2023年05月18日

コロナで変わった世界・サーフィンで変わった私

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インドから戻り、『やっぱり海外は解放感があって良いよなぁ・・』なんて言っていたその舌の根も乾かぬ間に、先輩から『スンバワ島のレイキーピーク行くけど、来る?』とお声がかかり、『行けると思います。て言うか、行きます(笑)。』と即答する私



とは言ったものの、今まさに3月決算(5月申告)で会計事務所の繁忙期



それでも今回、「とにかく行く」を前提にスコ〜ンと細かいことは考えずにすぐにアクションを起こして旅を実行に移すことができた自分は、サーフィンを始める以前の“昔の自分”からしたらずいぶん変わったなぁとシミジミ思うのです。



それもこれも、サーフィンを(39歳から)始めて、人生観がガラリと変わり、それがだいぶ板についてきたから・・。




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しかし、いざ日程を組むため飛行機のフライトを検索をしてみたのですが、コロナの影響で各航空会社がフライト数を大幅に減便をした後、まだ未だにフライト数は回復していないようで、思うような日程が組めないのです。


さらにチケット代も、以前では考えられなかったような「うそでしょ?」というような価格が設定されており、ネット検索をしながらだんだんとウンザリした気持ちになってくるのですが、「行ける時に行く!」という固い決意に1mmのブレも生じる訳ではありません。



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なんとかエアチケットの手配を終えてホッとしたのもつかの間、各国ごとにVISAや検疫に関する手続きが以前より煩雑化していて、(事前に調べないで行く自分が悪いのですが)空港のチェックインカウンターで『〇〇のアプリはダウンロードされていますか?』とか『〇〇の申請は既にお済みですか?』とか聞かれて慌てて空港のカウンター横でそれら手配をする始末で、空港でのんびりビールを飲んでいる場合ではないのです。


コロナでガラリと変わってしまった世界は、まだ完全には元には戻りきっていないようなのです。



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そんなこんなを乗り越えて、『繁忙期にもかかわらず、さまざまな困難を乗り越えてここまでやって来た俺ってなかなかヤルじゃん!』とばかりに、ちょっと“デキる男”になったような気分で意気揚々とデンバサール空港に降り立ったのですが・・



空港近くのホテルで先輩方と合流した瞬間に、私の鼻っ柱はポッキリとへし折られてしまったのです。



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なんでもその先輩方は、私と合流する前に既にメンタワイで約2週間のボートトリップを終えてそこに来ており、この後私と一緒にスンバワ島で(私より数日多い日程で)サーフィンをして、その後さらにオーストラリアに行くと言うではありませんか💦。


それに引き換え、私の器の小さいこと・・小さいこと・・😢


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でも不思議なことに、日本に居て、お金持ちや、モテモテの美男美女や、世間から引く手あまたの人気者や、成功者や、そんな誰かと自分を比べて『いいなぁ・・』なんて思うことなんてまったく無いというのに、バリに着くや否やこのざまです(汗)。



こうなったら、『いったい何なのだ?』って、ビンタンビールを飲みながら考えざるを得ないではありませんか・・。



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それってきっと・・


“欲”に起因していると思うのです。



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たぶん私は、家族や、友達や、今の所得や生活レベル(周囲の税理士や顧問先の社長からしたらホンのささやかなものに過ぎませんが)について「自分にとって十分だ」と満足をしているのだと思うのです。


たとえばもっと収入があったなら、今よりも買うことができるモノの選択肢は増えることは分かっていますが、特段にタワマンも高級車も欲しいとは思いませんし、食事もミシュランの星がついた有名店でなくてもちゃんとしたものを出してくれるお気に入りのお店が何軒かあれば十分だと思っています。



友達(人間関係)なんてむしろ今よりグッと減らして、面倒から逃れたいとさえ思っているくらいだし・・



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私の“欲(手に入れたいと思っているもの)”って、きっと・・・大きい波にチャージできる健康な体と、いつでもどこにでも行くことが可能な時間的余裕と、面倒くさくない人間関係と、冷たいビールと(笑)


そんなすべてが、日本から離れるや否や、私の目の前に「ド〜ン」とテンコ盛りで提示されて、私は『アワワワワワ・・』と動転してしまったのです。



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そう思うに至った理由も、自分では分かっています。


端的に言えば・・私は色々なものをあきらめて捨ててしまったのです。



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大切な人との死別に絶望したり・・


大切な人が病魔に侵され、今まで通りの生活が送れなくなっている姿に直面してどうにもやるせない気持ちになってしまったり・・


どんなお気に入りのモノだって、1年もしたらそれが有るのが当たり前になって、また次が欲しくなるって分かっているし・・



そんな経験を幾度も繰り返しながら、時には『そんなに手放して悲しいものなら、最初から手にしない方が楽じゃないか』なんて極端なことを考えてしまったり・・



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その時々に、悲嘆に暮れたり、開き直ってみたり、強がってみたり



色々あるけれど・・そんなこんなを繰り返した結果、私の場合は最後には“ミニマム”と“肯定”が残りました。



一言で言えば、このブログでも良く使用する“知足”がそれにあたります。



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「もっともっと」と欲を出してもキリがないし・・


それならばと結局最後に行きついたのが、「だったら本当に好きなものとか信じられるものだけを抱きしめて、ただひたすら『これでいいのだ』とバカボンパパのようなことを言って笑っていればOK」・・みたいな、長考した割には大したことのない凡庸な結論だったのです(笑)


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saiaki555 at 18:32|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック  | favorite

2023年05月09日

ムスコノカノジョ



『か〜わ〜い〜い〜!!』


妻も、娘も、私も、息子の彼女のKellyちゃんにもうメロメロだったのです。


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日本人家族の家族旅行・・それもインド在住の長女どデリーで合流して、ただインド国内を大したアテもなくフラフラするだけが目的の旅なのに・・


そこに「一緒に行きます」というシンガポール人の21歳の息子の彼女って『いったい何者???』と頭の中はクエッションマークだらけになりながらも、ノリが良いのだけが取り柄の私の回答はもちろん


『是非、おいで〜』



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そもそも皆さん、シンガポール人ってどんな感じか・・イメージできます?


自分はこれまでシンガポールには行ったことはありますが、まったくシンガポール人と交流したことはなかったので、どんな国民性なのかまったくイメージができなかったのです。



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まだ21歳だし・・・


初対面で当然緊張しているだろうし・・・


見知らぬ家族に囲まれ居心地悪いだろうし・・・


英語onlyでなかなかコミュニケーションも取りにくいし・・・



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そんなこんなを色々割り引いて考えたとしても・・・シャイで、おとなしく、気遣いのある優しい子で、我が家のメンバー全員のハートを鷲摑みだったのです。



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英語圏の人だから、もっとグイグイなのかと勝手に思っていました。


偏見って恐ろしいですね💦。



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とかく「日本人ではない」というだけで「違う」と思ってしまいがちなのですが、それって往々にして自らの不明が原因でそう思ってしまっているだけだと思うのです。


もしも自分がちゃんと相手の国の文化や風習・信仰・歴史や生活習慣などを知り、『そういうお国柄なのね』と理解したうえで接してみれば、大概のことは許容範囲内に収まるはずなのです。



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とはいえ、Kellyちゃんに関していえば

文化だの、信仰だの、歴史だのと、細かいことを四の五の言うまでもなく・・


謙虚で、優しくて、気遣いのできる人が、どこの国籍の人であれ、他人から愛されない訳ないじゃありませんか^^。






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saiaki555 at 18:49|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック  

2023年04月21日

緩めのスタイル

自分的にはこの今回のインド旅に関しては、寝台列車の旅を非常に楽しみにしてやってきたのです。


そして、その予想通りのすばらしい列車旅を堪能することができ、大満足なのです。


そして、18時間超の寝台列車の旅を終えてやってきたムンバイ


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とはいえ

猛暑⇔キツめの冷房


毎度、毎回、値段交渉や支払いの際に繰り広げられる(小芝居のような(笑))口論


そんなこんなで少し疲れたのでしょうか、

寝台列車に乗っている際、夜中に急に喉の痛みと猛烈な下痢にみまわれ、体調に不安を覚えながらのムンバイ入りとなりました。


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なので、今日はムンバイの海岸沿いにあるリゾートホテルでなーんにもしないでゆっくり過ごすことに決めました。


