3月末で札幌医科大学を定年退職し、4月1日付で院長代行に就任しました。

実は私は米国バッファロー小児病院留学後に当院(当時は国立療養所小樽病院)に赴任し、昭和の終わりの3年間、昭和61年5月から平成元年6月まで 勤務しました。当時は院内に検査室が整備されていてクリーンベンチなどもあり、そこを使って、病棟の仕事の合間にRSウイルスの分離培養や、単クローン抗 体の作成などの研究をさせていただきました。私が34歳から37歳までの3年間でした。平成に入って大学からお呼びがかかり、退職することとなりました。 この病院を去るとき、多くのスタッフが病院の玄関で私を激励し、送り出してくれたことを思い出します。

大学では感染症グループに属し、研究では小樽での研究を継続・発展させることが出来ました。大学での勤務は29年に及びましたが何とか頑張れること ができたのは、小樽で培ったものがあったからだと思います。そしてこの度、舞い戻りました。当時いた看護師さんや利用者さんも数人以上残っておられ温かく 迎えてくれました。タイムマシーンに乗って一気に30年戻った様な気がしました。

さて、これからまた皆様にお世話になります。古巣とはいえ、重症児の診療はほとんど忘れており皆様にご迷惑をかけると思いますが、しばし暖かく見守って下さい。今後とも宜しくお願いします。

済生会西小樽病院 院長代行 堤 裕幸