幸町IVFクリニック 院長と培養士のIVFこぼれ話

幸町IVFクリニックの院長と培養士の、役に立つような、立たないようなブログです。 (主に院長の文句?)

コラム

草木が芽吹き花香る3月、春の声を聴き、新たな気持ちで妊活しましょう!

春一番が吹き、道端の草花がかすかにつぼみをつけ始めています。つくしが頭をのぞかせるのも、もうすぐ。そう、寒さの中にも少しずつ春の柔らかな気配が感じられるころとなりました。

 

3月3日は桃の節句。平安時代から伝わる「五節句」のひとつで、季節の節目に身のけがれを祓い、健康長寿や厄除けを願う行事です。「ひな祭り」ともいわれ、女の子の健やかな成長と幸せを願う行事ですが、大人になっても、大切にしたい日ですね。

 この日ばかりは、がんばっている自分をねぎらい、いたわってみませんか。ひな人形を飾り、桃の花を飾ると、子どものころのひな祭りの楽しい思い出がよみがえり、自然とやさしい気持ちになることでしょう。友だちと女子会を開くもよし、家族でちらし寿司をいただくもよし。女性であることを喜び、いつくしみながらゆったりと過ごしてください。

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 一方で3月は、卒業、異動、転職などさまざまな節目の時期でもあります。これまでの暮らしにひと区切りつけ、心機一転、がんばろうと思う反面、ちょっぴり怖いような……。新生活への不安と期待が入り混じり、メンタルが不安定になりがちです。

やることがたくさんあるのに、なんとなくやる気がでない。楽しいはずなのに、だるくて出かけたくない。頭がぼんやりして眠気がとれないなど、春先は不調を感じがちです。昇進や結婚などいいことであっても、環境の変化はストレスになります。疲れを感じたら、早めに気分転換をはかり、休息をとりましょう。

 

メンタルだけではなく、この時期に体調を崩すことも多いもの。冬の間は、体温を逃さないようにあまり体を動かさず、体内に栄養を蓄えようとする生物としての本能的なはたらきがあります。そのため、冬の間は脂肪が増えやすく、体重が増加する傾向に。それが、暖かくなるにつれて新陳代謝が活発になり、肝臓などの内臓のはたらきも活発化。体内にたまった脂肪や老廃物を排出する春の体に変わっていきます。この変化がうまくいかないと、体に不調が現れるのです。

 

 暖かな日が増えるものの、「花冷え」や「菜種梅雨」という言葉があるように、寒さが振り返したり、冷たい雨が続くこともある3月。寒暖差や湿度差に体がついていけず、自律神経が狂いやすい時期なので、がんばりすぎに気をつけて。頭痛や眠気、だるさ、疲れを感じたら、早めに休みをとり、体を春モードにならしていきましょう。

 

 昔から「春には苦いものを食べよ」といわれています。春が旬の苦い食材には、デトックス効果があるからです。春野菜や山菜に特有の苦みのもととなるのは、植物性アルカロイドという成分。春野菜は、寒い時期に、地中から芽を出すために必要な栄養素をじっくりと蓄えるため、栄養価が高く、抗酸化作用や解毒作用にすぐれています。苦みは心身への刺激となり、体を活発にします。ふきのとうや菜の花、春キャベツなど、この時期にしか味わえない旬の味を積極的に摂取して、冬の体をリフレッシュ。苦みで春の体に目覚めさせましょう!