至れり尽くせりのこのホテルでは、快適過ぎてやたらと良く寝られる(笑)


昨夜はぶっ通しで17時間も寝てしまいました。


おかげで体調はほぼ8割がた復活♪


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それにしても、先程書きました値段交渉の件ですが


実は私の中ではもう既に結論がでておりまして、『確か昔にそのことについてこのブログで書いたよな?』と思って検索してみました。


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あった^ ^


これな


http://blog.livedoor.jp/saiaki555/archives/50860329.html


なんと2009年、それもアジアではなくイタリアで💦



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私は、『100円200円のことでスッタモンダするくらいなら、とっとと払って次行こうぜ』といった感じで支払いをして
(もちろん、約束とは違う法外な要求には断固としてNOと言いますよ)


街で物乞いの子が来た時のためにあえてポケットに小銭を用意して、それを配ったりしていたのですが


それを見ていた娘が『金配りおじさんみたいでヤラシい』と嫌な顔をするのです。


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『物乞いの人にお金渡しても元締めの懐が潤うだけだし、高めの値段で料金を受け取ったリキ車の兄ちゃんも、きっと舌出して笑ってるよ』


『うん、それで良くないか?ある意味win winじゃん』


会話は完全に平行線なのです(笑)


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ま、インドで暮らす日本人として、甘い日本人観光客のせいで今後日本人がなめられる、みたいなことを避けたい気持ちはムチャクチャ分かる。


だからとーちゃんもムチャクチャ頑張ってデリー駅では激しく200ルピー(約300円)の価格交渉を繰り広げてみたけど、それで疲れて下痢してたら元も子もなかったですよね(笑)( ´∀`)ハッハハ



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saiaki555 at 13:39|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック  

2023年04月19日

『よ〜し、カオスの国インドに突撃だ』と気合を入れて向かった羽田空港の第三ターミナルが、既にカオスでした(笑)。


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チェックインカウンターの行列も、セキュリティチェックの行列も、どれがどれかも分からないくらいの人混みで、「1時間前に着けば大丈夫っしょ」といつまでもじゃれ付く子犬の太郎と遊んでいて余裕をかまして家でグズグズしていたことを激しく後悔したのですが、時すでに遅し


ようやく見つけた行列の最後尾に並びながら、刻々と迫る搭乗時刻に「さすがにマズイか?」と思いはじめて、空港係員にファストトラックに誘導をお願いした方が良いのかな?なんて考えが頭をよぎるのだけれど、そもそもこの混雑ではそれもままらなず、一気にアキラメモードにスイッチを切り替え、おとなしく列に並ぶことにしました。


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とはいえ、迫りくる搭乗時刻



『本当に大丈夫なんだろうね?』と次第に心細くなってきて、後ろに並んでいたオランダ人のおじさんに「カオスやね」と話しかけて話を聞いてみたら、どうやらその方も自分と同じ状況にヤキモキしていたようで、それを聞いて「空港にいる全員がそうですよね」と少し安心して、もうしばらく辛抱してみることにしたのです。



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そうやって、ヤキモキしたり、絶望したり、楽観したり、色んな感情に振り回されながらボンヤリと長い列に並んでいた中で、ふと思ったことがありました。



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昨年の9月

ろくに英語も喋れないまま、父親と父親の顧問先のインド人社長がどんどん話を進めて就労ビザを取得して、就労ビザが切れるまでの間見知らぬインドで暮らすこととなり、出国のためやってきたここ羽田空港第3ターミナルで

その時、娘はどんなにか心細かったことだろうか・・と。


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それでも娘は日中は軽く40度を超える猛暑のデリーで、毎日マサラがたっぷりの食事を3色食べながら,もうここで半年以上暮らしているのです。



そんな娘が私の訪印を楽しみにしてくれていて、デリー空港までわざわざ迎えに来てくれました。



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空港のゲートを出た先で元気に笑っている娘を見つけた瞬間、得も言われぬ感情が沸き起こったのです。



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「不器用で生きるのが下手くそだった娘が、見知らぬ国で俺をアテンドしていやがる(笑)」



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自分の生命から分岐してこの世に生まれた命がデリーで力強く鼓動していること


そしてその命が私の思っている何倍もの力強さでたくましく成長していること


そのことを、その時私は確かに実感したのです。




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saiaki555 at 08:34|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2023年04月04日

離散家族がデリーに集合

我が家にはいくつかの忘れられない旅がある。


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家族で集まった時に、必ず話題にのぼるような・・


何年経っても、何回その話をしたかもわからないけど、何回もの“焼き直し”のネタがいつまでも楽しかった記憶として繰り返されるような・・


そんな旅が



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古いところでは、1998年の秋に約一か月間幼児二人を背負って放浪した北アフリカ→ポルトガル→スペインや


2007年の、小学生だった子供たちに「同じ年くらいの子供が働いでいるような国へ行ってみようぜ」とむかったネパールや


2019年の、延々と続く草原を車で駆け抜け、観光用ではない遊牧民のゲルに泊まって回るモンゴルや



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そして来月

長女が暮らすニューデリーに家族が集合することになりました。


妻と私は別々に羽田から

メルボルンからは長男がシンガポール人の彼女を連れて←初顔合わせです^^。



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もう絶対“忘れられない旅”になるパターンじゃん(笑)



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妻なんて一月に行ってきたばかりなのに「また行く」と大ハリキリで、自分は決算があるから月末には帰国するのだけど、妻はしばらくインドに居残るつもりなのだとか・・



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しかし、誰も特に「どこに行きたい」という場所が有るわけでもないらしく、結局旅程は私が独断で決めて良いということになりました。



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   野球を始めたばかりの頃の長男
ネパールにグローブを持っていって空き地でキャッチボールしたんだよね
その長男は今も豪州のクラブチームで野球をやっていて、彼のチームメイトが2人先日のWBCの選手として来日していたから、豪州戦の観戦は日本戦なみに燃えました





一任された自分はまったく観光などには興味がないもので、「タージマハルも行ったことないけど行かんでもいいわ」とこぼしてみたところ、「いやいや・・さすがにニューデリーから近いんだから、そこは行っておこうよ」反対されまして、渋々タージマハルだけは行くことにして、あとは自分の思うがままのぶらり旅に。



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と、いう訳で今回の旅のメニューの軸は、インドの寝台列車旅(私は隠れ“乗り鉄”なのです)とインドのビーチリゾートの2本立てに絞り、着々とビザの取得やら、エアチケットの手配やら、寝台列車の座席指定やら、予約をひとつずつ進めているところ。






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saiaki555 at 17:36|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ネタ 

2023年01月31日

相変わらずの・・

相変わらず・・あっちこっちに旅に出ております。


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このブログの読者だという北海道の会計士さんがコメント欄にコメントをくださった・・


そんな薄い“ご縁”の糸を手繰り寄せながら北海道までサーフトリップに行ったのは昨年の10月のこと(“雪中サーファー”さん、その節はありがとうございました。)



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11月にはカタールでW杯で燃え上がり・・(京都の弁護士のM先生、何から何まで手配をやっていただきありがとうございました。)


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年末には、もう何年続いているだろうか・・


いつものメンバーで恒例の京丹後サーフトリップで松葉蟹を贅沢に食して、大酒を飲んで、サーフィンをしたのは12月のこと。(皆、またトリップ行こうな〜!)


