(前回のAさんの彼の奥さんが鑑定に来られたという設定です)
Bさん(30代前半、専業主婦、娘3歳、旦那さんは自動車販売の仕事)
旦那さんとの関係が上手くいっていないことと、他に女性がいる事についてのご相談です。
Bさんとしては離婚するつもりはなく、旦那さんと元の関係に戻りたい、相手の女性を別れさせたいと思っています。
※今回は対話ではなく、「リーディングの解説(アドバイス)」が中心です。
質問)Bさんが旦那さんとの関係を良くする為には、どうすれば良いでしょうか?
カード)1枚目 「法王」 (対応のカード:女帝)
主役:法王
脇役:二人の司祭
主役:女帝
脇役:召使い
(カードには描かれていませんが、女帝の周りには女帝の世話をする召使い達がいます)
※以下、1枚目のカードを「本カード」と呼びます。
※「対応のカード」とは、《タロットCUBE》上で、「本カード」の対角に配置されているカードです。

「旦那さんとの関係を良くする為には、どうすれば良いでしょうか?」という質問に対して、「法王」のカードが出ましたので、解決策が「法王」のカードにあるということになります。
法王のカードをみると、法王と二人の司祭(聖職者)が描かれています。(カルマタロットでは、カードの登場人物に、本人と関係者をあてはめながら考えてゆきます)
ここでは法王と司祭の関係が、旦那さんとBさんとの関係を表していると考えます。つまり、
法王→旦那さん
司祭→Bさん
だと考えることができます。
法王と司祭では、圧倒的に法王に権力があります。司祭は法王に対して尊敬と忠誠心があります。つまり、「旦那さんを一家の主として尊重し、旦那さんに従いましょう。もっと旦那さんを立てましょう。旦那さんへの態度を改める必要があるかも知れませんよ」と読むことができます。
次に、このカードのメッセージをより深く理解するために「対応のカード」を見ます。
『どうすれば良いですか?』という質問から導かれた本カードの、対応のカードは、「現在の状況を表す」ことになります。つまり、旦那さんとの関係が上手くいっていない原因を、対応のカードである「女帝」から読むことを試みます。
「女帝」のカードには、女帝本人しか描かれていませんが、カルマタロットでは女帝の周りに召使達がいると考えます。ここでも、女帝と召使いの関係を、Bさんと旦那さんとの関係に当てはめてみます。二人が上手くいっていない原因であること、Bさんが女性であることから考えると、
女帝→Bさん
召使い→旦那さん
であるといえます。
ここから想像できる旦那さんの気持ちは、
「自分はまるで召使いのような立場だ。家族を養う為に頑張って働いているのに、こき使われているだけだ!」
そんな風に感じている可能性が読み取れます。つまり、より詳しいアドバイスとしては、現在の、
女帝→Bさん
召使→旦那さん
の関係性を、
法王→旦那さん
司祭→Bさん
に変更しましょう。そのように心がけることで、旦那さんとの関係も上手くいく可能性がありますよ。と読み解くことが出来るのです。
しかし、このアドバイスを素直に納得して聞ける人は少ないと思います。そこで、このアドバイス以前に、カルマタロットの前提を使って、Bさんが旦那さんのことをどう誤解しているかを、本カードから読み出して、その内容をBさんに伝えてゆきます。これがBさんに上手く伝われば、アドバイスのための同意を取り付けることが出来ます。具体的には、
「現在Bさんから見た旦那さんは、自分勝手で『司祭達』を大事にしない『法王』なのです。つまり、Bさんの立場からしてみると、旦那さんは、Bさんや子供の事を大事にせず、自分の事しか考えていない自分勝手な人間で、そんな旦那さんに対して、これまでずっと黙って耐えてきたけど、もう我慢も限界だ・・・そんな気持ちも強くあると思うのです」という感じの言葉です。
この内容を伝えることで、Bさんはこの言葉に同意する反面、「私もちょっとは悪かったのかもしれない・・・」という気持ちになりやすくなります。
そこで、先ほどの、「旦那さんは自分を召使のように感じていますよ」という話を伝えます。
そして、「Bさん自身が旦那さんを、身勝手で偉そうな法王のような人間だと感じているとするならば、二人の関係は上手く行かなくて当然ですよね?」ということに同意をしてもらいます。
