■宇宙兄弟 274話 ネタバレ 「リッテンディンガー峡谷」です。
ブギーと乗っていたバギーをロープで結び、急な上り坂をエディとムッタがバギーを押している。
ムッタ
「ぐう…っ、やばいぞこの斜面!よりによってブライアンがこんなルートを通ってたなんてっ(このペースじゃ…安全な時間内に基地まで帰れない…!)」
エディ
「とは言ってもこの轍を見失ったら俺たちは迷子だ、従う他ない!大丈夫だムッタ!上った先には”下り”がある。」
ムッタはサンフラワーでのやり取りを思い出す。
【ムッタ回想】
ブギー
「馬力ハ、ソリャ馬並ミニアリマスケド…」
エディ
「OK!ブギーの力を借りよう、デザーでつないでバギーを引っ張ってもらう。俺とムッタはバギーを押して走る。この”SHARON”を基地まで運ぶ__!」
ムッタ
「そうか…こっちの方が近いんだね。」
エディ
「いや…そうじゃない、左側の轍の先には___」
【回想終わり】
ブギー
「ダメデス!コノ斜面デ電池が切レソウデス!」
ムッタ
「え…!?こんなとこで止まんなよ!がんばれブギー!」
【ムッタ回想】
エディ
「左側の轍の先には___おそらく”リッテンディンガー峡谷”がある」
ムッタ
(………リッテン……!)
エディ
「覚えてたかムッタ…この名前……」
ムッタ
「も…もちろんだよ…忘れるわけがない……しかも同時に__エディがやろうとしてることが分かったよ」
【回想終わり】
ムッタ
「あと少し!」
エディ
「行け行け行け!」
ムッタ
「上がれ!ん゛おお゛おお!!」
バギーを押しながら坂を駆け上った2人は下を向いて息を切らしている。
ブギー
「上リ切リマシタ…」
ブギーもバッテリーの残量のせいか小刻みに震えている。
ムッタ
「あれが…」
エディ
「ああ、着いたぞ」
峡谷を見るムッタはJAXAでヒビト救出の際に自分が地図を指差したことを思い出す。
エディ
「ニュートラルで坂を下るぞ、バギーの運転はムッタ。ブギーは自分で下りてくれ」
ブギー
「了解デス」
エディがロープとのジョイントを外すとブギーは勝手に前に進みはじめる。
エディ
「さあ行くぞ!」
ムッタ
「OK!」
バギーを押し下り坂に入るとバギーは重みで下り始める。
エディ
「よし!今だ!乗りこめムッタ!」
アンディとフィリップはビートルに乗って移動中。
フィリップ
「そろそろ基地に帰れたかな、ムッタとエディ」
アンディ
「そうだな…時間的にはもう帰ってていい頃だ」
フィリップ
「……よーし到着。こっちも片付けるか」
坂を下ったムッタ達は、ブギーとバギーを再度繋いで移動を始める。
ムッタ
「『水を飲む』ON…!」
宇宙服内のストローが起動し、ムッタは水分補給。
「OFF」
エディ
「もう少しだ、頑張れ…!必ず…ミッションを達成させるぞ」
ムッタ
「了解!」
2人は一歩一歩前に進む。
エディ
「見ろ…ムッタ、はは…あったぞ…!」
「俺たちを救う…”第2の轍”だ」
ムッタ
「なんか…今となっては笑える轍だね…一直線に谷へ突っ込んでる…」
ムッタはジッと轍を見つめ、エディに話かける。
「エディ!ここに降りる役、やっぱり俺にやらせてくれねーかな……どーしても…見てみたいんだ、日々人が……見てきた風景を…俺も」
エディは黙ってムッタの方を見ている。
「大丈夫、俺がちゃんと回収して戻ってくるよ。日々人たちのバギーから、残されたもう一つのバッテリーを!」
■希望への動力源を、”弟”から受け取ろう!次回は27号に掲載!
■宇宙兄弟 最新275話 ネタバレにつづく…