2021年10月22日

故柳澤宏道上人の思いへ低頭

石山本尊本棚を整理していたところ、もう10年近く前に、故柳澤宏道上人からご恵贈いただいた『石山本尊の研究』増補版が目に止まった。
実はご送付いただいたまま、丁寧に拝読することなくしまいこんでしまった。
滋賀にいた頃、お会いしたこともなく、わたしのほうから連絡をしたわけでもないのに、何故か故上人は本や食品を、たびたび贈ってくださった。
その深意を、本書を開いて冒頭を拝読し、わかったのである。

『序』を要法寺沙門 久能日玄が書かれ「柳澤宏道君が…彼が本宗に入門してから指針として、彼の信仰経歴から、特に本尊義についての研鑽を命じた…」と記されている。
また『自序』に故上人は「本書の前駆となった『日蓮正宗本尊の考察』を、様々な妨害を排除して発行したのは3年前であった。創価学会の脱会者で、現在は西山本門寺の僧侶を自称する者等が拙書の発行に絡み、版下原稿を彼等の小冊子に盗用したことなど、本当に派閥宗学を長年信仰した者は、一般の無宗教の人よりも悪辣であることを実感した」とある。

不覚にも、わたしはここを読んでいなかった。
実は、「西山本門寺の僧侶を自称する者」から、故上人は要法寺出家を詐称し、自分の原稿を盗んで本を出版したと聞かされていたのだった。しかし、ご連絡をくださった故上人は、実に誠実であり、詐称をしたり盗用をしたりするような人物とは思わず、困惑したものだった。

故上人の要法寺出家は『序』にあるとおり、日玄師が明言されている。
また、本尊に関する知識は「西山本門寺の僧侶を自称する者」とは格段比較にならなかった。

全く故上人が『自序』に書かれたことが事実であり、「西山本門寺の僧侶を自称する者」が盗んでおきながら盗んだと濡れ衣を着せたのだ。
誰のことも盗人扱いをするこの人物に、わたし自身も、盗人扱いをされたが、警察が事実ではないことを認めたのである。
また、わたしがかつて大石寺の所謂「本門戒壇之大御本尊』の鑑別を行うと、あとから同説を発表した者が、わたしを盗人扱いをし、日蓮門下各位に触れ回った経緯もあった。
そうこうした自分の経験もあり、お察しするに、故上人の無念は如何ばかりであったか、いまさらながら、落涙を禁じ得ない。

茲に故上人の潔白を宣揚し、御恩の一端に報いんがために、ここに記し置くこととする者である。

Posted by saikakudoppo at 02:12│Comments(2)
この記事へのコメント
たいへんに有り難いコメントを感謝いたします
柳澤上人の御恩に報いながら、まだ少し頑張りたいと思いました
Posted by 犀角独歩 at 2021年10月24日 20:40
>「西山本門寺の僧侶を自称する者」から、故上人は要法寺出家を詐称し、自分の原稿を盗んで本を出版したと聞かされていたのだった。しかし、ご連絡をくださった故上人は、実に誠実であり、詐称をしたり盗用をしたりするような人物とは思わず、困惑したものだった。

今晩は。
纏めて拝見させて頂いております。
私も危うく、この虚言を20年近く前に聞かされて信じ込んでいた時期が有ります。
MSなる者に、騙される事にはなりませんでしたが、拳骨さんや犀角さんは、偽りの寺に入られて、大変な思いをされたと存じ上げます。
この本や西山本尊の研究は読ませて頂きましたが、本当に専門的に調べておられた希少な書物でした。
良く、あれほど脚を運ばれて研究されたと感心します。
若くして亡くなられて残念ですが、善人が長生きして悪人が早逝するとは限りません。
仏教信仰に嫌気がさして、本尊も何もかも処分しましたが、犀角さんや柳沢上人の様な学問的なものには、信頼がおけるものが有りますので、これからも拝見させて頂きたいと思っております。
Posted by 等正覚凡人 at 2021年10月24日 20:25