ジョヴァンニッキ2

即興演奏家が本業よりアート鑑賞に夢中になっているブログです。

2017年01月

「Black and white Fantasy III ―鉛筆画展―」(art Truth:横浜)に行った。
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私は2013年に同ギャラリーで開催されたこのシリーズの第1回目の展覧会を観ている。その感想は引っ越す前のブログ「ジョヴァンニッキ」で「鉛筆画展五人展」という記事に書いた。

そして記事の中で、私は♪小林岳(たけし)の力量がすごいと書いた。小林は今回も出展しており、期待通りの作品を寄せてきた。

今回あらためて感心したのは♪つだなおこの作品だ。案内葉書に紹介された作品を拡大してみよう。
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半透明な部分の表現が見事だ。そして白黒であるにもかかわらず、色彩が感じられる。背後の恐竜に対して手前の貝が巨大すぎるというアンバランスが幻想性を高めている。それと同時に、よく構成されているので抽象画のように味わうこともできる。

また♪永見由子の作品は、京橋のギャラリー・オル・テールで何回か観たことがある。かわいらしさの中に怪しい世界が秘められている。

そして♪篠塚はるみも妖美な世界を見せてくれた。

本シリーズは、このギャラリーが企画した展覧会の中で最も味わい深いものの一つである。

友人の声かけに乗り、「さん生ひとり語り」(鶏由宇:築地)に行った。生まれて初めて本格的な落語会だった。
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寝てしまったら怒られるかなあ等と不安だったが、いざ聴いてみるとこれがまた面白い。笑って楽しんで寝るどころではなかった。

記録性を高めるために情報をまとめておこう:

名 称:2017新春 さん生ひとり語り
開催日:2017年1月22日(日)
会 場:鶏由宇(とりゆう:築地の料理屋)
噺 家:柳家さん生(ひとり語り)
題 目:
・たらちね
・亀田鵬斎
・夢金
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驚いたのは語りの技術だ。例えば「さい(妻)を持たんか」と縁談を持ちかけられた相手が動物のサイ(犀)と勘違いして「餌が大変だ」とボケて、同様のトンチンカンな会話が続くシーンがあった。

それを聞いて「ああ、このパターンが繰り返されているのだな」と理解しても、語りの巧さでつい笑ってしまう。芸とはそういうものなのかと思った。

すると、落語というのは創造(題目の脚本書き)より表現・演出(語り)の比重が高い芸術なのかという仮説が立てられる。これは音楽芸術と逆ではないだろうかと思った。

しかし、たった1回の経験で短絡的に結論を導き出すのは乱暴だと思うので、この説に関しては機が熟したときに書こうと思う。
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「冬の室内楽コンサート」(サンハート 音楽ホール:二俣川)に出演した。
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2つのニックネームのうち♪「マー・マー・ヨ」としては、クラシック音楽のグループの一員としてヴィヴァルディの「春」とヴェルディの「アイーダ」(共に編曲譜に基づく)の演奏にチェロで参加した。

「弾き終わった感想はどうですか?」とか「ちゃんと弾けましたか?」というような質問に対して「まーまーよ」と曖昧に答えるファジーさが気に入ってこのあだ名を使っている。

もう一つのニックネーム♪「ジョヴァンニ・スキアリ」(序盤に隙あり)としては、即興ユニット「トマソンズ」の名のもとに、相方・阪本テツ(リード楽器)と共にピアノとチェロで即興演奏を行った。

今回は野村おさむ(パーカッション)およびKYOU(ピアノ)という二人の強力な共演者を得て、パワフルなステージとなった。

「5 Rooms - 感覚を開く5つの個展」(神奈川県民ホール ギャラリー:横浜)に行った。
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5人のアーティストのうち♪小野耕石だけは既知であった。2009年の3月、資生堂ギャラリーで個展を観ていたのだ。その感想は引っ越す前のブログ「ジョヴァンニッキ」に記事を書いた。その時の印象は今回と同じだったので、参考までに上記の記事の文章の一部を再掲する:

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「小野耕石の作品はインクの微小なドットを無数に配列させて作られている。出来上がった作品は、長方形のパネルが組み合わされて大きな長方形を形成しているだけに見える。しかし作品の周りを巡りながら観察すると、パネルの色が順次変化し、雲のような模様が見え隠れする。

制作に途方もない苦労と時間を要すると推察されるが、その成果は絶大なものだ。別の機会に、異なる光のもとでもう一度同じ作品を観てみたいものだ。

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観る角度によって形や色彩が変容していくいという点で、小野耕石の作品はこの展覧会のメインテーマ「感覚を開く」にマッチしており、かつ美しいので良かったと思う。
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他には♪齋藤陽道の写真も面白かった。大きなスクリーンにスライドショウのように次々と異なる写真が投影されてゆく。それらは瞬時に代わるのではなく、若干のダブリをもって代わってゆく。その間、2つの写真はオーバーラップする。

その際、前後の写真を取捨選択することにより、興味深い効果が表れることがある。例えば赤ちゃんの写真が映されていると、その赤子が光輝くように見えてくる。次の花火の写真とオーバーラップさせているためである。

♪出和絵里の作品を一目見たとき、折り紙の作品かと思った。それほど薄く作られていたのだが、実は陶器だった。その制作技術は素晴らしいと思った。

♪染谷聡の作品は微細な造りの中にユーモアと造形美が共存しているという感じがした。好感度大である。

♪丸山純子の作品は難破した船を想起させた。震災復興祈念というメッセージが込められているのであろうか。
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この展覧会は期待した以上に面白かった。

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