2012年01月31日
子どもという価値 少子化時代の女性の心理
子どもという価値―少子化時代の女性の心理 (中公新書)著者:柏木 恵子
販売元:中央公論新社
(2001-05)
販売元:Amazon.co.jp
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2001年発行。著者は柏木惠子。236ページ。
きっかけは日刊ニログの『若者「子どもが激減してる これからの日本 どうすればいいの?』。
九〇年代以降、少子化は社会的問題としてさまざまな議論を呼んできた。しかしそこには、少子化が出産・結婚をめぐる女性の心理の問題であるという認識が欠けている。日本では「親子は一心同体」とその絆を強調されるが、そうした考え方もいまや普遍的とは言えず、変化してきている。現在「子どもをもつ」とはどういう意味があると考えられているのか。少子化を心の問題として捉える人口心理学を提唱、その視点から考える。
子供をもつことが技術の進歩によって神の手から人の手に渡り選択(管理)できるようになったことで多産多死型から多産少死型へ移行したこと、寿命が長くなったことによるライフスタイルの変化(子供を育て終わっても人生は続く)ことから子供をめぐる考え方は変革期にある。その変革を阻害している原因のひとつが性別分業(という価値観から派生する世間からの圧力)である。まとめるとこんなかんじ。
仮説に基づいた立論をしていくため、データの提示が恣意的な気もするが問題提起としては悪くない。同じ内容のことを繰り返し語られるのはやや閉口。ただ10年前からどの程度人の気持ちや考え方が変わったか、変わらなかったかを見る材料としても考えるための素材になる。個人的には結構進んだなという印象を持った。
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2012年01月29日
Let it BEE!
Let it BEE! (電撃文庫)著者:末羽 瑛
販売元:アスキーメディアワークス
(2011-08-10)
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2011年発行。著者は末羽瑛。インタビューはこちら。
きっかけは図書館で見かけたから。323ページ。
インターハイ・フェンシング優勝の経験を持ち、杜坂高校フェンシング部顧問を務める蜂谷巴。偉そうな態度、その名とフェンシングの強さから“女王蜂”と恐れられる彼女はイライラしていた――そう、部員不足で大事なフェンシング部に廃部の危機が迫っていたからだ。そんな中、巴の剣を防ぐ少女が現れる。彼女の名は有星結恵。巴の期待とは裏腹に、結恵は尖ったものが大の苦手な「先端恐怖症」の少女。実は剣が怖くて偶然弾いただけという、ちょっと巨乳なズブの素人だった。結恵は部に勧誘されるももちろん断ることになるのだが……!?第15回電撃小説大賞4次選考作家が新作で贈る、異色の青春ストーリー!
内容自体は素人が部活動を通して成長していくというスポーツもので目新しさはないものの、フェンシングという題材に先端恐怖症の主人公、“蜂”というアイデア、ユニークな練習法が目を引くところ。全体としてまとまっていたと思う。
これが文学小説だったらトラウマの描き方とか、サッパリしすぎた人間関係や本筋に絡まない設定なんかでケチはつけられるんだけど、細かくなりすぎない説明と展開からフェンシングの魅力は伝わってくるし、明るいサブキャラクターたちによって人間関係の楽しさを描いているのがよかった。特に引っ込み思案だった主人公が部活の“宿題”を通じてクラスメイトと仲良くなる過程は気持ちがいい。勝負のクライマックスもそれはそれでいいけど、このへんを伸ばしてみるのもいいかもしれない。
2012年01月28日
僕は友達が少ない ゆにばーす
僕は友達が少ない ゆにばーす (MF文庫J)著者:平坂読
販売元:メディアファクトリー
(2011-11-23)
販売元:Amazon.co.jp
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2011年発行。著者は平坂読他。253ページ。
『僕は友達が少ない』のアンソロジー。既刊7巻。
『僕は友達が少ない』の世界を、いま大注目の人気作家たちが描き上げる!さらに平坂読&ブリキの原作コンビも参加した超豪華版!フレッシュだけどやっぱり残念、「はがない」初の公式アンソロジーノベルが登場!
