2010年09月

2010年09月13日

佳水園へのアクセス

佳水園へは桧皮葺(おそらく)屋根を冠した門から入りますが、その門からは佳水園の建築の容姿が額縁に納まるかのように望まれます(写真左)。門を潜ってまっすぐ進むと建築を背景にした庭園が視界に入ってくるが、右手には自然の岩盤を利用した滝(酒に見立てる)を見、また滝の音を聞きながら(写真中)、正面には盃に見立てた円形の苔庭に突きあたったところで後ろへ折り返してエントランスに入る、というアクセス方法をとっています。このエントランスの前に立つとはじめて庭園の全貌を望むことが出来る(写真右)。
この一連の行程では門に入る前からいいポイントを少しずつ披露しながら、視界を徐々に拡げ建築に入る直前に全体を認識させるという手法をとっています。さらに建物中に入るとエントランスロビーや庭を取り巻く廊下など、庭を鑑賞する様々な視点が用意されています。   つづく  才本 清継




佳水園 門佳水園 アプローチ佳水園1

2010年09月09日

佳水園の建築

佳水園の建築は、前回取上げた佳水園庭園の徳利に見立てた瓢箪型と盃に見立てた円形を取り囲むように、建てられている。庭を囲む部分の軒高は低く抑えられているため安定感があり、またこの小さな庭に対しても威圧感を感じさせないスケール感をもっている。平面図を解析していくと、このほどよいスケール感を可能にしたのはその平面によることが理解できる。この庭の周辺は各宿泊室を繫ぐ廊下になっており、廊下の天井高は宿泊室部分より低くできるため、その外観の軒高もより低く表現できることが可能になったわけであります。(中央写真は廊下内部)その結果、屋根を見ると複雑な形となっています。庭に面した廊下の軒先の高さは低く一定に揃え、その奥には宿泊室の屋根が覆いかぶさるように乗っております。雨水のことなどを考えると納めるのにかなり無理がありそうですが、見事に美しく軽快に表現しております。ここまでもっていく執念は如何ばかりのものでしょうか。右写真は廊下から眺めた庭園。   つづく  才本 清継



佳水園1佳水園内部5佳水園廊下より