(前回のBさんの旦那さんが鑑定に来られたという設定です)
Cさん(30代後半、自動車販売の営業、妻と3歳の娘が一人)
今後の仕事について見てもらいたいということで鑑定に来られました。


※今回も前回同様、「リーディングの解説(アドバイス)」が中心です。


まずは、Cさんのお仕事の状況についてお話を伺いました。「これまでは営業成績も良く順調だったのが、今年に入ってから、成績が伸び悩んでいる。考えられることはやってみているが、あまり効果を実感できない。今後、もっとどうすれば売上が上がるのか、何か打開策のヒントが聞ければと思って・・・」というお話でした。


そこでまず、売り上げが伸び悩んでいる原因について、カードで見てみることにしました。

カード)「正義」(対応のカード:戦車)

seigi


ここで導かれた「正義」のカードには、Cさんの現状と売り上げが伸び悩んでいる原因が表われていると考えられます。つまりここでは、対応のカードである「戦車」のカードが、成績の良かった頃の状況を表していると読むことができます。


「まず、正義の女性は、真理(常識、法律、ルール)に基づいて人を裁く立場の人です。Cさんが現在、この正義の女性であると考えた場合、その立場で発生する可能性のあるネガティブな要因を考えると、法的な問題や契約に関わるトラブル、交渉が上手くいっていないなどの可能性が考えられます」


sensha


「また、『戦車の戦士』は外で戦っていますが、『正義の女性』は建物の中にいます。つまり現在は、以前のようにCさん自身が前に出て戦えていない感じ、積極的な営業活動が出来ていないような感じがします。これは、ポジションの変化や、契約上の問題、法的なトラブルなどにより、行動制限のようなものがかかっていて、慎重になりすぎているような感じです・・・何か心当たりありませんか?」


Cさんからの答えは、「今年に入ってから、部下のマネジメントの仕事が増えて、結果的にクレーム対応の仕事が増えて、以前より自分の顧客への対応のツメが甘くなってしまっている。その結果、契約直前のキャンセルが増えて、数字的に影響が出ている」ということでした。最初のリーディングが大きくズレていないこと確認できたので、更に詳しい状況を、対応の「戦車」のカードから読み解いて行きます。


sensha   seigi

「戦車のスフィンクスは、戦士の部下であり、戦士を支える存在です。しかし、正義のカードには、その存在が見当たりません。戦車のカードの『スフィンクス』の存在にあたるのが、正義のカードでは、『剣と天秤』となります」


「ここから想像できるのは、以前は部下の人たちとの関係も、戦士とスフィンクスのように良好で、『仲間』としてのチームプレーも上手くいっていたということです。それが現在は、もしかすると部下の人たちに対して、この剣や天秤のように、道具のような扱いになってしまっているのかもしれません。つまり、先ほどお聞きしたように、マネジメントの仕事が増えた結果、お客様からのクレーム対応に追われている状況だとすれば、部下の人たちに対する指示が、『仲間』という関係から、『道具』になってしまっているのかもしれないということです。そして、おそらくですが、その結果、不本意ながら部下の人たちへの言葉が少なくなってしまって、指示が伝わらなくなって、クレームが増える・・・そんな悪循環があるのかもしれません」


これについて、Cさんは深く同意してくれました。そして、「しかし、部下に対しては、以前のように『分かるように伝える』というのが物理的にも難しくなっているのが実情で・・・」ということを話されました。


このことを踏まえた上で、「戦車のスフィンクスは、『女性の存在』としても考えることもできます」と伝えて次の話に移りました。(カルマタロットでは、スフィンクスは、『力の女性とライオンを合成した存在』だと考えています)


chikara   BlogPaint


「つまり、以前は戦士であるCさんの為に、スフィンクスの役割を果たしていた奥さんが、最近はその役割を果たしていない、サポートしていない可能性があるとも読めるのです。つまり、カルマ的に考えても、以前は奥さんからのサポートがあって、部下の人たちへのサポートも出来ていたようなのですが、そのサポートが切れてしまっていて・・・しかし、少し気になるのが、お子さんが生まれるタイミングで影響があることは多いのですが、もうお子さんは3才になってるんですよね?・・・こういったケースでは、特に相談者が男性の場合、他に女性がいることが多いのですが・・・」



これをCさんに伝えてみたところ、

「実は子供が生まれてから、奥さんとの関係が上手く行かなくなってきて、その頃に仲良くなった女性との関係が今でも続いており、その女性から結婚を迫られている。奥さんとの関係は冷めており、離婚も考えるが、子供の事や慰謝料など考えると現実的に厳しい。実は、今日は相談するつもりはなかったのだが、今後どうしてゆけばよいのか悩んでいた・・・」ということでした。


そこで、『仕事と女性の関係』について、基本的な内容を解説した後に、「現在の女性関係について今後どうしてゆけばよいのか?」ということをテーマにカードを導くことになりました。最初は奥さんとの関係です。


質問)奥さんと彼女との関係について、今後どうしてゆけば良いでしょうか?

