有馬『琲世』

『アキラから報告を聞いた』

『… “仕事に甘さが見える” …』

『 “喰種の駆逐に躊躇がある” 、とー』

冒頭は どうやらかつての 有馬へやにて軽く指導をうけているような佐々木のところから

『…いつも言っているだろう』

 

『… “喰種と話すな” 、とー』

 

カネキ「….」

 

「(ー有馬さん…)」

 

「(ー結局、あなたが望むような捜査官にはなれなかった…)」

 

「(あなた視点、 “喰種” に同情をかけ… “コクリア破り” を敢行しようとしている…)」

「(あろうことかー)」

 

「ー恩師であるあなたに刃を向けて)」

 

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「(…怒っていますか それとも悲しんでいますか)」

 

 

「(…僕は、)」

 

「(…最後まで貴方がわからなかった)」

 

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「( 琲世(ぼく)は あなたの期待に応えようとした )」

 

「(なのに、)」

 

「(戸惑いも、躊躇も、)」

 

「(貴方は見せない)」

 

 

「(有馬さん…)」

 

「(本当は戦いたくないです…)」

 

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有馬の攻撃がカネキをかすめる

 

「…」

 

「(…僕だけですか)」

 

「(…本当に…)」

 

 

「(ー喋ってくれないんですねー)」

 

 

12月19日、流島上陸5日目

吉時「ー戦局は?」

*「地の利は向こうにあります」

「ゲリラ的な襲撃を警戒して慎重に各地を制圧していますが時間はかかるかと…」

場面は どうやら丁度コクリアの状況がこちらサイドへ届いた様子のところへ

*「!」

「局長…」

吉時「なんだ?」

*「コクリアが…」

吉時「…!ー」

 

*「…いかがされますか」

 

吉時「…流島の局員には知らせるな 動揺が広がるだけだ」

「区内に残った防衛班を回せ…」

*「ハ…」

 

吉時「(ー頼むぞ、有馬…)」

 

 

安浦「ー…瓜江先輩」

瓜江「ああ…ー」

間には 短く瓜江らの描写も

息切れしている才子「ーぶひィ ぶひィ…」

 

瓜江「ー…匂うな(この血液臭…)」

 

「(…六月ー)」

 

カサ…

ニコッ

ファサリ…

冴木「ーかわいいよ」

「かわいい」

「お、おひめさまみたいだー」

場面は どうやらあの場所で花の冠を六月にかぶせ ひとり興奮しているような冴木の様子へ

「ーなんでも似合うね」

「かわいい!」

「すごい」

「かわいいよ」

「きゅーと」

「かわふ」

「わふーる」

「わふぅ…」

「かわい」

「似合うよ」

 

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冴木「(ー女の子はとにかく褒める…!!)」

「(そう本に書いてた!)」

 

 

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冴木「ー!」

冴木「ー…なんだよその目は…」

「なんだよ」

 

表情をかえ 拳を強くにぎる冴木

 

冴木「ー褒めたのに…」

 

「きいいいッッ!!」

 

「(一生懸命褒めたのに!!)」

「なんでだ なんでなんだ!!」

冴木が 六月を激しく殴りつづけるような音が空間内に響きつづける

 

「ー男と女が二人ッ!!愛し合うしかないじゃないか!!」

「なんで なんでん でん!! なんで なで!!」

「なんで僕をそんな目で見るんだ!!」

「優しくしてるのに!!」

 

「おかしいよ君は!!」

「頭がおかしいよーーーッッ!!ー」

 

激しく殴られ続け 次第に目がうつろなになっていくような六月「…ー」

 

*『(ーなんだその目は!!)』

六月『…』

*『優しくしてやってんのに…』

『パパだぞ!!もっと俺を尊敬しろ』

 

『俺のオタマジャクシごときが!!ー』

場面は 父となのる酔っ払った男に 激しく殴られているどうやらかつての六月のところへ

また その男は六月の髪を乱暴に掴んだかとおもうと 強引に家の中をどこかへと引きずっていく

六月『痛い…はなして はなしてよッ』

父『はーいやめませーんはなしませーん』

『バッキバッキバッキバッキー』

その最中 角からその様子を怯えるようにうかがっている、おそらく母親のような女へと視線をうつす六月 だったが

その母はただ怯えるばかりで なにも動こうとはしてくれない様子

 

父『ー海にかえれよ それか天国(おそら)!!』

視線を落とす六月『…ー』

 

そして 父は浴室へと到着したかと思うと 六月の頭おさえバシャバシャと水面へと突っ込みはじめる

父『ー尊敬を!!』

『大いなる尊敬をこの腐れ親父にしてごらん!?!?』

苦しそうな六月『げはっ』

 

父『 “最高” と言え!!』

『この豚女!!』

六月『ごほっ!』

父『「尊敬するまで息すんじゃねぇ!!ー』

 

六月『ーさ…』

 

『さ…いこう… おとうさん最高おとうさんー』

父『ハァ…ハァ…ー』

ようやく出たその六月の言葉に 父はやや様子をかえるようにし

ぐったり浴室の床に寝そべっている六月へと視線を落とす

父『…最高か』

ぐったりとしつつ小さく声をだす六月『…最高…です…』

父『ーそんなに最高?』

六月『最…高…です…』

 

じい…

 

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父『では、』

『…最高な父として、』

『目に見える尊敬を享受しちゃうかな…』

その視線は ぬれて透けるようなシャツを着たままの六月のその胸に注がれているようにも

 

 

『(ー空や海を自由に走れたら、 すぐにでも、ー)』

冴木「ーさっきはごめんね…」

『(ーここから逃げ出せるのに。)』

 

場面は あの空間の床で 添い寝をさせられるかのようにして横にされ そっと愛でられているかのような六月のところへ

 

冴木「ー君を愛してるんだ…」

「だから本気で叱る…殴る…」

 

六月「(ー私はきっとこういう運命なんだ)」

 

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冴木「ーね…? わかるだろ…」

六月「…うん…」

 

「(ー男に奪われるばかり)」

 

冴木「幸せかい?」

六月「うん…幸せ…」

 

「(ー…手も足も出ない。)」

 

冴木「ーよかった 愛してるよ…」

「そうだ!」

 

「崖の下に花畑があったんだ」

「ー今度君にも見せてあげる」

 

場面は 再び戦闘中のカネキたちへ その足下に花が

カネキ「(ーなんども稽古はつけてもらったけど)」

「(本気で手合わせるのは初めてだ…)」

 

「(ーでも…ついていける…!!)」

激しくうちあう両者

 

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既に大量の汗をその顔にみせるカネキと 汗ひとつみせていない様子の有馬

 

「(ー…絵や文章、創作物で同一の表現を繰り返してしまうのは、)」

「(それはその表現が得意だからではなく、)」

「(根底にコンプレックスを抱いているからだー)」

 

ガガガガガ

 

カネキ「(ー…有馬さん)」

 

「(わずかですが)」

「(あなたには防御(ガード)の “偏り” がある)」

 

「(向かって左、あなたの…)」

 

「( “右目側” ー!!)」

 

「(ここで生じるタイムロスを…)」

 

「(次の一手にー)」

右目で背後の視線をおくるような有馬「…」

 

 

「(つなげ)」

 

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有馬「まじめにやれー」

カネキの両足をとばす有馬

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