著:裕時悠示、イラスト:るろおの『「ふふん、夜空、あたしに友達ができたわ!」「あ?ぞ?」』、著:渡航、イラスト:ぽんかん┐痢悗椶辰舛亙儔週紊投げられない』、著:志瑞祐、イラスト:桜はんぺんの『三二四駆』、著:さがら総、イラスト:カントクの『将棋はとっても楽しいなあ!』、著:平坂読、イラスト:ブリキの『魔法少女うんこ☆マリア』の5編。
押井守が脚本の『ビューティフル・ドリーマー』や『ルパン』みたいな意欲的な作品はなく、平和。設定に忠実、それでいて多少作家の色が出ている程度のアンソロジーって価値を見出しにくいな。漫画家がしのぎを削る4コマアンソロジーと比較すると、原作を崩して積み上げた結果として本作はヌルいよね。商品として物足りない。読んでみて参加した作家の作品に手を出してみたいと思えなかった。完結していないライトノベルのアンソロジーという企画は新しく、まだ発展途中だからある程度は仕方ない。とはいえ後発だということ、他ジャンルでは全力で作家がアンソロジーをやっていることを自覚しないと、間違っても書き手が片手間で、しかも遠慮して書こうとすると失敗するよ。
『「ふふん、夜空〜』は文章は読めるけど話は普通。『ぼっちは〜』はなんで野球にしたのかわからないが小鷹の語りはなかなか面白い。夜空もウザくていい。『三二四駆』は年齢がバレる分だけ具体的で面白い。悪ノリがよかった。『将棋は〜』は部室で将棋という(ノスタルジックな)発想はよかったのだけど対決にしてしまったのが安易すぎた。『魔法少女〜』は原作者のセルフパロディ。ハイテンションで走りきった。キャラクターのイジり方では原作者のパロディセンスが際立つ結果に。
2012年01月25日
ハイスクールD×D 第08巻 アクマのおしごと
ハイスクールD×D8 アクマのおしごと (富士見ファンタジア文庫)著者:石踏 一榮
販売元:富士見書房
(2010-12-18)
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2010年発行。著者は石踏一榮。最新は11巻。
前回の続き。285ページ。
1月よりアニメ放送中。エンディングがぬるぬる動くよ!
俺、兵藤一誠は、目の前の部長のおっぱいに困惑していた。「私の胸、触ってみる?」トドメの一言キターっ!女子に言われてみたいセリフ上位の言葉を囁かれ、頭の中がピンク一色となった俺へ、部長がにこやかに言う。「契約をひとつ取ってみなさい」部長のおっぱいを触るため、悪魔の仕事を開始する俺。そして俺が召喚されて行った先には、武者鎧を着込んだ女子留学生が!?グレモリー眷属たちの、愉快な日常を綴ったショートストーリーが満載。学園ラブコメバトル(+エロ)ファンタジー快走!
「アクマのおしごと」「使い魔の条件」「メモリー・オブ・おっぱい」「テニスのおっぱい様」「地獄先生アザゼル」「300イッセー」「楽しい紅髪一家」の7編。著者紹介の通り、「頭をからっぽにして読もう!」。作中の言葉を使うと「わかりましたよぉぉぉぉっ!このノリについていきますよぉぉぉっ!」ってな感じの短編集。全体的にあまり練り込まれていないようだがネタの瞬発力はある。「300イッセー」は絵的にも楽しそうでいい。
あとがきの話の誕生にまつわるエピソードを見る限り、短編はギャグ要素多目のパラレルワールド(『フルメタ』ライクな)+本筋と少し絡めるようだ。イッセー以外がいつも以上にボケるのでイッセーが大忙し。しつこいくらいボケを“拾う”ので食傷気味。ツッコミ要員を増やすか、ツッコミ具合に強弱をつけないと飽きる。
2012年01月18日
IS〈インフィニット・ストラトス〉 第06巻
IS〈インフィニット・ストラトス〉 6 (MF文庫J)著者:弓弦 イズル
販売元:メディアファクトリー
(2010-12-21)
販売元:Amazon.co.jp
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2010年発行。著者は弓弦イズル。最新は7巻。
前回の続き。228ページ。
一夏の誕生日に心を躍らせるヒロイン一同。そんな中、セシリアだけは学園祭に現れた謎の敵に表情を暗くしていた。「BT二号機、サイレント・ゼフィルス……次はやらせませんわ」そして、急遽一年生も参加することになったIS高速機動バトルレース『キャノンボール・ファスト』。しかし、そこにも『亡国機業<ファントム・タスク>』の魔の手が伸びる……。ハイスピード学園バトルラブコメ、ノンストップの第六巻!