カード)「恋人」 (対応カード:悪魔)


koibito


「今後、どうしてゆけばよいですか?」という質問から導かれたカードが「恋人」ですので、対応のカード「悪魔」が現在の状態を表していると考えます。


akuma


つまり、「現在の『悪魔』の状態を『恋人』のように変更しましょう」という視点からカードを読んでゆくことになります。まずは、現在の状況を表す「悪魔」のカードから読み取れる内容をCさんに伝えてゆきます。



「Cさん自身、この鎖で繋がれた男性のように、現在、思うように身動きがとれない状態のようです。少し大げさかも知れませんが、悪魔から首に縄を繋がれている奴隷のような気持ちなのかも知れません。奥さんや彼女からいつも見張られているような、自由を奪われているような、支配されているような、そんな気持ちではないでしょうか・・・」



devil


「しかし、このカードをよくみて下さい。二人の男女の首に繋がれている鎖にはゆとりがあるのがわかると思います。実は、首に繋がれた鎖は、自分で外そうと思えば、外すことができるようになっています。それをあえて外さない状態でいるのが今の状態であると考えることも出来ます」



「そしておそらく、現在Cさんがこの鎖を外さないのは、Cさんの二人の女性に対する責任感や義務感であり、これは言葉を変えると二人に対しての愛情なんですが・・・しかし、このカードの男性と女性の憂鬱そうな表情を見ると、それぞれが互いに苦しい気持ちの中で、互いに手放すことができず、身動きがとれないような状態になってしまっている・・・そんな風に考えることも出来るのです」



「実は、先ほどの『正義』のカードからも、Cさんの、責任感や義務感が読み取れていました・・・つまりこの『悪魔』のカードの男性が、手放すことが出来ない、身動きが取れないと考えている現状は、もしかしたら、Cさん自身の責任感や義務感、そして今の環境を壊す事へのリスクを回避するために、Cさん自身がこの状況を選択しているのかもしれない・・・そう考えることも出来るということです・・・」



「そしてこの『恋人』のカードは、現在のそんな気持ちや状況を『恋人』に変更してゆきましょう、と伝えているのです・・・」



「悪魔のカードでは、男性と女性が鎖で繋がれていました。しかし、恋人のカードには、その鎖がありません。つまり、『今繋がれている鎖を一旦外してみてはどうでしょうか?』ということなのです・・・」



lovers


「責任感の強いCさんとしては、これはおそらく、中々受け入れ難い内容かもしれません・・・しかし、今は、一度、奥さんと彼女に対する義務感や責任感を手放して考えるべき時のようです・・・つまり、義務感や責任感からの行動では、自分自身の本当の気持ちは見えて来ないはずなのです。一度手放した上で、『自分にとって本当に必要なものは何なのか?自分が本当に守りたいものは何なのか?』をじっくり考えるべきだと思うのです・・・この『恋人』のカードからのメッセージそんな内容です。自分自身にとっての『本当の愛』に気付いていきましょう・・・そんなイメージです」



Cさんはこの話を聞いて、「やっぱり、自分にとって家族は大事。しかし、嫁の態度には我慢できないものがある」ということを話されました。これに対して、『恋人』のカードで続けて解説します。



BlogPaint


「実はこの『恋人』のカードは、三角関係を表すカードでもあるのです。この男性が女性を見ていて、女性は空の天使を見ています・・・この男性をCさんだとするならば、この女性が奥さんで、そして、この空の天使は・・・お子さんなのです。そして実はカルマタロットでは、この二人の関係はこの空の天使を前提に成り立っていると考えます。これは、『子は鎹(かすがい)』だと言いますが、それよりもっと強力なもので、特に女性にとっては、『この二人の存在は、この天使のためにある』『この二人は、天使と出会うために、生まれて生きてきて出会った』というような前提なのです・・・」



「つまり、女性にとって、旦那さんよりも子供に対して気持ちがいくのは当然だということで、それは、この世界の真理の一つだと言えるということなのです・・・つまり、これは何千年も前から繰り返されてきた仕組みなのです・・・そして、だからこそ、男性の浮気が女性の浮気よりも肯定的に扱われるということでもあるのです・・・子供に集中した女性は、男性に対する態度が変わっていることを棚に上げて、男性からは変わらない態度を求めるものであり、男性はそこから逃れるように他の女性を求めるものなのです・・・それがこのカードから読み取れる真理でもあるのです」


