2007年06月10日
柳亭市馬独演会
6月6日(水) 横浜にぎわい座
出 演 者 演 題
柳亭 市朗 た ら ち ね
柳亭 市馬 片 棒
小沢 昭一 随 談
柳亭 市馬 七 段 目
自ら銘打って通った、にぎわい座三連夜の最終日ともなると、疲れるのかと思いきや...
案外通えてしまえた。
そして、三連夜のうちで一番面白かった日だった。
にぎわい座の目の付けどころ、企画力は素晴らしいかった。
市馬師当人が、ネタよりも覚えていると豪語する昭和歌謡。
ゲストの小沢昭一さんも昭和歌謡を愛する一人で、共通点もある。
客入りは、1階席が埋まり、2階席が半分くらい埋まるほどの上々の入り。
出 演 者 演 題
柳亭 市朗 た ら ち ね
柳亭 市馬 片 棒
小沢 昭一 随 談
柳亭 市馬 七 段 目
自ら銘打って通った、にぎわい座三連夜の最終日ともなると、疲れるのかと思いきや...
案外通えてしまえた。
そして、三連夜のうちで一番面白かった日だった。
にぎわい座の目の付けどころ、企画力は素晴らしいかった。
市馬師当人が、ネタよりも覚えていると豪語する昭和歌謡。
ゲストの小沢昭一さんも昭和歌謡を愛する一人で、共通点もある。
客入りは、1階席が埋まり、2階席が半分くらい埋まるほどの上々の入り。
一番弟子の市朗さん、師匠同様に明るく一席。
満面の笑みをたたえて楽しそうにやっている。
師匠の会でこういう役目を果たせるというのは嬉しいのかもしれない。
『さぁ、うちの師匠の独演会が始まりますよぉ〜』という空気が整えられて行く。
いわば露払い。
だからといって腐らず、前座とはいえ高座を大事にしている姿勢は好感が持てる。
師匠譲りの明るい芸風を踏襲しているのも。
●市馬師 一席目
弟子の高座の後に颯爽と登場して来た市馬師。
ガタイも芸のスケールも大きい。
ただでさえ大きいガタイが一段と大きく見える。
ゲストが小沢昭一さんというのもあって、嬉しそうに喋り始める。
昭和歌謡という、共通の話題が二人にはあるからいろいろ話が聞けるのを楽しみにしていたようだ。
市馬師が子供の頃に夢中になって聞いていた音楽の歌い手さんたちを小沢さんは間近で見ているのだから。
高座も楽屋裏での話も楽しみにしているのが嘘偽りがないのがわかった。
いつも楽しそうに喋っているが、いつになく楽しそうな顔をしている。
片棒といえば、三人兄弟が親の葬式をどう企画するかが面白い噺。
長男はとにかく盛大に、次男は賑やかに、三男は経済的にやるのだが、市馬師の本領を発揮するのは次男の企画を語る場面。
葬列の先頭を木遣り歌で出発するのは、聞いていて『もっとやれー!』と言ってしまいたくなるほど見事な声。
祭囃子や山車の葬列はとにかく賑やかで、テンポが良い。
神輿を出すシーンは担ぎ手たちの掛け声に乗じ、美空ひばりの『お祭りマンボ』まで歌う茶目っ気も出して来る。
柳家の優等生のような師も程よく羽目を外して笑わせるサービス精神が心地良かった。
●小沢昭一さんの随談
聞くまでは、団菊爺的な陰気な高座かと思い込んでしまい、気が重かった。
『寝床の旦那と変わらないのではないか?』と。
ところがどっこい。
これはものの3分もしないうちにあたしの偏見だったことを悔い改める結果になった。
小三治師の親友でもあり、一目置く人だけのことはある。
末広亭で膝がわりを10日間務めただけのことだけはある。
ましてや、単なる客寄せパンダで小三治師の膝がわりに据えることなど有り得まい。
相応の物があってこそだ。
『小三治師もこういう風に喋れば...』と昨日の高座をふと思い出す。
とても明るくて、張りのある良い声で、『喋らせてくれるの?』と嬉しそうに喋る。
確かに年齢的には年寄りの領域で、喋る内容も古いには違いないが、聞いていて陽気で楽しい。
ちょっとどころかいつまでも聞いていたいと思った。
『こんな爺さんがいるんだったら、いつか俺もこんな歳の取り方をしてみたい』とさえ思う。
随談とはいえ、ダレそうなところへ細かいくすぐりを入れて空気を操り、落語の要素を取り入れて喋っていたのは見事。
最後に一曲ハーモニカを吹いて高座を降りるのが御約束だそうで、吹いたのは『赤いくつ』
横浜にぎわい座ということもあり、お誂え向きの一曲。
正直、アコーデオンを奏でる色物芸人さんが陰気にやるので嫌いな曲だったが、小沢昭一さんがやるんだったら全然OK。
『良いもの見せてもらっちゃったなぁ〜...』とちょっと幸せな気分になった。
●市馬師 二席目