前巻から一冊あたりのページ数が減っている中で似たような物語構成――一夏を巡る恋の鞘当て→なんかのイベント開催→イベント中に敵襲来→誰か活躍→敵撤退――というのはいただけない。ラブコメ部分はなかなかの密度で楽しめるけどバトルはスカスカ。セシリアは苦悩が描かれていたから戦闘をきっかけとして何かを掴むということで納得できても、あっさりと開眼した箒については思わず目を疑った。もっと書き込まないとありがたみがない。毎度計画性を匂わせることもなく襲撃してくる敵さんは、強いんだろうけどスパロボで新キャラ参戦という目的のためだけに作られた第○話の敵キャラみたいに重さがない。そういうあり方が悪いんじゃなくて、読者からあっさり見えてしまっているのが悪いところ。小説だから動かす楽しみもないしね。
今後何を描くのかな。ラブコメは今のままで揺らぎつつ安定しているから色々なシチュエーションにおける女の子キャラの反応にニヤニヤするくらいしかなさそうだからシナリオを進めるのか。でも物語の明かされていない部分って伏せられているけどそんなに重大に感じないんだよな。本人も特に悩んでいないし。なんとなくあのキャラクターによる「全ては、我が戯言なり」みたいなことで決着しそうな気がしてきたよ。
2012年01月17日
橋下主義(ハシズム)を許すな!
橋下主義(ハシズム)を許すな!著者:内田樹
販売元:ビジネス社
(2011-11-08)
販売元:Amazon.co.jp
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2011年発行。著者は内田樹、山口二郎、香山リカ、薬師院仁志。128ページ。
きっかけは大阪ダブル選挙。続いて『体制維新』も読むつもりだがまだ手元にない。内田氏は『寝ながら学べる構造主義』、山口氏は『若者のための政治マニュアル』以来。
いま、大阪のまちを奇怪な妖怪がのし歩いている。その妖怪とは橋下徹ひきいる大阪維新の会。名付けて橋下主義(ハシズム)。閉塞した社会を生きる市民のやり場のない不平不満をエネルギーに仮想敵をつくり上げて、大衆を煽る。このハシズムを大阪で許すと、全国に広がり、日本の民主主義は崩壊の危機に瀕する。そんな危機感を抱いた論客たちがハシズム斬りに立ち上がった!
1章が講演、2章が問題提起文、3章が鼎談で4章が橋下氏の過去の発言の抜粋。「緊急出版」と表紙にあるとおり洗練されてはいないが、大阪ダブル選挙前に勢力を拡大している橋下氏と大阪維新の会に対する批判本。具体的な部分に対する批判ではなく、各々が重視する観点から一般論での批判となっているので掘り下げは期待しないほうがいい。
ところどころ引っかかる物言いではあるが、内田氏の講演はそれなりに考えることがあった。
あと散々軍隊式とか言っているけど、軍隊において士気の低下は自分と所属する共同体の生命を脅かす要因となる。では教職員の士気とモラルが低下して困るのは誰か。教育を受ける子供たちであって教職員ではない。故に、まさに議論に出てくる公民であることが必要な職業といえる。そして教師の質を上げるためには2つの方法がある。ひとつは教師の能力を底上げするという教師の育成、もうひとつは優れた人材を教師にするという血の入れ替えだ。教員免許を所持しておりその職に就いていない人が数多くいる中で後者に目を向けることがそう問題視されることと私は思わない。
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2012年01月16日
ハイスクールD×D 第07巻 放課後のラグナロク
ハイスクールD×D7 放課後のラグナロク (富士見ファンタジア文庫)著者:石踏 一榮
販売元:富士見書房
(2010-07-17)
販売元:Amazon.co.jp
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2010年発行。著者は石踏一榮。最新は11巻。1月よりアニメ放送中。
前回の続き。298ページ。
グレモリー眷属のもとに、北欧の主神オーディンがやって来た。日本の神々と会談するらしい。しかし、それを良しとしない悪神ロキが、オーディンのじーさんの命を狙っていた!そこで俺たちが、護衛をすることになったんだけど……またもや事件です!「――抱いて」よ、夜這いです!耳元で囁く朱乃さんの信じられない言葉に、一瞬、思考が停止――。乳龍帝こと兵藤一誠の元へ、すっごいチャンス到来です!なんだか様子のおかしい朱乃さんに不安を感じつつ、やっぱり煩悩まみれが贈る、学園ラブコメバトルファンタジー暴走!