この話に、Cさんは納得してもらえたようでした。


次に、先ほどの「正義」の対応のカードである、「戦車」のカードのスフィンクスを指して、「Cさんの去年までの仕事は、奥さんと彼女という2人の存在が必要だった可能性が高いようです」ということを伝えました。(Bさんのセッションの「車の販売のカルマ」と同じ内容です)


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これを聞いたCさんは、「言われていることはよく分かる。しかし、現実的に考えた時に、今の状況のまま続けるのは間違っている気がする。近いうちに、何らかの答えは出さなければいけないと思っている」ということでした。

Cさんのこの言葉を受けて、次のカードを導くことにしました。


質問)今後、具体的にはどんな指針で行動すると良いでしょうか?


カード)「世界」(対応カード:愚者)


sekai    


「まず、世界のカードを見てください。このカードでは、世界の中心にいる女神を、周りにいる四大の象徴が見守っています。まず、世界の女神をCさんだと考えると、Cさん自身が大切に扱ってもらえる環境を整えましょう、というメッセージを読み取ることが出来ます。」


gusha


「次に、対応のカードの『愚者』を見てください。この男性は一人で崖っぷちに立っています・・・これは現在のCさんの気持ちだと考えられます。見守られているというのとは真逆で一人孤独なのです。つまり、Cさん自身がフォローしてもらえるように環境を工夫することが大事だと読むことが出来ます」



「具体的には、Cさんは男性なので、女性から大切にしてもらえる環境を造るということです・・・奥さんや彼女から大切にしてもらって足りることが理想なんですが、もしもそれでも足りない場合、つまり、仕事に影響が出てしまう場合、若い女性が働いているマッサージや、女性のいるお店に飲みに行って、しっかりとお客様扱いしてもらうことが、おそらく最も効率の良い方法になるのではないかと思います・・」



「更に言うと、女性のいるお店に飲みに行くというのは、『お金を支払う相手から大事にしてもらう』ということです。これはそのまま、『お金を支払ってくれるお客様を大事に出来るカルマ』を仕入れることになります」



「おそらくですが、奥さんと子供がいて、さらに彼女がいるという状況では、以前よりも女性のいるお店でお酒を飲める機会が減っているのではないでしょうか? もしかすると、それも顧客が減っている原因の一つであると考えられる可能性があります・・・」



この件についてCさんの同意を得た上で、次に、「カルマの法則」を前提にした「売上アップのための提案」をさせて頂きました。



「カルマの法則では、お客様に車を購入してもらう為には、まずは自分が車を購入することが基本になるのですが・・・」という内容です。



Cさんからは、「欲しい車もあるし、車を買い替えたいのは山々だが、家のローンや今の車のローンもまだ残っている状態で、子供にも色々とお金がかかる。さらに彼女の存在も大事にしてあげたい・・・そう考えると、現状では、車を買い替えるのは難しい・・・」というお話でした。



そこで、「おそらくですが、今、お話しされたCさんの気持ちが、そのままお客様の気持ちなのではないのでしょうか?」と質問した上で、



gusha


「『愚者』のカードを見て下さい。『愚者』の男性をお客様、犬をCさんだと考えると、Cさんは『お客様が自分から離れてゆく・・・』と、そんな風に感じているのかも知れません。しかしお客様としては、それぞれに事情があるはずなのです・・・これは、その業界で結果を出してきたCさんとしては当然の認識だと思いますが、最近はそのことを考え難くなっているのではないでしょうか・・・本当は誰だって、欲しい車を買って、乗りたい車に乗って、豊かな気持ちになりたいはずなのです・・・しかし、お客様も色々な事情があって、『本当は買いたいけど買うことができない・・・』と葛藤していると言えるはずなのです・・・つまり、『車を買い換えたいけど、今は車にお金を使えない・・・』という、Cさん自身の葛藤が、直接、お客様の気持ちだと考えてみることで、お客様の気持ちに対する理解がさらに深まり、結果的に売り上げが良くなる可能性が出てくるはずなのです・・・」



Cさんは納得されたようでしたが、「それでも今は車にお金を使えない・・・」ということでした。そこで代替案を導くために質問しました。



「Cさん自身の趣味や好きな物で、欲しいけど我慢しているもの、なかなか手が出ないなぁ・・・と感じているものは何ですか?」



Cさんは、「欲しいゴルフクラブがあるけど、次かその次のボーナスで買おうと思っている」ということでした。金額を伺うと「5、6万円」ということでしたので、そのゴルフクラブについて、次の質問に答えて頂きました。



