「乾洗(ごんさい)」というのは、「ドライクリーニング」と言う意味。
香港の下町には、こんな洗濯屋さんが至る所にあります。
日本の洗濯屋さんのように、ワイシャツや、家で洗うのには持て余してしまうものを持っていく!と言うのに加えて、「磅洗(ぼんさい)」というシステムもあるんです。
それは、家の洗濯機で洗うものをコインランドリーに持っていくのと同じ感覚。
下着でもシャツでも、バスタオルでも、一つの袋に入れて持っていくと、まず、その重さを量ります。
その重さで「いくら」と言うシステム。この写真にもドラム式の洗濯機がたくさんありますが、それに入れて洗ってくれるのです。そして、洗いあがったものは、ビニール袋に入れて返してくれます。
洗濯屋さんによっては、洗って乾いたままをどさっとビニール袋に入れるところと、きちんと畳んで入れてくれるところがあります。
流行っているのは、もちろんきちんと畳んで入れてくれるお店。
なぜ、「磅洗(ぼんさい)」と言うシステムがあるかと言いますと、香港は家賃が高く、家が狭いのです。洗濯機を置く場所があったら、他のものを置きたい。また、香港は湿度が90%になるときもわりと当たり前にありますし、そもそも物干しスペースがないおうちがたくさんあるんです。
洗濯屋さんの営業時間はたいがいが「朝8時から夕方7時まで」の日曜休み。
だから出勤前に持っていって、退勤時に受け取るとか、
休日の朝に持っていって、午後に受け取るとかが可能なのです。
わたしも香港に住み始めた時には、重宝しました。
嬉しかったのが、「受け取った袋を開けると中の洗濯物がまだほんのり温かい」こと。
なれない海外での一人暮らしのホッとする瞬間でもあったのです。
最近はコインランドリーもできてはきていますが、「持っていくだけで、洗って、ふわふわに乾かして、きちんと畳んでくれて、家に持って帰って開けたら温かい」洗濯屋さんの「磅洗(ぼんさい)」は、健在です!
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