妹のがん治療は続いている。
足がむくんだり、
正座しすぎたあとしびれている様に足の裏の感覚がまるいらしく転びやすかったり、
髪の毛が抜けて本人いわく「落ち武者」状態だったり。
私にはわからないけれど、
しんどい・だるいなど、目に見える以外にも副作用はたくさんあるのだろう。
とはいえ、そんな努力の甲斐もあってか、
入院した抗がん剤治療の結果、
5センチ以上あったがんが3センチ程度まで小さくなったようだ。
医師からは手術をしたらどうかとの話があったらしい。
その他に放射線もできるが、抗がん剤の治療もまだまだ続く。
妹は特に「切る」ことへの抵抗感が大きいように見えた。
選択肢がなければ一点集中で向かっていくしかない。
けれど、
「どっちがいいと思う?」
んなこと私に聞くもんじゃなかろ?とは思うけど、
色々悩むのだろうなあ…
選択肢があるのはよいことなのだろうけれど、
選んで決めるにはそれ相応の覚悟がいるのだし。
なにせ自分の命かかっているのだし。
どれを選んでも、結局は身体への負担はかかるのだし。
「…担当してくれている医師は信頼してるんでしょ?」
「うん」
「迷うのなら、まずは迷う自分よりその医者を信じてみたら?
取りきれる可能性があるなら、それもありだと思うよ?」
「…そっか」
「まあ、納得するまで悩んでみなよ。
がんも小さくなってくれたんだから、もう少しは時間もあるんだろうし」
「うん…たぶん?」
「結局決めるのは自分だしね。納得しないと気持ち悪いんでしょ?^^」
「そだね^^ もう少し悩んでみるよ」
…なんて会話を、
妹の結構抜けた「落ち武者」髪のなかで
ぽよぽよと生き残った髪の毛たちを、
笑いながら「落ち武者の剃髪?」とかいって
はさみで短く切っていた時にしたのだった…w
いい話っぽかったのに
結局、絵面的には結構笑えちゃうのが我が家らしいのか。
じぶんが選んだものでじぶんは出来ている。
どれを選択してもしなくても
悩んでも迷っても
後悔しないように「選ぶ」なんてできない。
選んだものに「後悔しない」努力をするだけだ。
自分の選択は自分の人生をつくる。
がんばれ、妹