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今月は種子島サーフトリップへ。(帰りの機内で隣の席のイギリス在住の会計士さんが前回の投稿にコメントをくれました。これもまたちょっとしたご縁ですね)


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考えてみると、その“ご縁”に濃淡はあるものの、直接的に、あるいは間接的に、かなり多くのご縁が元を辿るとこのブログを通じて繋がっているような気がします。


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今や、たまにしか更新しない、しかもまったく人様の役に立たない駄文と写真を並べているだけのこのブログに何かを感じてくださる人がいて、それがキッカケで友達になって、気が付いたら一緒に旅をしている・・。


そんな偶然やご縁って、「いったい何なんだろう?」ってなんだか不思議で仕方がないのだけれど、私の書いた駄文や私が獲った写真の中に何かしらの磁力か引力みたいなものが含有されているのかもしれないと思うと、なんだか楽しくなってしまいます。


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元々、「愚直に日記を書き続ければ、文章を書くことが格段に上手くなる」みたいなことをどこかの著名な小説家が言っていたのを真に受けて書き始めたこのブログなのですが・・


気が付けば、私がこのブログを書き始めてからナント18年もの時が経過しておりました。


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以前、ブログマーケティングみたいなこと(私が嫌いなやつ(笑))をやっている人から『サイアキさんのブログは色々間違っていてモッタイナイですよ』とご忠告をいただいたことがあるのですが・・


私は『別にこれはこれで良いんじゃないか?』と笑いながら旅先で冷たいビールを飲んでいる。


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これで良いのだ ^^♪





saiaki555 at 19:28|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック  

2022年12月30日

What's a wonderful world

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めっきり吹く風も冷たくなりました。

気が付けば、もう年末です。



最近では、もっぱら週末には私は自宅の庭でDIYに没頭し、日没後には薪ストーブに火を入れて、Spotifyで音楽を聴きながら、冷え切った体を温めるためにウイスキーのお湯割りをチビチビ飲むのがルーティンのようになっているのです。


静かな夜。


もう、何百回聴いたか分からない
Louis Armstrong の What's a wonderful world


あらためて歌詞を聴いていたら、「今、もしも自分が“辞世の句”を書くとしたら、この歌詞のような内容になるのではないか」なんて、そんなことを思ってしまったのです。



すばらしい世界・・か・・




美しい木々や花

なんてすばらしい世界なんだ


青い空と白い雲

なんてすばらしい世界なんだ


行き交う人たちの顔に虹がかかる

友達たちが『元気か?』って握手を交わしている

なんてすばらしい世界なんだ


泣いている赤ん坊がいる

私は彼らがスクスクと成長してゆくのを幸せな気持ちで見つめている

やがて彼らは私なんかよりもっと多くのことを学び、立派に成長してゆくのだろう

なんてすばらしい世界なんだ


そして私は心の中で思うのだ

この世界って・・なんてすばらしいのだろう


《詞 George David Weiss》



私の住んでいる神奈川の田舎町の自然は、海も山も、四季を通じて常に美しく、


友達と一緒に笑って過ごし時間は、楽しくて、最高で、


まだ生後間もない子犬だった保護犬の太郎はドンドン大きくなし、そしてドンドン賢くなっていくさまを見ていると、その子犬がとても愛おしく思えて仕方がありません。


そして我が家の子供たちは2人とも家を出て、海外で私にはできなかったような経験をしながら、時より現地から送られてくる彼らが楽しそうに過ごしている姿を見るにつけ、私は我が事のように嬉しくなってしまうのです。




そんな日々のひとつひとつが、「なんてすばらしいのだろうか」とつくづく感じているのです。






もしも皆さんが自分の死を予見したときにこれまでの人生を振り返り、最期に文章として書き残すとしたら、いったいどんなことを辞世の句として残しますか?


家族への感謝?


それとも、生前に果たせなかったことへの後悔でしょうか?



私は、きっと今なら、「私が生きてきた世界はなんてすばらしかったのだろうか」と心から思うことができると思うのです。





でも・・あえて“今なら”と書いたのは、これからはどうなるかわからないから(笑)。



それでも、「今後もそんな風に思い続けていられるためにはどのように生きていくべきか?」ということを考えるにあたっては、その思いはとても重要な指針となるはずで、私は令和5年「しっかりと日々の幸福を噛みしめながら生きていこう」との決意もあらたに・・

また来年もよろしくお願いいたします。




皆様も「良いお年を」ではなく、少し欲張って「良い未来を」と申し上げて年末のご挨拶とさせていただきます。


ありがとうございました。

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saiaki555 at 19:29|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ネタ 

2022年12月02日

W杯観戦記2

『三苫のプレーはsexyなんだよね』


ハリファ国際スタジアム


ドイツ戦を観戦している時、隣のM弁護士が試合を観ながらそう呟いた。


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なるほど・・

「sexyという表現は、サッカーのプレーに対する例えにも使えるのだな・・」なんて変なことに感心しながら、確かに言い得て妙なところがあるなと、妙に納得してしまいました。


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確かに言われてみれば、

右へ左へと体をしならせながらドリブルで相手ディフェンスをかわすその様は、“堅”と言うよりはむしろ“柔”であり、少し艶めかしささえ感じられるのです。


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そして今朝のスペイン戦の大一番。

今日も三苫はsexyでした。


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センタリングを上げるかと見せかけて体をかわし、ドリブルで相手ディフェンスの隙間を駆け抜けてゴール前まで切れ込んでいく様は、まるで先陣を切ってで武功をあげる怖いもの知らずの若武者のよう。

ムチャクチャカッコ良かったのです。


日本中の皆さんもそうだと思うのですが、私もすっかり三苫のプレーに魅了されてしまいました。


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そして、スタジアムでグランドを俯瞰しながら唸ってしまったプレーは、遠藤航の球際の強さ。


ゴールを決めたFWのような派手さはありませんが、まるで熟練工のようなブレのない堅い仕事っぷりにはシビレました。


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それにしても・・

せっかく今日のスペイン戦のチケットも持っていたのに現地で観ることができなくて、「もったいなかったなぁ」と非常に残念に思っている反面、

現地のスタジアムで味わう“ドーハの歓喜”と、日本のテレビ画面で味わう“ドーハの歓喜”と、両方を今回味わうという稀有な体験をすることができたことは、それはそれ、とても面白い経験だったなと思っています。


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スタジアムが揺れるような歓声や熱気

各国のファンとの交歓

熱を帯びたような試合後の街並み


それらすべては現地にいた者にしか味わえない格別なものがあることは間違いありません。


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しかしその一方で、自宅の居間で妻と『うわっ〜!やった〜!』と歓声を上げて、その大きな声に驚いて目を白黒させている愛犬たちに『ゴメンゴメン、うるさかったね』なんて言いながらの試合観戦をするのもまた一種の“4年に一度の風物詩”のようで、今朝も案外楽しかったのです。


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その後のワイドショーで渋谷のスクランブル交差点や道頓堀で熱狂する若者たちの中継画面をコーヒーを飲みながら『若いもんが盛り上がってるのぉ』と静かに余韻を楽しむ朝も、なかなかオツなW杯の楽しみ方なのだと思うのです。


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考えてみれば、「旅の妙諦というのは非日常の経験を得られるところにある」、そういうものであるとしても・・

そもそも、W杯で番狂わせと言われるような自国の試合が2試合も見られるなんて、そのこと自体が究極の非日常的体験なのであって、私は十分にテレビ観戦で興奮し、楽しむことができたという訳です。


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そして今回は、「世界で最も退屈な街」と言われるドーハに行くのだからと、試合がない日の暇つぶし用に釣り具を持参して行ったのです。

アラビア海で何か釣れるのか全く未知数だったので、とりあえず「アラビアの小魚でもからかったやるか」と、日本の鯵を釣るソフトルアー用のライトタックルで。


結果、ワンキャストワンフィッシュの入れ食いで状態で、結構楽しむことができました。

そう考える、やはり旅に出るのは楽しいな。

ワクワクして・・。


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次回は北米のカナダ・米国・メキシコの3か国開催なのだとか・・。


そうなると私は、サーフボードと釣り具の大荷物を抱えて行き先をメキシコだけに絞って行ってみたいな・・なんて今から4年後の旅を楽しみにしているのです。

まだ今大会も終わっていないというのに(笑)


