外国から日本に戻ると、成田スカイライナーを見て驚く。折り返し運転する際、無人の座席が自動で進行方向に向かって優雅に半回転ターンするのだ。
 走行中は車両前方に付いたモニターで「運転席からの眺望」を楽しめる。降車した後も、自動改札機の処理スピードの速さにまたビックリする。こんなに発達した国は世界広しといえども日本だけだ。すごいぞニッポン。
 だが、ふと気付く。なんでハイテク立国・日本にまともな原発災害用ロボットがないのか? なんでしょうもないものばかり発達して、肝心なときに役立つロボットはフランスから借りる羽目になるのか?
 日本のことを「とてつもない日本」((C)麻生太郎)と誇らしげに思っているのはただの幻想なのかもしれない。ゼロベースで日本を見直す時代なのかもしれない。

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 昨日(4月6日)付の朝日新聞朝刊オピニオン面「3・11記者有論」のコーナーに、政治グループ坂尻顕吾記者が「サルコジ氏来日/原発守る連帯に乗れない」という記事を書いていた。

 専門家を同伴させて来日し、原発災害用ロボットの提供など日本との連帯を強調したサルコジ大統領の意図について、坂尻氏は「日本で放射能漏れ事故が収束しなければ、自国のエネルギー政策にも影響が及びかねない」からだと説明。
 共同記者会見におけるサルコジ大統領の「今のところ(CO2排出削減の)代替エネルギーはないのだから、原子力を選ぶかどうかが問題なのではない。安全性を高めるにはどうしたらいいかという議論の方が有効だ」という発言を取り上げ、
「日本はフランスとは似ても似つかない地震列島にあり、四方を海に囲まれて津波襲来の危険性にも常にさらされている。「安全性に問題はない」との言葉が自然の猛威の前にもろくも崩れ去った。もはや問題はこれ以上の原発を選ぶかどうかなのだ。」(太字筆者)

 と反駁している。

 坂尻氏は、フランスの「連帯」には乗らず、(原発すべてを廃止するのは難しいが)新設や増設を凍結するのは妥当な政治判断だ、という主張。文中では「過ちては改むるに憚ることなかれ」という論語の一節も引用しているが、この孔子の教えが政治家に果たして響くだろうか?