愚禿道化のえっちらおっちら

日常のよしなしごとを鈍い感性で綴る自称末期高齢爺の独り言のページ

カテゴリ: 原の獅子舞

東京都の水甕・小河内ダムができる前には、奥多摩町小河内地区を流れる多摩川の右岸に日指(ひさし)、南(みなみ)集落というのがあった。

ダムができても左岸は青梅街道が通っているのでそれなりに集落は残ったが、右岸は通過道路もないために孤立し、やがて人は住まないようになった。そこにできたのが都の施設「山のふるさと村」だ。
今は奥多摩周遊道路が檜原まで通っていて、その途中にあるので便利になったが、それでも辺鄙な山奥にある施設で、しかもほとんど宣伝らしい宣伝はしていないようなので、のどかないいところで、各種イベントや木工や陶芸、石加工・細工体験などの設備やその他いろいろと興味を引くような展示物などもあるのに、訪れる人は少ない。

そこで毎年春と秋と冬に開催されているのが「山ふるまつり」というわけだ。
一昨日の土曜日、その春祭りに今年も原の獅子舞は出演依頼されて公演したのでした。
しかし、春祭りだというのに、人が少ない!今年は去年より少なかったのではないか。
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我々の出番は12時20分からだ。早く着いて準備していたら奇天烈な衣装のアマチュアバンドがほんの数人の聴衆の前で演奏していた。

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もうすっかりおなじみになった歌手・大五郎さんが我々の前の出演者だ。
大五郎さんのオリジナル曲もいいが、その昔東海林太郎が歌った「湖底の故郷」は涙なくしては聞けない。でもいつも聞いているので涙は出なかったけど。

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本番前に原の獅子舞のメンバーが奥多摩町のゆるキャラ・わさぴーと記念撮影。

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さて、いよいよ我々「原の獅子舞」の出番だ。
演しものは十八番「すり違い」だ。
三匹の獅子も4人のササラ衆もテーマ〈主題〉に入ると笛に合わせて交互にすれ(すり)違う演技から「すり違い」という演目になったのかと思う。〈すり〉はササラを〈擦る〉からもきているのかな。
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それがしの役目はというと、侍の格好をして獅子を囃し立てる役だ。その役柄はダシ、ハヤシという。
刀も差しているが、この演目ではそれは抜かない(刀を唯一抜く演目は「白刃」)。

最初に獅子を引き出してからしばらくして〈かかりもの〉(テーマ・主題)に移る前に歌が入るのだが、それが終わるとダシ・ハヤシの役は最後のヒキハでの万灯振りまで出番がないので撮影する時間があるのだ。

ダシ役・ハヤシ役は本来はそれぞれ別の役目があるらしいのだが、今は獅子舞の参加人数が少ないので唄をやったりいろいろと兼ねなければいけないのだ。
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というわけで無事「山ふる春まつり」での公演も無事終幕となったのでした。
それにしても訪れる人が少ない。もう少し宣伝に努めて観客動員を考えないと、せっかくの施設が宝の持ち腐れだ。
大谷翔平でも呼べばたくさん人が来るんじゃないの?・・・・無理か。今話題の広〇〇子でもいいや。

しかし、観客が少なくても手を抜かず一生懸命舞い狂った原の獅子舞でした。
次の公演は9月14日(日)の地元温泉神社・小河内神社の例大祭です。
乞うご期待。



いよいよ春真っ盛りだ。桜は満開をちょっと過ぎたが、草花の盛期はこれからでしょう。
天気予報では今日は大気が非常に不安定なので急な雷雨や落雷に注意と報じている。草花にとってそれがいいのか悪いのか。この間まで乾燥しすぎだったので好影響かな。
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タラの芽。先日採った残りの葉が展開し始めだ。

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山椒。もうすでに花芽も付いている。

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花大根。またの名を諸葛菜(ショカツサイ)、またの名を大紫羅欄花=オオアラセイトウと読むのだそうだがそんな読み方どこから来たんだ?
この花とハナニラでわが家の庭は埋め尽くされそうだ。

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春蘭。

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ギボウシ(擬宝珠)。
美味しそうだが、さすがに庭にある園芸種は食べないのだ。

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風知草。
この鉢にも雑多な草が侵入しているが、風知草の根が張っているので駆除するのが難しい。

