司法への市民参加を考える

市民の裁判員制度めざす会(Since 2008)からのメッセージ

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裁判員制度を考える
裁判所のバリアフリーを考える
バリアフリーは充分になったか、なぜ裁判所の構内で写真が撮れないのか
形骸化した裁判所委員会を考える
最高裁判所裁判官の国民審査制度を考える
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裁判員裁判と辞退率・無断欠席

司法制度改革審議会は19996月に内閣に設置された。以後2年にわたる審議を経て2001612日に意見書を提出した。その意見書は、一つには国民の期待に応える司法制度について、二つには司法制度を支える法曹の在り方について、三つには国民の司法参加について提言している。なかでも前記意見書が最も重視したのは、刑事訴訟手続に新たに国民が参加する制度すなわち裁判員制度を採用することであった。

その後8年の準備期間を経て、2009521日、現在の裁判員制度が施行された。これは刑事事件のうち法定刑に死刑ないし無期懲役が含まれるような重大事件に限り裁判員裁判の対象とするものである。そこでは一般市民6人が裁判員となり、これに3人の裁判官が加わって9人で構成される裁判体が刑事裁判を担当するものである。

裁判員制度が施行されてから、現在まで9年が経過した。今では市民の間で裁判員制度に対する関心が薄れてきているようである。また対象が重大刑事事件であることから、裁判を担当する裁判員とって大きな身心の負担になっていることが問題になっている。そのことの反映であろうか、裁判員選任手続期日に裁判所に呼び出された裁判員候補者のうちで無断欠席する者の割合が年々増加してきており、2017年には無断欠席者が3分の1に達したという最高裁判所の調査結果がある。これについては最高裁判所も危機感を抱いているとのことである。

このような現状から考えるに、刑事裁判における裁判員制度だけではなく、むしろ民事裁判に裁判員制度を採用することの方が、国民の司法参加の制度としてより容易であり、かつ実効性があるのではなかろうか。つまり行政機関を被告として訴訟を提起する行政訴訟及び国又は公共団体を被告とする国家賠償請求訴訟に裁判員制度を採用するのである。司法制度改革審議会意見書が提出される前の時点では、このような提案もいくつかなされていたのである。例えば、中村敦夫参議院議員は、現代人文社からのインタビューにおいて 刑事裁判よりも先に行政訴訟の方に国民参加の制度としての陪審制を導入すべきであり、それによって行政の運用が市民の期待に合致する方向で改善されるであろうと述べている(『月刊司法改革』20011月号)。(S.e)

 裁判員の日当はいくらか。それは安いのか,高いのか,妥当なのか。そこで調べてみることにした。
 最高裁判所のホームページに,事務総局編にかかる「裁判所データブック」がある。2017年版によると,裁判員の日当は「10,000円以内」とある。しかし,1時間で済む日も1日中裁判に従事する日もあろう。細かい所まで決まっているのだろうか,そこが分からない。
 そこで,名古屋地方裁判所で聞いてみた。しかし,回答の要領が得ない。規則があるのかないのかしつこく聞いたところ,司法行政文書の開示申出をせよ,という。大げさな話になったが,言われたとおり,書面で開示申立をした。すると,名古屋地裁所長名で,最高裁の通達が開示され,そこには2時間,4時間,7時間,それ以上の区分に応じ,具体的な金額が記載されていた。ちなみに,2時間以内は,4,370円以上4,710円以内となっている。時給に換算すると,2,000円少々となる。
 メンバーで議論したところ,安すぎるという声と適当だとする声が相半ばするという感じだ。ちなみに判事(裁判官10年)なりたての裁判官の月給も上記「データブック」に載っており,51万6,000円(賞与は別)だ。裁判官と裁判員が同じ事件に取り組むのにもらう金額に余り差があるのもどうか,という意見もあった。裁判員の日当が安いのか適切なのか,議論を続けるべきだと思っているが,それにしても裁判所は日当の明細位もっとオープンにしたらどうか,と不思議に思った。

2018年5月21日、最新のデータ(インターネット上 18年3月末は36.4%の無断欠席率)が報道された。

現在のトレンドで辞退率と無断欠席率が推移すれば、裁判員制度の維持が難しくなるのではないか、不完全であれ実現した司法への市民参加の足掛かりが崩れてしまうのではないかという、「めざす会」会員の危機感から、議論がスタートした。

まず最高裁判所が参加者に調査した結果を分析した報告書「裁判員候補者の辞退率上昇・出席率低下の原因分析業務報告書 平成29年3月」も読んだ。しかし参加した人に、いくら質問しても辞退率の増加や無断欠席の理由がわかるとは思えない。意味のある調査とは思えない。無断欠席した人に、欠席理由を直接調査できないだろうか。

 

また考えられる原因を自由に言い合った。

 死刑判決を出すような裁判にはかかわりたくないから

 平日の昼間の裁判で、小さい子供を預かってくれる仕組みがないから

 裁判員経験者の話が聞けないから(守秘義務が邪魔をしている)

 裁判員経験者の感想は良い面が伝わってくるが、改善すべき点は何かが伝わってこない。裁判所は経験者の感想の集約の方法をみなおすべきではないか。

感想を言いたくない人の割合は、どの位か、またどのように考えているのか。どうして裁判所は調査しないのか。

 裁判所に行くまで、裁判員裁判とはどのようなものか、わからない。どのような資料が候補者になった時送られてくるのか。

日当は支払われるのか・その額はいくらかということが、どの時点わかるのか。会社を休めば、賃金の支払いがなくなるアルバイトなどにとって大問題である。

日当が安いのではないか。

少数ではあるが、経験者に尋ねると、選任日に初めて日当について説明があり、裁判が終わった後振り込まれたということであった。

 無断欠席者に過料を科せば、参加するようになるだろうかなどの

考えられる問題点ごとに議論した内容を、随時このブログで発表していく。(H.I)

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