甘い考えと甘い夢(Sweet Dreams Are Made Of This)無(ナーダ)

2024年04月16日

【東京税理士会】税務会計学会(経営部門)通信

昨夜の税務会計学会(経営部門)の月次研究会のテーマは・・

『実務に生かす固定資産税の基礎知識〜土地建物の評価方法、償却資産の課税対象、農地の分類、不服申し立ての方法など〜』


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超シンプルに私なりの理解をまとめますと・・

「固定資産税の課税については誤りが多く、不服申し立ての件数も増加傾向にあるが、課税標準の算定根拠等が明確に示されることもないので適正な課税額の立証はなかなかに困難である」ということ。



私の場合、普段から固定資産税の税額を※1.1で割り戻した金額がその市区町村が認識しているその物件の時価であるということを前提に、それが高いか安いかをザックリ考えることにしています。

※時価☓0.7=固定資産税の課税標準☓税率1.7%=固定資産税(都市計画税)の税額であることを前提として、逆算をすると概ね÷1.1になるという考えです。

簡単に言えば・・固定資産税額を100倍して0.9掛ければ、それが時価ってことね




もしもザックリ計算を行った結果時価の認識がオカシイのではないかと疑問に思ったのなら、どんどん皆が役所の税務課に行って確認を行うようになるのが理想だと思います。


そうしたら、もう少し行政の方でも課税の誤りが少なくなるように対応をしてくれるのではないかと思われ、今度自分もそういう案件があれば試しに役所に行ってみようなかななんて思いながら昨夜は帰ってまいりました。(十中八九、大した情報も公開してもらえず徒労に終わるでしょうがw)







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そして、2月の経営部門の研究会のテーマは・・

「令和8年度の税務行政システム刷新を踏まえた税務調査対応の今後の仕方」



ちなみにですが、現在国税当局が使っているKSKシステム(国税総合管理システム)は平成7年(1995年)から導入され、全国524税務署をネットワークで結び、納税者の過去の申告状況や納税情報を一元的に管理しています。


KSKシステムは導入から既に30年もの歳月が経っており、いよいよ国税さんは令和8年から新システムに変更をしようとしているのですね。


なんでも、AIを活用してこれまで以上に幅広い情報を分析して、申告漏れの可能性の高い納税者等の判定や、滞納者の状況に応じた対応の判断などを行えるようになるらしいですよ。


ということは・・、新システム導入後に税務調査に入られにくい申告書ってどういう申告書なのかな?とか、富裕層が持つべき財産ってどういうモノが良いのかな?とか、諸々考えてみるのも面白いのではないでしょうか。







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【追記】

日本税務会計学会は、税務・会計に関する研究発表を通して税理士業界をリードする研究者を養成し、税理士の税制・会計に関する見識を高めることを目的とした東京税理士会の学術研究機関であり、私はそこの経営部門で常任委員として所属をさせていただいております。


なまじっか“学会”などという大仰なネーミングが災いしてか、一部の税金マニアの集まりではないかというような誤解がまだ一般会員の中にはあるようなので、この場を借りて少しでも多くの税理士会の会員の皆さんが興味を持っていただければと思い、不定期的にこのような記事をアップしてみることにしました。


研修とは一味違う(1歩踏み込んだ)面白い発表が聴けますので、是非奮ってご参加いただければ幸甚です。

saiaki555 at 17:32│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 税務 

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