ジョヴァンニッキ2

即興演奏家が本業よりアート鑑賞に夢中になっているブログです。

2014年10月

「蝶葬の日々 Ⅱ 濱口真央+中井結、二人展」(ギャラリー・オル・テール:京橋)に行った。


スパンアートギャラリーでの坂東壯一に続き、幻想絵画を楽しんだ。

この二人の作品は美少女の趣味が前面に出ているので、そういう意味ではあまり私の趣味に合わない。しかしどちらも絵が達者なので、展示作品は多少の好き嫌いを超えて観る人に訴える力を放っていた。

「坂東壯一 蔵書票 1977~2014 出版記念展」(スパンアートギャラリー:銀座)に行った。


「種村」シリーズの熱気がまだ冷めないうちに、こんどは幻想味たっぷりの蔵書票だ。先日のモーリッツもそうだったが、版画は絵画に比べて深淵なる幻想を描くのにより適しているのだろうか。

この作家は知らなかった。幻想の分野での楽しみが広がった。

「湯沢 悦木 展」(Oギャラリー:銀座)に行った。



展示された作品はすべて2本あるいは3本の赤い曲線で構成された純粋抽象絵画だった。私の好むタイプの絵である。大きな作品にはタイトルが付けられていなかった。そのため雑念なくストレートに構成を楽しむことができた。


これに対して小さな作品には「こころ」「豊か」「平和」などのタイトルが添えられていた。在廊の作家に聞いたら、それらはみな穏やかで前向きな言葉ばかり選んだという説明があった。そうする事により、何かと辛い事が多い日常から遠ざかることができるとのことだ。

なるほど、タイトルにはそのような効能もあったか。何でもない事のようだが、タイトルによって絵と向き合う際、心に平穏をもたらしてくれるような気がした。


作品のサイズによりタイトルの有無を変えるという発想も私にとって新しいアイデアだった。この展覧会では抽象作品の新しい味わい方を教わったような気がした。

「長尾和典展」(東京スタデオ:駒込)に行った。


長尾和典の作品は半年ほど前に新橋の画廊「閑々居(かんかんきょ)」で開催された「光景」という展覧会で観て、その感想をブログの記事に残した。

閑々居は雰囲気のある素晴らしい画廊だが、作品保全のためなのか照明が控えめで細部がよく見えなかった。今回の東京スタデオは広く明るかったので、細い線もよく見えた。

長尾作品に対する私の感想は前回の記事に書いた通りで変わっていない。濃淡や太さの異なる線の自由な構成と、観る側の自由な気持を掛け合わせると、その変化は無限に広がる。今後も楽しいコンポジションを描き続けて欲しい。

「三好まあや版画展」(Oギャラリー:銀座)に行った。「我が手もてなすべきことー初めてのドライポイント」という副題が添えられていた。



不勉強にも私はこの作家について知らなかった。私と同様、三好まあやに関する知識がない場合はぜひネットなどで略歴をチェックすることを勧めたい。ベルギー、東ドイツ、ポーランド、スペイン、カナダ、ブルガリアなど世界各国で個展を開催した実績を持つ実力派なのである。

作品の中には、周囲を短く切った色鉛筆で囲んで額縁の代わりにした作品もあった。これがお洒落で、作家のセンスの良さを感じた。

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