妊娠と、踊りと、育児と、踊り。
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コロナがこの世界を脅かし始めて以降、2020年の3月から音の森でも踊りの講座はお休みになっている。
ちょうどその頃に自分もつわりが出て来ていたし、妊婦が感染したらどうなるか分からないのもあって、音の森のボス、雪絵さんとも相談してそういう事になった。
ただ、有難い事にしばらくしてからオンラインで講座を再開できる事になった。
それが6月末のお話。
その頃にはお腹がだいぶ大きくなって来ていたけれど、毎日ヨガを少しずつやっていたおかげか、思ったよりも体を動かすことは大変ではなかった。
もちろんお腹に誰も居ない時の様には力を入れたり出来なかったし、踊りに使うステップレス(腰に巻くゴムバンド)はすでに長さが足りなかったから、スタゲンと呼ばれる細長い帯(ちょうど安産祈願の腹帯みたいな感じ)を巻かなきゃいけなかったのだけれど。
でもそのスタゲンがかえって大きくなったお腹をうまい具合に支えてくれて、反り腰にしてお腹をぐっと前に出しても問題なく踊ることが出来た。
自分の中で命を育みながらバリ舞踊を踊るって、どんな感覚だろう、と想像つかなかったけれど、意外と普通(笑)というか、なんだかすごく自然にしっくりとくる感じがして、自分でも少し驚いたのを覚えている。
曲がりなりにも10年以上踊りを続けて来て、少し形や重さが変わったところでもう体にとって自然に出来ることになっているんだなぁと、自分の事ながら感心してしまった。
ただ、やはり生徒さん達からしたらどうしても本来の体の使い方が見えづらかったり、力が入りきってなくて見え方が違ったりして、申し訳なかったなと思う。
それでも臨月目前まで講座に参加して下さって、本当に感謝しかない。
そして出産を経て、今年の6月にようやく復帰することが出来た。
今考えると、もっと早く再開できてたかも、と思うけれど(だって世の中のお母さん達は産後3、4ヶ月とかで仕事に復帰する人も多い)。
長らく待っていて下さった生徒さん達にはまたまた感謝、なのです。
蓋を開けてみたら、正直産前の方が講座をするのには楽だった。
何故って、(お腹の)中の人が元気な限り、いくらだっていつだって講座を出来たから。
でも、出てきちゃったらそうも行かないことが分かった。
いくらお父さんと一緒にいても、お腹が空いたり眠くなったりすれば、どうしてもお母さんがいいと泣くのである。
お父さんもなんとか頑張ってあやしてくれるのだけど、小さい人には大人の言い訳は通用しない。
泣いて泣いて泣きまくるので、仕方なく家事の時さながら背中へおぶってレッスンするしかなくなる。
幸い、そうるすと大人しくしていてくれるので、助かる。
ただ。。。。重い。。。
オンラインレッスンを再開した時、彼の体重はすでに8kgちょっと。
その人を背負ってバリ舞踊を踊るのは、なかなか大変なことだった。
諸先輩方もきっとこうしてやっていたのだろうけど、本当に頭が下がる。
上下運動をすれば膝にくるし、バランスも取りづらいから余計に力を使う。
それでも、レッスンに集中しつつも時々背中の暑さ(ちなみに汗はお互いびしょびしょ😭)にふと我に返ると、「お腹に居た人が背中に移動して、また一緒に踊ってるんだな」なんて思えてきてちょっとクスッとおかしくなってしまう。
こんな事いつまでも出来ないのだから、今にうちに楽しませてもらおうかな。
背中で踊りの曲やレッスンの様子を聞いているのはどんなだろうか、と彼に聞いてみたいと思う。
まだ喋れないけど。。。
もう少し大きくなって歩けるようになったら、少し教えてみようかな〜。
踊りは全部の指上げるんですけど?