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2022年11月28日

W杯観戦記

11月28日 気温30度

ここカタールDoha日差しは力強く、しかし湿度は低くカラッと乾燥しており


昨夜のコスタリカ戦の敗戦などまるでなかったかのように、宿泊しているホテルのプールサイドでは時間はゆったりと流れています。


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今回は、ラグビーW杯のスコットランド戦に続き、今回のサッカーW杯ドイツ戦での“歓喜の瞬間”に立ちうことができました。


そんなラッキーに巡り合うことができた今回の旅を後から思い出すとしたら・・「ラッキー」とか「一生に一度の機会を得た」とか・・


いずれにしても、必然以上の“何か”をもって形容する必要があるような気がしています。


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その「一生に一度」の部分に関して言えば、今回の旅のコスト面に関してもそう。


カタールでは何から何まで高額で、

何事も「安いことを良し」とする国に住んでいる自分の金銭感覚と、そしてもちろん日本人全体の資力(つまりそれは“国力”の現れなのですが)が、諸外国のW杯に来るような富裕層のそれとがどうしようもないくらいにかけ離れてしまっていて、『いよいよ日本もここまで来たか』ということを感じざるを得ないのです。


このまま物価が安いことに慣れ、日本の稼ぐ力が世界と比較して相対的に落ちていくのだとしたら、海外で贅沢な旅をすることに、いずれ私は疲弊してしまうような気がしているのです。


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これは単なる私見にしか過ぎませんが・・

日本がこうなってしまった原因のかなり大きな部分に“税制”が関わっていると思っています。


税の持つ役割は「財源調達」と「再分配」のほかにもあるはずなのです。
(もちろん、税制だけではなく、他の経済政策と絡める必要はありますが・・)


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例えるなら

年収400万円の家庭で1万円のお小遣いをどう捻出するかを議論するくらいなら、年収を1,000万円にして「1万円のことで目くじらを立てんでも良いじゃないか」と鷹揚に言えるような、そんな状況に国をもっていくためにどうするべきかを考える方が賢明なはずで、

そのためには税制がどのようにあるべきかという視点をもって、そろそろ真剣に議論すべき時がもう待ったなしで来ているのではないでしょうか。


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このままだと人口減少によって今後確実に国民所得は減少する(国民所得はGDPと正の相関関係があり、またGDPと国の税収にも正の相関関係があります)ことが確実視されているというのに


今行われているような、どのようにして税収を確保して、どのような分配を行って国民全体の公平を保つのかというような議論の中でした税制を変えられないのだとしたら、逆に国の状況は悪化するばかりなのではないかと危惧をしているのです。


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誤解をしていただきたくないのですが・・私は外野から税制に不満を言いたい訳ではなく、国士気取りをしたい訳でもありません。


ただ日本人が普通に海外をほっつき歩くことができるくらいの経済力を維持して欲しいと思っているだけなのです。


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これまでに私は色々な国に行きましたが、やっぱり住むのは日本が一番だと思っています。


日本の自然も、文化も、食事も、本当に素晴らしいと思っています。


でも時より日本が息苦しく感じる時があり、そんな時には海外に行って違う空気を吸ってリフレッシュしたいのです。


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さらに言えば、ちょうど良い時代の日本に生きた私がこれまで感じてきたような“良い思い(世界最強のパスポートを持って、強い通貨で海外の物価に対応できる、ある意味特権的な優位性)“を、自分の子供たちやその次の世代の日本人がずっと享受できたら良いのにな、と思っています。


その一方で、「国滅びて山河あり」みたいな幸福論も自分的にはアリだと思うのですが、

それはもうこの世からの退場を考え始めている過去世代の人の発想で、やっぱり自分が生活している国の経済ってこれからの未来を生きていく将来世代にとってはとても大事なことだと思うから。





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saiaki555 at 23:40|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック  

2022年10月28日

She's Gone



Daryl Hall & John Oatesの【She's Gone】という曲が、グルグルと頭の中を廻っています。



どうやら私は、ヘラヘラと何でもないような顔をしていながら、いくらかの精神的なダメージを負っているようです。



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Get up in the morning, look in the mirror.
(朝起きて鏡をみると)

One less toothbrush hanging in the stand.
(そこにぶらさがっていたはずの歯ブラシが一個なくなっている)

My face ain't looking any younger.
(鏡に映った自分の顔はもはや若者のそれではない)

Now I can see love's taken a toll on me.
(愛情には代償が付きまとう、どうやらそういうことらしい)

【 作詞:Daryl Hall & John Oates 】





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大学卒業後に就職した会社を辞めてうちに戻ってきていた娘を、私の顧問先のインド人社長のご実家のニューデリーの会社に転職させることが決まり、1年間の就労ビザを取得し、いよいよ旅立ちの朝



私は息子が豪州に旅立った時と同様に、地元の駅まで車で送って見送ってやることにしました。




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娘の出国準備で家にいる間ずっと面倒をみてもらってベッタリ甘えていた子犬の太郎


車の後部座席から『え?どこか行っちゃうの?いなくなっちゃうの?』みたいな悲しそうな顔で娘の旅立ちを見送っていました。


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そして、旅立ちの前日


意地っ張りな私は「何も心配してねーよ」みたいな顔で、旅支度をしている娘に『準備はできたのか?部屋、きれいに片づけてから出てってくれよ』などと憎まれ口をききながら仕事へと向かいました。



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どうしても『気を付けて行って来いよ』みたいな・・湿っぽい時間を娘と過ごすのが嫌で、私はそこから逃げるように、娘の旅立ち前夜には税務会計学会の予定を入れて


学会が終わった後もダラダラと終電近くの時間まで代々木駅近くの寿司屋で仲間と飲んで過ごしました。




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混沌としたインドのような国で、不器用で生きるのが下手くそで、英語もロクにできない娘がちゃんとやっていけるのか、・・正直気が気ではないのですが・・
(息子の時はそんなでもなかったのですが、やっぱり娘は心配です)



しかし、こんな時にこそ、腹を決めるべきは、親の方なのかもしれません。



考えてみれば、そんなに弱い子に育て来た覚えはありませんし、娘はインドで器用には生きられないかもしれませんが、ナントカカントカ暮らしていくことくらいはできるだろうと楽観的に考えることに決めました。


心配しようがしまいが、いずれにしたって、なるようにしかならないのだし・・






ただ・・今回の1年間のインドでの生活が娘にとって良い経験になることを


ただ・・それだけを今は願っています。


ていうか・・それしかできない(笑)。






saiaki555 at 18:06|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2022年09月15日

遅めの夏休みとビール党

遅い夏休み


ゴールドコーストから帰ってきて、事務所のスタッフと話をしていた時に『ハッ!』としたことがあります。


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スタッフ『こんなに円安になったら、おちおち旅行なんて行けませんよ💦』


サイアキ『そうかな?たとえ旅費が3割増しになっても、行ける時に行かなきゃって思わない?』


スタッフ『そりゃ、所長がお金持ってるからでしょ』


サイアキ『いや‥そういう問題ではなくて・・俺、お金が無い若かった頃から「旅には行ける時に行っておこう」って決めていて、今まで一度も旅費を惜しいと思ったことなんてないよ』


スタッフ『価値観の違いですね』


サイアキ『おっ・・・おう・・』



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価値観の違いか・・


確かにそうだね。


同じサーファーでも、自分は大きい波が大好きなのですが、「波が大きい時は危ないから海に入らない」って言う人もたくさんいますし、好みや考え方なんて人それぞれで。


それで良いのです。


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もちろん私だって海が危ないってことは重々承知しておりまして、自分だけ何事もなくこれからもずっとサーフィンができるなんてことはコレッポッチも思っていません。


海って、人間の力なんてまったく無力にしか感じられないほど偉大で、圧倒的に強大で


だから、荒れた海に板切れ(サーフボード)一枚で海に漕ぎ出す時にはやっぱり「おっかないな」と思うとはしょっちゅうあります。


でも、結局私は、「WAKU WAKUさせてよ〜」なんて中山美穂の歌を口ずさみながら嬉々として海に入っていくのです。


神々しい、人知を超えた“何か”に会いに行くような・・少し敬虔な気持ちになりながら・・。


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そんな風に、私が不安とワクワクが綯い交ぜになったような感情を抱き海に出るのは、