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さらに山菜には、ミネラルやポリフェノールなど細胞を活性化する成分も含まれています。ポリフェノールというとチョコやワインを思い浮かべる方が多いと思いますが、ふきのとうやたらの芽など春の山菜にも。ポリフェノールは活性酸素を除去してくれるので、アンチエイジングにもつながります。

ミネラルは、必要不可欠な5大栄養素のひとつですが、体内でつくることはできません。とくに女性はミネラルのうちカルシウム、鉄、マグネシウムなどが不足しがちです。不足すると貧血など体に不調をきたすので、毎日の食事から意識してとりましょう。

 

ただし、春野菜や山菜はアクが強いので、十分にアク抜きをしてから調理するのをお忘れなく。アレルギーがでる場合もあるので、食べ過ぎにも要注意。旬の食材で、デトックス&細胞を活性化させて、授かりやすい体質に近づきたいですね。

 

 仕事をしているかたは、3月は年度末ということで残業が増えたり、休日出勤が増えたり、いつも以上に忙しいのではないでしょうか。仕事にこんを詰めすぎるのも、やはりストレスとなり心身に負担がかかります。短時間でも息抜きをして、無理をしすぎないよううまく乗りきりましょう!
 年度末は送別会やお疲れ様会など、飲み会のお誘いも多いシーズンです。飲みすぎは、活性酸素を増やし肝臓に負担をかけるので、くれぐれもご用心。ヘルシーな野菜中心のおつまみとともに、適量いただくのが◎! リフレッシュ効果が期待できます。

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春のお彼岸、春分を迎えるころには、いよいよ本格的な春の到来。桜が咲き始める地方もあるでしょう。転勤・転居、年度末の仕事がひと段落するかたも、別れと新たな出会いに向けて、リスタートです。3月は弥生ともいわれ、草木がいよいよ生い茂るという意味があります。生命力あふれる自然の息吹を感じながら、新鮮な気持ちで妊活に取り組みましょう。春は、もう、そこまできています!

 

 

 


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冷えと乾燥に気をつけて春を待ちましょう!

 2月4日は二十四節気でいう「立春」にあたります。旧暦では、この日が一年のはじまりとされていて、季節の節目や決まりごとはこの日からスタートします。まだまだ寒さが厳しいですが、暦の上では、この日から春になるのです。

禅寺では、この日の早朝に「立春大吉」と書いた札を貼る習慣があり、家の鬼門に貼る家庭も。「立春大吉」という文字は左右対称で縁起がよく、一年間災難にあわないといういわれがあります。いいことが起こりそうな、素敵な言葉ですね。

 

立春の前日、2月3日は節分です。旧暦では大晦日にあたります。節分というのは、もともと立春、立夏、立秋、立冬の前日をさしていました。なかでも、一年の始めとなる立春のころが重視されていたので、今では立春の前日を節分といっています。節分といえば、豆まきですね。例年、芸能人や力士が、寺社で豆まきをする姿がニュースになります。毎年、豆まきをする家庭もあるかと思います。

 

節分の豆まきは、寺社が邪気を払うために行っていた豆打ちの儀式と宮中行事の追儺(ついな)が合わさったものといわれます。神棚にお供えした豆を、年男が「鬼は外、福は内」と大声で唱えながらまくのですが、家庭では災いを追い払うものとして、主人(あるじ)がまきます。その年の無病息災を願い、自分の年の数だけ豆をいただきましょう。

そして玄関には、魔除けに柊の枝にイワシの頭を刺したものを飾ります。最近では、節分に恵方巻きを食べる人も多いのではないでしょうか。その年の恵方を向いて太巻きを食べるこの行事、「巻き寿司が福を巻き込み、包丁を入れないので福を切らない」という縁起担ぎの意味があります。今年は北北西が恵方にあたります。


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また、2月はバレンタインデーもありますね。パートナーに贈るもよし、仲のよい女友だちやお世話になっている方々に贈るもよし。贈るほうももらうほうも幸せな気持ちになるイベントには、積極的に参加したいものです。

行事ごとやイベントには気持ちを改め、前向きにする効果あり! ぜひ楽しんでくださいね。

 

とはいえ、暦のうえでは春といっても、寒さが厳しい時期です。朝晩の冷えこみや室内との温度差で体調を崩しがちに。空気も乾燥しているので、風が冷たく感じられます。女性がとくに気をつけたいのが、冷えと乾燥です。子宮や卵巣は、冷えによるダメージを受けやすいので、要注意! 冷え性になると、血液やリンパの流れが滞り、各器官に酸素が行き渡らなくなり、老廃物がたまり不調の原因に……。

