※12/9追記
 


 

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神様のいない日曜日 「死の谷」編(第一話〜第三話)再視聴感想

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新番組ラッシュも一段落ついてきたということで、取り敢えず買ったまま置いていた「神様のいない日曜日」のBlu-ray第一巻を観てみました。

この一巻には第一話から第三話、つまりはファーストエピソードである「死の谷」編が丸々収録されているわけですが、改めて、そしてまとめて観てみると、放送当時とはまた違った視点で見えてくるものがあるのがなかなか面白かったところで、そうした部分を書いておきたくなって今これを書いています。

 

……まあ、違った視点が出てきたというよりは、初見だとどうしても原作知識で比較が入ってしまうのが、二度目だと大体どういう感じでアニメは進んでいったか分かっているということで、その視点が減っていると言ったほうが正確かもしれませんけどね(笑)。

そんな感じだから、放送当時はかなりハイペースで進んでいるなぁという印象も少なからずあった本作でしたが……そういうのを抜きで、アニメ「神様のいない日曜日」という一作品のファーストエピソードとして観ていると、かなり良くできたエピソードだったんだなぁ、というのが改めて観て感じたことです。

 

この物語、世界観設定自体がかなり独特な上に、台詞を額面どおりに受け取るだけでは言動が一貫していないようにも映る、ハンプニーハンバートを始めとした一筋縄ではいかない登場人物たちが初っ端から出てくるため、そういうのを全部呑み込もうとすると戸惑うというかとっつきにくいというか、そこで躓いて理解しようとすること自体を放棄されると「訳分からん」の一言で終わらされてしまう可能性の高い、実際そんな感じで序盤で脱落してしまった人もけっこういるのでは……と思うわけ物語なわけですが、そういう点を一度取っ払って見てみると、かなりシンプルな話だと思うのですよね。

放送当時の感想でも何度か書いたような気がしますが、基本的には、アイ・アスティンという一人の少女の成長物語……というか、アイデンティティを獲得していく物語だと思うわけで。

実際、そういう視点で「死の谷」編を観ていると、そういう要素が至るところに散りばめられているのですよね。

 

始まりは五年前。アイの母親であるアルファ(ハナ)が死んだとき。

それまでは「墓守アルファの娘」であったアイが、幼い子供にとってはそれで十分な唯一のアイデンティティを失ってしまう。そこへ与えられたのが、「墓守アイ」という新たな役割。まだ自分が何者か分かっていない幼い子供が縋り付いたのは仕方ないと思える、アイという少女に対する新たな定義。だからこそ、序盤のアイは、「墓守である自分」というものに固執しているのだと思います。それが本当は何を意味するものなのかを十分に理解しないまま……。

 

「墓守」であると自分を定義して、その「墓守の仕事」として穴を掘っている間は、アイは端的に言えば“生きる目的”を、ひいては自分を保っていられた。そんな彼女へ訪れた二つ目の転機が、“穴を掘り終えてしまったこと”(当面のやるべきこと(目標)をやり終えてしまったこと)と、村人たちの死。

後者は、アイという少女を取り巻く世界そのものでもあったし、自分を「墓守である」と定義した者たちの喪失でもあって。そして、そんな彼女へ投げつけられるのが、「おまえは墓守じゃない、人間だ」というハンプニーハンバートの言葉。そしてそれは、スカーという「真っ当な墓守」とも出会うことで余計に突きつけられる。

……まあ、当のスカーからは「アイは墓守である」と断言されるのですけどね。

 

でも、逆に言えば、それでアイはますます「墓守である自分」に固執することになる。そうでなければ自分が何なのか、何をするべきなのかも分からなくなってしまうから。

だから、外の世界のことなど何も知らないまま、“スカー(真っ当な墓守)がそうしていたように”死者の埋葬こそを自分の役目として旅立とうとする。

 

そんなところで登場するのが、ユリー。自らを「復讐者」という役割に置くことで、家族を全て失い、同時に生きる目的を失った彼が、何とか自分を繋ぎ止めて、そして意味を持たせようとした――別の形の、今のアイ。

アイがそこまで考えていたかは分からないし、彼女自身は死にたくないと言ったけれど……ハンプニーハンバートがズバリと指摘したユリーの歪みは、アイも同じだったと思うのですよね。――だからこそ、ハンプニーハンバートはアイに銃口を突きつけた。アイのような幼い少女が無自覚なまま殺されに行くのなら、ここで自分が終わらせてやったほうがまだマシだと思ったのかもしれないし、あるいは、そうしてここで死に直面させることで、そうじゃない生き方を選ばせるために(基本的に殺すのは死者だけ、そしてユリーに提案した決闘を放棄していった(ユリーをその手で殺すのを避けた)のを考えると、後者の可能性のほうが高そうな気はします)。

 

上辺だけを真似て定義することでは救われないのは、ハンプニーハンバートに憧れて死者になったというヒコーツを代表とする狂った(我が儘になった)死者たちを見れば分かることで。そういう意味では、彼らは間違ったまま突き進んでしまったアイやユリーのIFを示すものとして出てきたのだと考えると、うまい配置だなぁと改めて思うわけですが。

 

しかし、そうして「墓守」と「人間」という定義の間で揺らぐアイですが、実のところこの時点で彼女自身は無自覚なまま答えを出している、というのが面白いところでもあって。

それが、廃墟でのハンプニーハンバートとの会話。自らを「化け物」と定義する彼を、アイは否定する。「化け物」であるとか「人間」であるとかの前に、「ハンプニーハンバート」は「ハンプニーハンバート」なのだと。そしてそんな彼女に、彼もまた答えを返す。「アイは人間と墓守のハーフ」である――つまりは、アイもまた「墓守」であるとか「人間」であるとかの前に、というよりそんな二つで簡単に定義できるような存在ではない、ただ一人の「アイ」なのだと。

 

ただ、この物語が一筋縄ではいかないのが、それで終わりではないことで。

この後、アイは更に「ハンプニーハンバートの娘」という定義も手に入れるわけですが、皮肉なことに、これが今後の、当面のアイの方向性を決定付けてしまうことになります。

五年前には母親を、そして今また今度は父親を、その手で埋葬することになったアイ。たった十二歳の少女が背負うには重すぎる十字架です。だからこそ、アイは“そうするだけの理由”を自分に納得させなければならなくなった。それが、アイが最後に語る夢。

 

「一人の何処にでもいるような普通の娘」として普通の父娘として暮らす(生きる)のではなく、「娘」として、だけど「墓守」として父親の願いを叶えることを選んだアイは、「人間でもある墓守」として、世界を救うことを、これからの生きる目的に設定してしまう。「墓守と人間のハーフ」であるアイだからこその思考であるかもしれないそれは、しかしアイという少女の天秤を「墓守」側に傾けたとも言えるわけで。

両親の死を看取るのは「娘」の役割ではあるけれど、死者が起き上がるこの世界においては余計に、“両親と一緒に生きていきたい”という「娘」だからこその願いと矛盾する。それが、埋葬直後のアイの慟哭でもある。

