おはようございます。

昨日のNY株式市場は反発。注目のECB理事会は0.5%利上げを決定。欧米金融機関の信用不安の高まりを背景に10時台に31,571ドル(−303)まで下落。しかし、経営難の米地銀ファースト・リパブリックに対する米銀11行の支援見込みが報道されると、債券買い(金利低下)株式売りのネガティブトレードが巻き戻され、午後は概ね32,200ドルを挟んで堅調に推移。ナスダックは大幅続伸。主要銘柄が全面高に。

NYダウ 32,246ドル +371
ナスダック 11,717 +283
米10年債利回り 3.578% +0.085
為替 133.74円/ドル
NY原油 68.35 +0.74
日経先物(6月限) 27,030円 +290

NYダウのテクニカルは5日線超えにより底打ち気配を強めており、ナスダックに関しては「安値日から3日連続の騰勢継続、10日線からの上放れ」により反騰トレンド入りが期待される格好。

 big (11)

□ 本日の展望 : リバウンド優勢 ± 先物需給

NY株高を好感した堅調スタート後、引けにかけては直近の軟勢や今晩の米3月ミシガン大学消費者信頼感指数を含む週末リスクを意識したポジション整理と売り方の買い戻しが交錯する持ち合い商状への移行が本線。想定レンジは27,100−27,500円。

★ 本日の戦略 : FOMCから逆算した過不足調整!

来週のFOMC(3/21,22)なりの波乱余地、個別全般のテクニカルと市場マインドの悪化による潜在的売りバイアスの高まりに変わりはありませんので、本日も5割程度の余力維持、ストレス玉の段階的縮小を中心とする守備的布陣を継続。

一方、現在の欧米金融機関の信用不安に絡めたショック安は単発的な現象にとどまり、「FOMC前の世界的金融資本のポジション調整こそが下げの主要因」とお伝えしてきたように、過度の警戒もリスキー。

余力とストレス玉の処理にメドが立っている方は、日米株価指数のテクニカルが示す底打ち気配も念頭に、本日もターゲットと条件を絞った打診買い(増し)スタンスを邁進していってください。

※ 割安銘柄や東証主力系など「下がりにくそうな銘柄」に触手が伸びやすい頃合いですが、それらはまとまった資金を投じなければリターンは小さく、世界的な景況感の不安定さをがネックとなるために利確できる環境に至るまでの日柄ロスとストレス増幅が懸念されます。

よって、腰が引けた中途半端な攻撃なら守備に徹し、攻めるならある程度のボラティリティを有する銘柄を手仕舞い条件を工夫したうえでしっかりと攻めるのがおススメ。

当観点から、本日からは☆新スポット銘柄にて‘周囲の半歩先’の踏み込みに着手!

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『  逆風下で出発の身支度を丁寧に! 』

では 本日もよろしくお願いします。
     
 

補足:米経済は需要回復によるインフレのために金融引き締めが有効となる一方、日本や欧州経済は供給制限が主要因のインフレのため金融引き締めは景気悪化に帰結しやすい環境です。当観点からは、ECB理事会の0.5%利上げは、リーマンショック後も財政規律に固執して欧州経済を泥沼化させた欧州経済学者らしい現実軽視・理想重視の悪手とみています。