2006年12月20日

日蓮と梵字 (2)

以下、日蓮と梵字 (1) からつづく
安第8大漫荼羅の梵字

安第8大漫荼羅御本尊集』で見る限り、日蓮の漫荼羅で梵字を端的に記しているのは安第8大漫荼羅である。
金胎大日の対校右側がアーンク、すなわち、胎蔵界大日如来であることは、ただちにわかる。けれど、この左側は何だろうか。しばらく考えた。一瞬、「タラーク(虚空蔵)だろうか?」という、興奮を帯びた思いがよぎった。いや、違う。この2字を並べるには、それなりの意味があるはずだ。とすれば、バーンク、すなわち、金剛界大日種子ではないのか。
左図の最上段、右が胎蔵界大日、左が金剛界大日のそれぞれの種子である。最下段が日蓮が記した梵字。第2段、黄で示した部位はない。しかし、日蓮は金胎両大日を漫荼羅上に図したのだろう。

法華霊山虚空会を図したはずの漫荼羅は、大日影嚮という側面をもっていた。こうして見える日蓮は、「法華経の行者」という見かけとは、およそ、違う。
― つづく ―

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