浅田信一 KEEP CALM AND MUSIC ON

ミュージシャン浅田信一による、超主観的趣味全開ブログ。たまに宣伝も(笑)

同じタイトルのレコードを何枚も集めるというのは、本来音楽が持つ意味からすれば、無駄なことかもしれない。しかし、もっと高音質!オリジナルに近い音で聴きたい!という欲求から、好きなレコードはつい枚数が増えてしまう。このレコードもその内のひとつです。

Kind of Blue / Miles Davis

Columbia Records CS8160  (1959)

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左からオリジナルモノラル盤、60年代後期日本盤、2015リマスター米盤、2015 Mobile Fidelity Sound 45rpm盤、下はリマスターCD2種類。

世界中の音楽ファンが認めた名盤中の名盤。
それは疑う余地のない事実だけれど、分かりやすいメロディがない分、最初は取っ付きにくいかもしれない。実は僕も最初は少し背伸びをして聴いていた。

しかし、他のジャズレコードを聴いては、このアルバムに戻ってくるというのを繰り返してるうちに、ある時このレコードの素晴らしさに気付いた。
 
抑制されたコード展開の中で繰り広げられるアドリブ主体の演奏はクールの一言。
テクニックを競い合うようなそれまでのジャズに比べ、弾き過ぎない(吹き過ぎない)美学というか、音と音の隙間すら厳選されているように感じるところは、余白を大切にする日本の水墨画やわび茶にも近い芸術性を感じる。

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 Mobile Fidelity Sound 45rpm盤のインサート。右側ポートレートではマイルス、ジョン・コルトレーン、ビル・エヴァンス、キャノンボール・アダレイとジャズ界の巨人が集う。

ビル・エヴァンスの解説文によるとセッション当日、マイルスが持ってきたシンプルなイメージの断片を元に、即興一発でレコーディングに挑んだそうだ。

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レーベル各種。上段左から時計回りにオリジナル6eyeモノラル盤、 2015リマスター米盤、日本盤、Mobile Fidelity Sound 45rpm盤。

どの盤も良い音を奏でてくれる。
Kind of Blueの録音の素晴らしさは有名で、これが50年以上前の録音だとはとても信じがたい。
大音量で聴くと各楽器が生々しくてリアルだ。
この中で僕が一番好きなのはMobile Fidelity Sound盤。 
いつかオリジナルステレオ盤も聴きたい‥。


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Mobile Fidelity Sound盤は限定リリースでシリアルナンバー入り。
コレクター魂をくすぐる。


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B面の曲順が入れ替わってるのは初期プレスの誤植。
上がオリジナル盤。下は校正後のリマスター盤。


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おまけに誤植もうひとつ。
表ジャケの表記にも間違いが。
上がオリジナル盤、下がリマスター盤。
さて、どこでしょう?w
 

2015Xmas


冬ですね。
今年も12.25、クリスマスにライブします。

サポートはキーボードの 平畑 徹也 くん。

当日重大発表あり。
そして来場者全員にプチプレゼントあり。
お楽しみに!

2015.12.25(金)東京・Zher the ZOO YOYOGI
※チケット残りわずかとなりました。
開場:19:00  開演:19:30

【チケット】
メール予約:5,000円(ドリンク別)
当日:5,500円(ドリンク別)

申し込みはこちら
http://www.asashin.net/1225xmaslive.html#1225liveticket

もちろんこの曲も歌います... 



After The Gold Rush / Neil Young

Reprise Records RS 6383 US (1970) 

このブログの第一回目でも取り上げたニール・ヤング。
僕の憧れのアーティストの一人だ。
音楽性はもちろんのこと、生き方や考え方まで彼には影響を受けた。
 
そのニールの作品の中で僕が一番好きなレコードがこの『After The Gold Rush』である。

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上段右から、US Original 1st press / UK 1st press / German press reissue
下段右から、German pressヨーロッパ盤CD / Japan press 日本国内盤CD

ニール・ヤングのソロワークとしては3作目のアルバム『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』。
前作のロック的バンドサウンドから一転して、アコギとコーラスのみの曲やピアノ弾き語り曲等、よりアコースティカルなサウンドが目立つ。


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見開きの中ジャケ。Martin & Gretsch。そして寝転がるニール。(かっこえー!)

この頃のニールの音楽性はフォークやロック、あるいはカントリーの枠には留まらず、コードやリズムの使い方が洗練されていて、ソフトロックにも通ずるものがある。
ある意味軽薄というか、他者の音楽を咀嚼、吸収して引用するのが巧みで、そこがスティーブン・スティルスやデビッド・クロスビー等、同時代のミュージシャン達との決定的な違いだと思う。
結果、幅広い層の音楽ファンに受け入れられることになった。
これは僕の憶測だけれど、ブライアン・ウィルソンの音楽からの影響も大きいのではなかろうか。
ビーチボーイズとニール・ヤングは一見正反対な音楽のような気もするが、ニールの来日公演時の会場BGMはビーチボーイズが流れていたからきっと好きなのだと思う。

その後も、パンク、ロカビリー、テクノ、グランジと様々にスタイルを変え、新しい音楽を取り入れながらキャリアを積み重ねた。
時代のトレンドを吸収してすぐさま作品化する、そういったミーハー加減と行動力こそが半世紀近く作品を第一線でリリースし続ける原動力ではあるまいか。


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上段左からUS盤裏ジャケ。
インサートは歌詞が印刷されたポスター。
下段左からUS盤カンパニースリーヴ。
UK盤の書き込みは前所有者の名前か?(笑)

ハイレゾプレーヤーponoを自ら考案したことからも伝わるようにニール・ヤングは元々44.1kHz/16bitのCDリマスターには積極的ではなく、彼のサウンドを聴くには今のところアナログ盤がベストだと思う。

US 1st press盤とそれ以外の盤とでは全く音が違う。
僕は正直US 1st pressを聴くまでは、このアルバムの録音がそれ程優れているとは思っていなかった。Original 1st Press盤ではニールが目の前にいるような生々しい歌と演奏が聴ける。


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上段左からUS 1st press、UK  1st press
下段左からGerman press、レココレ記事

このアルバムはプレス時期や地域によっていつくかのバージョンがあり、レア音源があることも知られている。
曲の長さ違いやミックス違い等、まったくもってリスナー泣かせ(喜ばせ?)である。
写真右下はレコードコレクターズ2010年2月号による各盤リスト。
本来ニール本人が意図して作ったものはどのバージョンなのだろうか?

 

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