でもアイは、自らのその願いを「墓守」の役目で捩じ伏せた。勿論、「娘」として父親の願いを叶えたいという思いもあっただろうけど……彼女が「墓守」ではなくただの「人間」であったのなら、果たしてその選択肢を選べただろうかという疑問がある。彼女よりずっと長い時間を生きてきた大人の男性あるユリーでさえ、妻のときはハンプニーハンバートに壊されるまで、それを選べなかったのだから。

 

そうして、この時点ではどちらかというと「墓守」側に天秤が傾いた状態で、アイが自らを「墓守と人間のハーフ」であり、そんな自分の生きる目的は「世界を救うこと」であるとアイデンティファイしたところで、ファーストエピソードは終わる。

 

そして、そんな彼女がこれから広い世界に旅立ち、そこで出会う人々に、閉じた世界では見られなかったものに触れたとき、何を感じ、何を思い、そして彼女はどうなっていくのか。それが、セカンドエピソード以降で語られていく物語であり、アイという少女を新たに形作っていくものを追っていく物語でもあると思います。

そうやって考えると、このファーストエピソードは旅立ち前の、これからの物語の土台としては十全に仕込まれているのが分かって、改めて秀逸だなぁと思ったところです。

 

……もっとも、それを改めて確認したからこそ、その結論をぶん投げた最終話には、未だに納得いかないものがあるのですけど。それとも、こうして改めてエピソードを追っていけば、それにもまた、違う答えが見つかるのですかね……?

 

 

神様のいない日曜日 第十二話(終)「三年四組掘彜響2

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(※9/25 22:00頃 追記しました)

 むぅ……何というか、一番恐れていた事態になっちゃったかなぁ……という気が(汗)。

ラストにしっかり「Fin」の文字が出たってことは、二期の予定とかなく、あそこで終わりってことでしょうし(先にCM部分は編集でカットして観ているので、そこの部分で告知があったとかでない限りは)。

せめて分割2クールなら、あそこで終わっても、物語的には若干中途半端でも、アイの物語としては第一部完と言えなくもない感じで、ぎりぎりセーフかなぁと思っていたのですけど……。


いきなり愚痴というか不満から始まってしまいましたが、何はともあれ、「神様のいない日曜日」も最終回を迎えました。

実のところ、前回の感想においては、今回明かされた真相(本当は死んでいたのはアリスのほう)を知っていた身としては、ネタバレになるようなことは書けないため、その辺の核心には触れないようなものになったため、その辺が明らかになる今回で書こうと思っていたこともいくつかあったのですが……中途半端に原作をなぞった感じの最終回になってしまっていたので、どうにも書き辛いですね(汗)。

というか、アニメ放送中は変に比較したくないから極力原作は読み返さないスタンスで観ているので、私の記憶違いかもしれませんが、アニメの展開は原作とちょっと変えてきていたような……? いや、ホントに私が間違えて覚えているだけかもしれないですけど、ディーって本当は死んでいるのはアリスのほうってことも含めて知っていたような…………。いや、やっぱり原作でもそれを思い出したのってアニメと同じタイミングだったと言われたら、そうだったかもしれないとも思ってしまうのですけど。


……いや、それは結局のところ、今となってはどっちでも良いのかな。どっちにしたところで、私の覚えている限りでの大事なシーンがちらほら抜け落ちているから(例のアリスとアイのバスケシーンも、アリスがさらっと「話聞いてくれて〜」云々だけで終わってしまいましたし)、ラストのシーンから受ける印象はどのみち違ってきているし、というか、アニメがあそこで終わってしまうと、その辺のシーンが持っている意味自体が原作とは違うものになっているとも言えるのかも……。


何というか、そもそも最終回はちぐはぐな印象を受けてしまったのですよね。前回がディー視点で進むのは悪くなかったと思うのですよ。でも、最終回でもディーがリセットを掛ける辺りまでは同じ感じで進んでしまったから、この最終エピソードがディーの物語であるような印象が強くなってしまって、最後だけアイで締めても、それこそどこか中途半端に感じてしまったのですよね。

又、そうしてディー視点で進めた分、アイ側の描写が足りなくなってしまって、アイがどんな気持ちでアリスを助けて“しまった”のかがいまいち伝わり切ってこないというか。そもそも、あれだけじゃあ、アイが何をどうしてアリスを助ける結果となったのかも、原作未読の人にはさっぱりなんじゃと思いますし。


まあ、アニメがあのシーンで、あの会話で終わったということは、何だかんだでアイはアリスを救って、めでたしめでたしハッピーエンドで終わった、ということにしてキリをつけたのかな、という感じではありますが……だとすると、本当に原作をふわっとなぞって終わっただけで、これまで描いてきたものが割と無駄に……というか、昇華されないまま終わってしまった感が。

そもそも、個人的な印象ではありますが、原作だとここからがある意味真骨頂なのですよね(そして私が「ラノベの皮を被ったお伽噺」と原作を評しているところでもあるわけで)。まだ何も知らなかった頃だからとはいえ、父親はその願いどおりに埋葬し、その夢を受け継ぐように……というか、得た夢を自分の支柱として旅立ったアイが、アリスのことは、これまでのそうした全てを捻じ曲げてまで助けてしまった。それでこそ、前回で墓守のシャベルのことをすっかり忘れてしまっていたことや、最終エピソードではほとんど制服姿だったように、墓守の衣装さえ身に付けなくなっていたアイの変化が活きてくるところだったとも思うのですけど……。まあ、ラストのシーンも、(私が原作を知っているせいかもしれませんが)完全無欠のハッピーエンドというよりは、どこか皮肉を含んだものにも見えたので、スタッフもそこは含みを持たせたのかな……と言えなくもないのかな、とちょっと好意的に解釈もしてみますが。


でも、やっぱりどこか、安易にハッピーエンドにして終わらせてしまった感は否めないかも。かなり端折りながら進めてきたとはいえ、(アニメ用の尺に再構成した)アイ・アスティンの物語としては悪くないと思っていただけに、そして、アニメーションとして描き出される世界やキャラクターたちは見ているだけでも楽しいものだっただけに、そこだけが本当に残念です。

……そういう意味では、やっぱり原作未読で最後まで観ていた人がどう受け取ったのかがちょっと気になるところかも? あるいは、同じく原作既読ながらも、あそこで終わってしまったことや、アニメはアニメで別の解釈を見出した人がいたら、その辺の意見も見てみたいところではあるかもですね。



 (追記)
 蛇足かもしれませんが、↑を書いた後も考えていて思ったことがあるので、ちょっと書き足します。

 やっぱり最後の「Fin」が完全に余計だったんじゃないかという気がします。
 どうやらテレビ未放映の一話があるらしいので、それを考えてもおかしいだろとは思ってしまいますが(とはいえ、どのみち私はテレビという媒体で放送されていたものである以上、そのテレビで放送されなかった部分は、テレビアニメ感想として評価する際には外して考えますが)、それを抜きにしても、やっぱりそこが納得のいかなかった最大の要因かな、と。


原作抜きでアニメだけで見たとしても、やっぱりあれでは物語が終わったとは言えないと思うのですよね。単純に、「何でアリス生きてんの?」みたいな圧倒的に説明不足で終わったしまったこともそうだし(この物語の設定をちゃんと覚えていたら推測は可能でしょうが)、これまで描かれてきた物語の結末としても消化不良で。

