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そもそも、小ロット生産は大ロット生産に比べ生産効率が低いため、
コスト高となり、それが結局は製品単価の上昇に繋がる。
欧米市場はもちろん他の市場でもコスト高は避けたいという買い手の意向から
必然的に発注数量を纏め上げ、小ロットを避けようとする。

だから、ベトナムではたいていどこの工場も大きなロットでの生産しか経験がない。



小ロットの生産というのは、一定の期間内に多くの型の商品を生産するため、
アイテムの切替による生産性のロスが大きい。

たとえば、10,000枚の注文を仮に25日で上げられる生産ラインがあるとしよう。
平均あがり枚数は400枚/日ということになるが、
実際には、生産開始から毎日きれいに400枚ずつ上がる(下のグラフA)ということはない。
生産を開始した頃の上がり枚数はこれよりも少ないし、後半はこれよりも多い。(下のグラフB)
生産アイテムが変わるたびに、一時的に生産性は低下し、
同じアイテムを作り続けていくうちに徐々に生産性は上がるが、
これもある程度のところで頭打ちになる。

だから、小ロットの生産をやろうと思えば、
このアイテム切替時の生産性のロスを最小限に抑える技術が必要とされる。
できるだけ、短時間のうちに生産性をピーク時のそれに持っていく必要があるわけだ。

欧米のオーダーは数量が大きいので、こうしたオーダーばかりを生産していれば、
アイテム切替のロスはあまり問題にならず、ピーク時の生産性の高さが中心課題となる。

一方で、日本の小ロットのオーダーをこなしていこうと思えば、
アイテムを切替えた時にいかにロスを軽減するかに焦点を合わせる必要がある。
生産数量が少ないと生産性のピークを迎える前に生産が終わってしまう可能性があるためだ。

つまりは、同じ生産性の追求をとってしても、求められるポイントが異なっている。



だから、日本向けの小ロットの生産をやったことのない工場では
やれといっても無理である。

よしんば、仮にやってみると言った工場があったとしよう。
アイテム切替のロスを軽減する方策を何ら打たないままやれば、あるいは、やろうとすれば、
すごく高い工賃を要求されることになる。
なぜなら生産性が悪いからだ。
どの生産工場でも、1日に稼ぎたい売上目標額があって、
出来高は売上金額に直結する。
出来高が少なくて、売上金額を同等に保とうとすれば、
当然単価は上がることになる。
これには日本のバイヤーも、うんと言えない。

従い、小ロット生産というのは、そもそも無理な話である。

どうしてもやろうとすれば、日本向け専門の工場に頼むしかないのだ。


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中国での生産とどこが違うのか?


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