 

冷えの原因のひとつに自律神経の乱れがあります。ストレスによって交感神経が緊張すると血管が収縮し、血流が悪くなります。末端まで血液が十分に行き渡らず、手足が冷たくなってしまうのです。また、ホルモンバランスの乱れも冷えの原因に。のぼせやすく顔がほてるので、暑がりだと思っているけれど、実は下半身の血流が悪い冷え性のタイプも。それに気づかず、子宮や卵巣が冷えているケースもよくあります。逆に、冷え症だと思っていたら貧血が隠れていたという場合もあるので、気をつけましょう。

根菜など体を温める食材や、鉄分、タンパク質を含む栄養価にすぐれた食材をバランスよくとり、予防に努めましょう。ダイエットのためにカロリーに気を使うあまり、肝心の栄養素が不足しがちな女性が増えています。授かり体質になるためにも、いろいろな食材をまんべんなく食べ、体の内側から冷えの改善に努めたいものです。

 

体の外側からの寒さ対策としてカイロを貼ったり、重ね着したりと工夫しているかたも多いのではないでしょうか。冷やさないことは大切ですが、温めすぎにも要注意です。エアコンやホットカーペット、コタツや電気毛布などは、温めると同時に体を乾燥させてしまいます。

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私たちの体は、自然に水分を蒸発させています。起きているときはもちろん、寝ているときも、少しずつ水分が減っていきます。汗や尿のほかに、不感蒸泄といって皮膚や呼気の自然な蒸発で、1日に900mlもの水分が出ていくともいわれています。体の水分が減ると血液もドロドロになり、流れが悪くなるので気をつけて。乾燥を防ぐためにも、冬こそ小まめに水分補給して潤いを保ちましょう。朝、白湯を飲むと体温が上昇し内側から温まります。白湯は便秘の改善にもいいので、試してみては。また、乾燥対策に加湿器を使ったり、洗濯物を室内に干すなどして、部屋の湿度を保ちましょう。

 

湯船にゆっくり浸かることもおすすめですが、入り方に注意が必要です。熱すぎるお風呂は、交感神経を刺激して逆効果なのです。熱すぎるお湯は、角質層をふやかし、セラミドや天然保湿成分を流失させて肌荒れの原因に。ぬるめのお湯にゆっくりとつかり、体の芯からじんわりと温めリラックスしましょう。足湯や半身浴もいいですよ。

 

空気が乾燥していて、ただでさえ乾燥肌になりがちな季節。乾燥肌は、皮脂分泌量の低下や角質細胞間脂質などの減少により、角質の水分含有量が低下している状態です。洗顔や入浴時に肌をゴシゴシ洗いすぎると、バリア機能が衰えてますます乾燥肌になってしまいます。腕や足がかゆくなり、ついかきむしってしまうことはありませんか。これは、肌のターンオーバーがうまくいかなくなっているから。かくとその刺激でますますかゆくなり乾燥肌をこじらせるので、保湿クリームなどでケアをしたり、オリーブオイルやアボカドなどを食べて内側から良質な油分を補いましょう。オリーブオイルには、クロロフィル成分による美肌効果があり、すぐれた抗酸化作用があります。アボカドは、高い美肌効果があり、“食べる美容液”といわれるほど。栄養価も高いので積極的に摂りたいですね。乾燥肌対策には、ほかにもビタミン、ミネラル、タンパク質などを意識的に摂取してください。

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当院では、治療のなかで卵胞ホルモンを補うエストラーナ(貼付剤)を使っていますが、かぶれてしまうかたもまれにいらっしゃいます。肌が乾燥した状態だと、敏感になり、かゆみやかぶれが生じやすくなるので、肌を元気に保ちましょう。そのためには、バランスのよい食事と十分な睡眠、休養が必要です。

冷え性対策にも乾燥対策にも、体の中から改善していくことが大事です。体を温め、寝不足やストレスは避け、オンとオフを上手に切り替えて英気を養いましょう!