なのに、スタッフ側が「これで終わりですよ」というのを明確に示してしまった。どう見てもあれで終わりのはずがないのに。二期の予定がなくとも、どう見ても物語が終わっていない状態なら、それは示すべきではなかったのではないかと思います。最終話の評価はいつもより厳しく付けましたけど、その余計な一文があったせいで、星一つ分は確実にマイナス評価になった気がするので。


実際、全話を振り返ってみたとき、ラスト以外は前述のとおり悪くないものだったと思うのですよね。

オルタス編辺りまでは、先の展開を知っているからこそ、改めてアイの旅路を辿るのは面白かったところですし、全編通して絵や雰囲気は満足度の高いものでしたし。ストーリーはかなり駆け足だったため、アニメ初見の人には厳しいんじゃないかなぁといったものになってしまっていたように思えましたが(そして原作を知っていると省かれたあれこれが残念ではありましたが)、映像媒体で限られた尺の中での構成と考えると、よくまとめていたなぁと思える部分もありましたし。というか、言ってしまえば、この物語を1クールでやろうとしたこと自体がそもそも無茶だったとも言える気もしますし。

そういう諸々を考えると、及第点はいっていたというか、Blu-rayを買うかどうかで悩むくらいの出来ではあったと思います。……まあ、だからこそ、ラストが中途半端に締められてしまったこと(しかも制作側がそれで終幕であることを明示してしまったこと)が余計に残念に思えてしまうのですけどね。

神様のいない日曜日 第十一話「三年四組供彜響4

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ループのリセットが迫る中、アイがとうとうループの真相に辿り着く……それを、主にディーの視点で描いた十一話。

エピソードの進行具合的にも、話数的にも次回が最終回でもおかしくない感じではありますが……さて、もし本当にこのエピソードで終わるのならばアニメはどう締めるつもりなのか。それによってこの三ヶ月間の評価が変わってくるかなーとは思いつつも、取り敢えず今のところはというか、今回もこの構成(ディー視点)は面白いなーと思いながら観ていたところ。

 

ディーはここまでであまり多く語られてこなかったキャラだと思いますけど、今回彼女視点で物語が進むことで、彼女がどういうスタンスで動いていたキャラなのかが見えてきたところかな、と。

ループの真相を告白していたときのディーとか、ラストのシーンとか、ディー視点で観ていると何とも切ないものに見えてくるところで、新たな視点だからこそ同時に面白いところでもありました。

 

……ただ、ラストのシーン。ディー視点だけだと、あれがどういう意味を持つシーンだったのか……というか、何故アリスは笑ってアイとバスケをやっていられたのかが原作未読の人にはさっぱり分からないんじゃないかと思うので、できれば次回、今度はアイかアリス視点でもう一度やって欲しいところですが(個人的にかなり好きなエピソードの一つでもありますし)。

それが見えてこそ、回想として描かれた移動中の車のシーンで、ディーがアイに感じていたものがより鮮明に見えてくるというのもあると思いますしね。

 

ループの真相が明らかになった以上、あとはいかにしてあの世界を解放するか……それも、アイが言っていたように誰も犠牲にならない方法で、を探すだけ……といった感じではありますが、さて、アニメではその辺をどう描いてくるのか。楽しみなような怖いような気もしつつも、今はただ静かにそのときを待つところでしょうかね。

 

◇次回「三年四組掘

 

 

神様のいない日曜日 第十話「三年四組機彜響4

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アリスたちの故郷を救うためにと訪れた、「三年四組」編がスタートとなりました。

新章スタート……というか、舞台が新しくなったということで、恒例の舞台説明からスタートな感じですが、此処では予め問題を抱えている場所であることがアリスの口から語られているため、その辺も含めての状況説明回でもありましたかね。

 

十四年前のある日から、一年弱ごとにループを繰り返す街。その一年弱の期限、あるいは人や建物が修復不可能な損害(人の場合は死)を受けた場合、その存在は(記憶ごと)リセットされる。最初は三年四組しか存在しなかったため、外から人を入れてみると、閉じられた世界に多少の揺らぎが生じたものの、やがてはその世界に溶け込んでしまう。

この閉じられた世界と外の世界を行き来する方法は一つだけ。一定の手順を踏んで(?)黒面を通り抜けること。ただし、通れるのは生者のみ。しかも外から中への一方通行のみ。唯一、アリスとディーのみ中から外への移動も可能だが、ディーは何故か外へ出ると実体を失ってしまう。

そして、この世界が元の世界から切り離されてループしていることを知っていて、かつリセットが起こってもその記憶を保持しているのは、そのアリスとディーのみ。

 

ざっとまとめるとこんなところでしょうか。

その他には、アリスの口からディーが実は敵であることが語られていましたが、その片鱗は今回だけでも見えていましたね。教室でアイを部活勧誘していたときのディーは割と露骨に、この世界の解放を望むアリスとは逆に、この世界の存続を願っているっぽいことを匂わせていましたから。

そして、おそらくディーの回想であろう様子で最後に映し出された意味深な光景。窓と揺れるカーテン自体は、アリスの記憶にも残っているだろうことが前回までの話でやはり匂わされていましたが……。

ディーだけが何故か外の世界へ出ると実体を失ってしまうことも含めて、これらのことが、この街がこうなってしまった原因――三年四組の誰か(?)の願いを解く鍵じゃないかと推測できるところでしょうか。

 

……まあ、私は原作を知っているのでその辺の種明かしは分かっているわけですが、こうして改めて書き出して見ると、原作未読でアニメを観ていたらどう考えていたのだろうなぁというのはちょっと気になるところかもしれません。この手の謎解きをあれこれ考えるのは好きですからね(笑)。

そして、だからこそ、原作未読でアニメを観ている人の推理を見てみたくなったところかも。アニメでは既にあれこれエピソードをカットしていることもあって、その辺の情報量(あるいは印象)の違いがどう影響しているか、あるいは影響しないかというのも気になりますしね。上記のとおり、今回だけでもいろいろと手掛かりはある感じなので、頭の回る人は今回だけでも既に答えに辿り着いているかもしれませんが(笑)。

 

◇次回「三年四組供

 

 

神様のいない日曜日 第九話「墓守が生まれる場所」感想4

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まあ、たぶんそうなるんじゃないかなーとは思っていましたが、ターニャたちのその後はかなりさっくり描かれて終わりましたね(苦笑)。いやまあ、思い切って踏み出したターニャがちゃんとご両親に喜んで迎えられたところは描かれていたので、一番大事な部分は描写したとも言えるかもしれませんが。

……そもそも、うろ覚えだけど、原作だと学園に残ることを選んだキャラもいたような気がするので、その時点でやっぱり「ゴーラ学園」編はシンプルに再構成されていたとも言えるかもしれませんが。……余裕があるなら、アイとターニャのいちゃいちゃシーンとか観たかったですけどねぇ(笑)。

 

さておき、ここに来て再びやっぱりこの作品1クールかも、という感じになってきた第九話。原作四巻のエピソードがすっ飛ばされたというか、今回の話にかなり簡略化されて纏められたような。

