2006年04月19日

高木氏とessa氏のやりとりが面白い

非常に興味深いやりとりがなされています。これは必見。

高木浩光@自宅の日記:Winnyネットワーク崩壊への最終シナリオ
http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20060416.html

アンカテ:バグ有りWinnyとバグ無しWinnyはやはり区別すべきだと思う
http://d.hatena.ne.jp/essa/20060418


このエントリは双方とも、大部分が納得させられます。
相反している部分では、私はどちらかと言うとessa氏寄りですね。

いくつか気がついたことを。

-----ここから引用-----
一方、Winnyネットワークからダウンロードだけするプログラムが作られて無償配布されると、流出ファイルのお宝探しをしていた報道関係者たちが、Winnyを使うのではなく、ダウンロード専用プログラムを使うようになる。
これによって、ようやくマスメディアが、中継するだけでも違法性がある可能性について語り始める。それまではそれを語ることができなかった。なぜなら、 Winnyの実態を報道するためにはWinnyを使わざるを得ず、Winnyの中継を違法ということにしてしまうと、自分の首を絞めることになるからだ。実態が報道されないのはより悪いことだ誰もが思うため、それまでは誰も(表では)そのことに触れないできた。
その状況を踏まえて、ネットランナー等がDOM(ダウンロードするだけの行為)を推奨する。DOMが増大し、DOMだけとなり、Winnyネットワークは消滅する。*3
-----ここまで引用-----

今まで存在した全ての「ファイル交換ソフト」で、その比率は違えどDOMはずっと存在したし、現在も存在しています。
もちろんWinnyユーザーにもDOMはいます。
WinMXのような、「自分のほしいファイルを送信してくれる人にしかこちらも送信しない」というのが主流のシステムでさえ、DOMは大量に存在していたし、DOMでもファイルのダウンロードはできていました。

Winny上でDOMはそれほど難しくなく、かなり簡単に行えるそうです。もちろんアップロードだけでなく、中継もしないということです。
そういう状態でキャッシュファイルを残さないようにすれば「完全DOM」となります。

「フリーソフトウェア」は、ダウンロードして使う人全員が「完全DOM」のようなものです。つまり「DOMが増大し、DOMだけとなり」という状態です。
しかしフリーソフトウェアを公開する人はまったく減少する気配はありません。

「フリーソフトウェア」は、ユーザーからの意見や感想で、自分の作ったソフトウェアが有益に働いている、という実感を得られれば、それは新たなファイルを公開する意欲につながるでしょう。こう見れば「DOM」ではありません。
「Winnyにファイルを流す人(一次放流を行う人)」は、そのような見返りが全く存在せず、そこにあるのはリスクだけです。それなのに、今でもWinnyにファイルを流す人は大量にいます。これはどういうことなのでしょうか?
フリーソフトウェアを公開しても反応がなく、作者が新たなソフトウェアを開発する意欲を失ってしまう、というのは普通に考えられるパターンでしょう。
しかし「Winnyにファイルを流す人」には最初からそういう要素がありません。それなのにファイルを流しているわけです。

これはつまりDOMが増えようが増えまいが、Winnyにファイルを流す人は決してなくならないということです。常に新しいファイルが流れ続けるということす。DOMの割合が増え、ファイルのダウンロードが遅くなることはあるでしょう。しかしWinnyネットワークの縮小や消滅とは、「DOMの数」はあまり関係がないということになります。


「Winnyにファイルを流す人」は、それが著作権物であってリスクがあろうが、他人の個人情報であろうが、DOMだらけになろうが、ファイルを流すでしょう。
なぜでしょうか?
こればかりは「Winnyにファイルを流す人」に聞いてみないとわかりませんね。彼らはなぜそうするのでしょうか。

どのような方法で接触すればいいのか不明ですが。



私としては「Winnyのが悪かそうでないか」というのよりも、「京都府警が悪」というふうに思えてなりませんw

今、最も効果があるのは何か、それの最大の障害は何か、と考えると、それは「金子氏にウイルス対策アップデートを行ってもらう」であり、「京都府警が出した開発停止命令」でしょう。
金子氏は「禁止されているのでできないが、5分もあれば簡単な対策なら行える」と言っています。

著作権問題の訴訟を放棄しろ、と言っているわけではありません。いや、それはむしろ徹底的に細かい所まで争ってもらいたいです。
簡単に解決できるのなら、「情報流出の対策」だけでも即座に行うべきだ、と言っているわけです。

将来を見越した法整備や、対策方法、対策ソフトなども確かに重要でしょう。
しかし、今現実の脅威になっているものの優先順位は最上位のはずです。

警察や自衛隊から機密情報が流出しているのに、ますます状況は悪化しているのに、国民の税金を40億円も使われたのに、まだ放置しているのは京都府警です。

諸悪の根源は京都府警です。


この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/s_hitomi1/50405717
この記事へのコメント
> 高木氏は「ピュアP2Pそのものが悪であり(...)」と考えているのでしょうか。
氏はそんなことは言っていないんじゃないかな。
‘p2pを使うメリットは大して無いんじゃないの’という趣旨のことは言っていますが。
http://d.hatena.ne.jp/HiromitsuTakagi/20040530
Posted by 通行人 at 2006年04月21日 23:10
>通行人さん
なるほど、BTに関してはかなり肯定的な意見ですね。

すみません、この文は「京都府警が悪い」と言いたかったばかりに、そこまで細かく読まずに書いてしまったようですw
Posted by 瞳 at 2006年04月22日 00:55
Winnyの最大の問題は、東証のシステムと同じである。

つまり、ミスをするともう取り返しがつかない。

一度、放流したファイルは消せない。

と言う仕様。

放流したファイルを消すための最も簡単な実装は、削除依頼を勧告する
ファイルを作成し、そのファイルを受け取ると該当ファイルを無視リス
トに追加する、または削除するような機能をつけること。

もちろん、真正性が十分確認できるようにPKIが必要不可欠。

金子氏の考えている次世代型Winnyでは、実装を考えているみたいです。

私自身もshare+DHTベースに作ってみたい気もする(w
Posted by 通りすがりの情報屋さん at 2006年04月27日 00:19
あと、高木氏言っているDOMとは、ファイルを共有しない人と言う
意味ではなく、Winnyで言う所の『ポート0』連中です。

ファイルが供給されなくなっても、ファイルがある限り『ファイル共有』は可能です。

しかし、全員が『ポート0』では初期ノードもへったくれもないので、
Winnyネットワークは間違いなく崩壊します。
Posted by 通りすがりの情報屋さん at 2006年04月27日 00:26