先の記事でホラー作家のラヴウラフトについて触れ、あまりにも素晴らしいので純文学を読まなくなってしまったと書いた。

私を純文学から遠ざけた作家がもう一人いる。レイ・ブラッドベリだ。ブラッドベリといえば「十月はたそがれの国」。表紙絵はジョー・マグナイニ。ブラッドベリの作品によくマッチしている。
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感動のあまり原文を読みたくなりペーパーバックを買った(結果的にほとんど読んでないが)。この表紙もマグナイニである。いいなあ。
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前置きが長くなったが、今回取り上げたのは「恐竜物語」。ブラッドベリ好みの私が知らなかった作品だ。
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この本が出版されたのは1984年。それで納得がいった。その頃私は米国に駐在していたからだった。

カバーの絵は妖美な女性像が得意な東逸子が描いたのだが、この物語の場合は子供の絵本のようでいただけない。出版社が幼年をターゲットにして、東逸子がそれに忠実に従ったからではないかと推測する。

「恐竜物語」は恐竜をテーマとして6つの作品を集めたアンソロジーである。そのうち3作は他のアンソロジーに含まれていて、既読であった。

「いかずちの音」は「雷のような音」という表題で「太陽の黄金の林檎」に含まれている。私が持っているのは「ハヤカワ・SF・シリーズ」で新書より少し縦長の作りだ。勝呂忠の表紙がいい。
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この作品も原書を買っていた。
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「霧笛」も「太陽の黄金の林檎」に含まれている。

「ティラノザウルス・レックス」は「よろこびの機械」に含まれている。これも「ハヤカワ・SF・シリーズ」。表紙の装丁は中村卓。素晴らしい。
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その他の3作品(小説が1つに詩が2つ)は出典を知らない。独立して発表された作品かもしれない。

なおラヴクラフト同様、ブラッドベリに関しても翻訳比較の材料が豊富だ。「恐竜物語」は伊藤典夫が訳したが、「太陽の黄金の林檎」は小笠原豊樹。「よろこびの機械」は吉田誠一である。

これも「放置中の課題」リストに加わりそうだが・・・。