アバンでアリスがアイに助けを求めるシーンが描かれたときは、正直かなり「え……!?(汗)」と思ったものですが、というのも、ゴーラ学園のエピソードのみだとアリスがアイをそこまで買うほどのものがあったかなぁと思ってしまったからで。ただ、時系列が分かりにくいですが、あのシーンがアリスの誕生日パーティーの後の、あのアイとアリスが二人きりで話していたシーンでの出来事なら、まだ分からなくもないのかなぁ、と。具体的に語られてはいないけれど、その時間を過ごすことで、アリスが何か感じるものがあったらしいのは窺えましたからね。

うろ覚えながらも、個人的に四巻のエピソードとして大事な部分じゃないかと思っていた、アイが両親の幻影を見るシーンと、やや唐突な感じがしなくもないですが、ユリーのかっこいい宣言はやったので、そういう意味ではやっぱり一番重要な部分だけは消化したのか?と思わなくもないですが。ただ、いろいろカットしている分、ディーの存在がかなり訳の分からないものになっている気がしなくもないのが気になるところではありますが……。

 

それはそれとして、↑のようなことも描かれつつも、後半戦の肝(?)として描かれていたのがサブタイトルにもなっている「墓守が生まれる場所」。彼らがどうやってこの世界に生じるのかが描かれたのは初めてなわけですが、映像で観るとなかなかショッキングでしたね。

同一の個体が複数存在する、というのをこれ以上なく視覚的に見せてくれたわけで、半分墓守である、というアイにとっては、これまたアイデンティティーを揺さぶられるものだったのではないかと。ユリーが慌ててハナ(アルファ)はアイの母親である彼女しか確認されていなかったとフォローを入れていましたが、あれだけの数の同じ顔が歩いているのを見せられては、その言葉だけではどこか空しいものがあったような。

 

でも、だからこそ、かつて両親がそれぞれにアイに掛けた言葉が意味を持ってきて、それは親子であっても個としては別なのだということを示すものであり、双子であっても同一にはなり得ない人間という存在を叫ぶものでもあったのではないかと。

そして、最後に描かれるのが、ただの墓守に戻ろうとするスカーに掛けられる、「墓守は泣かない」という、思い返してみれば、アイも最初にハンプニーハンバートに指摘された“墓守”と“人間”の明確な差異。スカーが墓守であることに違いはないから、おそらく生物学的には人間であるなんてことはないのでしょうが(実は生物学的には人間で、そのメンタル部分で区別しているならまた話は変わってきますが)、それでも一つだけ確かなのは、そうして感情を得たスカーは、仮に彼女にも同一個体が複数いたとしても、彼女はもう複数いる一人のうちにはなり得ない、ということ。もう誰にも彼女の代わりはできなくて、ただ一人のスカーという存在になっているのだと。

 

そんなふうに見るのなら、今回のエピソードは、スカーが個を獲得し、アイは自身のそれを再確認するものだったのかもしれませんね。

 

さて、そんなこんなで早くも次回はオスティアへと舞台を移すことになりそうです。

一クールだと残り3〜4話であることを考えると、このアリスたちのエピソードをやっておしまい、という可能性が高くなってきた気がしてしまいますが……本当にそれで終わりだとやや中途半端というか、むしろそこから先もがっつり描いたことこそがこの物語の真骨頂と思っているので、もし本当にそこで終わるなら、アニメはどう締めるつもりなのかが気になるところではあります。尻切れトンボで終わられても微妙だけど、安易なハッピーエンドな感じにされてももっと微妙という、原作ファンとしては何ともやきもきとするところで。

……まあ、そんなのは杞憂で、前半戦を駆け足で駆け抜けた分、やっぱり2クールで後半戦はじっくり描く、という可能性も……なんてことも考えてみたりもしますが、ともあれ、まずは次回どうなるか、ですかね。

 

◇次回「三年四組機

 

 

神様のいない日曜日 第八話「ゴーラ学園供彜響4

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見事に二話で終わってしまった「ゴーラ学園」編。実のところ、この八話でゴーラ学園での話は終わり、という点に関してだけはうっかりネタバレ踏んでしまっていたわけですが、それでもものの見事に終わってしまったのを実際に観ると逆に感心してしまうような(笑)。

 

とはいえ、こうして二話で終わってしまったこと、そしてアリス関連の描写を見ると、やっぱり2クールで最後まで……少なくともアリスたちのエピソードまでやってくれるのは確定と思っていいのかな、という感じで、そこは期待したくなるところですが(全エピソード三話ずつだと原作全九巻と考えた場合、2クールでも尺が微妙に足りないですから……)。アバンとか、今話だけを観るなら、アリスの異能「拳銃喰らい(ブザービーター)」の前振りだけど、先の展開も知っていると、ちょっとウルッときそうになりましたからね。

又、この「ゴーラ学園」編も、ターニャが心変わりするきっかけがやや抽象的に描かれていたり、ラストでやけにあっさり学園側が生徒の脱走を見逃してくれたりといったように、特に学園側の事情をばっさり切った感じで、その辺もきっちり描写して欲しいと思う人には不満が残りそうな構成ではありましたが、アイの物語という点に焦点を当てるなら、やっぱり最低限必要な部分はきっちりやっているようにも見えて、やはりアニメ版はそういう構成なのだと改めて確認したところでしょうか。

 

「死の谷」編では自分がいたのが本当にちっぽけな世界であったことを知ったアイは、父の死を経て夢を得て、しかし、次に訪れた「オルタス」では、おそらく最初の時点で漠然と考えていたであろう、死者を埋葬すること=世界を救うことではないと知ることになる。

それでも、オルタスの在り方も一つの形として認めつつも、世界を救うことそのものに関しては夢として抱き続けるアイが出会ったのが、そんな自分の夢とはまたしても相容れない(最終的な目標は同じでも方法が合致しない)アリスたちであり、ターニャでもあって。そんな二人との出会いから教えられるのが、「世界」というものは必ずしも一つではないということ。

人が思う世界というのは人それぞれで、それは大体において、その人の主観によって形成されている。だからこそ、アリスが言うところの「二つ目の世界」を救う方法は必ずしも一つではないし(逆に言えば、アイがこれまで想定していたのは「一つ目の世界」だったのかもしれませんが)、アイが提案したような正論だけでは救えないものもある。……正論ってのは基本的に強者の理論ですからね(汗)。そもそも、アイが生まれ育った村にしても、ぶっ壊すことで救うというアリスの方法をハンプニーハンバートが実行した結果とも言えて、遠からず破綻していたのではないかというのが見え隠れするあの場所にとっては、その辺の是非が判断し辛いところでもありますし。

 

だからこそ、また一つ世界の在り方を知ったアイがこれからどうするのかが楽しみになるところではありますが。

そんなところで次の舞台となるのが「墓守が生まれる場所」ということで、ある意味アイのルーツの一つのような場所ですし、今の世界を語る上では外せない要素かとも思えるところで、そこでアイが次は何を見て何を知るのか楽しみですかね。……「ゴーラ学園」編の話以上に原作の該当部分のエピソード覚えていないからというのもありますが(汗)。