戦闘で各キャラクターの活躍を描くため、イッセーが活躍について感想を述べていくスタイルにしているのはわかるけど、イッセーどれだけ冷静に周りが見えてるんだよ。広いフィールドでの出来事を一人称視点で同時間帯の出来事を逐一描くのはテンポが悪い。臨場感のためか、擬音を使うのはライトノベルだしかまわないけど、イッセーのコメントが挿入される箇所が単調なのも相まって、「バランスがいい」というより「雛形に当てはめている」ようで安っぽい。
イッセーは結構パワーアップして(周りのインフレもすごいが)、女の子の配置も進んだ。今までの成長路線とリアス先輩とのラブコメから、ときに協力や敵対しつつのグループ同士の抗争とイッセーを巡る女の子同士の取り合いにシフトしている。おっぱいネタはまた予想を超えてきた(褒め言葉?)。アイデアとして仮に思いついても形にすることを躊躇うような内容を形にしてしまうという魅力。ギャグがいいね。
2012年01月15日
国力とは何か 経済ナショナリズムの理論と政策
国力とは何か―経済ナショナリズムの理論と政策 (講談社現代新書)著者:中野 剛志
販売元:講談社
(2011-07-15)
販売元:Amazon.co.jp
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2011年発行。著者は中野剛志。
きっかけはTPP問題。256ページ。
『経済はナショナリズムで動く』を大幅に加筆・改訂したものだそうだ。
日本の支配的イデオロギーは「グローバル化による国家の退場」だった。「規制緩和」「小さな政府」などの政策がその典型であり、「平成の開国」という標語も同じイメージを共有するものであったと言える。
しかし、東日本大震災のような本当の意味での「危機」には、国家が強いリーダーシップを発揮し、国民が団結をして行動することにより生み出される「国力」が求められている。そして「危機」は自然災害や事故に限らない。金融市場の崩壊やデフレ不況という経済危機も、克服しなければならない「危機」である。本書は「国力」の重要性と、豊かな経済社会を取り戻すための経済ナショナリズムの有効性を説く。
グローバル化というのがエアコンでの気温調節に慣れることで、ローカル化というのがエアコン付けずに生活すること。出かける先々が最適化された気温になっている中、エアコンを付けずに子供を育てるのがいいか悪いか。暑さ寒さに慣れることは寒暖に耐える体(国力)を作ることになる。しかし夏の冷房は人より寒く、冬の暖房は人より暑いと感じるようになる。周りのみんながエアコンのある生活に慣れている中、却って不自由しはしないか。そこで本書は「暑さに耐えることで熱中症(排外主義的ナショナリズム)に、寒さに耐えることで風邪を引く(国家主義への変貌)かもしれないが、それでも体は資本(ネイション)である。体を弱くしてまでエアコンに慣れる(新自由主義――見かけはこう見えても実際は新自由主義路線なら得をするというナショナリズムの力が働いている――)よりも、体を守りながら暑さ寒さに慣れる方(経済ナショナリズムへの転換)がよい。そして日本は経済ナショナリズム路線を採る有利な条件――病気になったときの熱さまし(内国債)と食糧(国民通貨)――があるため尚更こちらが望ましいとする。自分なりに筆者の主張をまとめてみるとこんな感じ。あと「国という単位を変数に加えた上で日本の現状を認識すると、今のままの方向性だと失敗するよ」であって、「経済ナショナリズムだったら間違いない」と言っているわけではないことを留めておきたい。
経済理論として正しいかどうか私には判断できない。国家という変数が組み込まれていない経済理論――本書で批判する具体的な新自由主義の理論――なんて、初歩の経済学の教科書の中ならあるけど、いまどきないんじゃないかと。経済学は失敗から学んでいく学問だろうし、“向こう”には向こうの言い分がありそうだね。ただエアコンに慣れるなら設定温度をデタラメにしてはいけないし、寒暖に弱い体を保護する措置はしなければいけない。また暑さ寒さに慣れるならエアコン対策をしなければならないし、体調が崩れたときの対応を決めておかないといけない。どちらに進むにしてもステイト(国家)が無策無能ではどうしようもないことはわかる。
文章はやや硬いもののわかりやすい言葉で常識的にはまっとうなことが書かれていたと思う。
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2012年01月14日
マス・コミュニケーション入門
マス・コミュニケーション入門 (有斐閣新書)
著者:早川 善治郎
販売元:有斐閣
(1979-01)