次に、本カードと対応のカードから、「過去と現在」の関係を読み解き、その内容をBさんに伝えてゆきます。
ここでは、過去に「女帝」の関係だった二人が、現在はネガティヴな意味の「法王」の関係であると考えてゆくのです。(カルマタロットでは、『本カードに(そのイベントの)カルマが出る』という大前提があるので、このように色々な角度から読み解くことになります)具体的には、
「おそらくBさんが、旦那さんと付き合っていた頃や、結婚した当初は、ちょっと大げさかもですが、旦那さんがBさんをお姫様のように扱ってくれたんのではないですか?一生懸命に尽くしてくれて、いろいろな気遣いもあって、常に優しかったのではないでしょうか?もしも、Bさん自身、その頃の旦那さんとの関係が基準となっているとするならば、今のBさんが『自分を大事にしてくれない・・・』と強く感じてしまうのも、本当に仕方のないことなのかもしれません・・・」
さらに、別の視点から考えるために、「合計21のカード」という前提を使います。
カルマタロットで使用している(市販されている)タロットカードには、それぞれ0〜21までの数字が割り振られています。カルマタロットでは、2枚のカードの数字の合計が「21」になるカードを見る事で、別の側面からより深く読むことを試みます。
法王のカードは、「5」ですので、「21のカード」は、「16」の「塔」のカードです。
ここではこの「塔」のカードから、旦那さんの「隠された本音」を読み解きます。
考え方としては、「実は、旦那さんは「塔」のような気持ちなのかも知れない・・・」という感じです。
そして、その内容をBさんに伝えてゆきます。
「もしかすると旦那さんは、家に帰りたくない。2人の関係はもうだめなのかもしれない。もう元には戻れないかもしれない。もう別れるべきなんだろうか・・・そんな風に考えているのかもしれません・・・」
そしてその上で、
「旦那さんとの関係を良くするためには、元の関係に戻るとかではなく、一旦、これまでの価値観を壊す覚悟が必要で、そこから新しく、家族として、パートナーとしての関係を築いてゆくことが必要かもしれません・・・」と伝えます。
しかし、ここまでの、抽象的で漠然とした内容では、現実的な行動に落とし込み難いとも思えます。そこで、状況をより詳しく知って、より具体的な行動の指針を立てるためにカードを一枚導きます。
カード)2枚目 「戦車」(対応のカード:正義)
主役:戦士
脇役:二頭のスフィンクス
主役:正義の女性
脇役:剣と天秤
旦那さんとの関係を良くする為のより詳しい方法が「戦車のカード」にあり、より詳しい上手く行っていない原因が「正義のカード」にあると考えます。
最初に上手くいっていない原因をより詳しく知るために、対応の「正義」のカードから見てみます。
この正義の女性は、真理を忠実に守り、それによって人を裁く立場の人です。ここでの真理とは、「常識、法律、ルール」だと考えます。この内容をBさんに伝えてゆきます。
「常識や法律から判断すると、旦那さんが他に女性を作ることは許されることではなくて、明らかにルール違反です。しかし、その部分にこだわってしまうと、旦那さんとの関係を良くすることは難しいかもしれません・・・」
そして今度は、解決策である「戦車」のカードを見ます。そして、その内容を伝えてゆきます。
「この戦車のカードには、戦士とスフィンクスが描かれています。旦那さんを戦士だと考えると、おそらく旦那さんはBさんにスフィンクスのような存在であることを求めているのではないのでしょうか・・・つまり、自分に従順で仕事をサポートしてくれる、縁の下の力持ち的な存在・・・旦那さんは、そんな関係を求めている可能性があります・・・」
「この戦士は、スフィンクスのサポートがあってこそ、敵国との戦いに勝つことができるのです。つまり旦那さんが、社会や仕事での戦いに勝つ為には、Bさんの旦那さんに対するサポートや理解は、なくてはならないものなのです・・・それが、子育てもあって難しかったので、おそらく旦那さんは、そのサポートを外に求めたのではないのでしょうか?」
「また、戦士が自国の民を守るために敵国と戦っている様子は、旦那さんが、Bさんや娘さんを守るために仕事をしていることと同じだと考えられます・・・」