とはいえ、ばっさり端折られない限りは、まずは学園を脱出したターニャたちのその後が描かれるかな、といった感じではありますが。特に最後まで躊躇っていたターニャが外の世界へと飛び出した結果は、夢に迷いが生じ始めているからこそ、アイは今後のためにも見ておくべきことかな、とも思いますし。

 

◇次回「墓守が生まれる場所」

 

 

神様のいない日曜日 第七話「ゴーラ学園機彜響4

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今回から原作第三巻、「ゴーラ学園」編がスタートとなったわけですが……相変わらずアニメはサクサクと進んでおります。

DVDの収録話数とか調べれば分かるかなぁとは思いつつも特に調べてはいないのですが、第七話にして相変わらずのこのハイペースを見ると、ひょっとしてこのアニメ、2クールで三巻以降の話もやるのかもしれないなぁ、と。今回のアバンとか、ぼかしてはいましたが本編を観る限り、そこで出てきた生徒たちの制服はアリス&ディーと同じで(そして二人はゴーラ学園の制服姿ではないわけで)、そうすると、あの光景はアリスが見ていた夢あるいは彼の記憶の中の風景の可能性が高く、ということは、アリスたちの事情に踏み込んだエピソードまでやるつもりなのかなぁ、と。

しかし、そうなると、原作最新巻によるとあと一巻で原作は終了のようなので、最近ときどきある原作終了とアニメ終了が同時な感じになるのか、それとも……という辺りが、それはそれで気になるところでしょうか。少なくともこの「ゴーラ学園」編は、今回と次回予告を観た感じだと、ここまでの二つのエピソードと同じく、三話構成で終わってもおかしくない印象を受けるのですが……。

 

とまあ、そんな感じで細かなエピソードはバッサリいきつつ進んでいる「ゴーラ学園」編ですが、やっぱりこの辺はほど良く忘れてしまっていることもあってか、個人的な印象としては、うまいこと抜粋してまとめているなぁ、といったところでしょうか。

ディーには幽霊として勝手にアイのルームメイトになっていた設定とかあった気がしますが、得体の知れない魔女としては今回の登場で問題ない気がしますし(そういう意味では、アリス&ディーは今のところミステリアス的な方向で見せてきているのかも?)、ゴーラ学園がどこかおかしい(笑)ことを示す最たるものの気がする授業=穴掘りとか、もっとじっくり描くかなぁとか思っていたらまさかの一コマで終わってしまいましたが、だからこそ余計にアイの世間ズレっぷりが見えた気がするし(そんなアイのズレっぷりを、今回面と向かって呟いていたターニャたちだけでなく、アリスたちもまた裏でつっこみを入れていた辺りは見たかった気もしますが(笑))、アイが入学させられるくだりも、あっさりとアイを掻っ攫われたユリーのマヌケっぷりが際立っていたような(笑)。

 

まあ、そうしたまだ平和(?)だった学園生活の部分がさくっと終わってしまったので、逆にそんな学園を脱走しようという生徒がいるという点は、そう思うに至ったものがどれだけ初見の視聴者に伝わったかは分からないところですが。

異能を持つ子供を集めているとか、政府からの補助金とか、キナ臭い部分は語られてはいましたが、少なくとも今回女子陣の反応を見た限りでは、おかしいことを知りつつも、どこかで諦めて今の状況を受け容れているようにも見えましたからね。今回一気にキャラが増えて、名前と能力を把握するだけでも大変そうな気がしてしまいますが、そこら辺がサクサク進めた代償といえば代償でしょうか。

 

とはいえ、ここらはサクッと進めて後の話をじっくりやろうとしているのなら、そういう構成になるのも何となく分からないこともないような。身も蓋もない話をするなら、このエピソードで一番重要なのはアイとアリスとディーの三人が出会うことでしょうし、あとは世界観(アイが新しく知ることと)として、異能を持つ者たちがこうして存在していることや、その異能は何かを強く願ったときに得たことなどを示すことかな、とも思いますし。アイ個人としては、ターニャたちと友誼を結んだことも、彼女の人生で得たものの一つとしては大事な気もしますが。

 

とまあ、ついつい余計なことを考えてしまうわけですが、そうしたところが実際にどうなのかは、次回以降を観てみれば分かることなのかな、とも。そうした構成に対する評価がどういったものになるのかは、それこそ最後まで観てみないと分からないような気もしてきましたし、今回もまた顔出し程度で終わってしまった気がするアリス&ディーの本領発揮はこれからでしょうし、そういうところも含めて、この「ゴーラ学園」編がどういうふうに進んで終わるのか、楽しみなところでしょうか。

 

◇次回「ゴーラ学園供

 

 

神様のいない日曜日 第六話「オルタス掘彜響4

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やはり「オルタス編」は今回で終了でしたね。話数的には折り返し地点で原作二巻までが終了となりましたが、これは残りの話数で次回からの「ゴーラ学園編」(原作第三巻)をじっくりとやるのか、それとも、それも三話くらいで終わって四巻の内容をやるのか。……何せ“学園”なので、登場キャラ数がこれまでよりもぐっと増えるだろうことを考えると、前者の可能性のほうが高いかな?

 

さておき、「オルタス編」最終話。ウッラの真実が明かされ、それにアイたち三人が向き合い、ウッラの双子の姉であるセリカが登場し、アイたちが再び旅に出るまでが描かれました。

(うろ覚えなので自信ないけど)アイとライオン仮面の交流は今回のシーン以前にもっとページ数を割かれていたような……とか、セリカを託されるくだりではオルタスの老人連中の反対とかあったような(そもそもあの場にもっと大勢立ち会っていたような)とかを考えると、やっぱり枝葉末節は端折って駆け足気味に進んだのかなぁと思うところではありますが、この辺の匙加減は難しいところなのでどっちが良かったとは言い難くもあります。肝心のアイ・ウッラ・キリコのシーンはしっかり力を入れて描かれていたように思うので、限られた尺の何処に力を入れるか、何処をしっかり描くかを考えるなら、その取捨選択を一概に間違いとは言えませんからね……。

アイにとって、アイという少女の物語にとって、より重要なのは、オルタスという街を見たこと、そして、ウッラとキリコ(と彼の家族)に出会ったことだと思いますし。

 

アニメで改めて「オルタス編」を観ていて……いや、ここまでの物語を観て、何となく感じていたのが、アイの夢……というか、アイという少女の根幹を形成したのは(決定付けたのは)、何だかんだでやっぱりハンプニーハンバートなんだろうなぁ、ということ。

母の夢や育った村のことがあるから、アイは死者に対する偏見はないし、死者の街にも興味を示す。でも、そうしたものを認めている一方で、アイは「死者は安らかに眠るもの」だと考えていたし、死者の中の唯一の生者として取り残されるかもしれないウッラのことを憂えた。どちらのことも考えたときにアイの脳裏を過ぎるのは、短い間だけ触れ合った父のことで。彼との出会いと彼から貰った言葉が、小さな世界で生きてきた彼女の世界を開くものであったと同時に、どこかでこれからの彼女の生き方を縛るものにもなってしまったようにも見えてしまうところでもあったかもしれません。

彼女がその夢と生き方を選択したのは、父の願いを聞き、それを叶えてしまったことから続く(始まる?)わけですから。

 