○何故そのゴルフクラブが欲しいのでしょうか?
→最新モデル、跳びそう、かっこいい、打ちやすい


○買うとしたらどんなお店でどんな店員さんから買いたいですか?
→専門店で、知識豊富で的確なアドバイスをしてくれる店員さん


○お店に対してどんなサービスを求めますか?
→アフターサービスがあること、丁寧な対応、下取りをしてくれる


○どんな風に勧められたら買いたくなりますか?
→これは持つ人を選ぶクラブです。センスのある人が選ぶクラブです。



質問の途中でCさんから、『これはそのまま、お客様が私たちに求めていることですね?』という言葉がありました。それを踏まえた上で提案をさせてもらいました。



「Cさん自身、すでに理解しているように、ゴルフクラブを買う時の気持ちや葛藤が、そのままCさんのお客様の気持ちであると考えられます。そして、それを想像しながら実際にゴルフクラブを購入することで、これまで購入を見合わせていたお客様が、車の購入に踏み切ってくれる可能性が出てくるのです・・・」



「Cさんが、ゴルフクラブを購入するのに、期待やいろいろな葛藤があると思いますが、車を買うということはその何十倍もの金額の買い物になるはずなのです。つまり、『この何十倍もの葛藤をしながら、お客様が車の購入に踏み切ってくれている』と考えてゴルフクラブを購入して、仕事の接客の際には、『このお客様は、あの何十倍もの葛藤をしながら、購入しようとしてくれてるんだ・・・』というように考えるということなのです・・・この方法によって、自然とお客様に対する感謝や敬意も更に強くなるはずです・・・この方法によって、売り上げが上がる可能性が出て来るはずなのです。どんな人でも、自分に敬意を払ってくれる人から買いたいと思うはずですので・・・」



「さらに、現在Cさん自身が、奥様と彼女との間で葛藤している気持ちも、そのまま、お客様の車を選ぶ時の葛藤だと考えられるはずです・・・」と前置きしたうえで、



「Cさん自身、奥さんと彼女から、なんと言われたらグッと来ますか?どんなことを言われたら、その相手を選ぼうと思えますか?」と質問しました。Cさんとしては、



「(奥さんから)いつもお仕事ご苦労様です。娘と私を養ってくれて本当にありがとう。大事にしてくれてありがとう・・・老後を一緒に過ごせたらそれで良いので自分のやりたい仕事を頑張ってほしい・・・」



「(彼女から)結婚できなくてもいいから、会える時間があったら、会ってほしい・・・私にできることをするから、仕事を頑張って・・・」



ということを言われるとグッと来るということでした。Cさん自身に、この言葉をお客様への言葉に置き換えてもらいました。



「いつもいつもご贔屓いただきまして、本当にありがとうございます。お客様があってこその私たちの会社であり、私たちの仕事です・・・私たちとしましては、お客様とは一生の付き合いを前提に対応させていただいております。どうぞ他社の車を含めて、色々とご検討していただきたいと思います。その上で、私たちの提供する車を気に入って頂けるように、最善を尽くしてゆきたいと思っています・・・」



「お客様がこうやって顔を見せて下さるだけで、私たちとしてはとても励みになります。どうぞ気軽に、お茶を飲むつもりでショールームにいらしてください。お客様の快適なドライビング・ライフのために、私たちに出来ることがありましたら、何でもやっていきます。本気でお力になりたいと思っていますので・・・」



Cさんはこのご自身の言葉を、簡単にメモに取ってお帰りになろうとしたので、最後に提案として以下の内容をお伝えしました。



「今後も、奥様と彼女との間でいろいろな葛藤や、もめごとがあると思いますが、その際には、それぞれに対して、Cさん自身の葛藤を、出来るだけ正直にお話しされると良いと思います・・・女性というものは、好きな相手がどんな気持ちかわからないと、どんどんネガティヴに考えてしまう生き物ですから・・・」




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以上で、仮想リーディングセッション三部作?も最後です。

 

普段のブログでは、中々お伝えすることが出来ない、「カルマタロットの魅力と可能性」についてお伝えしたくて、長文のシリーズになってしまいました。

 

現在、カルマタロット講座には定員まで若干の余裕があります。

 

よろしくご検討いただけたらと思います。

 

(なお、この三回のブログの内容については、講座の中で「補助テキスト」として使用して、今回の記事以上の深いリーディングの技術を解説したいと思っています)

 


 

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