「この正義の女性は、自分が剣や天秤を扱う人です。つまり、女帝のカードと同じように、自分が主役で責任のある立場の人なのです。しかし、旦那さんがBさんに求めているのは、そういう気持ちやポジションではなくて、戦車のスフィンクスのように脇役に徹して欲しい、戦士の戦いのフォローをして欲しい・・・そういう風に考えているのではないのでしょうか・・・」
この内容に、さらに「カルマタロット」の《4つの道》の流れから読める内容をプラスします。
「この戦士は戦いに勝ち、後に皇帝になる人です。戦士が戦いに勝利して、その功績を評価されるためには、スフィンクスの影のサポートが必要なのです」
「つまり、Bさん自身が縁の下の力持ちとなり、旦那さんを支え、仕事に専念できる環境を整えて、サポートできれば、旦那さんは仕事でも評価されることになるはずです・・・旦那さんも、Bさんのおかげで仕事が頑張れていると実感できるようになれば、外の女性の存在も自然になくなってゆくかもしれません・・・よくよく考えてみてください。結婚当初、旦那さんが語った理想を思い出してください・・・旦那さんの理想は、現在の関係ではないはずなのです。本当は、旦那さん自身、自分が責任をとるべき家族を守り抜きたいと思っているはずなのです・・・」
しかし、「旦那はそんな簡単に浮気相手と別れてくれるんでしょうか?」という気持ちになって当然です。
そこで次は、詳しいカードの「合計21のカード」を見てもらいます。
戦車のカードは「7」ですので、「21のカード」は「14」で「節制」になります。
このカードを使って、旦那さんの気持ちを、より繊細に描写してゆくことを目指します。
「この天使が両手に持つ杯の水を交互に流している様子は、旦那さん自身の葛藤をあらわしています。もしも、このカードが本当に、旦那さんの『隠された本音』であるならば、旦那さんが、Bさんとその外の女性との間で板挟みになって葛藤しているとも考えられるのです・・・不倫や浮気や三角関係で当事者が誤解しやすい内容の一つに、『私にはこんなひどいことして、相手とはよろしくやってんでしょ!』ということがあります。そして実はこの誤解のせいで、修復不可能なほど関係がこじれることがよくあるのです・・・」
「現在のBさんは、旦那さんとの関係について、白黒はっきりさせたいと思っているのかもしれません。そしてその気持ちが、旦那さんを追い込むことになって、本当に離婚に発展し兼ねない葛藤を抱えさせているのかもしれないのです。しかし、ここまでのカードの流れでは、今は白黒はっきりさせるよりも、まずは現状維持を優先しながら、旦那さんとの関係を良くする事を優先するべきではないのでしょうか・・・もしも本当に板挟みなら、板がなくなった方に倒れこんで来るはずですからね・・・」
しかし、納得は出来ないかもしれません。「なぜ私だけがこんな目に遭うの?」という気持ちになるのも当然だと思います。そこで次は、「戦車」のカードを使って、この出来事の根本になるカルマを解説してゆきます。
「戦士は戦車に乗っていて、2頭のスフィンクスが、その戦車を先導しているように見えます。戦士とスフィンクスは戦車を通して繋がっているのです・・・つまり、旦那さんにとっての戦争である車の販売の仕事には、2頭のスフィンクスが必要な可能性があるのです。つまり『二人の女性が必要である』と考えることも出来るのです・・・これは、受け入れ難い内容だと思うのですが、理解を深めて欲しいのです。というのも、この内容を正しく理解することで、カルマへの理解が深まれば、関係に対する主導権が手に入りやすくなるのです・・・」
「まず本題に入る前に、男性が女性を選ぶときに、何を基準に選んでいるのか、何を基準に女性は男性から評価されているのか、選ばれているのかについて考える必要があります・・・例えば、男性が女性を選ぶ基準として、見た目や年齢、性格は良いか?気が合うか?長く一緒に居られるか?自分に尽くしてくれるか?周りの評価は高いか?などが挙げられると思います・・・」
「これらの男性が女性を選ぶ基準が、今の話になぜ必要なのかと言うと、これらの基準は、旦那さんの仕事である、車の販売、つまり、車を購入する際の、選択基準と近いものだと言えるのです・・・つまり、車を選ぶとき、見た目や外観や新しさ、新車かそうじゃないか?乗り心地は良いか?長く乗れそうか?操作性は良いか?として置き換えることができるということなのです」
