スポーツ

2011年07月10日

南アフリカの国技・ラグビー

こんにちは。大阪支社の米谷です。
今日は南アフリカ共和国の国技についてのお話です。

南アフリカはイギリスの支配を受けたこともあり、イギリスの影響が強く残っています。
昨年6月サッカーのワールドカップが行なわれた事は記憶に新しい所ですが、南アフリカではサッカーは一番人気のスポーツという訳ではありません。ラグビー、クリケットが非常に人気が高く、中でもラグビーは国技として世界でもトップクラスを争う実力です。国の代表チームは国を代表する動物から名前をとって「スプリングボックス」という愛称で親しまれています。代表チームのジャージにもスプリングボックのシンボルマークが貼り付けられています。

スプリングボックス


しかし、一方で歴史的に続いていた人種隔離政策・アパルトヘイトの影響で「白人のスポーツ」とされていたラグビーは白人以外の国民にとっては嫌悪の対象でもありました。国の代表チームに有色人種の選手が選ばれることは無く、政治的な歪みをある種象徴するものでもありました。当時、そういった人種政策に反対する選手が、白人以外の人々にラグビーを教えたために国の代表から永久追放されるといった事件も発生したそうです。

アパルトヘイトに対する世論の反発も厳しく、1985年から始まったラグビーワールドカップにも第1回と2回の出場が禁止、その他の主な国との国際試合からも締め出され、国際舞台から一時姿を消すこととなりました。

1991年、当時のデクラーク大統領がアパルトヘイトの撤廃を打ち出し、1994年には27年間の投獄生活を耐え抜いたネルソン・マンデラ氏が大統領に就任し、長く続いた暗い歴史に終わりが告げられました。これによりラグビー界でも1993年に国際舞台に復帰を果たしたのです。

1995年には第3回ワールドカップが南アフリカで開催され、見事に初参加で初優勝を飾ったのです。この当時の模様が2009年にアメリカで映画化されました。マット・デイモン、モーガン・フリーマン主演の「インビクタス(Invictus)」という映画です。今年は9月にラグビーのワールドカップがニュージーランドで開催されます。最近は日本では人気がなくなりつつあるラグビーですが、南アフリカでは熱狂的なファンも多い、国技として人気のスポーツなのです。

大阪支社・米谷健吾









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