教師縮小物語 その1 
※ジャージさんはトレジャーシュリンカー!に登場するのと同じモデルですが、世界観が違うので違う人ということでよろしくお願いします。
 使いまわしでごめんね!
(・ω<)
 
01 パノラマ写真


 小人は、目の前にそびえるものを見上げていた。
そこにあったのは二人の女性。一人は穏やかそうに、もう一人はにしし、と声に出しながら笑っていた。
穏やかそうな女性の手のひらの上に乗せられ、二人に見下ろされる。
まわりにそびえるビルのような指が、こちらに向かってくるのではないかという恐怖も相まって、小人は委縮していた。

22


「残念だったね、チビくん。君は粗悪DNA判定を受けたんだ。これからはその体での人生を受け入れないといけないよ。」

 自分を持っている女性が喋る。特に大声を出して喋っている感じはしないが、サイズが違いすぎるため頭に響くほどの声量となって襲い掛かってくる。

「君はこれから、この分校に通う子供達の相手をしてもらうことになっている。まあ、小学生低学年の子達だからあまりいい扱いはされないだろうが、安心するといい。」

 女性はそう言うと、小人に向かって指を差し向けた。

23

 小人は自分よりもはるかに大きな指が迫ってくるのを見て、座り込んだ。腰が抜けてしまったのだ。
逃げなければ、と思いながらも立つことすらできない。ぐるぐるとした指紋がくっきりと見えるようになってくる。
せめてもの抵抗に、とおもい手を伸ばしつっかえ棒のように指を支えようとする。
しかし、そんなものが意味をなすはずもなく、指の速度は全く落ちることもなく小人の上にのしかかった。
ぎゅう、と全身を圧迫する指先。ミシミシと音を立てて体が壊されていく。
次の瞬間には、ぷちり、と潰されていた。

24

 力を込めている様子はなく、ただ指を乗せただけという感じだった。指をどけると、赤いしみがそこにあるだけだった。あっさりと潰されてしまった小人。しかし、次の瞬間シミの部分が光り輝き、その光が消えると小人が座り込んでいた。
 本人には 何が起こったのかよくわかっていない。とてつもない痛みが全身を襲い、体のすべてが潰され、死んだと思っていたのだが、目を覚ますと何事もなかったかのように痛みがない。

「チビくんは小さくなった代わりに死ななくなったのさ。いや、小さくなったから死ななく出来たってことかな?」
「詳しい理屈とか、よくわかんないけどねー。
 まあいいじゃん、これでいくらでもあの子たちの相手してあげられるよー。」
 
 ジャージ姿の 女性はそういうとまたもやにししと笑った。

「…そういえばさっきから無言だけど、どったのー?」 

「もしかしたら完全に蘇生しきっていないのかもしれない。もう一度蘇生させれば、全て治るかもしれないな。」

「ふーん、そうなんだ。」

ジャージの女性は親指の腹の上に人差し指を乗せた、OKポーズのような指を近づけた。
 ぐぐ、と力が込められていくのがわかる。
小人はあわてて、完全に蘇生しきっていることを証明するために喋ろうとしたが、遅かった。
 ピン
と、手のひらの上からデコピンで弾き飛ばされた小人。その一撃で体中を襲った衝撃のせいで、関節という関節があらぬ方向を向き、宙に投げ出される。
そして、地面に落ちる隙もなく、ジャージの女性の足が迫ってきた。
迫りくる足の甲。いったい何が起こっているのか理解する暇もなく小人は蹴られ、はじけ飛んだ。
下された足についた赤いシミから再び、蘇生する小人。

「どう?これで完全に蘇生した?」

その言葉に、うなずくしかない小人だった。何でそこまでしたのか、なんて聞けなかった。