もしかすると、以前に熊野古道ツーリングの記事を書いた際に触れた“補陀落渡海(ふだらくとかい)“に対して感じた感覚に少し近いのかもしれません。



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もちろん、そんな倒錯した私の感情を、人に「分かって欲しい」だなんて思っておりませんし、当然のことながら、自分と考え方の違う人を揶揄するつもりもありません。



人は自分とは違う・・


それが当たり前なのだし・・。


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夕焼けの時間


ゴールドコーストで海から上がってビールを飲みながら、Facebookを眺めていました。


どれもこれも、誰もかれも、仕事に関する投稿ばかり・・。


自分は仕事を休んで、ノコノコと豪州までやってきてサーフィンをして、惚けてビールを飲んでいるっていうのに、「皆、スゲ〜な。よ〜やるよなぁ!」って思ってしまったのです。



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おそらく“士業マーケティング”ってやつなのでしょう。


「もっと顧問先を」

「もっとフォロワーを」

「もっとお金を」

「もっと名声を」



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皆が、それぞれ違うことを考えていて、それぞれ違うものを欲している。


でも、欲なんてものには際限がなくて、満たしても満たしてもキリがないのに・・

それを掻き集めるために必死になって・・

でも本人は「私は真面目に一生懸命頑張っているのだ」と仕事と家庭のことでいっぱいいっぱいの日々。


それがその人の生きがいなら良いのだけれど・・「なんだかモッタイナイなぁ」って思ってしまったのです。



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以前、ヨットで遭難して何日間も漂流した人の書いた本を読んだことがあります。


漂流中に飢えと渇きに苦しめられた経験というのは生涯拭い去れないものであるらしく、無事に生還した後でもそういう人はその時に感じた飢餓感から逃れることは難しく、十分に水があるのにもかかわらず水をがぶ飲みしてしまったり、十分に食べ物があるにもかかわらず満腹になっても食べてしまったりしてしまうのだそうです。


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でもなぜ、こんなに平和で満たされた日本という国に住んでいる多くの人たちがそんなに深刻な飢餓感を抱くはずもないのに、「もっと、もっと」とより多くを欲しがるのでしょうか?


もしかすると、何を渇望をしているのかも分からずに、本当はもう既に満たされているというのに、それに気づかずに「もっと、もっと」と求めてしまっているのではないだろうか?


ふとそんなことをビールを飲みながらツラツラと考えてはみたものの、やがて良い感じに酔いが回り、すぐに「どうせ分かりもしない他人のことなんていくら考えても仕方ないじゃないか」と思い直し、「あ〜あ」とひとつ伸びをして、目線を再び海の方へ向けました。


夕陽がウソのように綺麗でした。



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私に関して言えば・・


たとえばサーフィンなら、
たとえスゴイ波に乗れなかったとしても、海から上がって「楽しかった〜」と言えたならそれで充分だと思っているし


たとえば釣りなら、
たとえスゴイ魚を釣ることができなかったとしても、釣りから帰宅して「楽しかった〜」と言えたならそれで充分だと思っています。


結局のところ、各々が、各々の意思で、各々のスタイルを決めて、それをブレずに貫けば良いだけの話で、最期を迎えた時に「楽しかった〜」って言えればそれで良いと思っているのです。



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そのために、まず必要となってくるのは、健康と、心身共に健康で元気なうちに存分に人生を楽しむための時間。


あとは、少しばかりのお金と、溢れんばかりの好奇心と、他人に影響されない図太さと(笑)


そのバランスを絶妙に保つことができるか否かは、今後の私の精進次第でして、目下のところ、鋭意努力をしているところ。




とりあえず、私は私の“波“に乗る。




saiaki555 at 17:03|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック  

2022年08月26日

天使が我が家にやってきた

ウヒョ〜、か〜わ〜い〜ぃ〜!



譲渡会の会場で居並ぶ子犬たちを前に、オッサン(私)は思わず藤子不二雄の漫画の登場人物のような奇声を発してしまいました(笑)。


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山口県の防府市で保健所に保護された野犬の子犬(左の黒い子)が、巡り巡って我が家にやってきました。


一般論的には、野犬の子犬というのは警戒心が強く、育てるのには根気が必要だと言われています。


ただでさえ、犬を飼うということは、犬が死ぬまで10数年間、自分の時間をあきらめ捨てて、朝眠かろうが、夜疲れていようが、毎日毎日世話をしなくてはいけないわけで・・


「ある程度の覚悟が必要だ」ってことはこれまでの経験から重々承知しているところです。



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それなのに、私が自ら好き好んでこんな面倒なモノを背負い込もうとするその深層には、「好きなモノにだけ囲まれて、余計なモノからは逃れたい」と思う気持ちがあるからだと思うのです。


どうでも良い人とのお付き合いの時間


自分にとっては過分な富や名声や、アレやコレや


もしも・・
そんな自分の持っている細々した執着をスコ〜ンと深慮せずにアッサリと手放すことが習慣のようにできるようになったなら、『いつか私は、今よりずっと軽やかに生きることができるのでないだろうか?』というような自由に対する憧れが、おそらく私は人一倍強いのではないかと思うのです。



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元専業主夫だった私は意見する資格があると思うので言わせていただくと・・



『そりゃ子育てって大変だったけど、今となってはやっぱり子供がいてくれて良かったって思っているよ』と胸を張って言うことができるのです。



ずっと私立に通って留学までしたうちの子がいなければ、今頃自分の預金通帳の残高はなかなかの金額になっていたかも知れないし、今の100倍サーフィンに行けていたかも知れません…


でも

『それが何(笑)?』



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前回の記事では、「良いことも悪いことも50・50でやってくるのが世の常だと思っている」というようなことを書いたのですが、それにはちょっとした根拠がありまして


以前行ったマカオのカジノで見かけた大小(シックボー)という3個のサイコロを用いてその出目の合計を予想する賭博があります。


出目の合計が3〜10なら「小」、11〜18なら「大」にチップを賭けるのです。



それの過去数十回の出目がテーブル横の掲示板に表示されているのですが、時より異常なほどに「大」ばかりの目が連続して、それに乗じて大金をせしめている客がいたりすると、場は異常な熱気に包まれて、そのテーブルの客はどんどん熱狂していくのです。



しかし、やがてポロっと「小」の目が出て、その場の雰囲気に飲まれて「大」に賭け続けていたその太客と一緒に、それに乗じてひと儲けを目論んでいた周囲の客たちも賭け金を胴元に回収されて、その場は一気に冷や水をかけられたようなシラけた空気が漂います。



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そしてあらためて冷静になってテーブル横の過去の出目の掲示板を見てみる。



「大」「大」「大」「大」「大」「大」「大」「大」「小」



一見、極端に「大」に偏っていた出目なのですが、
やがて長い目で見たら総じて「大」と「小」が50・50になるんだという(確率論的に当たり前の)ことをハタと思い出して、激しく後悔をすることになるのです。


(つまり“ツキ”というのは、単なる“偏り”にしか過ぎないのです)




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それは賭場に限らずアウトドアなど様々な場面において、私はその“50・50の摂理“というのは結構万能なのではないかと考えるようになりまして、「幸せも不幸も50・50に起こって然るべき」だと思うようになりました。


だから?
野良ちゃんの子犬を飼うのは大変なのかもしれんけど

その分、後々になって、たとえば自分が今際の際に病院のベッドの上で自分の生涯を振り返った時に、
『あいつ、可愛かったなぁ』って思えるような気がするのです(←バカね、俺(笑))


未来のことなんてな〜んにも分かりはしないのだけれど、・・私はこの子犬が我が家に来てくれてすごく幸せです(´▽`)♪ ソレデ充分ジャナイスカ?