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1979年発行。著者は早川善治郎、藤竹暁、中野収、北村日出男、岡田直之。
きっかけは誰かがツイッターで3.11後改めて読まれるべき古典だと呟いていたから。201ページ。
『マス・コミュニケーションの特質』と『広告』を特に興味深く読んだ。ここから興味のある分野へ進めていけばいいのではなかろうか。発行年度が若干古いため参考書に挙げられるものも相応ではあるが窓口にはちょうどいい。早川・津金沢『マスコミを学ぶ人のために』、マートン『大衆説得』、A・シーグフリード『現代』、E・カッツ、P・F・ラザースフェルド『パーソナル・インフルエンス』、E・モラン『カリフォルニア日記』『オルレアンのうわさ』等々。
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著者:早川 善治郎
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(1979-01)
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1979年発行。著者は早川善治郎、藤竹暁、中野収、北村日出男、岡田直之。
きっかけは誰かがツイッターで3.11後改めて読まれるべき古典だと呟いていたから。201ページ。
たしかに、テレビの出現によって、私たちの情報環境は飛躍的に拡大した。それは、家族の日常会話さえも変える力をもち、私たちの生活文化に測り知れない大きな影響をもたらした。本書は、このような現代人の生活文化の中でのマス・コミュニケーションの機能を、ジャーナリズム、広告、都市空間、政治、情報パニックなどの局面からとらえるとともに、マスコミ文化の日本的特質をも明らかにした。親しみやすい読物風の入門書である。
『マス・コミュニケーションの特質』と『広告』を特に興味深く読んだ。ここから興味のある分野へ進めていけばいいのではなかろうか。発行年度が若干古いため参考書に挙げられるものも相応ではあるが窓口にはちょうどいい。早川・津金沢『マスコミを学ぶ人のために』、マートン『大衆説得』、A・シーグフリード『現代』、E・カッツ、P・F・ラザースフェルド『パーソナル・インフルエンス』、E・モラン『カリフォルニア日記』『オルレアンのうわさ』等々。
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2012年01月13日
ストレンジボイス
ストレンジボイス (ガガガ文庫)著者:江波 光則
販売元:小学館
(2010-01-19)
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2010年発行。著者は江波光則。
著者は『パニッシュメント』以来。248ページ。
日々希に虐められすぎて不登校になっていた遼介が、卒業式にやって来るらしい。日々希に、そしてずっと見て見ぬふりをしていた私たちに復讐するために。他人のすべてを知りたいという欲求にあらがえない私は遼介の部屋を訪ねる。そこで出会った遼介は、赤の他人と見紛うばかりに鍛えあげた体で、禍々しい形に削りだしたバットを私に突きつけた。「全員殴り殺してやる」。私は、心待ちにしている。遼介が復讐を遂げに現れる瞬間を――。癒やされることのない心の傷を負った少年と少女のためのサバイバルノベル!!
自分は変わった奴だ。クラスに一人・・・いや100人に一人・・・1万・・・1億、それでも地球に60人はいる。中学校の中から大人の社会に開かれることでとんでもなく問題が矮小化されていくことでスクール内での閉じたいざこざを開いてみせたってところはよかった。少々自虐的ではあるが、自分なりの生きがいというか、生への執着の落としどころを探る過程を描く。舞台は違うけど『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』を連想した。
友達というものが何なのかわからない奴、仲良くするということがわからない奴、そもそも友達を必要としない奴。人間アレルギー、“なのに”人間好きな奴と、“だから”必要以上近づかない奴と、“だけど”気づかない奴。ドラクエの毒の沼地よろしく、そこに足を踏み入れているだけで消耗していく人たち。どうすりゃいい?スッキリしないのはスクールを開いた後に閉じた結末(これバッドエンドだよね)だからか、あるいは出てくる大人たちが血を流さないからか。・・・後者かな。前に読んだ『パニッシュメント』と同じく書きたかったことがはっきりしなかったがリアリティらしさはあるね。人をよく観察していると思う。



