『ホープ軒本舗』は、難波二三夫氏が錦糸町で引いていた屋台『貧乏軒』が始まりで、その後紆余曲折を繰り返し、『成華公司』、『ホームラン軒』と名を変えた後に『ホープ軒本舗』という屋号になり、現在に至る。また『ホームラン軒』の時代には貸し屋台業もやっており、その流れで千駄ヶ谷の『ホープ軒』、恵比寿の『らーめん 香月』、堀切菖蒲園の『らーめん 弁慶』や、環七の『土佐っ子』などが誕生したのも有名なエピソード。東京ラーメン界の重鎮中の重鎮である
自分がラーメンにハマりだした頃は、“背脂チャッチャ系”とか“東京豚骨醤油”などと呼ばれるこってりラーメン全盛期だったので、ラーメン好きを公言するなら『ホープ軒本舗』は避けて通れない存在だった。また当時は類似の店も多く存在したので、その手の店を随分と廻ったのも今となってはいい想い出でではある。
ここ何年かは年間数百杯を食べ続けている自分からしてみれば、正直言って今さら感もあるのだが、たま〜に無性に食べたくなるというのも本音だし(笑)、ここのところ新店巡りが続いていたので、ルーツに帰る意味も込めて食べに行ってきたという次第です。
スープは白濁した豚骨スープで、味付けは醤油味。昨今“東京豚骨醤油”と呼ばれているものの原点がここにある訳ですね。久々に食べた印象としては、ニンニクと化調がガツンと効いているのは変わらずだが(笑)、意外に豚骨の濃度が高くてまろやかで、バランス的に醤油味は抑え目。去年確か高円寺店と阿佐ヶ谷店で食べたが、その時とは若干印象が違う。やはり本店は一味違うということなのか? 表面には厚い透明な油の層と細かな背脂。見た目ほどベタベタした感じはない。
麺は縮れ細麺なんだが、これ自体はそんなに美味しい麺ではない。茹で加減は柔らかめで、硬めで指定している人が多いのも妙に納得。
具と薬味類は、チャーシュー、モヤシ、のり、刻みねぎ。
ラーメン以外では接客の良さが印象的でした。大体この手の繁盛店に行くと大雑把な接客に失望するものですが、ここは丁寧で、テンポがよく、調理の流れやスタッフ間のやり取りにも無駄がない。やはり現在も行列を作る人気の秘密はこういう点にもあるのでしょう。あと今も尚550円という低価格での提供を維持している辺りも、庶民的で好感が持てました。