 

店先には、春物の洋服が並びはじめました。雑誌には春を先取りした軽快なファッションがあふれ、おしゃれ心がくすぐられます。でも薄着は禁物! 暖かな冬素材で色をワントーン明るくしたり、華やかな小物でアクセントをつけたり、冷えないファッションを心がけましょう。

 女性は、手首、足首、首の三つの首を冷やすと体によくありません。きれいな色のマフラーや手袋、レッグウォーマー、ブーツなどを取れ入れて、おしゃれにガードを。

 2月を如月というのは、寒さのためにさらに着物を重ねて着る「衣更着」が語源だという説もあります。冬と春の狭間のこのシーズン、工夫してコーディネートを楽しんでくださいね。

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少しずつ梅のつぼみがほころびはじめ、日一日と春へと変わりゆく2月。楽しみながら、明るくすすんでいきましょう!



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明けましておめでとうございます!

明けましておめでとうございます! いよいよ2017年がはじまりました

 

今年は酉年。酉のつく年は、トリ→「取り込む」から、運気もお客も取り込んで商売繁盛に繋がると考えられています。酉の由来に、果実が極限まで熟した状態を表すという説もあり、物事が頂点まで極まった状態を示すともいわれます。成果が表れる年になるよう気持ちを新たに、新しい年を清々しく迎えたいものです。

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みなさんは、どんなお正月を過ごされましたか。ご実家でのんびりと過ごしたかた、海外でリフレッシュされたかた、お仕事をされていたかたもいらっしゃると思います。

新年の訪れは、街も人も華やいだ雰囲気。ウキウキと浮き立つ世間とは対照的に、なんとなく疲れが抜けない、かえって落ち込んでしまうというかたもいるかもしれません。

 

夫の実家で気疲れしたり、友人からの年賀状の子どもの写真が気になったり、楽しい反面ストレスも多く落ち込みがちなのも、このシーズンなのです。新年早々にマイナス思考に陥る自分に自己嫌悪……では、悪循環。

ここは心をシフトチェンジして、日本の伝統文化を感じ入り、心身ともに清めるよい機会だと前向きに捉えましょう。

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お正月飾り、おせち料理、初詣など、“お正月ならでは”の伝統行事をきちんとこなしていると、不思議なことに背筋がシャンと伸びてきませんか。お正月にまつわるあれこれは、それぞれに意味があり、長く伝承されてきたものです。いわれを知ることで、深みのある過ごし方ができるはず。そしていつか、子どもたちにそういう伝統を伝えていきたいですね。

 

そもそもお正月とは、年神様を家にお迎えして祝う行事です。年神様は、先祖神ともいわれ、その年の家族の健康や五穀豊穣を約束してくれます。家のすみずみまで清めて、お正月飾りで年神様をお迎えしましょう。

 

清々しい門松は、神様が降りてきて宿る目印です。しめ飾りの藁には、古い年の不浄を払う意味があり、裏白は長寿、ゆずり葉は子孫の繁栄、橙は、家系の繁栄という意味があります。玄関に飾れば邪気が入るのを防いでくれます。

 

初詣は、神社やお寺に行き、氏神さまに昨年の感謝を伝え、新しい年への祈願をするものです。元旦や三が日に行かなければと思っている方が多いと思いますが、その年に初めて行ったときが初詣。人手が落ち着いたころに、心静かにお参りするのもいいかもしれません。

 

おせち料理にも、一つ一つに意味があります。なかでも子孫にまつわるものをあげてみましょう。

数の子→卵が多いので子宝や子孫繁栄を願う縁起物。

ごぼう→家族がしっかり根を張って安泰に。

昆布巻き→子生の字をあて子孫繁栄を願います。よろこぶで不老長寿とお祝いの縁起ものでもあります。

煮しめ→家族仲よく一緒に結ばれる。

里芋→親芋にたくさん子芋がつくので子宝の象徴、などです。

 

お雑煮やお重など、どれもこれもおいしくてついつい食べ過ぎてしまいますね。市販のおせちはカロリーが高いものも多いので、気をつけましょう。お酒もすすみますが、暴飲暴食は、先月もお話したように活性酸素を増やし、老化の原因に。のんびりリラックスするのはいいけれど、運動不足も重なって、ふと気がつけばお正月太りになってしまうことも。これは、要注意です!