「また、特に男性同士では、『連れている女性で評価が決まる』という極端な話も聞かれます。つまり、車も同じで、『乗っている車によって、勝ち負けがある』という感じなのです」
「また、一般的に古くなると車の価値が下がってしまいます。これも女性の評価というか価値に近いと考えられます・・・つまり、車を買う人が、『新しい車に乗り換える』と表現するように、男性にとっては『新しい女性に乗り換える』という感覚があるかもしれないのです・・・そして、ここからがカルマの話です。重要な部分だけお話しますが、『購入者がお金を支払った時の感情を、販売者は体験することになる』ということがあるのです」
「つまり、旦那さんの仕事は、『古い車から新しい車に乗り換えてもらう』『他社の車から、自社の車に乗り換えてもらう』という仕事です。この時の理解できない感情が集まって、カルマの法則通りに出来事として発生するとき、『新しい車に乗り換えた』『別のメーカーの車に乗り換えた』という気持ちは、『新しい女性と付き合う』という出来事として体験される可能性があるのです・・・ちなみに、不動産関係、特に賃貸物件についての仕事などの、顧客の奪い合いが壮絶な業界ほど、この傾向があります・・・」
「これは、あくまでも『カルマの法則』に基づいた仮説ではあります・・・しかしもしも、原因がカルマであると考えることが出来るならば、逆にカルマをコントロールすることで、未来の出来事を変えることができるはずなのです」
「つまり旦那さんは、運転しやすくて、快適で乗り心地のいい車のようなBさんと結婚しました。しかし、お子さんが生まれたこともあって、Bさんはその状態をキープすることが難しかったはずなのです・・・そして旦那さんにはそのタイミングで、仕事のカルマの『乗り換える』からのイベントが発生したのです・・・これは、旦那さんにとって、Bさんが補えなかった役割を、新しい車に求めている、という風にも考えることも出来ます・・・」
(ここで、旦那さんが結婚前に車にお金をかけていたことを確認ました)
「つまり、旦那さんに『車は一台で良いんじゃないの?』と言うためには、やはり、Bさん自身のグレードアップが必要なはずです。車を洗車してきれいに磨くことも当然ですが、高性能のナビを載せたり、ビデオやオーディオ環境のグレードアップ、タイヤやホイールもこだわっても良いかもしれません・・・より高い評価のもらえる車になれば良いだけの話です・・・」
「具体的には、小さなお子さんがいる状況では中々難しいとは思うのですが、エステやマッサージなどに行ってみることや、自分が綺麗になれる、癒される、心が満たされる、そういった事にお金を使うことが、まずは大事でしょうね・・・あとは、車で言うところのナビのような、旦那さんをフォローできるような能力があれば理想的ですよね・・・あと、いろいろあるとは思うのですが、今住んでいるお家を、旦那さんにとって、住みやすいように快適なように工夫することですね・・・多分、内装に旦那さんの趣味があまり反映されていない様なので・・・」
「あと、旦那さんが車を買い替えたいと言った時は、止めない方が良いかもしれませんね。旦那さんが車を乗り換えたい時に我慢してしまうと、車で我慢した分を、他で補う流れになり兼ねないですからね・・・あとは、気に入ったお店があれば、そこに通うようにするのも良いと思います。Bさん自身が気に入ったお店のお得意様になるという事は、そのお店からすれば浮気をしないお客様になりますからね。カルマの法則から考えると、そのお店で購入した『浮気されないカルマ』で、旦那さんと良い状態で向き合えるはずなので・・・」
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Bさんのリーディングの解説はここまでです。
設定は、前回のAさんのセッションの内容により自然に決まったのですが、カードは毎回実際にシャッフルして、導いたカードを使用しています。(Aさんのセッションも同じです)
時間が許せばなのですが、次は、「Aさんの彼であり、Bさんの旦那さんであるCさんがセッションを受ける」という設定を考えています。
長文になりました。読んでいただいてありがとうございました。
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