昨年末ぐらいから私のところに来る繊維・アパレル製品のベトナム生産に関する相談件数が急速に増えてきた。
毎年、年末から旧正月にかけては、翌年の心配からか相談に来られる方が多くなるのだが、今年はそれが急増している。この旧正月期間中は、こちらが休みにもかかわらず、結構な件数の相談・問合せが来ており、まだまだこれは続きそうだ。
いったい何が起こっているか、探ってみた。


日系企業の中国撤退の傾向が強まる

これは繊維・アパレル業界に限らず言えることだが、製造メーカーを中心に中国からの生産縮小・撤退の傾向は日に日に強まる一方だ。
長らく言われてきたチャイナリスクに企業がもはや耐えきれなくなっているのだろう。
「中国投資のメリットであった労働コストはいまやリスクに転化し、企業努力での吸収が困難になっている。最も深刻な影響を蒙っているのは繊維業で、ユニチカ、TSIホールディングス、ダイドーリミテッド、ダイトウボウ、ヤマト インターナショナルはそれぞれ中国での事業をあきらめて、余力があるものは東南アジアに製造拠点を移している。」 

KEY_NUMBER_74:中国撤退主要企業一覧(2015.1~2017.8)


ただ、撤退するのも容易ではなく、たとえば、下の報道の例のように、各社とも苦労しているのが実情のようである。

中国江蘇省の日東電工工場で従業員デモ=閉鎖に抗議 ... - 時事ドットコム 



中国撤退後の移管先は?

さて、中国を撤退するのはいいが、では、製造拠点をどこに設けるのか?
2010-2012年ごろの「脱中国」ブーム後の数年は中国を撤退後、日本国内への回帰が叫ばれたこともあった。
とはいえ、日本国内には生産するだけのキャパシティーはもはやないし、新たに投資する意欲もない。
「海外生産コストが上昇しているにもかかわらず、何故国内生産が伸びないのか。 製品の企画を行うアパレル企業からは、国内の縫製や染色加工にキャパシティがな くて発注ができないとの声を聞く。一方、国内の縫製や染色加工事業者からは、発注 は繁忙期に集中しており、年間の稼働率は低いままで、投資をしてキャパシティを増 やす余裕がないと聞く。製織・ニット・染色加工などの素材メーカーの中には、国内の アパレル企業に見切りをつけて海外の有力ブランドとの取引や、さらには自動車など の産業資材に重点を移した企業も少なくない。アパレル産業のサプライチェーンを構 成する素材、染色加工、縫製、アパレル企業の関係が脆弱化してしまった。」
一旦、国内生産を見捨てて、出て行ってしまったゆえ、生産スペースもなく、いまさら国内回帰もできないというのが自然と導き出される結論だ。


国内回帰ができないうえに、円高傾向となれば、海外で生産するしかない

それでも、もともと生産ロットが小さく、海外生産向きでないアパレルなどは国内生産でなんとかやりくりしていたのだろう。
為替の円安傾向がそれを支えていた。2015-2017年の3年間は概して110-125円程度の円高傾向が強かったが、2018年は円安方向に振れるという見方もある。
そうなると、中小企業であろうと、海外生産を模索するしかない。
現在、私がお手伝いしている日本の中小企業が中心だが、彼らはいずれも自ら乗り出して生産拠点を海外に求めてきているのだ。


迷わずベトナム生産へ

先の「脱中国」ブームの際には、生産移管先の候補として、東南アジア各国を横一列に並べ、それぞれを吟味するような見方が多かった。
だが、今回はちがう。ほとんど迷うことなくベトナムを移管先として選んでいるようだ。
この数年間のうちに、東南アジア各国の実情に一通り目が行き渡ったようだ。

タイ、インドネシアは素材は多少あるものの、人件費が高く、アパレル生産ではメリットを出しにくい。
カンボジアは人件費の上昇が急激。
ミャンマーは人件費は安いものの、政情の不安があるうえ、そもそも日本からは遠い。

さまざまな要素を勘案すると、東南アジアではベトナム生産が最適との結論を出している。

ベトナムは小ロット生産に難点があるのだが、自ら製造拠点を確保してなんとかしのぎたいとしている企業が増えている。
そして、私への相談内容もそうした自前での製造拠点づくりが中心となりつつある。


まとめ

製造業全般、とくに繊維・アパレル産業の中国撤退が増加している。
日本国内への回帰も一部には試したものの、日本での生産は先行きが見えない。
これに為替が円安傾向となると、中小企業ですら海外生産の可能性を探るしかない。
小ロットの生産は東南アジアでは難しいのだが、ベトナムなら自ら拠点をかまえることでそれも可能となりうるのではないかという期待がある。


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ベトナムでのアパレル生産は
中国での生産とどこが違うのか?

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