■進撃の巨人 82話 ネタバレ 「勇者」です。
アルミン
「エレン…作戦は以上だ。あとはすべてを実行に移し、超大型(ベルトルト)を騙すことさえできればこの勝負、僕達の勝ちだ」
ジャン
「いいか!?超大型はアルミンとエレンで何とかすると信じろ!俺達は鎧をアルミン達の方から遠ざければいい!微妙な距離を飛び回って注意を引け!」
ミカサ・サシャ・コニー
「了解!!」
4人は鎧の巨人に向かうが巨人は相手にする素振りも見せず、まっすぐに壁の方に走り続ける。
ミカサ
「!?」
コニー
「な!?無視かよ!?」
ジャン
「野郎!!エレンに狙いを絞る気か…!?」
ミカサはすぐに反転して鎧の巨人を追う。
ミカサは雷槍を鎧の巨人の左足の膝裏に打ち込むと鎧の巨人は体制を崩し倒れ込む。
ジャン
「オイ!?」
ミカサ
「鎧の注意を引けないのなら今ここで息の根を止めるしかない。ここでエレンとアルミンを守る」
ジャン
「ああ…わかった!!」
コニー
「雷槍は残り3本だぞ!?クソっ……でも!!」
サシャ
「やるしかありません!!だって…戦わないと!!勝てませんから!!」
4人は空から鎧の巨人を取り囲む。
ライナー(鎧の巨人内)
(___何だ!?今何を食らった!?一撃で鎧の膝が砕けたのか!?)
ライナー
(何があったんだ…?状況がわからない…力もあまり残ってない。…だが、あそこにエレンがいる。エレンを奪い去ることが俺達の勝利であることに変わりはないはずだ。
そうだろベルトルト。早くこいつらにカタを付けてそっちの加勢に行くからな)
ベルトルトも壁の前からライナーの様子を確認する。
ベルトルト
(向こうに行った4人はライナーの相手。奇しくも爆風から生き残ったエレンについてた104期生のみんなだけか…正直言えば…みんなまとめて吹き飛んでほしかった…)
(僕に見せてくれ、君達が最期に何を残すのか…)
アルミンとエレンはじっと超大型巨人を眺めている。
アルミン
「自分で考えた作戦だけど、成功は…僕がどれだけ耐えられるかで殆ど決まるなぁ」
エレン
(アルミン…お前…まさか…)
アルミン
「……エレン…悪いけど僕は海を見るまでは死ねない。だから大事に至らない辺りで切り上げるけど…後は任せたよ?ほ、ほら…僕ってそんな…勇敢じゃないから」
エレン
(いいや…違うぞ……オレが知ってるお前は…)
アルミン
「エレン…わかってるよね?」
アルミン
「だから何があっても僕の作戦守ってくれよ!?」
そう言うとアルミンはエレンの肩から降りる。
エレン
(ク…クソッ……)
突然エレンの体はグラリと体制を崩し、壁の上から落下し地上に落ちる。
アルミン
「エレン!!」
ベルトルト
「やっぱり…勝負はもう付いてたんだ…おそらくは重度の脳震盪。まだまともに立ち上がることもできないようだね。もう十分だ、終わりにしよう」
超大型巨人はアルミンに向かって腕を振りかぶる。
壁を飛び降り攻撃をかわしたアルミンはアンカーを腕に巻きつけた反動で巨人の顔の前まで飛び、もう一度アンカーを発射する。
ベルトルト
「アルミン…君は最期までよく戦ったよ」
超大型巨人は体から熱風を発し始める。超大型巨人から煙が上がったことを離れた所からミカサが確認していた。
ミカサ
「エレン…アルミン…。いや、2人に任せた。私達は鎧を殺る。」
ジャン
(3本の雷槍で鎧を仕留める方法があるとすりゃ…もうこれしかねぇ…奴が動けねぇうちに勝負を懸ける…勝負は一度きり、どうなろうとこれが最後だ)
ジャンが鎧の巨人の背後から大声を上げながら斬りかかる。
ジャン
(まず俺が囮になる。)
鎧の巨人は家の屋根ごと背後のジャンを振り払う。屋根の破片に紛れながらサシャが1本目の雷槍を発射するが、これは頭の上を通過し、代わりに破片が顔面に直撃する。
(コニーとサシャは雷槍を2本使って両側から鎧の顎を狙え)
サシャの反対側から発射されたコニーの雷槍は鎧の顎に命中し顎の右側が破壊される。
ライナー
(!?)
コニーはそのまま屋根の破片を受けて負傷したサシャを抱きかかえて遠ざかる。ジャンも破片が刺さり無事ではない様子。
ジャン
(顎を吹っ飛ばされたら鎧の口が開くはずだ。ミカサは残りの1本で鎧の口の中からうなじを狙え)
(なぜアンカーが外せないんだ、近づくことはできないはずなのに…)
アルミン
「やっぱり!!骨は消費しないんだ!!肉に刺さらなければアンカーは抜けない!!」
アルミンが放ったアンカーは超大型巨人の歯にしっかりと刺さっている。
「そして何より!!熱風を放っている時は筋肉を動かせない!!」
ベルトルト
(けどアルミン…それが君の最後か?君がその知恵を絞ってようやくできる抵抗は…そうやって炙られ続けることなのか?)
アルミン
「息が!!これ以上はもう…!!イヤ、まだだ!!この程度じゃ足りない!もっと時間を稼ぐんだ!!」
(今、楽にしてやる)
超大型巨人は熱風の勢いを上げるとアルミンの体は焼かれていく。
アルミン
「ッ!!……(…耐えろ、まだ 離すな。エレンに託すんだ、僕の夢、命すべて。僕が捨てられる物なんてこれしか無いんだ。きっとエレンなら、海に たどり 着く)」
アルミンの服は焼けてなくなり、生身の体が熱風にさらされて黒く焼け焦げていきついに剣の柄から手が離れる。
一方、ミカサは雷槍を持ったまま鎧の巨人の前に立ち尽くしている。
ミカサ
(口は開いてない…それでもやるしかない)
コニー
「ミカサっ、無茶だ!!」
???
「___イヤ、よくやった!!」
コニーの後ろから声がし、同時に発射された雷槍が鎧の巨人の左顎で爆発する。
ライナー
「んな!?」
ハンジ
「今だ!!ミカサ!!」
ガコッと開かれた鎧の巨人の口に向かってミカサが飛ぶ。巨人も右腕で応戦するが、ミカサはそれをかわして雷槍を口の前で構える。
ライナー
「オイ…まさか…」
ミカサ
「ライナー、出て」
ベルトルト
「終わった…」
黒焦げのアルミンを見てベルトルトはそうつぶやく。
「さぁ…次は…エレンと馬を…」
地上に落下したエレンを見てベルトルトは目を見開く。
「これは…硬質化…?…え?」
エレン
「殺った」
エレンは超大型巨人のうなじからベルトルトを切り離す。
ベルトルト
(陽動作戦…最初にエレンは動けないと思わせたのも、アルミンの抵抗も…硬質化した巨人のカカシを造るための時間稼ぎ…すべては僕の周りに敵がいなくなったと思い込ませるため…
僕の隙を作るための…)
エレンはアルミンの前に立ち、作戦を伝えられた時の言葉を思い出す。
アルミン
『一緒に海に行くって約束しただろ。僕がエレンにウソついたことあった?』
エレン
「クソ…わかってたハズなのに…」
■進撃の巨人 最新83話 ネタバレにつづく…