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仕事場の入り口に置いてあるほったらかし鉢に三つ子チューリップが咲いた。

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さて、そんな春には春祭り。
明日・明後日は東京都奥多摩町の山のふるさと村の春祭りです。483年の伝統を誇る、東京都指定無形民俗文化財・原の獅子舞公演は明日の午後12時20分からの予定です。

昨夜の練習ではダムの民俗資料館に展示してある獅子頭が戻って来て集会所に鎮座しておりました。これを頭につけて獅子役は舞い狂うのです。

写真の獅子は右から大太夫、雌獅子、小太夫で、近在の獅子頭の中では優しい風貌をしています。

皆様是非おいでください。

4月12日、13日の東京都立・山のふるさと村で行われる「やまふる春祭り」に今年も原の獅子舞は参加することになり、その練習が5日夜に地元の集会所で行われた。IMG_20250405_192751 
メンバーは皆さんもうベテランなので笛が鳴るとすぐ動作に移れるが、細かい所作の確認の練習ですね。
練習は獅子頭や本番の衣装は着けずに行う。獅子頭はこの時どこにあるかというと、小河内ダム「水と緑のふれあい館」内に展示してある。
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12日(土)、原の獅子舞は午後12時20分頃から公演の予定です。
演目は原の獅子舞の十八番、「摺り違い」です。
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暇な人もそうでない人も、春うららなお山へおいで下さい。

昨日の続きです。
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わが原の獅子舞の国内稀有なところは、女性の獅子役がいることだ。
雌獅子(赤の衣装)を狂って(舞って)いる。

この獅子役の女性、普段は優しくしとやか、清楚なたたずまいだが、いったん衣装を着け獅子頭を被って雌獅子に変身するや、雄獅子と共に激しい舞いを披露する。しかも雌獅子のしなやかさも合わせて表現する演技派だ。

他の団体の獅子舞いには女性が演じる獅子というのはまずないと思われる。
もちろん男性が演じる雄獅子も激しく狂うのでいかにも暴れ獅子の面目躍如で、獅子トリオが織りなす舞いは482年続くと言われる伝統を紡いでいる。
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人口減少の地元小河内地区ではあるが、他市町村からも常時参加者を募っているので、メンバーの若者もだんだん増えてきている。
今回もササラ衆はいつもリーダー役の師匠は監督で、若者が4人でササラを摺った(今回は女性1人、男性3人)。

写真で分かるように、雨が降ってきたので傘を差している人もいたが、皆熱心に演目「三拍子」を鑑賞していた。
他市から来たという観客の一人に聞くと、「他の獅子舞も勇壮だったり、余興的だったりしてそれはそれで楽しめたが、原の獅子舞は激しく躍動しつつ上品なので神前に奉納するのにはこういう舞いが適していると思う。しかも一匹は女性が演じているとは驚いた。いい獅子舞いを堪能させてもらった。」と言って喜んでいた。
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ということで奥多摩郷土芸能祭での原の獅子舞も終幕となり、無事お開きとなったのでした。

次回公演は来年の山のふるさと村の春祭りか、それとも今年の秋祭りにも依頼されるのだろうか。

原の獅子舞では常時参加者を募集しています。
性別・年齢問わず、もちろん未経験者大歓迎。懇切丁寧に指導してお祭りに参加できるようにしています。
問い合わせは、松島敏明会長、TEL090ー8558ー0451まで。

一昨日、舞茸不作を嘆きながら山から下りたそれがしは、獅子舞に参加すべく途中下車して他の二人と別れて原の生活館に寄り、獅子を囃し立てる侍の格好に着替えたのでした。
自分のことをそれがしという表現がピッタリの格好なのです。拙者でもいいか。まあ、そんなことはどうでもいい。
もうその時はかなり疲れていたなあ。でも団塊の世代は強いのだ、20分ほどの演舞、どうってことはない。
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会場の奥多摩町奥氷川神社(この神社のご神木の三本杉は東京都で一番高い木とされている)には早く着いたので我々より先に上演する獅子舞が見られた。会場の境内はかなりの人だった。

この日は奥多摩郷土芸能祭で、奥多摩町の郷土芸能を一挙上演と銘打って行われ、郷土の獅子舞を始めとしてユネスコ文化遺産の鹿島踊り、国の文化財の川野の車人形等17団体が上演だ。