やがて10数年後にまた悲しいお別れが待っていようとも・・です。




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saiaki555 at 17:35|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ネタ 

2022年07月28日

濃厚接触者になってみた

「コロナの新規感染者数が過去最高の18万人超」とのニュースを耳にしたとき時、直観的に『さすがにこれは逃れられないかも・・』って思いました。


そしてついに“その時”がやってきました。



私も晴れて濃厚接触者となったのです。


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『なっちまったもん、しょうがねーや』と、一つ大きなため息をついて、自宅待機の期間中の仕事の段取りから開始です。



顧問先訪問のリスケ

飲みに行く約束のキャンセル

待機期間中の事務所のスタッフへの対応の指示

事務所にかかっている電話への対応

給与の振り込み



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興味深かったのが、医療関係の顧問先に限って、『自宅の近くの海に行くのはOKなんじゃないですか?』とか、『先生のことだから、毎日サーフィン三昧でしょ?』なんて呑気なことをおっしゃるのです(笑)。



確かに、厚生労働者の“新型コロナウイルス感染症の濃厚接触者の方へのお願い”というのを読みますと、「外出は必要最低限」、「人混みを避ける」「自宅以外のトイレは使用しない」といった具合で、その要諦は「決して他人にうつすような行動はするな」ということであって、混雑したスーパーに買い物に行くくらいなら、人のいない海に行く方が安全と考えられないこともありません。



しかしながら、幸か不幸か、待期期間中は波がまったく良くなかったうえに、実は私はバイクで転倒をして負傷し、サーフィンどころではなかったのです。



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ひとりで林道探索をしていて、脇道の林道の急坂を登ろうとした際にギアのチョイスを誤ってエンストしてしまい、一度止まって再スタートを試みたのですが、坂が急すぎてブレーキをかけてもタイヤがズルズルズルと滑ってどんどん下へ下へと滑り落ちてしまうのです。



『うわ〜マズイ』と思って、最後のあがきでアクセルを開けて体制を整えようとしたら、フロントタイヤが浮いて、後輪が横滑りして、あえなく転倒。

(【イメージ】落馬するアンソニー(笑) (c)キャンディキャンディ)

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その際、背中を強打してかなりのダメージを負ってしまったのです。



急坂の途中で引っかかるように止まっているバイク。



ズキズキと痛む背中。



絶対に助けに来てくれる人など来なさそうな山の中。



『まいったな・・』



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まずはいったん落ち着いて、リカバリーの手順を頭の中でシュミレーションして、体の限界を迎える前にバイクの体制を整えるところから。



オンロードバイクを乗っていた頃には考えられないような乱暴さで力任せにバイクのタイヤが斜面の下側に来るように「ガリガリガリ」と引きずって向きを直して、ズキズキ痛む背中の背筋を使って『ヨッコイショ』とバイクを持ち上げながら起こして、重さでブルブル震える筋力の限界を感じながら斜面に斜め状態で起き上がったバイクの向きを少しずつ修正しながらサイドスタンドをかけて・・。



でも、急斜面で支えられてやっと立っている状態のバイクにまたがることは難しいと判断して、横で車体を支えている状態のままエンジンを始動して、ギアをつないで、坂道を押しながら数十メートル先に見える少し平らなゾーンまで持っていくことができて、ようやく一安心。



ヘルメットを脱いで、少し休んで、バイクの状態を確認して、車載工具で少しだけ直せるところだけ直して、なんとか無事に帰還することができた、というわけです。



思い返してみると、独りぼっちの林道で横倒しになったバイクを茫然と眺めながらその時につぶやいたセリフが、濃厚接触者となったことを知った時に私が思わずつぶやいたセリフと全く同じだったのです。



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『こうなっちまったもん、しょうがねーや』






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saiaki555 at 14:39|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ネタ 

2022年06月24日

Get out

夫婦と老犬の3人でヒッソリと暮らしをしていた我が家に、出て行ったはずの2人の子供が帰ってきました。


長女は、OLを辞めて。


長男は、大学を卒業後、さらに3年間研究を続けるにあたっての一時帰国。


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にわかに賑やかになった我が家は急に狭くなったように感じられ、


居間のテレビのyoutubeは、長女が観た阪神タイガースやら、長男が観たゴルフやらの番組がおススメの上位に現れるようになってるし・・


自分がお気に入りの空間だった床の間には、ノートPCやらiphoneの充電器が置かれているし・・



思わず『チッ‼』と舌打ちをしてしまいそうになるけど、我慢ガマン💦。



しかし、やはり食事の時間だけは格別で、ワイワイと皆で賑やかに話をしながら食べるご飯はやっぱり最高に美味しいのです。



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な〜んて思っていたのは、わずか一週間あまり(笑)。


あっという間に私は、『2人ともとっとと家から出て行ってくれ!』というモードに突入してしまったのです。


それは4年前、子供が巣立って家からいなくなった時に「寂しくなるなぁ」と感じた思いをせっかく時間をかけて断ち切ってたというのに、「また同じことを繰り返すっていうのか?」と疑問に感じ始めたから。



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さらに欲を言えば、2人にはこれからもずっと日本以外の国で暮らすことをお勧めしたい。


そのことについて、既に海外暮らしを4年超している長男と、今回はたくさん話をしました。


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今、折しも、彼の高校の野球部の仲間たちが日本の大学を卒業して就職をしたタイミング。


自然と流れで、皆で居酒屋に集まって近況報告会となったらしいです。


ある者は司法試験に合格しビッグ5の法律事務所に、

ある者は公認会計士試験に合格しビッグ4の監査法人に、

ある者は外資系金融機関に、と、

蒼々たる就職戦線の戦果を挙げて集まった同級生たちの初任給の額を聞いて、ショックを受けて帰ってきました。


ネット上ではよく言われていることですが、

国際比較で考えて、

日本はかなり出遅れてしまっているということを彼自身もリアルに感じたのでしょう。



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私が色々な人と話をしていて感じるのは、皆が異口同音に言う「海外がどうのこうの言われても、日本しか知らんし・・」という諦めにも似た無作為。


自分にはそれがものすごくモッタイナイことのように思えて、せめて自分の子供たちには一回海外生活をして日本を俯瞰してきてもらいたい。


もしも向こうに行って、そこの暮らしがイヤなら、帰ってくれば良いだけの話だし。



という訳で、長男はとっとと帰れと留学先に送り出し、

長女は外国人の顧問先社長の実家の会社に転職させるようにお願いをして、さっそくその段取りを開始しはじめたところです。



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【切符を買って線路の上を走ってる電車に乗ってるようなヤツに、人生なんてもんが分かるわけないじゃないか!】


なんて偏屈な嫌味をサラリと言い放ったのは、イギリスの稀代の皮肉屋と言われたサマセット・モームというオジサンなのですが・・



徒手空拳でたまたま訪れた“どこか”で一時暮らしてみて、日本とは全く異なる文化に戸惑いながらも、知らず知らずの間にそこの言語を覚えて、友達ができて

そんなの、何か「面白そう」って思うし、

自分が死ぬ時に瞑った瞼の裏に“若い頃に暮らした異国”の景色が見えるなんて、何だかカッコ良いと思いませんか(笑)?



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できることなら、自分がそんな風なことをしてみたい。


だからと言って、それを自分の子供にやらせようとするのは、私のエゴなのだろうか?


どうなのだろう?