 

肥満も妊娠を妨げになる要因であることをご存知ですか? 内臓脂肪が増えると、アディポネクチンというタンパク質が減少します。すると、卵巣の皮が厚くなり、卵子がうまく育たなかったり、排卵しにくくなることがあるのです。肥満になると血流も悪くなり、体が冷えがちに。

また、体脂肪には男性ホルモンが多く蓄えられるので、肥満によってホルモンの分泌異常が起こったり、血糖値を調節するインスリンが効きにくい身体になったりすると、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)というやっかいな排卵障害の原因になるとの指摘もあります。

 

太ったなと思ったら、早めに適正体重に戻しましょう。もちろん、無理なダイエットは、NG。健康を第一に、ほどよい体型と体調を維持していきましょう。1月7日にいただく「七草がゆ」は、疲れた胃に優しく、体も温まるので、おすすめです。もともとその年の無病息災を願って食べる日本の行事食である七草がゆ。このごろは、スーパーで七草セットを売っているので手軽に楽しむことができます。ゴギョウ、ハコベラ、セリ、ナズナ、スズナ、スズシロ、ホトケノザ。春の七草の風情を感じつつ、おいしくいただきましょう。

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そして、昔から言われているように「笑う門には福きたる」! 

コメディ映画やテレビのバラエティ番組、寄席などで初笑いというのも、体にとってとてもいいことなのです。人が集まることが多い一月は、家族や親せき、友だちとおしゃべりして、楽しく笑い合えたらいいですね。

笑いには、ストレスを軽減させたり、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化し免疫力をアップさせる効果も。

 

NK細胞とは、私たちの血中にあり、常に体内をパトロールして、ウィルスに感染した細胞やガン細胞をみつけると攻撃してやっつけてくれます。NK細胞は加齢とともに活性力が衰えるものですが、笑いによって活性化すれば免疫力が上がり、健康維持に役立ちます。しかも免疫力が高くなりすぎると、自分の細胞を攻撃してしまいますが、笑いには、免疫力のバランスを整え正常化する働きがあることもわかっています。

 

ほかにも、笑うことでα波が増えて脳がリラックスしたり、血流量が増えて脳の働きが活発化したり。脳内ホルモンのエンドルフィンが分泌されて、幸せな気分にも。日本の伝統的な遊びの「福笑い」。最近、「福笑い」をするご家庭も少なくなりましたが、昔の人は、笑いの効果に気づいていたのかもしれません。

 

新しい年のはじまりは、リスタートをきる絶好のチャンスです。大いに笑って幸せを“トリ”込みましょう!

 

実り多き一年にするために、古きよき日本のお正月の伝統を知り、楽しめる、ゆとりある大人でありたいですね。

新年のスタート、まずは笑顔からはじめましょう!




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「ミトコンドリアを守る2」~活性酸素を消去する食べ物

通りのあちこちに、色とりどりのイルミネーションが輝くシーズンになりました。きらびやかなツリーや真っ赤なリボンに心が躍ります。大切な人にプレゼントを選んだり、忘年会やパーティーに出たり、慌ただしくも楽しい12月の到来です。毎週末、飲み会の予定が入っている方もいるのでは? ごちそうをいただく機会が増えると、つい食べ過ぎたり飲みすぎたり……。楽しくストレスを解消するのはいいけれど、知らず知らずにミトコンドリアを弱らせ、老化を促進している危険性が!