上の写真は小留浦(ことづら)の獅子舞のようだ。
どこも基本の笛の音や獅子やササラの格好は同じようだが、それぞれ微妙というより、かなり違っている。

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小留浦に続いて我々の前に演じた獅子は境獅子舞保存会の舞いだ。演目は「白刃」。
我々の原の獅子舞の「白刃」は神事なので厳かに神聖に演じられるが、ここのはどうやら余興の舞いのようで、右に見られるスターウォーズのストームトゥルーパーのマスクを付けた道化が出ていた。
この道化、ついにはかなり思い切った格好になったのであった。
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ウーン、股間の蛇口はどうやって付けたんだ?スターウォーズにこんなシーンはあったっけ?なかったぞ。この役者、マスクがなければやれないだろうなあ。
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さらにもう一人道化も出て男性のシンボルの陽根様を振り回していた。(セクハラ獅子舞とは言わないでおこう)
ササラも4人ではなく、6人もいた。なかなか派手な獅子舞で、観客にはかなり受けたようだ。
演舞時間も結構長かった。

境の獅子舞が終わると、いよいよ我々の出番だ。演目は「三拍子」。
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笛役を先頭に会場を半周してから礼をし、ハヤシ役が獅子を引き出し、獅子の舞いの開始だ。
雨模様の空はいよいよかなりの雨になってきた。
もともと原の獅子舞は雨乞いの舞いだったそうで、実際、獅子舞当日はよく雨が降る?

こんなに大勢の観客の前で演じることはそうはない、自然と演舞に力が入る。
雨にも負けず、いよいよメインテーマの獅子の舞いに移る。

続く。

9月8日の温泉神社、小河内神社の例大祭、小河内ダム・水と緑のふれあい館での獅子舞奉納もいよいよ神事の舞「白刃」で大団円を迎える。
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イレハの曲で侍が獅子を連れ出した後、獅子は一狂い(舞い)する。その後で唄が入りいよいよ獅子と侍の戦いの見せ場に移る。
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降雨の場合はふれあい館内で行う予定だったが、ポツポツときた程度でその後雨は続かなかったので館外での演舞となった。
館内は狭いし滑るし獅子もダシ連もやり辛い。外の方が勇壮な舞いができていいのだ。
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侍から刀を奪い取って咥えた雄獅子2匹は得意気に踊り狂う。
雌獅子は刀を咥えない。
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陽射しも強く暑いので外で見物する人は少なかった。
それでもこの獅子は神事になっているので、人がいようがいまいが必ず舞うことになっている。

獅子が一通り狂ったあとはヒキハで元の位置に戻り「白刃」の終幕となる。
そのあと最後に整列して「千秋楽の謡い」を斉唱し、氏神様の温泉神社の方角に向かって一礼し神事の舞は終わる。

例年だとこの後さらに余興の舞いがあるのだが、なにしろ暑いのでおめでたい例大祭の舞いで熱中症で倒れたりするといけないのでこれをもって無事お開きとなったのでした。

次回原の獅子舞公演は奥多摩町芸能祭です。
原の獅子舞の出番は午後3時頃の予定です。
お暇な方もそうでない方も是非おいでください。

東京奥多摩近辺で伝承される3匹獅子舞は、それぞれの獅子によって、獅子頭、舞い方、衣装、唄、笛の音、その他、形は少しずつ異なっているが、雄獅子が2匹、雌獅子が一匹というのが基本だ。それに笛方(できれば数名)、ササラ衆4名、ダシ・ハヤシ方3名、唄方で構成される。さらに演しものによっては道化という役者も登場するし、世話役もいる。獅子役は重労働?なので交代要員も必要だ。だから最低20名くらいの人数が必要だ。

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獅子とササラ衆は演舞中はずっと普段着慣れない衣装を身にまとい、薄布で顔を覆っているので非常に暑い。
近年は9月でも酷暑が続いているので汗だくになる。できれば一演目ごとに交代できればいいのだが、役者の数も限られているので交代もままならないのが実情だ。

一極集中政策で、東京都でありながら過疎化が進む小河内は日本の縮図とも言えるが、地元だけでは役者の人数が足りず、各地に散らばった湖底を故郷に持つ移住者たちの子孫や、獅子舞いに興味を持つ人、また、482年続く伝統の原の獅子舞を絶やしてなるものかという熱意ある若者たちも地元の人たちに加わって何とか継続させている。