ネタ出しの二席目は、音曲も入った十八番の七段目。
出囃子は中の舞に乗って、袴をはいて颯爽と登場。
にぎわい座へのリップサービスもさりげなく入れ込んで賑やかに一席務める。
DVD・ワザオギ落語会vol.1でも収録されている一席が生で見られるだけでも幸せ気分だった。
もちろん、噺の構成は江戸版の王道。
時々入れ事をする茶目っ気のある高座だったが、ガタイが大きい人が大きい動きだから豪快な一席。
かといって、威圧的ではない。
スケールの大きい、それでいてどこか温かみのある高座はいつまでも寄席で聞かせて欲しいなと思う。
満面の笑みをたたえて楽しそうにやっている。
師匠の会でこういう役目を果たせるというのは嬉しいのかもしれない。
『さぁ、うちの師匠の独演会が始まりますよぉ〜』という空気が整えられて行く。
いわば露払い。
だからといって腐らず、前座とはいえ高座を大事にしている姿勢は好感が持てる。
師匠譲りの明るい芸風を踏襲しているのも。
●市馬師 一席目
弟子の高座の後に颯爽と登場して来た市馬師。
ガタイも芸のスケールも大きい。
ただでさえ大きいガタイが一段と大きく見える。
ゲストが小沢昭一さんというのもあって、嬉しそうに喋り始める。
昭和歌謡という、共通の話題が二人にはあるからいろいろ話が聞けるのを楽しみにしていたようだ。
市馬師が子供の頃に夢中になって聞いていた音楽の歌い手さんたちを小沢さんは間近で見ているのだから。
高座も楽屋裏での話も楽しみにしているのが嘘偽りがないのがわかった。
いつも楽しそうに喋っているが、いつになく楽しそうな顔をしている。
片棒といえば、三人兄弟が親の葬式をどう企画するかが面白い噺。
長男はとにかく盛大に、次男は賑やかに、三男は経済的にやるのだが、市馬師の本領を発揮するのは次男の企画を語る場面。
葬列の先頭を木遣り歌で出発するのは、聞いていて『もっとやれー!』と言ってしまいたくなるほど見事な声。
祭囃子や山車の葬列はとにかく賑やかで、テンポが良い。
神輿を出すシーンは担ぎ手たちの掛け声に乗じ、美空ひばりの『お祭りマンボ』まで歌う茶目っ気も出して来る。
柳家の優等生のような師も程よく羽目を外して笑わせるサービス精神が心地良かった。
●小沢昭一さんの随談
聞くまでは、団菊爺的な陰気な高座かと思い込んでしまい、気が重かった。
『寝床の旦那と変わらないのではないか?』と。
ところがどっこい。
これはものの3分もしないうちにあたしの偏見だったことを悔い改める結果になった。
小三治師の親友でもあり、一目置く人だけのことはある。
末広亭で膝がわりを10日間務めただけのことだけはある。
ましてや、単なる客寄せパンダで小三治師の膝がわりに据えることなど有り得まい。
相応の物があってこそだ。
『小三治師もこういう風に喋れば...』と昨日の高座をふと思い出す。
とても明るくて、張りのある良い声で、『喋らせてくれるの?』と嬉しそうに喋る。
確かに年齢的には年寄りの領域で、喋る内容も古いには違いないが、聞いていて陽気で楽しい。
ちょっとどころかいつまでも聞いていたいと思った。
『こんな爺さんがいるんだったら、いつか俺もこんな歳の取り方をしてみたい』とさえ思う。
随談とはいえ、ダレそうなところへ細かいくすぐりを入れて空気を操り、落語の要素を取り入れて喋っていたのは見事。
最後に一曲ハーモニカを吹いて高座を降りるのが御約束だそうで、吹いたのは『赤いくつ』
横浜にぎわい座ということもあり、お誂え向きの一曲。
正直、アコーデオンを奏でる色物芸人さんが陰気にやるので嫌いな曲だったが、小沢昭一さんがやるんだったら全然OK。
『良いもの見せてもらっちゃったなぁ〜...』とちょっと幸せな気分になった。
●市馬師 二席目
ネタ出しの二席目は、音曲も入った十八番の七段目。
出囃子は中の舞に乗って、袴をはいて颯爽と登場。
にぎわい座へのリップサービスもさりげなく入れ込んで賑やかに一席務める。
DVD・ワザオギ落語会vol.1でも収録されている一席が生で見られるだけでも幸せ気分だった。
もちろん、噺の構成は江戸版の王道。
時々入れ事をする茶目っ気のある高座だったが、ガタイが大きい人が大きい動きだから豪快な一席。
かといって、威圧的ではない。
スケールの大きい、それでいてどこか温かみのある高座はいつまでも寄席で聞かせて欲しいなと思う。
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