わからないけど・・。

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saiaki555 at 18:52|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 主夫の友 

2022年05月10日

水音がねむらせない おもひでが それから それへ

俳人の種田山頭火は、昭和11年の6月に越後から東北へと旅をしたのだそうです。



そんなことを、フラリと立ち寄った新潟県の村上市内にあった山頭火の句碑を見た時にネット検索をして知りました。



『イヤってほどバイクに乗って、どこか遠くに行きたいなぁ』と急に思い立ち、行き先として頭に浮かんだのが母方の祖父の出身地だった新潟県の村上だったのです。



優しかった祖父。


近くの瀬波温泉に泊まった家族旅行の楽しい思い出。



調べてみると、瀬波温泉はどこも満室で、村上市内は宿泊施設などは少なく、『ま、GWだけど何とかなるさ』と愛車にごく少量の着替えと工具を積んで、関越道を西へ西へと向かいました。


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句碑にはこう書いてありました。


【水音がねむらせない おもひでが それから それへ】




思い出かぁ…。


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翌日の行動を全く決めていなかったのですが、ふと税理士受験時代の友達のR君が村上から100キロほど北上したところにある山形県の酒田に転勤になったと今年の年賀状に書いてあったことを思い出したのです。



途中の小さなパーキングエリアにバイクを止めて、持参したコッフェルとバーナーでコーヒーを淹れながら、スマートフォンでDropboxに保存しておいた今年の年賀状を探ってみると、そこにはR君の実家の山形市内の住所しか書いてありませんでした。




『確か20数年前にお邪魔した時、実家の家業は酒屋だったな』との記憶をたどり、市内の酒屋をネットで検索するとすぐに実家の電話番号を見つけることができました。


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早速電話をしてみると、出たのはもうかなり高齢のお父様


『サイトーさんですか。その節はどうも』


『え?覚えてますか?私のこと?』


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お父様に彼の携帯番号をお聞きして、すぐにそのパーキングエリアからR君に電話かけてみたのですが、出ず。



『連絡つかなきゃ仕方ないや』と割り切って村上市内へ向かい、駅前の商人宿を現代風に改装したような宿に投宿し、近所の割烹で名産の鮭料理を肴にお酒を飲んでいたら、R君から連絡がありました。


『久しぶりだなぁ、酒田まで来いよ』 ^ ^



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もしもR君と連絡がつかなかったら、そのまま翌日にとんぼ返りで帰宅しようと思っていたのですが、首の皮一枚、“おもひで”が繋がりました。


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電話では、「とりあえず明日酒田に行く」としか約束をしていなかったので、何時に酒田のどこに行けば良いものか・・まったく不明(笑)。



その分、気ままなもので・・村上の街を散策したり、新潟から県境を越えて海岸線を走ったり、鶴岡あたりの林道をゆっくり走ったりして、夕方酒田市内に到着。



『今、オートバックスにいるけど、何時にどこに行けば良いかな?』と聞くと、『迎えに行くからそこで待ってて』というので待っていると、すぐにピカピカのSUVでR君が現れました。


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『太ったな、R(笑)』


『アキラは変わらないな、白髪は増えたけど(笑)』


『単身赴任のアパートだけど良いのか?』


『最高じゃん。でも、夜イビキうるさいかもよ』


『大丈夫だ』


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早速、R君が予約してくれていた市内の老舗の寿司屋で久しぶりの再開を祝して乾杯。


次に普段接待で使っているというスナックに行ってちょこっと飲んでから代行を呼んで帰宅。



『まだこんな時間なのに、帰宅、早くねーか?』と思ったら・・


部屋にはR君手作りの、桜鱒の焼物、コシアブラとコゴミの和物などがワンプレートに載った“宅飲みセット”が用意してあったのです。



すっかり涙腺の弱くなった私は、『マヂか?』と感動でウルっとなりそうでしたが、『ガッハハ、やるなぁ』と笑って誤魔化して、R君オススメの地元名産の芋焼酎“耕作くん”であらためて乾杯をして、夜中まで昔話に花が咲かせたのです。



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ホントなら山形には親戚もいることですし、もう少し東北地方をゆっくり走りたかったのですが、翌々日には仕事のアポイントを入れてしまったので、翌日中に帰宅しなくてはなりません。




翌朝は、遊佐町の温泉で朝風呂につかりサッパリしてから、『ここは寄って行け』と言うR君イチオシの丸池様という鳥海山の麓の湧水の池を御神体とする神様をお参りしてから帰途へ。



往路と同じルートは面白くないので、走行距離は長くなってしまうけど、帰路は月山道路を経由して東北道を通って帰ることにしました。



一気通貫で約560キロ。



家路を急ぎます。


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ただひたすら走るだけの道のりは退屈で、思い出すのはR君と過ごした時間のことばかり。



楽しかった分、なんだか『やっぱり一人は寂しい』なぁとちょっぴりトホホな気分になって



それでも、小気味の良いプロペラ機のような単気筒のエンジン音をただボンヤリと聴くとはなしに聴きながら・・ただひたすらスロットルを開けて・・延々と・・走る・・走る・・なかなか着かない・・走る・・走る・・



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そして、

思い出がそれからそれへ





そして、

GWのプチツーリングは幕を閉じたのです。



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saiaki555 at 18:47|PermalinkComments(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック  

2022年04月25日

イエスマン

滅多に映画は観ないのです。


観たら、面白いのは分かっているのです。


でも、私は壮大な虚構よりも、どんなに平凡で退屈であっても「リアルの方がオモシロイ」と思っているもので、つい劇場よりもアウトドアに足が向いてしまうのです。





波も無く、激しい雨でバイクにも乗りたくない日曜日


已む無く自宅でNetflixを観ようと思い立ち、「何か映画館では絶対観ないようなB級コメディでも観ようか」と検索をかけた結果目に留まった映画。


YES MAN (“YES”は人生のパスワード)

何事にもネガティブで「NO」が口癖の男カール。

偶然参加したセミナーで「どんな事にでも『YES』と答えることが人生を成功させる秘訣だ」と教えられる。

それからひたすら、どんなムチャ振りに対しても「YES」を連発し、散々な目に合うのだけれど、不思議なことにどんどんカールの運気は上がっていく。



観終わった後・・


『ハハハ・・ 軽い映画だったな(笑)』と思いながら・・しかし、何かが心に引っかかるのです。





映画の中では、当初、主人公のカールは、友達に飲み会やパーティーに誘われても「なんだかんだ」と理由をつけてただひたすら参加を断り続ける。


やがて友達にも愛想を尽かされ、お誘いの声もかからなくなる。




しかし、「ちょっと待て・・これって自分と被るところがないか?



コロナのせいというのもあるかもしれませんが、最近では極わめて限られた友人以外の人付き合いがなんだかとても厄介なことのように思えて、片っ端から飲みのお誘いを断るようになっていたのです。


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ちょうどそんなことを思っていた折に、過去に何度か飲みのお誘いを断っていた知人から「飲みに行きませんか?」とお誘いいただいたので、(面白半分にイエスマンのノリで)『OK、行きましょう♪』とお誘いに乗ってみたのです。



すると、どうでしょう・・。


(「また作り話をして・・」と鼻で笑う人もいるかもしれませんが)、でも、本当に不思議なのですが・・


その後次から次へと飲みのお誘いが入り、そのたびに面白半分に『OK、行きましょう♪』と調子に乗ってイエスマン化していたら、その後も思いもよらなかったような意外な人からの飲みの誘いまで、次から次へと、来ること来ること。


おかげで、ビールの飲みすぎで、少しパドリングが遅くなったような気がしています💦。




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さて、本題(前置きが長すぎ(笑))


確定申告も終わり、開放的な気分の私は高知サーフトリップへ。


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今回の目的地は高知なのですが、まずは岡山で友人たちとシコタマ飲んで、それから翌朝、車で一気に瀬戸内・四国を駆け抜け高知入りして、サーフィン三昧。



かくして“にわかイエスマン“は、東京でも、神奈川でも、岡山でも、高知でも、なんだかんだと言いながら、結局シコタマ飲むのです(笑)。

saiaki555 at 19:06|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ネタ 

2022年03月31日

サクラがサイタ

不忍へ 上野をよぎる桜月夜 

今宵逢ふ人 皆美しき





なんて・・、与謝野晶子をパクってみた(笑)。


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毎年、桜が咲くと缶ビールを片手に上野に来ている。


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『それの何が楽しいの?』と聞かれても、答えようがない。

でも、なんだかそういうのって嬉しくて♪


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オッサンになってからようやく

『椿が咲いた』『梅が咲いた』『桜が咲いた』と、四季の移ろいを楽しんたり喜んだりできるようになりました。



人間として私は“遅咲き”なのでしょう(笑)


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そんな遅咲き人間の私が最近気づいたことは、敢えてわざわざ面倒を楽しむということ。


たとえば、冬に庭の大量の落ち葉を集めて、大きな穴を掘って落ち葉を埋めて、米糠を買ってきて混ぜて、果物の皮を細断して撒いて、時よりかき混ぜて・・そんな風にして家庭菜園用の腐葉土を作ってみた。