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わが原の獅子舞で特筆すべきは雌獅子を演じるのは女性だということだ。
三匹獅子舞で女性が獅子役を演じるのは日本でも稀だ。数年前の多摩の新聞には日本唯一の女性獅子役と報じられた。
この雌獅子、動きがしなやかで優雅、しかも女性とは思えない激しくも上品な動きもあって非常に舞いが上手だという評判だ。一見の価値あり。

例大祭の温泉神社・小河内神社への奉納の舞いが済むといったん地元の生活館へ戻って昼食、午後は小河内ダム・水と緑のふれあい館での演舞だ。
貧乏なそれがしは普段は昼食を摂らないのだが、この日はさすがにいつもより体を動かすので有り難くいただきましたよ。空腹で演舞中に倒れたなんてことになったらみんなに迷惑をかけるもんね。

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上の画像は原の獅子舞に先立って行われている川野の獅子舞。
小河内神社でも川野、原(両方とも都無形民俗文化財)、小河内の鹿島踊り(国文化財、ユネスコ文化遺産)の順で奉納されるが、ここでも同じように公演される。

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ここでの演目は「摺り違い」。最近この演目を舞うことが多い。ササラ衆と獅子方に動きがあって見栄えがするので、観客にも獅子舞というものをアピールする良い演目なのだ。

それがしは侍の格好をして獅子を導いたり囃し立てたりする役目なので、獅子が演舞中は自由に動ける時間がある。写真を撮る暇もあるのであります。

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写真おまけ。
ユネスコ文化遺産風流(ふりゅう)踊り、小河内の鹿島踊り。
もともとは小河内の多摩川右岸の南、日指地区で伝承されてきた踊りで、総て男性が女性の格好で踊る。
この日本が誇るべきユネスコ文化遺産の鹿島踊りも小河内の過疎化で役者の数が足りず、今では本拠地を羽村市に置いている。しかし、「小河内の鹿島踊り」として今に至り、毎年公演しているのであります。

さて、原の獅子舞はふれあい館内の舞いが終わると、見事天気予報が外れたのでそのあとは館外広場での公演だ。
演目は神事の「白刃」。

続く。

東京都奥多摩地方はウエザーニュースも日本気象協会も気象庁も予報はすべて雨だった昨日、特に日本気象協会は雨100%予報だったが、全く雨は降らず、外での演舞ができたのはよかったが、暑くて頭頂部も焼けたのも予想外だった。
100%雨予報とは呆れる。90%くらいにしておけば残りの10%で逃げを打てるのに、堂々と100%雨を予報するとはいい度胸だ。しかも完全に外した。
まあ、無料の天気予報で、雨予報が晴天になったとしても特別不利益はないからしょうがないか。
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というわけで、朝8時頃、メンバーが参集しそれぞれの役割の衣装を着けているところです。

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外を覗くと奥多摩湖はベタ凪、満々と東京都民の水を湛えている。暑くなりそうだ。

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朝一番には地元の氏神様、温泉神社に奉納する。
以前は下の国道脇にある生活館から神社までずっと歩いて登って来たのだが、今はここまで車で来てここから神社まで歩き登る。
もちろん獅子頭をつけ、笛を吹き太鼓を鳴らし、ササラも正装で歩き登る。
神社はここからさらに上の倉戸山の登山道わきにあり、集落の一番上の場所にあるので登り歩きも大変だ。
かつて世界的登山家の山野井泰史さんが熊に襲われた近くだ。

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温泉神社はダム建造のためはるか下にあったものをここに移築された。
かつて、この小河内には多摩川沿いに鶴の湯、女(め)の湯という名湯があり、そこに温泉神社はあったのだ。
ご神体(鏡?)は小河内神社に合祀されているが、地元の氏神様なので毎年ここで奉納の舞を演じる。
まずは「宮参り」の笛の音に合わせてお堂の周りを3回回ってから境内での舞いが始まる。

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ここでの舞いは神事で、「七堂」「ツウヒャヒャリ」「三拍子」の3立て(演目)があり、総称して『正神(しょうじん)』という演目だ。
例年は3立てすべて舞うのだが、酷暑やこの後の小河内神社での奉納の演目との兼ね合いもあって今年は「七堂」のみの奉納となった。