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前回まで、卵子の質を改善する妊活のキーワードとして「ミトコンドリアを増やす」ことと、「ミトコンドリアを守る」ことが重要というお話をしてきました。10月は、「ミトコンドリアを増やす」ために、適度な運動で筋肉を増やす方法。11月は、「ミトコンドリアを守る」ことを心がけた生活について。暴飲暴食は、ミトコンドリアを弱らせ、活性酸素を増やし、細胞の機能低下をもたらして老化へとつながっていくから要注意です。

 

 12月は外食やごちそうが多くなる年末ということもあり、引き続き、ミトコンドリアを守るために、活性酸素を消去する食生活のお話をしたいと思います。


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 ミトコンドリアは、人間のすべての細胞の中にある小器官で、細胞の機能を支えるエネルギー工場です。ミトコンドリアは、私たちが生きていくうえでなくてはならないエネルギーを、常に作り続けています。その大切なミトコンドリアを守るためには、活性酸素を増やしすぎないこと、余分な活性酸素を除去することがポイントです。なぜなら、ミトコンドリアの老化の原因のひとつは、活性酸素の大量発生によるダメージだから。発生した活性酸素を消去する食材を積極的に取り入れ、「発生した活性酸素を速やかに除去=抗酸化」を心がけましょう。

 

 では、抗酸化効果があるといわれ、ミトコンドリアの味方になる食材とは、どんなものでしょう?

●鮭→赤い色素の中で最高の抗酸化力を持つアスタキサンチンが豊富。ミトコンドリアに取り込まれるとビタミンAに変化して活性酸素と戦います。

●納豆・味噌・糠漬けなど植物性の発酵食品→酵素や乳酸菌が悪玉菌を抑えて

腸内環境を良くするので、ミトコンドリアが活性化します。

●鶏の胸肉→カルノシンを大量に含み、活性酸素を抑制します。良質なタンパク質が摂取できるので筋肉にも◎。

●トマト→強い抗酸化作用を持つリコピンが豊富なので、活性酸素を除去し、抑制する効果があります。

●ブロッコリースプラウト→含有成分のスルフォラファンは、抗酸化作用が長時間続き、抗酸化酵素の生成を助けます。

●ココナッツオイル→60%が中鎖脂肪酸でできていて、ミトコンドリアの内部に入りやすく燃焼しやすいです。

●ニラ・ニンニク→臭いや刺激のもとである硫化アリルが、体内でアリシンという抗酸化物質に変化します。

●スルメ・イカ・タコ→タウリンの含有量が多く、積極的に摂取するとミトコンドリアが増えます。

 

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 これらの食材を意識して摂ることで、ミトコンドリアが増え、活性化していくと考えられます。飲み会のおつまみも、おしんこや鶏胸肉や鮭を使ったメニューをチョイス。ストレスもミトコンドリアの老化の大敵なので、抗酸化食材をうまく取り入れながら、楽しい時間を過ごしてくださいね。

 

 ミトコンドリアを守るためには、食べ方にも気をつけたいものです。よくかんで食べると、脳の血流アップや脳細胞の活性化、ミトコンドリアの活性化につながります。かめばかむほど味がでるスルメは、成分的にもミトコンドリアの強い味方です。早食いは、体内でたくさんのエネルギーが急激に必要となり、活性酸素が発生するので、どんな食材も、よくかんでゆっくり食べましょう。

 

 体を冷やすのも、ミトコンドリアの活動を鈍らせます。寒い季節はなおさら、温かい飲み物や食べ物を摂るように心がけて。また、酸化した油は、活性酸素を増やすので要注意です。ポテトチップスやナッツ類、スナック菓子などで、古くなって酸化した油のにおいがするものはNGです。もったいないからと食べないで。

 

 そして、大切なのは、前述したように暴飲暴食をしないこと! 食べ過ぎて常に栄養が行きわたっていると、ミトコンドリアは怠けてしまいます。逆に空腹を感じると、ミトコンドリアが活性化するので、腹7分から8分目を意識しましょう。

 