ホームセンターで買えば済むことなのに、敢えて。


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またある時には、庭で焚火をしながら飲む時のために端材を集めてテーブルを作ってみたり。


持っているキャンプ道具を使えば済む事なのに、敢えて。


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出来損ないでも・・不十分でも・・

それでもやっぱり手間暇かけたモノは愛おしい。


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先日のこと

予期せず観たAmazonプライムの「平家物語」がとても良かったのです。

未来が見える「目」を持つ琵琶法師の少女・びわの物語です。



『諸行無常の響きあり…かぁ』・・なーんて思いながら


「あと何回、上野で桜を見れるのかなぁ・・」なんてことをつい考えてしまう、
少し風がひんやりと冷たい春の夜なのです。



saiaki555 at 18:43|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ネタ 

2022年02月24日

へそ曲がりのブルース

このところずっと、どこか“守り”に入っている自分が許せなかったのです。



業を煮やして、ひとまず『エイヤ〜!』と、確定申告期にも関わらず宮崎までやってきました。



この数日間、髭も剃らずに真っ黒に日焼けをして、毎日波を追いかけています。


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同業者の多くが「忙しい忙しい」と、まるで「男はつらいよ」のタコ社長のようにジタバタ右往左往しながらこの時期過ごしている様を想像してみる。


すると、余計に何割か増しで『ウッシシシシ(๑˃̵ᴗ˂̵)』と愉快な気分になってしまうのです。


多分私は、性格がねじ曲がったヒニクレ者のへそ曲がりなのでしょう(笑)。



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しかしこれは『そうしなくては』『そうでなくては』と自ら願い、考え、諦めるものは諦め、捨てるものは捨てるなどして手にした大切な時間なのだから、


まるで捕まえてきた小鳥を咥えて自慢げに飼い主に見せに来た時の猫みたいな少し誇らしい気分で、宮崎の青い空の下、呑気なOFFの時間を愉しんでいるのです。



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私がフリーランスになって正解だったと思った最大のポイントは、自由を選べるという選択権を得たことではなく、不本意なことに対して誰に遠慮するでもなくNOと言える拒否権を得たことでした。



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先入観に捉われず考えてみれば、確定申告の時期だからって必ずしも忙しくしなくたって良いはずなのです。


自らの選択で、適切に拒否権を行使することができるのであるならば…。



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しかしそれはそれとして、やはり思うに任せないこともある。


結果論でしかありませんが、正直勤務税理士時代には、独立開業なんて楽勝だと思っていました。


甘く考えていたのです。



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新たな仕事を獲得すること。

人を雇用すること。

そして毎日、毎月、毎年、確実に大過なく仕事をこなして行くこと。



どれもこれも、少しでも手を抜くとすぐに綻びが生じてしまうものですから、私は見苦しいまでにジタバタともがき、試行錯誤しながら前へ進むしかないのです。



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そしてこの歳になって、家族との死別や、従業員や顧問先や友人との意見の相反や、なんやかんやと色々経験をして行くうちに、やがて本当の意味で“常ならず(すべては永遠不滅ではない。)”ということを少しずつ理解できるようになってきたのではないかと感じています。


そしてもしも常ならずということが逃れることのできない真理であるとするならば、それを甘受してやろうという覚悟が決まってはじめて、楽しいこともツラいこともすべて余計なことなど考えずに淡々と受け入れてみようじゃないかって気になってくるのです。



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それは単に自分の驕りか、あるいは錯覚なのか、あるいは単なる開き直りなのかも知れないけれど(笑)


いずれにしても、今、私は宮崎の海に在る。



saiaki555 at 19:21|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2022年02月09日

コチ(鯒)が美味しかったというオハナシ

そういえば、今年海で「寒いなぁ」って思ったことが一度もないぞ?


   この子は洟を垂らしているけど(笑)
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去年の秋くらいから急に税務調査は増えたし、


相続の案件はゴタゴタしていて一筋縄ではいかないし、


ナンダカンダとストレスばかりが多い日々。


平時なら仕事の間隙を縫うように海外に行ったりして気分転換をはかることもできるのだけれど、思うように海外へ渡航ができない今、自分の心の安寧は、地元の海に行くことによって保たれているのです。


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正直言って、ここのところ地元も千葉も、波は良くない。


それでも気が付けば、いつも中山美穂の“WAKU WAKUさせて”を口ずさみながらご機嫌で海へ向かっている自分がいるのです。


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なかなか上手く言えないのだけれど・・


とにかく気持ちが良いのです。


楽しいのです。


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1173に乗れればそれに越したことはないのだけれど、


少し「ヒヤッ!」とする海の波間に漂いながら、『なかなかセット(の波)が入って来ないなぁ』とか言いながら、沖を凝視するのを一時やめて空を見上げてみる。


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いかにも冬らしい凛とした澄んだ色の空に、密度の低そうな雲がクシャクシャと浮かんでいる。


真っ黒のウエットスーツが日光を浴びて温かくなってきた。


『あ〜なんか、気持ちええなぁ・・』とか言いながら、一回ザブンとサーフボードから落ちて全身に冷たい海水を浴びて、またサーフボードによじ登る。


すると途端に、北風に煽られた際の気化熱で一気に体温が下がる。


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でも、ぜんぜん寒くない(^^♪。


そして、いつの間にか頭の中は空っぽになって、日常のアレヤコレヤを全部忘れている。


本当に、誇張でもなんでもなく、ぜ〜んぶ♪


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本音を言えば、バリやゴールドコーストに行きたいさ。


そりゃそうさ・・


でも、案外そんなところまで行かなくたって、


バリやゴールドコーストとは足元にも及ばないショボい波しか無かったとしても、結構気持ちの良い週末を過ごすことはできるものです。


これが“俺的新常態”ってやつなのでしょう。


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家に帰り、温かい風呂に入ってから地元の魚屋に行きました。


そこで地物のコチ(鯒)が売られていたので、それを捌いてもらってサクにしてもらいました。


いそいそと帰宅し、早速先日行きつけの蕎麦屋さんが仕入れて譲ってくれた日本酒をお気に入りの錫の徳利でぬる燗を一合つけました。


そいつでコチ(鯒)のお刺身と一緒にキューってね♪


それがあまりにも美味しくておっタマゲてしまいました。



まあ、色々あるけど、これはこれで結構幸せなのかもしれません。

saiaki555 at 18:41|PermalinkComments(4)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ネタ 

2022年01月11日

酔漢、怒る(笑)

年末のテレビ画面の中では、したり顔のキャスターが「コロナの一年」などと2021年を総括してました。


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テレビを見ながら、少し飲み過ぎたかな?


「あれ?宮崎に行ったのって去年だっけ?オトトシだっけ?」みたいな感じで曖昧になった記憶を辿るために2021年1年分の自分のFacebookを遡って眺めていたら、だんだん自分で自分に腹が立ってきてしまいました。


『俺・・コロナを言い訳にして、結局何もしてないじゃないか・・』


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自分がボヤボヤしている間に、留学中の長男は大学を卒業して次の課程に進学を決め、


周囲の税理士は、各々の戦略に基づいて着々と仕事をこなし、


サーファーの先輩方は、まるでコロナ禍なんて関係ないよとばかりに海外の波を求めて飛び回り、


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その一方、何をとっても中途半端な私ときたら「さすがにコロナじゃ身動きとれないよ」なんて愚にもつかんような言い訳ばかり言って、結局何もしていない💦。


カッコ悪いったら有りゃしないのです。


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それは一言で言えば、「覚悟が足りなかった」ということなのでしょう。


どんなにクダラナイことでも良いから、もっともがいて、無様でカッコ悪いくらいにジタバタ生きてやらないと・・、それこそカッコ悪いじゃありませんか。


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たとえば、皆が等しく80歳まで生きることができるとして


自分が後何年元気に動けるのかを考慮して、コロナを言い訳にして無為に生きていくなんて、勿体な過ぎますよ。


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酔漢は、怒っているのです。




で、腹が立つから、もう一杯呑んじゃお😝



saiaki555 at 19:19|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ネタ