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温泉神社での奉納の舞いが終わると、そのまま車で小河内神社へ移動する。
先に奉納される川野集落の獅子舞が終わるのを待って参道で待機する。

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小河内神社での演目は『正神』のうち「三拍子」。
例年のことだが、駐車場が狭くて関係者の車で一杯になってしまうので、せっかくのパワースポットでのご利益のある獅子舞なのに、見物する人は少ない。
やっぱりギャラリーが多い方が役者も張り切るのが人情だ。

つづく

目まぐるしく変わる天気、昨日は青空だったのに、今朝は雨だ。これから大雨予報も出ている。災害が発生しないよう神様に祈るばかりだ。

さて、さまざまなご利益が期待できる首都東京の水の守り神、小河内神社と温泉神社の例大祭(8日)と29日(日)の奥多摩町郷土芸能祭に奉納される原(はら)の獅子舞の練習が昨日始まった。
31日からの予定だったが、さすがの小河内神社の神様達も台風にはなすすべもなく、一日目の練習は中止で、昨日から一日おきに3日間練習をして本番に臨むことになった。
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地元をはじめ各地から馳せ参じた老若男女が夜7時頃から練習開始。
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練習は獅子頭を付けているつもりで舞い狂う。
獅子頭は頭の上に被り載せるので実際はかなりの高さになる。それを想定して腰を落とし頭を振る。
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冷房の効いた室内の練習でも汗だくだ。
当日は朝地元の温泉神社で「正神三部作」のうち「七堂」を奉納、その後小河内神社に移動して「三拍子」を舞い、さらに午後は小河内ダム・水と緑のふれあい館内で「摺り違い」、その後も館外で神事の「白刃」他数演目狂う(舞う)予定なので、酷暑になると特に獅子の舞い手は参ってしまう。
涼しい気候になってほしいものだ。
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当日の日程予定は午前9時頃から地元の氏神様・温泉神社で、午前10時過ぎから小河内神社で、午後は小河内ダム・ふれあい館内外で狂います。
獅子舞は舞うことを「狂う」と表現する。
それがしだけはもともと狂ってますけどね。

男女問わず参加者を募集しています。
希望者は原の獅子舞保存会会長・松島敏明まで。電話090ー8558ー0451

昨日の続きです。
東京都山のふるさと村での原の獅子舞公演、例年は午前と午後の2回狂った(舞った)のだが、今年は午後1回のみだった。
演目は「すり違い」。
このすり違いの意味は、ササラ衆が交互に場所を替えてササラを摺り合い、獅子もそれに合わせて左右に分かれて狂う様を言っているようだ。

演目は数種類の中から、その日に来られそうなメンバーや与えられた時間、場所、見栄えなどを考慮してあらかじめ決めておきます。
最近は与えられた条件に合う「摺り違い」を多く演じています。
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天候の条件が良かったのか、ここの春祭りが知られるようになったせいか、いつもより観客が多かった。
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獅子の名は中央の金色が大太夫、左が赤い雌獅子、右が黒い小太夫。
大太夫と小太夫には角、雌獅子には角はなくお歯黒が施してあります。
大太夫をおおだい、小太夫をこだいと呼び習わしています。
獅子の前掛けには鶴丸が描かれていて、日航の鶴丸よりはるか昔からのマークです。なにしろこの獅子は公称482年の伝統があるのです。
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獅子が分かれるとそれに合わせてササラ衆は一直線になりササラを擦り合う。
笛役は裃に傘。この日は見習いも含めて男性二人、女性二人だった。
笛は難しい。どこの三匹獅子舞も笛役の後継者がいなくて存続に苦労しているようだが、幸い原の獅子舞は後継者が育っている。
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原の獅子舞は全国でも珍しく女性が雌獅子を狂う(舞う)のだが、昨年仕事で足を負傷してまだ獅子役は無理だということでこの日は笛役に回った。
今年の小河内神社の例大祭(9月8日)には負傷も癒えて女性の獅子が復活するでしょう。
それがしは侍の出で立ちで獅子を引き出したり囃したり獅子舞唄を爽やかな美声で轟かせたりする役で、出番の合間にカメラマン。

そんなことで、東京都指定無形民俗文化財の原の獅子舞公演@山のふるさと村も無事終演となりました。

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