 また、食事で抗酸化するのが難しいというかたは、サプリメントを利用してみても。活性酸素のダメージからミトコンドリアを守るコエンザイムQ10や、ミトコンドリアを活性化させるオリーブリーフ、ミトコンドリアを増やすといわれるクロレラなどの成分が入ったサプリメントがよいでしょう。

 

 当院では、抗加齢対策としてミトコンドリアに注目し、治療に取り入れています。生殖医療専門医が設計した当院オリジナルのサプリメントには、抗酸化力をアップするアスタキサンチン・還元型Q10・トコトリエノール・ピクノジェノールなどが高配合されています。各種ビタミン・ミネラル配合の海外製のサプリと併用することで、より高い効果が期待できます。体外受精の治療と並行して、妊娠しやすい体づくりのためにおすすめしています。

 

 大切なミトコンドリアを増やすこと。そして、ミトコンドリアを守ることが、細胞の老化を遅らせ、卵子を元気にすることに繋がります。あまり神経質になる必要はありません。緑黄色野菜を摂る、ゆっくりよくかむ、満腹まで食べない、サプリメントで補うなど、できることからスタートしてみましょう。少しずつ体は変わっていきます。

 

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  新しい年を新しい元気な細胞で迎えられるよう、頭の片隅にミトコンドリアのことを留めておけるといいですね。この一年の自分のがんばりをほめて労わりながら、無理なく楽しい年の瀬をお過ごしください。

 

それでは、みなさま、よいお年を!

 


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ミトコンドリアを守る

朝晩がグッと冷え込むようになり、樹木が赤や黄色に色づく美しい11月がやってきました。紅葉狩りにでかけたり、鍋を囲んだり、目にも食欲にもうれしいシーズン到来! 晩秋の澄み渡る空気が、気持ちよく、体調も落ち着くときですね。実りの秋は、妊活にもベストシーズンです。夫婦ふたりで出かけると気分も上がります。気持ちいい気候の中、授かり体質にシフトチェンジしましょう。
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妊娠しやすいカラダづくりのために、先月に引き続き、若さを保ち妊娠・出産にも重要な役割を果たすミトコンドリアについてお話しましょう。

 

抗加齢対策には、細胞にある小器官であるミトコンドリアを増やすことが重要です。なぜなら、ミトコンドリアには、すべての生命活動を維持するエネルギー(ATP)をつくる働きがあるから。ミトコンドリアの機能が衰えると充分なエネルギーがつくれなくなり、細胞の機能が低下、老化につながります。

加齢による妊娠率の低下は、卵子のミトコンドリアの機能低下が原因の一つではないかと考えられています。卵子の質が悪いと言われても、自分では特に心当たりがない、という方がほとんどではないでしょうか?

 

卵子の質を改善するための妊活キーワードは、ミトコンドリアを「増やす」ことと、「守る」こと。そこで先月は、ミトコンドリアを「増やす」ために運動を、というお話をしました。今月は、ミトコンドリアを「守る」ためにできることを考えてみたいと思います。

 

ミトコンドリアの老化の原因のひとつは、活性酸素の大量発生によるダメージです。ミトコンドリアを守るためには、過剰な活性酸素の発生をおさえることが重要になってきます。活性酸素とは元来、体内に入ってくる細菌やカビ、有害物質から私たちの体を守るもので、なくてはならないものです。しかし近年は、オゾン層の破壊や大気汚染などの環境が悪化して、体の中の活性酸素が必要以上に増加しています。加えて、生活環境の変化とストレスにより活性酸素がさらに増加! 増えすぎた活性酸素は、健康面のトラブルを引き起こす原因になります。

 

活性酸素とは、そもそもどのようにして増えるのでしょうか。ミトコンドリアがエネルギーをつくるとき、電子がミトコンドリアの膜の上を流れています。ミトコンドリアには、とてつもない電圧がかかっていて、一瞬でも電圧が高くなりすぎると電子がこぼれ落ちてしまいます。この、膜からこぼれ落ちた電子が、近くの酸素とくっついて活性酸素が発生します。私たちの体は、生きるためのエネルギーをつくると同時に活性酸素をもつくりだすのです。