しかし、そんなアイの考えに一石を投じるのがオルタスという街の在り方であり、そこで生きるウッラとキリコで。

作中で語られていたとおり、優しい欺瞞の中で生かされていたという境遇においては似たもの同士のアイとウッラ。でも、ウッラは真実を知ってもアイとは違う道を選ぶ。そんな彼女のそばには、彼女を支え続けるキリコがいる。そして、そんなふうに進む道は違っても、アイとウッラ(とキリコ)は依然として友達のままで。

それはつまり、アイは自分とは違う考え方の人がいることも、その在り方も認めたということ。だからといってアイがそちらの考え方に染まったわけでもないのがまたミソで、平たく言うならアイの世界がまた一つ広がったということでもありますが、だからこそ、そんなアイがこの先どうなっていくのか、どんな答えに辿り着くのかが楽しみになるところでしょうか。

 

そして、そんなことを考えていたら、ますます次回からの展開……というか、今回ラストでちょこっと登場したアリス(&ディー)との出会いが楽しみになってきたところでもあります(笑)。

アリス曰く、彼とアイは同じ夢を持っている(?)とのことですが、今度はそういう対比もあるのかなぁなんて部分も気になりつつも、何はともあれ個人的にアリスはアイの次に好きなキャラというか、アイとアリスの組み合わせがとにかく好きなので、ようやく彼と彼女――アリスとディーが出てくるのが一番楽しみですかね。

 

◇次回「ゴーラ学園機

 

 

神様のいない日曜日 第五話「オルタス供彜響5

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キリコの事情、オルタスの技術、ウッラの顔見せ(覆面だけど)と、オルタス編の説明回にも思えた第五話でしたが、次回予告を見ると、ひょっとしてオルタス編も三話構成だったりするのだろうか……というのがちょっと気になったところ。二巻の細かい部分はほとんど忘れてしまっているので、一巻以上にどの程度原作準拠なのか省いているのかが分からないわけですが……とはいえ、だからこそ普通に楽しめている部分もあるので、どっちが良いのかは何とも言い難いところでもありますが。

……取り敢えず、私の記憶違いでなければ、アイがウッラに真実を伝えるために夜のオルタスを駆けるシーンは割と終盤だったような気がしますが……死の谷編のときと同様、かなりサクサクと物語が進んでいる印象があるので、そこだけがちょっと心配かも? 原作既読の自分としては、前述のとおり、ほど良く忘れていることもあって今のところ楽しめていますけど。

 

さて。四話にも出てきた半分ずつで身体を共有している人たち。何かとっかえひっかえしている人たちがいたような……という記憶はありましたし、キリコと彼らが一つの存在的なことはうっすらと覚えていましたが、そうなった経緯についてはすっかりと忘れていたので、彼の事情が明かされたところなどは、改めて聞きながら楽しめたところでしょうか。

同時にちらりと語られたのが、歪んだ形で願いを叶えた“魔女”の存在。ハンプニーハンバートなどもそうですが、神様が遣わしたという墓守以外にも、それが彼が語っていたように神に願った結果なのかどうかはともかく、何かしら超常的な力を持つ人――異能者が存在することが示された部分でもあり、これも――そして語られた彼女のことも、頭の片隅にでも置いておけば、これからの物語を理解する、あるいは楽しむのに役に立つかも? ……もっとも、アニメがどこまでやるかにもよりますが。

 

そして、キリコや彼の家族(?)によって語られる、身体の腐敗を留めたり我が儘になってしまう精神に歯止めを掛けたりなどの、オルタスが持つ死者のための技術。

死者が死ななくなってしまった世界だからこそ、そうした技術を生み出し、死者にも安寧の地を築こうとしている人たちがいる、というのは、かつてアイがいたような辺境の村の小さな世界ではなく、もっと広い世界を見て行くには覚えておきたいところ。

……そんな技術や街が存在するのを知ってしまうと、ハンプニーハンバートが言っていたように死者が“我が儘”になってしまうとしても、彼ほど偏執的に殺して回る必要はないのでは?なんて考えも過ぎってしまうところですが、しかしどちらが正しいとは言い難いのが今のこの世界なんだろうなぁとも思います。

何故なら、オルタスで発達している技術だからこそ、おそらくオルタスの外の死者にまでは適用されない――それはつまり、大多数の死者には適用されないままの技術であるということであり、そして、そんなふうに死者にとっては楽園のような場所として語られる一方で、ライオン仮面が仄めかしていたオルタスの闇が、ラストでその姿を見せ始めていたわけですから。

キリコとは互いの事情を打ち明け合って打ち解け、ウッラとも友人となってと、昼間の時間での交流が明るく温かいものだっただけに、夜の闇が訪れると共に立ち込め始めた暗雲にはドキリとしてしまったところでしょうか。これを急転直下と見るか、だからこそ落差が際立つと見るかは、何とも言い難いところでもありますが。

 

……取り敢えず、ウッラとの会話から「オルタスの住人になる方法」に思い至ったアイは、能天気で世間知らずの小娘に見えて、意外と聡明でもあるというのが窺えたところかなというのはありますかね(笑)。

 

ただ、ウッラに真実を伝えるために走り出したアイは、端から見るとユリーの言うように、やや性急に決め付けすぎているようにも見えて、この辺がまだまだ彼女がアンバランスな……というか、年相応な部分でしょうか。それがどういう心情に基づくものなのか、この時点で分かる人は分かるかもしれないし、次回でフォローが入るかなぁとも思いますが……それよりも何よりも、まずはアイが彼女のもとへ辿り着いたとき、何を見ることになるのか、でしょうね。ライオン仮面の警告を聞くまでもなく、生者を殺して受け容れるという方法にはアイもユリーも納得はしかねているわけで、それだけでもこれから行われることが、明るいことにはなり得ないことは分かってしまいますから……。

 

◇次回「オルタス掘

 

 

神様のいない日曜日 第四話「オルタス機彜響5

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もどかしくもOP主題歌の発売日がまだ先のため、ネットで見つけた一番のみのPVを繰り返し聴いていたりします(笑)。そのくらい、聴けば聴くほど気に入っているのがこの番組のOP。単純に好きな感じの曲……というのもありますが、それ以上に大きい理由が二つ。

一つは、歌詞の一部(「死んだように〜」の部分ですね)が今の自分にクリティカルヒットしたこと(笑)。ものの見事に今の自分の抱えている悩みというか、心の叫びを代弁してくれているなぁ、と。

もう一つは、やはり主題歌としては大事な部分で、この物語にぴったり……それどころか、この物語そのものの歌であること。個々の歌詞がハンプニーハンバートだったりこれから出てくるキャラだったりと、この世界で生きる彼らを彷彿とさせるものであり、この世界そのものを歌っているなぁと思える部分もあるわけですが、何よりも、アイ・アスティンの歌だとアニメのOPで流れている部分の歌詞を把握したときに思ってしまったわけで。更にそこに相乗効果で盛り上げてくれるOP映像が付くわけで、個人的な好みも加算しての評価では、今のところ今期のアニメのOPでは一番気に入っているかもしれません。

 

さて、話は変わって、今回から原作二巻のエピソードがスタートです。アバンはアイ・ユリー・スカーの三人でパーティーを組んでの旅が始まったところから。

 

