2017年01月15日

小川寛大『神主は食べていけない』(AERA '17.1.16)を読む

AERA170116_3sお世話になっている小川寛大師から『AERA』'17.1.16号を頂戴した。
写真は玉稿の『神主は食べていけない』(P17〜20)
食べていけない貧窮神主を“食わん主”と洒落、改憲に奔走する宗教法人神社本庁下の一部特権階級を金満神主と分別。寺院もそうであるが神社も貧富の格差は著しいようだ。

日本会議と連携する神社本庁が改憲の署名用紙を社務所に平積み。
宗教ではないが謳い文句の宗教法人では政教分離は意識しないでよいらしい。

神社、神さまについては、菅田正昭先生や、菊水護国師にレクチャーを受けることが多いが、小川寛大師も加わるとは何とも心強い。

今回、ご送付をくださったのには、もう一つお気遣いがあった。
『さよなら「連立」悩める巨大宗教』と題し創価学会を取り上げているからだ。
連立解消は都議会の話で、国政は連立が解消するとは思えない。「勇み足」とも思えたが、もう一点。
「創価学会という名称も「日蓮世界宗」に変更される可能性がある」という。
俄には信じがたいが、たしかな情報なのだろうか。
記事では名称を変更後の池田氏の呼称に話題が傾いているが、それよりも何よりも、創価学会仏は、どこかに言ってしまうではないか。まさか日蓮世界仏か・世界日蓮仏と抱き合わせるわけでもないだろうと、余計なことを考えてしまう。

やや横道であるが、この「日蓮世界宗」は、平成のはじめ、創価学会が日蓮正宗と分断する時に池田大作氏の口から出た。当時、わたしは大石寺の内事部『大日蓮』編集室と共に、宗務院教学部からも仕事を請け負っていた。後者ではもっぱら創価学会の内部アンチが送り付けてくる創価学会会合の池田スピーチの盗み録りテープを文に起こす仕事であった。

正確な発言は忘れたが、池田氏が「私どもは永遠に、……宗で行きましょう!」と絶唱する声が万雷の拍手でかき消され、あたかもラジオ・ドラマのワン・シーンを聞くようだった。
この時に池田氏が言った名称が、日蓮世界宗ではなかったか。

『AERA』の記事では、単に「日蓮世界宗」となっているが、SOKAnetでは「日蓮世界宗創価学会」と記されている。

30年前まで「日蓮正宗創価学会」で、その後、創価学会のみとなった。
なぜ、いまさら宗名をぶり返さなければならないのか。先の創価学会仏といい、どうも最近の創価学会の動向は、よく飲み込めない。

わたし個人としては、創価学会は宗教一色になってくれることを望ましいと思うが、しかし、公明党を擁するのであれば、連立してまで与党とならず、野党第一党として与野党の両方を牽制することで存在感を示してほしい。そうすれば、創価学会の主義に反する軍事、原発に与する必要もなく、宗教とはほど遠いカジノに右往左往することもない…、なんて記すと、「何を表面的なことを」という檄が飛んできそうなので、この辺としよう。

小川寛大師の、ますますのご活躍を祈り、お礼に代えたい。

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