 

そして、活性酸素は、呼吸するだけでも発生します。私たちが生きていくためには、活性酸素は不可欠なもの。健康な体なら、活性酸素はミトコンドリアの中で処理され、外にもれ出て悪さをすることはありません。しかし、活性酸素が過剰になると、自力で処理できなくなり体のあちこちで組織が破壊されるようになります。活性酸素が細胞を酸化させ、老化や病気の原因になるのです。

 

喫煙やアルコール、脂肪のとりすぎや過度な運動、ストレスなどは、活性酸素を増やすので注意が必要です。排気ガスや紫外線などにも気をつけて。最近、肌が荒れてきた方、もしかしたら、活性酸素が増えすぎているサインかもしれません。肌は、体内の様子を知るバロメーターです。自分の健康状態を把握し、健康な暮らしを心がけましょう。
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さらに、ミトコンドリアを守るためには、「活性酸素を増やしすぎないこと」と「発生した活性酸素を速やかに除去すること=抗酸化」が重要です。活性酸素を適量に保つためには、日ごろから暴飲暴食を避け、ストレスを上手に乗り切りながら、適度な運動を心がけましょう。規則正しい生活習慣こそが、ミトコンドリアを守ってくれるのです。

 

忙しさにかまけて、いい加減な食事をしたり、食欲の秋だからとおいしいものの誘惑に負けて、つい食べ過ぎたり飲みすぎたりしていませんか。腹八分目、バランスのいいメニューを心がけ、おいしいものはよく味わいながら少量ずついただくようにしましょう。アルコールをストレス解消の楽しみにしている方、飲みすぎは、活性酸素を増やしミトコンドリアを疲れさせ、老化につながります。過度な飲酒は控えましょう。

 

活性酸素が適量で、ミトコンドリアが元気なら、全身にある60兆の細胞のひとつひとつが元気になり、若返ります。するとお肌がつやつやになり、卵子の若返りも期待できます。当院では、抗加齢対策としてミトコンドリアに注目しています。卵子の老化に直接効果のある物質は、残念ながらまだ見つかっていませんが、全身への抗酸化療法が卵子の抗酸化と機能向上につながるのではないかと期待されています。

 

自然環境が悪化し、ストレスフルな現代。自分のミトコンドリアは自分で守り、より若々しく元気でいたいものです。そのために、ミトコンドリアを「増やす」ことと「守る」ことを意識してください。

 

ゆるやかで適度な運動をして、ミトコンドリアが多く存在する赤い筋肉を増やしましょう。同時に、ミトコンドリアが多くある脳を活性化するよう、パソコンやスマホから離れ、ゆっくりと読書に親しんでみてはいかがですか? また、文字を書くと脳が活性化するのでおすすめです。たまには、お友だちや大切な方に手書きでお手紙を書いてみるのもいいでしょう。
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ミトコンドリアが増えたら、活性酸素を増やしすぎないよう、きちんとした生活習慣を身につけ、ミトコンドリアを守ることが重要です。

 

根菜のおいしいこの季節、旬の食材で手料理を楽しんでみませんか。外食やインスタント食品に頼りがちでは、ミトコンドリアが元気になれません。あたりまえのことですが、バランスのいい食事で充分な栄養を補い、充分な休息と睡眠を大切にしましょう。要は、早寝早起き、適度に体を動かし、規則正しい生活をすることがいちばんたいせつということ。昔の人が、あたりまえにしていた普通の生活が、現代の私たちにはいちばん難しいというのも皮肉なものです。

 

生きている限り、ミトコンドリアは休みなくエネルギーをつくり続け、細胞が生まれては死に、老化していきます。少しでも若く元気でいられるよう、エネルギー工場であるミトコンドリアの数を増やし、ミトコンドリアの機能を維持するよう心がけましょう。誘惑に負けそうになったとき、ミトコンドリアを「守る」ことが、若返りにつながるのだと思い返せるといいですね。

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