……こうなる経緯がすっ飛ばされているので(原作でもどの程度書かれていたかはほとんど覚えていませんが)、何故そんなことに?なんて思う人もいそうな気もしてしまうところですが、少なくともユリーがついていくのは、客観的に見れば妥当かな、と。

親友の忘れ形見(12歳の女の子、超世間知らず、バレるとやばい正体あり)が世界を救うなんて言い出して旅に出るなんてことになったら……少なくともここまでの経緯では登場人物中一番一般的な感覚を持ち合わせているように見えるユリーが(保護者として)ついていかないほうがおかしいよな、と。本人的にも、妻子は既に無く、親友の手で殺されようとしていたくらいには、特に生きる目的とかも無かったわけですし(そして目的叶わず生き延びてしまったわけですし)。

スカーのほうは……オルタスに到着してからは、彼女が同行していたのには物語的な意味があったようにも思えるところですが、最初の時点では、なりゆきでしょうかね。これまで語られた部分からすると、墓守は基本的に埋葬されていない死者の気配を辿って世界中をふらふらしているようですし、その場の流れで一緒に行くことになってもおかしくなさそうだなー、と。良い言い方をするなら、縁があったから、みたいな。

 

とまあ、取り敢えずそんな感じで考えておけばいいんじゃないかなー、という、キリコが疑問を持っていたように、端から見ればどういう集まりなのかさっぱりなパーティーの旅がスタートし、そんな彼女たちが最初に赴くことになったのが、死者の街であるオルタス。

今回は物語がどうとかはちょっと横に置いておいて、アイと同じく、目に飛び込んでくる新しい世界をわくわくしながら観ていた感じでしょうか。文章では知っていても、ビジュアルでは未知の世界ということで、特にオルタスを俯瞰した光景には画面の前で圧倒された感じで。他にも、おそらく死者の街特有のものだろうと思われる仮面を付けた住人たちなど、初めて見る光景を、アイと一緒に楽しんでいたところです。

 

まあ、そうして楽しむ一方で、世界を救うと決めたアイが最初に訪れるのが死者の街であるというのは、改めて見ると面白いところだよなぁ、なんてことも考えていたわけですが。

少なくともファーストエピソードにおいては、死者とは埋葬するもので、死して尚あの世界に留まろうとする人は、どちらかと言えば悪といった印象も受けるのですが(主にハンプニーハンバートのせいではありますが。あと、彼を埋葬すると決めたアイの選択)、しかし実際にこうして外に出てみれば、死者の蔓延る世界ならではの道を模索して実現させている人たちがいる。アニメで観て改めて思い出したけど、それはアイの母親の夢でもあったのですよね。

初めて触れる外の世界がそんな場所で、アイは何を見て、何を知って、何をするのか(選ぶのか)。細かい部分の話は忘れていることもあって(ラストのライオン仮面の人とか、出てくるまで存在をすっかり忘れていましたし(笑))、そういう意味でも楽しめそうな気がしてくるところです。

 

次回は、予告からするとラストで出てきたウッラの出番が増えそうで、その辺も楽しみなところでしょうか。

 

◇次回「オルタス供

 

 

神様のいない日曜日 第三話「死の谷掘彜響4

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原作最新巻まで読んでいると、冒頭のアイの母親の言葉の時点でじわじわと来るものがあったのですが、ラストはもうアイと一緒にボロ泣きでした(涙)。

 

とはいえ、これはあくまで原作既読者である自分の話。私はてっきり四話までが原作一巻分のエピソードになるのかなぁと勝手に思っていたのですが、意外と三話でケリが付いてしまいました。

 

……それだけに、アニメが初見の人はここまでの物語を観てどう思ったのかがちょっと心配です(汗)。

 

私も細部がうろ覚えなので、地の文の説明を削ぎ落とせばこのくらいの長さになるのか、それともエピソードや会話自体も削られているのかは分かりませんが、自分でも冒頭の状態になったのは原作既読だからこそある程度脳内補完された上でのことだという自覚はあるので、そうじゃないアニメでこの物語に初めて触れた人にとっては、どのくらい理解できたのかなぁ、と(汗)。

ハンプニーハンバートを襲った連中も割と唐突に出てきた感がありますし(彼らの台詞などから推測を働かせるのなら、ユリーのようにこれまでハンプニーハンバートが関わった人か、一人歩きした彼の噂に群がってきた迷惑なファン(?)かという感じかと思われますが)、ハンプニーハンバートもユリーも行動が一見ころころ変わっているように見える(ユリーがフォローしていたようにハンプニーハンバートの行動原理はおそらく他人には理解し難いものだからというのも大きいでしょうし、そのユリーもユリーでハンプニーハンバートに対する態度を決めかねている部分があるからじゃないかと思いますが)ので、余計に初見だと混乱しそうだなぁ、と。他にも、アイの住んでいた村の真相などはかなりさらっと明かされて終わりましたし、うろ覚えながらも説明不足感が随所に漂うというか……。

 

この時点で既にこの物語に興味を持ってくれていて、頑張って理解しようと観ている人ならそうした行間を読んでくれるかもしれないけど、そうじゃない人にとっては、この一見しての分かりにくさは大きなマイナスポイントになりそうだなぁ……と。

 

…………あれ? この物語、ひょっとしてアニメに向いていない?

なんてことが、うっかり脳裏を過ぎってしまったところかもしれません。実際、原作の魅力の一端は、文章原作のものが映像化の際に抱える問題の一つである、筆者の語り口自体が担っていると個人的には思うわけですけど。原作最新巻を読んで改めて思ったけど、この物語って、ライトノベルの皮を被ったお伽噺だよなぁ、と私は思っているので(そしてそう思うのはそれこそ入江君人さんの文章だからこその部分が大きいかと)。ハンプニーハンバートが本当に亡くなってしまったくだりなんかは正にそんな感じだった記憶があるというか(うろ覚えだけど(汗))、だからこそ余計にアニメではそこで中途半端に文字説明を入れてしまった感じがして、何かこう……前述のように圧倒的に説明が足りない気がして、自分がボロ泣きだったからこそ、そこが何だかもどかしかったです。原作知っていると、(そうした部分をちょっと置いておけば)十分良かったと思うのですけど、そこで既読者と未読者の温度差があまりに激しいというのも、自分が好きな物語だからこそ、「訳分からん」とかで切って捨てられるのは悲しいですからね……。

私の杞憂で、そんなことないよ、アニメの演出だけでもちゃんと分かったし十分泣けたよ!となってくれていたら良いのですけれど……。

 

せっかくの最初のエピソードのクライマックスでしたけど、観終わってみると、上記のようなことが気になってしまったところだけが残念だったかも。前述したように、原作の脳内補完があると、もういろんな意味で涙が止まらなかったんですけどね。その詳細はネタバレになってしまうので書けないのですけど……。

あと、本編の感想というより愚痴の部分が多くなってしまったような気がしますが、その辺については、一話の感想でリンク貼った原作一巻の感想を参照という感じですかね。前述のネタバレで書けない部分を除くと、概ね違ってはいないと思うので。

 

 

余談ですが、記事内でちょっと書いたように、原作の最新八巻は読了済みです。

せっかくアニメ放送中という良い機会なので久しぶりに感想書くかということも考えていたのですが、読み終えた瞬間は一滴の安堵と、それ以上にただただその内容に圧倒されて、これは今の私の語彙では言葉にした端から感じたものとズレていってしまう……といった感じで結局書けませんでした。

そういう意味では、現時点で唯一言えるのは、前述の「ライトノベルの〜」というところくらいかも?といった感じではありますが……だからこそ一巻のエピソード終了となった今思うのは、この美しくて、けれど残酷で切なくてエグい物語を、アニメではこの先どういったふうに描いていくのか、楽しみ半分、不安半分といった感じでしょうか。

 

◇次回「オルタス機

 

 

神様のいない日曜日 第二話「死の谷供彜響4

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情報も状況も目まぐるしく移り変わっていったAパートに、「アニメが初見の人はちゃんと付いて来られているだろうか……(汗)」というのがちょっと心配になってしまった第二話でしたが、最後まで観れば、割と典型的な説明回だったのかな、という気がします。

 

傷持ち(スカー)の登場は、この世界における“典型的な”墓守がどういったものなのか、そして、その墓守はこの世界においてどのように人々に扱われているのか……というか、どういう存在として認識されているかというか、そういうものを示すもので(だからこそ、アイに拳銃を突きつけたときのハンプニーハンバートの言動に繋がるんだろうな、と)。

ユリーの登場は、この世界で生きている人――その中でも特にここでは、死者の死なない世界で大切な人が死んだときにどういう反応になるのか――の一例を示すもので。

そして、そんな二人と、二人の登場によって世界の一端――主にこの世界特有の死者について窺えたところでハンプニーハンバートによって語られる、死者を放置することの弊害。

 

これらによって、この物語世界がどういうものか、少なくとも原作第一巻に該当する部分における説明は大よそされたのかなぁと思うし、アイにすら行動がころころ変わっていると言われたハンプニーハンバートの行動理由の一端が垣間見えたところでもあるのかなぁ、と。

それと、死者についての説明と同時に語られた、今のこの世界の状況に対するハンプニーハンバートの持論。それが正解なのかどうなのか、現時点では何とも分からないところですが、頭の片隅にでも留めておくと、この先の展開をより楽しめるかなぁとは思うところでしょうか。

 

とまあ、そんなふうに少しずつ明かされていくこの世界の事情を改めて把握しつつも、原作既読の身としては、傷持ち(スカー)とユリーの登場にわくわくしたり、何だかんだで行動を共にすることになったアイとハンプニーハンバートのやりとりに頬を緩ませたりと、キャラの動きを追っているだけでも楽しめたところですけどね。おんぶのくだりとか、かなりほわほわしながら観ていましたし(笑)。その後の廃墟での会話シーンも含めて、この二人のシーンは目に焼き付けるくらいの気持ちで観ていたかも?

……まあ、前述のようにハンプニーハンバートがアイに拳銃を突きつけていたり、蹴っ飛ばしたことも一度では済まなかったりと、微笑ましいばかりではない二人なのですけどね(苦笑)。でも、そんなふうにどこか奇妙な間柄の二人だからこそ、そのやりとりをいつまでも見ていたいような気持ちになるのもあるような気がします。

 

◇次回「死の谷掘

 

 

2013年7月新番組感想(6)「神様のいない日曜日」 第一話 死の谷5

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個人的な今期の本命作品。……にも関わらず、放送翌日は視聴&感想書く余裕が体(気)力的にも時間的にも無かったので、一日遅れになってしまいましたが(汗)。

原作は勿論既読。とはいえ、読んだのはけっこう前のことになるので、良い具合に細部は忘れていて楽しめるんじゃないかな〜と期待していたりなんかもしますが。

ちなみに、原作一巻を読んだときの感想はこれです(※当然ですが、ネタバレ含みます)。

 

さて、そんな感じで視聴となった第一話。個人的には大満足のクオリティでしたね。

二話以降もこのレベルでやってくれたら文句ないなぁ、ってくらい、映像――特に光の描写ですかね――は綺麗だし、茨乃さんの美麗な絵を上手い具合にアニメ的なキャラデザにしてあってどのキャラも良い感じだし、何より画面に映る世界がイメージどおりで、映し出される世界を観ているだけでも満足できてしまいそうだったかも(笑)。

第一話で登場したキャラたちも、今具体的に書くとネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、その描き方という描き分けというかが上手いなぁと画面の前で感心してしまったところですし。

 

肝心のストーリーのほうも、第一話という導入部としては、あくまで原作既読者の視点になりますが、良かったのではないかと。

この物語がどういう世界なのかはアイが説明したとおりで、平たく言ってしまえば神様に見捨てられた世界であり、人は死んでもあの世へと逝くことはなく、死者として動き続ける世界。頭の半分を失くしながらも動いていた村人がその分かりやすい例ですかね。で、そうした死者たちを完全に眠らせることができるのが、“墓守”の埋葬だけである、と。

取り敢えずは、これだけ押さえておけば良いかと。その墓守が具体的にどういう存在なのかは、第一話の時点でも、前述の説明に加え、ハンプニーハンバートの言動から多少推測することはできるかとも思いますが、ラストにあれこそが墓守だというキャラが登場しましたし、次回以降でより詳しく説明されることになるかと。

 

主人公のアイ、そして第一話におけるもう一人のメインキャラクターだったハンプニーハンバートも、大よそどんな性格のキャラなのかは一話を見ていれば大体摑めるかな、と。

もっとも、アイは第一話ラストで早速アイデンティティを揺さぶられているし、ハンプニーハンバートもどうやら人探しをしているらしいことは窺えるものの、何故村人を虐殺したのか、本人が言うにはそれが殺害ではなく、更に埋葬を手伝ったのは何故なのか、そして、アイの直感による父親疑惑は実際のところどうなのかなど、まだまだ謎も多いわけですが……それこそ、二話以降を待てといった感じですかね。

 

そんな感じで、基本的な説明をしつつ、次回以降への謎も提示して……といった第一話だったかと。前述のとおり、全体的に満足な出来の一話だったので、次回も素直に楽しみです。

 

……そして、だからこそ余計に気になってしまうのが、今回のアニメ化はどこまでやるのかなーということでもあるのですが。公式サイトのキャラ紹介、そしてOP&EDの映像を見ると、原作三巻の内容までやるのは確定っぽいですが、原作三巻分を1クールでやって終わるのか、それとも……。

個人的には、三巻までやるなら……というか、三巻で登場となる彼と彼女が出てくるのなら、原作七巻までやって欲しいなぁとか思ってしまうのですが。お話的にもいろんな意味で一番綺麗な区切りかと思いますし(今月最新八巻が発売予定なので、それを読んだらまた印象が変わるかもしれませんが)。

まあでも、取り敢えずは目の前の、アイとハンプニーハンバートの物語の行く末であり、確定している部分がどうアニメ化されるかですかね。二巻の内容とか、原作読んだときは一巻の評価が高かった分、一巻に比べると……とか思ってしまったけど、OP映像観ていたら何か凄く楽しみになってきましたしね。

 

◇次回「死の谷供

 

 

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